育児の広場     I-090    子供のワクチン接種に適した曜日と時間   育児Top へ戻る
 
 予防接種は健康な乳児・幼児・児童が対象です。 病気にかかっている時に接種は実施されません。

 予防接種に付随して起こる副作用は極小ですが、予見することも・防止することも出来ません。

 事態が起こってから、適切な治療を早期に開始することが必要となります。

 入院加療が必要となる重篤な副作用は接種直後から30分以内に起こることが多くあります。 ショック症状・アナフィラキシーと云われる状態です。 30分を経過した後の時間帯でも重篤な状況を起こすことはあります。 接種後の24時間は充分な配慮が必要となります。

 この様な状況に適切な処置を実施できるのは総合病院・小児科です。 重篤なショック症状の治療は入院になります。 設備が整い、スタッフの充実した病院への入院が必要となります。

 総合病院の診療体制について説明しましょう。 総合病院の外来診療は午前の診療のみが大部分です。 検査、特殊診療は午後に行われますが、これらは予約診療です。 総合病院も夜間は少人数のスタッフが当直勤務するだけです。

 大都市の公的総合病院・大学付属病院なら、夜間も内科・外科・小児科医が当直勤務しますが、地方病院・小規模病院なら全科で一名の当直勤務になります。

 夜間の救急診療を実施する総合病院も少人数のスタッフだけで実施されています。

 病院での医師の勤務は五時に終了します。 診療時間終了までに入院した患児に対しては、診療時間内と同じ体制で治療が続けられます。 治療に必要なスタッフには勤務延長の連絡が伝えられます。

 高度救急体制を24時間に準備しているのは大都市に設置された数少ない病院に限られます。 大半の病院では、病院が決めている診療時間と比較して診療時間外の診療能力は半減以下と考えてください。

 この様な病院の診療体制を考慮して、ワクチン接種に適した時間帯を検討しました。

 午後四時を過ぎて接種し、重篤なショック症状を起こして病院受診が時間外受診になるのを避けるために、午後三時頃までの接種を勧めます。

 土・日・祭日の医師勤務態勢を考慮して、該当する日の前日は接種に適しないと考えます。

 このHPからは、月曜〜木曜の午後一時から三時頃に接種を受けられるように勧めます。 祭日 の前日も接種に適しないと考えます。

 多くの小児科医院・病院小児科では、予防接種の時間を別に用意して一般の病気受診の子どもと離す配慮をしています。 同じ待合で接種希望の健康児を感染症から守る配慮です。 これらの二つの条件を満たすために予防接種の受付を午後一時から三時頃に決めている医療機関が多くあります。

 

 最近は母親の就労も多くなり、不都合として不満を訴える保護者の意見を多く聞きます。  しかし、これについては我慢を望むしかありません。 小児科医院では希望に合わせた接種を受け付けますが、デメリットについては家族の個人責任として我慢するしか解決策はありません。

 ← ワイドモニターを使用の時  育児Top へ戻る  HPトップへ   子供の病気へ    家庭医学へ    運動発達へ