子供の病気  P-047   受診は保護者の自己満足   子供の病気Topへ
 
 同じ小児科医の話として,『受診・治療は保護者の自己満足の結果として行われることが多い』  との話を聞きました。
 
 この意見に大賛成です。 保護者からは反論があるでしょう。 しかし,真意を聞いてください。
 
 身体の健康状態として,‘正常’ ・ ‘少しおかしい’ ・ ‘異常’ を考えるでしょう。 
 
 成人の場合は自分が感じる状態を自覚しますから,‘異常’ に限って “病気” と判断できます。
 
 “病気”と判断しても,医療機関への受診は更に余裕を持って対処するでしょう。
 
 子供の場合は ‘少しおかしい’ から “病気” と考える様です。 病気とは考えないとしても、不安から小児科の受診をされるでしょう。
 
 このことから,“病気” と判断される機会が多くなっている様です。
 
 子供は実状を表現出来ないから,“大事をとる” が先に立って受診機会が多くなります。
 
 子供の場合は‘正常’とされる幅は成人以上に広いものです。
 
 ‘少しおかしい’とされる状況では“経過観察”で充分です。 子供の病気の大半に “予防的治療” を考える必要はありません。
 
 ‘少しおかしい’ 状態なら自然回復が期待されます。 予防として薬剤治療しても回復が早まる訳ではありません。
 
 薬の反応で体内の自然の流れ・回転を狂わすことも十分にあります。
 
‘正常’ ・ ‘少しおかしい’ ・ ‘異常’ の区別は難しいかも知れません。
 
‘正常’ ・ ‘少しおかしい’ を幅広く捉えるには冒険も要るでしょう。
 
 冒険には小さな間違いも起こりますが,冒険無くして新しい経験は得られません。
 
 保護者の満足を優先して,‘少しおかしい’ から薬剤治療が始められる場合が多いとの意見です。
 
 今から冒険を初めてください。

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