子供の病気  P-049             鼻出血   咳  カゼと喘息   子供の病気Topへ
子供の鼻出血は日常に経験されることがあると思います。
 
 数度の・間隔をおいての鼻出血なら,心配もされずに放置されるでしょう。
 
 しかし間隔が狭くて再発すると不安になって受診されることが多いようです。
 
 小児科診察室で見ていますと,受診される殆どが大事に至るものではありません。
 
 鼻出血の原因としては次のような事がかんがえられます。
 
 @ 原因が判明しないもの。 病気としての治療を必要としない場合。
 
 A 本人が無意識で鼻粘膜に傷をつけている。 
 
 B 鼻腔内に湿疹様の病気がある。
 
 C 全身性の出血しやすい病気がある。
 
 D 頭部打撲・外傷による場合。
 
 小児の場合は大半が @・A です。 A は夜間に指を鼻に入れて起こることが多いので起床時に指の汚れも確認してください。
 
 B もそれに続いて多いもので,繰り返しての鼻出血ならこれを疑って耳鼻科を受診されることは必要になります。 B→A もあります。
 
 春には花粉症のシーズンが始まります。 小児の鼻アレルギー症はシーズンとは無関係な事が多いようです。 鼻腔が痒くなり、指を入れて鼻粘膜を傷つけ、湿疹様に変化し、鼻失血原因となります。 A→Bの連続です。
 
 C は非常にまれな事です。 自宅で容易に止血できない時や,皮膚に皮下出血斑が見られる時は小児科を受診してください。
 
 D については,当然に予想されて対処されるでしょう。 子供の場合、保護者の眼から離れた場所で転倒等で頭部打撲を起こしている時があります。激しい鼻出血が起こったときには意識の状態も注意深く観察してください。
 
 事故の後の鼻出血、意識状態の変化が認められる時は、緊急事態として脳外科の受診が欠かせません。
 
 日常ではこの様な事から状況判断してください。
 
 鼻出血の自宅での止血法は家庭医学書に説明されています。 鼻の上部・両眼の間を氷で冷やすのも効果があります。
 
 @ A B の場合は自宅で止血できるはずですが、不可能と判断される時は耳鼻科医が処置します。 小児科医では不可能でしょう。
 
 C D は総合病院の処置が必要となります。

 ← ワイドモニターを使用の時  子供の病気Topへ   HPトップへ  育児コーナーへ    家庭医学へ    運動発達へ