育児の広場  I-011  離乳食とは   育児Top へ戻る
 
 難しい理屈や実施法の説明は育児書や家庭医学書に譲ります。
 
 離乳食とは、“ミルク” → “流動食” → “固形食” に置き換えることです。 七回・八回から始まった食事回数を一生涯続く三回食に置き換える作業です。
 
 この目的・ゴールを理解して、離乳食を始めてください。
 
 離乳の開始前には ‘吸う’ ことに加えて、‘飲む’こと、‘飲み込む’ ことの練習が必要です。 難しいことではありません。 ほ乳瓶でなく、スプ−ンで果汁を飲ませばよいことです。 もう一つは開始の時期までに授乳回数を五回以内に減らせるようにしておくことです。
 
 離乳は五ヶ月で始めると書かれていますが元気な赤ちゃん、二人目以降の育児で自信があれば早くしても間違いではありません。 毎日の便の性状をよく見て不消化だと思えば数日間は量を減らしたり、柔らかくしたりすればよいことです。
 
 以前、三人目の育児で一週間は別メニューにされましたが、以後は兄弟のおかずを少し細かく、少し長く煮て食べさせて楽をしましたという母親に出会いました。
 
 一日に一回の離乳食は一ヶ月続きますが、同じ時間でミルクと離乳食を併用することは間違いです。 例えば午前十時を離乳食タイムにするなら、この時間帯の食事をミルクから離乳食に置き換えるのが目標です。 だから食事の準備でテ−ブルに離乳食とミルクを乗せることは間違いです。 赤ちゃんは離乳食を食べさせられるよりミルクを飲む方が楽です。 楽な方に気が移るので離乳食を嫌うのです。 ミルクから離乳食への置き換えも遅れます。
 
 指導書の月齢説明に合わせて二回食の開始を決めていますが、その決め方は間違いです。 一回の離乳食がミルクの追加をせずに満腹になるだけ食べられるようになって二回食を始めるのです。 このように指導すると遅れがちになることをよく心配されます。 確実に進めることは良い結果につながります。
 
二回の離乳を始める頃から “二回の離乳食ともう一回のミルク・タイムが食事。 他の授乳はオヤツ” の意識を保護者が持つことです。 この目的は三回の離乳食を始める頃に達成してください。
 
 もう一つのコツは、便の性状をよく観察しながら消化していることを確認して大胆に前に進むことです。 便が少々軟らかくなること、回数が一、二回増えることが不消化の印ではありません。 水様便が二回も続くなら進めるテンポをゆるめて回復すれば再開です。 水様便が二日も続けば小児科医に相談しましょう。
 
 いつまでもドロドロの食事は赤ちゃんも嫌います。 時期が来れば柔らかく煮てはあるが形も見えるものが欲しくなります。 皿の上で押しつぶしながら食べさせてもらえば楽しい食事になります。 この段階で飲み込む能力が獲得できます。
 
 二回目の離乳食もミルクの追加が不要になる頃には、柔らかいものを口中で押しつぶすことも始められます。 この段階へは九ヶ月頃に届くでしょう。
 
 二回食が完了すればいよいよ三回食です。 食品の種類も多くなり、柔らかさも少しの配慮ですみます。 歯ぐきで噛むこともできます。 誕生日頃には大人のおかずを小さく柔らかくするだけで同じ食事が出来ます。
 
 此処に書いた獲得時期は、一応の目安です。 遅れても不安を感じずに、確実な前進を重視してください。

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