育児の広場     I-071   器用な子供を育てる   育児Top へ戻る
 
 小さい時からハサミを使わせ、小刀を使わせて ‘器用な子’ を育てるとはよく言われます。
 
 この段階 (幼児期) の配慮としては賛成しますが、ここでは乳児の段階で考えて欲しい事項を書いておきます。
 
 乳児検診の質問項目に 「物を握れますか」  と  「持ち替える事が出来ますか」 を見かけます。
 
 エンピツの太さの棒は出生直後から持てます。
 
 質問の ‘握れる’ は前にある品物を意識して握ることです。
 
 出生直後に出来る ‘握る’ は無意識で握っているだけです。
 
 ‘握れる’ と ‘持ち替える’ は意識しての行動です。
 
 ‘持ち替える’ 行動には ‘放す’ が必要です。 ‘放す’ には手を開くことが必要となります。
 
 HP 【運動発達の項】の 《3 うつぶせの姿勢が必要です 》 でも触れています。    ← 注目
 
 乳児期から  ‘手を開かせる’  を心がけることが、器用な子供を育てる第一歩と考えられます。
 
 二、三ヶ月頃に上向きで寝させていると乳児は肘を曲げて手は握ったままです。
 
 うつ伏せの時間を多くして育てますと、三ヶ月頃には肘で上半身を支えられます。
 
 この時、手は緩く握るだけです。
 
 五。六ヶ月と月齢が進むと肘を伸ばして上半身を支えます。
 
 肘を伸ばすのに連れて手は開いて行きます。
 
 肘・手で上半身を支える能力の獲得が遅れることは ‘手の強い握り’ を残すことになります。
 
 ‘うつ伏せで育てる’ は姿勢の発達にも必要な事ですが、器用な子供を育てるためにも有効です。

 ← ワイドモニターを使用の時  育児Top へ戻る  HPトップへ   子供の病気へ    家庭医学へ    運動発達へ