育児の広場     I-083   四つ這い・乳児の移動法の発達   育児Top へ戻る
 
 
 乳児の運動発達の経過で経験する移動法についての話しです。
 
 乳児が移動したいと考える欲望は離れた場所にある “品” をつかみたいと思う気持ちです。 欲望です。
 
 “品” はオモチャに限りません。 小さな家具から大人なら気に掛けない室内の小さな物品です。
 
 室内を雑多に散らかせていると、手を伸ばすだけで何かに触れることが出来ます。
 
 室内が雑多になっていると乳児に 「移動して触りたい」 との欲望が起こらず、移動運動が遅れます。
 
 移動法の発達順序は “寝返り” から始まり、腹這い姿勢になっての接近、“四つ這い”、“つかまり立ち”、“伝い歩き”、“一人歩き” と進歩します。
 
 移動の進歩は “より速く” ・ “より簡単に” の実践です。
 
 乳児の移動の説明で ‘ハイハイ’・‘ずり這い’・‘いざり這い (いざり移動)’・‘たか這い’ 等の用語も使われます。
 
 ‘ハイハイ’ を上に書きました “這う” の総称として使用されることが多いようです。
 
 この中には賛同できない移動も含まれます。 乳児の移動について説明するときには、分類された方法で表現する習慣が必要です。
 
 ‘いざり這い’ と ‘たか這い’ は賛同できない移動法と考えます。 病気・異常との指摘ではありません。 ‘いざり這い’ と ‘たか這い’ を長く経験して正常に歩ける子供は大勢居ります。  しかし、一人歩きが遅れたり、徒競走が苦手で負けることも多いようです。 四つ這いも経験し、短期間の通過なら問題外でしょう。
 
 ‘四つ這い’ を完成させてシッカリと経験することは後の発育に役立ちます。
 
 ‘四つ這い’ を確実に体験させる育児は理想的と理解してください。
 
 診察室では ‘いざり這い’ と ‘たか這い’ を経過している子供を 「おかしい」 とは云えないので追認しています。 つまり、妥協して 「大丈夫です」 と云っています。 しかし、可能な限りで解消と改善は必要と考えます。
 
 “寝返り” → “腹這い” → “四つ這い” → “つかまり立ち” → “伝い歩き” →“一人歩き” を理想的な経路と考えてください。

  一部で重複しますが関連する記事が他のコーナーにもあります。 一緒に読んでおいてください。 

     [運動発達の解説]  [粗大運動 いざり這いは要注意]  [育児のアドバイス 四つ這いとは]

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