育児の広場  I-030   乳児の 【お座り】 獲得時期   育児Top へ戻る
 
 皆さんは 【お座り】 獲得の時期を6ヶ月と理解されているでしょう。
 
 この 【お座り】 の意味を正確に知らずに理解されているようです。
 
 《 乳児が臥位から自力で座位に代われる (座位が自力で取れる) 》  と言う事では10ヶ月頃でが正解です。
 
 皆さんが常識として理解されている6ヶ月で乳児が出来る事は,《 軽い支えでお座りの姿勢が保持できる 》 です。
 
 この違いを正しく理解してください。
 
 姿勢を保つ・体を動かすためには,骨を支え関節を動かす筋肉・靱帯の成熟が必要です。 例えば身体を垂直に保つには腹筋・背筋・関係する靱帯の成熟が必要です。
 
 乳児の発達の途中では,姿勢の確保 (成熟) と共に必要な筋肉・靱帯の成熟が完成してゆきます。 同時に全ての成熟が完成するものではありません。
 
 【首座り】,【寝返り】,【四つ這い】,【つかまり立ち】各機能に必要な成熟が順に完成するのです。この順序は長い進化の中で固定されています。
 
だから機能の完成の順番を正確に理解する事が必要です。
 
 順序を正しく経験させるのが理想的です。
 
 発達過程の中で得られる筋肉・靱帯の成熟は訓練で加速出来るものではありません。
 
 【軽い支えで短時間のお座り】 が出来る6ヶ月頃には長時間上半身を垂直に保つ力が腹筋・背筋には備わっていません。
 【自力のお座り】 が出来る10ヶ月になれば可成りの長時間,座らせても無理にはなりません。
 【自力のお座り】 が出来ない時期に “お座り”を強制すれば必ず弊害が残るはずです。
 
 この事を正確に理解して育児・子どもの姿勢に注意してください。

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