子供の病気  P-016   点滴の効果  点滴の過信は止めましょう   子供の病気Topへ
 
 脱水状態の改善に点滴は効果のあるものです。 しかし点滴を医者も患者も安易に使用したがる傾向があります。
 
 開業小児科医院での点滴は多すぎると考えています。 病気の始まりから患者を診察する事が多い医者には「初期から治療を任されていて、点滴が必要なほどに脱水状態にしたら責任を感じなさい。」と指摘したいものです。
 
 脱水を予防するには医者の適切な指導・注意喚起と保護者の努力・協力が不可欠です。
 
 患者側にも点滴の効用に誤信・過信があるようです。
 
 普通に見かける点滴瓶は500tの内容があります。 その中にはおよそ 25−50g の糖分と耳掻きに数杯の塩が混ぜられた水と考えて間違いはありません。
 
子供が脱水を起こしやすい原因として下痢、謳吐、高熱と水分の摂取拒否が考えられます。  この様な症状が始まった時から水分補給を第一に考えてもらえば、軽い脱水状態になることはあっても点滴が必要な程の脱水になることはまれです。
 
 私も病院勤務の時代には連日点滴を必要とする患児に囲まれていました。 開業後は点滴をしたのは年に数人以内です。 一度もやらない年もありました。
 
 点滴液の内容を知ってもらい、水分補給に努力すれば点滴は必要ないと理解してもらうと、翌日には脱水状態を脱して来院します。
 
 病院で小児の脱水状態改善の点滴は大半が 24時間連続です。 短時間に大量の点滴は出来ません。 開業医院で短時間の点滴を数日続けている治療は医師・保護者の努力不足を指摘します。
 
 一度にたくさんの水は飲ませられませんが、何回にも分けて飲ませば案外飲んでくれます。 飲ませるものとしては湯冷まし、番茶で十分です。 小児用のミネラル・ウォ−タ−を利用されてもよいいでしょう。
 
 よくジュ−ス、牛乳を利用されますが水分としては間違いではありませんが、大量に飲ませると嫌がるようです。 濃厚でないものが適しています。
 
 普段からジュ−ス・牛乳を主にしていますと、必要な時に湯冷まし・麦茶を嫌うようです。 普段から麦茶の好きな子供にしなさいと指導しています。  

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