育児の広場  I−203   乳児・幼児の知的面の発達評価は厳格に   育児Top へ戻る
                                                  2011/10 に記事更新

 乳児期では運動発達の進み方に関心が持たれます。

 乳児期後半から幼児期には知的発達に関心が移ります。

  

 運動発達に関して。

 運動発達の評価の物差しは育児書・このHP・母子手帳にも書かれています。

 運動発達の説明では、通過点を数値で (首座りは四ヶ月 の如く) 表現されるために、保護者も受診が早くなります。

 保護者はこの物差しで測り、ズレを知ると不安となり医療機関を受診されます。

 経験豊富な小児科医は、正確な情報を持っているので、幅を持たせた診断がされています。

 運動発達の病的異常は脳性麻痺と診断され、療法士の治療が必要となります。

 病的異常とは判断されないが、発達経路・発達速度に標準と異なると判断されると、育児面でのアドバイスが必要となります。

 例えば育児書で 「独歩は12ヶ月で」  と書かれていますが、統計上は18ヶ月までは正常域とされています。

 この様に正しい物差しが使用されての評価なら、18ヶ月までは  “個人差” として認められます。

 「独歩は12ヶ月で」  を強く信じて、“14ヶ月で歩けないと悩む” のは早計で、経験豊富な小児科医の診断で安心をえることがあります。

 乳児の “運動発達の検診” には、適切な診療機関は選べるでしょう。 → [育児の広場]→“運動発達の診療機関”

 脳性麻痺の発症率は 1.5/1000 〜 1.0/1000 とされています。

 次に説明する知的障害とは異なり、単純明快に理解できる問題です。

 

 知的面での問題に触れます。 

 幼児期・学童期に診断される知的発達異常・知的発達は概念 (病気の説明) が大きく変わってきました。  (知的障害、精神遅滞)

 発達障害との用語もあります。 『発達障害には、しばしば精神・知能的な傷害や身体的な傷害を伴う』 との説明、『知的障害のない発達障害が存在する』 との説明もあります。  詳しくは、ウイキペディア で “知的障害”・“発達障害” を検索してください。

 ここには、学習障害・注意欠陥障害も含まれます。

 WHO の説明では “心理的発達の障害” と “小児期と青年期に発症する行動および情緒の障害” が取り上げられています。

 今回の説明では、上に書きました種々の障害を全て含めて “知的障害” として話を進めます。

 種々多様な概念を含みますから、幼児の知的障害の診療機関・相談機関を探すのは難題です。 通常の小児医療機関では不適切と考えます。

 小児精神科医・児童心理に詳しい研究者が担当すると考えます。 総合大学の児童心理研究室が該当すると考えます。

 幼児の知的発達を適切に判断するのも難題の様です。 

 育児の場で “知的障害” として検討される場合には、幼児の心理的成熟度・社会順応度・等を含めて語られます。 多方面の要素が加味されて 検討されます。 この為に評価も難しくなり、一つの物差しでは測れません。

 この様な条件から “専門家” の説明も統一されず、評価の現場でも異なる評価となり易い 様です。

 加えて、保護者が知的発達の評価をされる時には “個人差” を強く意識されるようです。

 我が子はおおらかに育っていると判断して、他の幼児との差を強く意識されない傾向が見受けられます。 受診が遅れるようです。 

 この面での難題は長期に続き、対処策も複雑と理解されます。 

 一箇所で “疑いあり” と説明されても、保護者は 「我が子には無い状態」 を強く望まれ、他の機関での相談に望まれる傾向があります。 個人差としての評価に希望を託される傾向もあります。

 現代社会では青少年の精神活動・心理的成熟度・社会順応度等に標準と異なる条件が多く見られます。 

 問題を起こした青少年への対処に、過去の不適切な対処が指摘されています。 早期からの適切な対処が望ましいと指摘されています。

 “知的障害” に含まれる状況の評価では、望まない評価を受け入れる必要を考え てください。  早期に対処する機会を得るために厳格な評価が必要と考えます。

 “個人差” と受け入れて早期対処の機会を失いたくありません。

 同年齢の他人と比較して、違いを知れば、早期の対処が最善と考えます。

 微妙な問題を取り上げましたので、抽象的でアイマイな記述になりました。 多様な状態をまとめて説明しましたので、最新の概念とは異なる場合もあります。 

 

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