子供の病気  P-029   夜尿症   子供の病気Topへ
 
 小児科によくある相談です。 数多い子供に見られる現象であることを知ってください。悩みと感じられる両親の気持ちは理解しますが、悩みとすることはないでしょう。
  純粋に医療の面から検討しますと、*尿の生成量に問題がある、*尿を一時蓄える膀胱の容量に問題がある、の二点に注目されます。
 
 この二点についての検討で十分とする解決法ですが、ここから解決策が得られず、止めるのに何かよい方法はないかと聞かれます。 私が特別の方法を知るわけではありません。
 
 小児科医の中には、上の二点の検討を済ませれば、放置を奨める意見もあります。
 
  放置をするのに賛同できない両親に話している常識的な意見を書いておきます。
 
 @ 夕方以降の水分摂取を控えてください。
 
 A 夕食には塩分を控えめに配慮してください。
 
 B 入浴はよく暖めるようにつとめてください。
 
 C 就寝前の排尿は忘れないようにしてください。
 
 D 11時半から12時頃に、確実に目を覚まさせて排尿させてください。 確実に目を覚まさせても子供は直ちに眠ります。
 
 ここからは失敗した後の配慮です。 汚したパジャマは他の家族に知られないように始末できるバケツのような容器を用意しておいてください。決して話題にしないでください。本人に負担になる言動は慎んでください。
 
 このような何処にもあるアドバイスしかできません。
 
 この中で、D の項には小児科医からの反論は多いと予想します。 最善の策とも考えておりません。
 
 皆さんも経験されているように、本人が緊張しているような機会では案外失敗はしていません。 この事から私は D を本人にある程度の緊張感を抱かせられるかと考えアドバイスの際には付け加えています。
 
 幼稚園年代の夜尿症について書きました。
 
 この年代以降では心理的な原因が作用していることもあるようです。 原因が解明されない時に心理的な問題として子供に原因を押しつけることは良くない事ですが、育児での環境の問題も関係すると解釈してください。

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