子供の病気  P-023   みずぼうそう、水痘   子供の病気Topへ
 
 以前、流行・罹患は季節に関係していましたが、最近は屋内の暖房が快適になった為か一年中起こります。
 
 ウィルスが原因です。 皮膚に赤いマッチ棒の頭サイズの発疹が現れます。早朝に数個の発疹を見つければ、夕刻には10個以上に増えている位のスピードで広がります。 最初に現れる場所は額・腹部・背中そして顔に出ることが多いようです。 半日から24時間以内に赤い発疹は中心に水疱が出来てきます。この発疹は強いかゆみを子どもに感じさせます。
 
 発疹は口の中、眼球にも現れることがあります。口の中の発疹は大部分の子どもでは放置します。 しかし眼球に現れた時は直ちに眼科を受診してください。確認したら24時間以内の受診が必要です。
 
 原因がウィルスですから風邪と同様の症状を伴うことが多くあります。 熱・咳・鼻水です。 この病気の発熱にも解熱剤で脳炎・脳症・ライ様症候群を併発可能性が指摘されていますからインフルエンザに対すると同じ注意をしてください。
 
 治療としては発疹のかゆみを押さえて、水疱を早く乾燥させる事が第一です。咳・鼻水には風邪と同じ治療が必要になります。
 
 水疱は平均五日間で乾燥し黒くなります。 この状態になれば他の子どもに伝染させる心配はなくなります。 
 
 水痘の潜伏期間は二週間とされていますが、集団生活に加わっている子どもを見ていますと遅い場合には三週間遅れで罹患することがあります。
 
 抗生物質を飲ませることは基本的にありません。
 
 抗ウィルス剤を飲ませると早い治癒が期待されると最近奨められますが、平均五日で普段の生活に戻れるものを時間の単位での短縮は意味がないと考えます。 
 
 水疱の治療に白い泥状の塗り薬が使用されます。 この塗り薬は容器に入れて渡されることが多いようです。 時にステロイド含有の軟膏を渡されている患者がありますがこれは誤りです。 万一、チューブ入りの軟膏を渡された時はよく説明を受けてください。
 
 成人が罹ると症状が重くなると言われているようですが、これは誤りです。 子どもなら外で友達と遊ぶことが許されると顔に黒い斑点を残していても平気で外出します。
 
 しかし成人では伝染の可能性は無いと外出を許可しても、顔から斑点の消失する10間前後は恥ずかしさから外出できないことから、噂がでたようです。
 
 おたふくかぜ・三日ばしかと違い診断に困らない病気です。
 
 合併症・後遺症も少なく、治療も容易ですから、予防注射より自然感染の方が自然と考えてください。  麻疹ワクチンと同様にワクチン効果が弱まることはあります。

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