子供の病気  P-007   子供の便秘 T  便秘の判断   子供の病気Topへ
 
 小児科の診察室では便秘の相談も多くあります。 一方で便秘の定義は確定されていません。
 
 家庭医学書等では ‘排便が数日間無い’、‘少量の堅い便が出るだけ’、‘排便の時に痛み等の苦痛が伴う’ 等が症状として書かれています。
 
 数値として明確ではありません。 「小児科医は総合的に判断しています」との逃げ口上も可能です。
 
 此処ではもう少し判断の基準になる説明をしておきましょう。
 
 毎日の排便にこだわる必要はありません。 中二日 (三日目) 迄に排便があれば大丈夫です。
 
 この間隔で、‘ウサギの糞の様’と云えるコロコロの便では便秘と判断できます。 排便の時に苦痛が伴う、肛門部に傷が出来る硬さは異常です。
 
 量は説明できません。 常識的な判断をしてください。 通常と考えている便量の半分が三日も続けば受診してください。
 
 腹部が ‘緊満している’ と表現出来る状態は対処が必要です。 保護者には難しい判断ポイントでしょう。
 
 もう一つの判断根拠は 「普段と変わった」 です。 二才代までは健康状態も変化が続きます。 病気ではありませんが、日常の健康バロメーターは不安定です。 この事実も考慮に入れて、通常からの変化も観察してください。
 
 これらから自己判断してください。
 
 次に解消策です。
 
 離乳食が始まる月齢に達していない乳児なら綿棒浣腸を実行してください。
 
 離乳食が後期に達した乳児期以降では綿棒浣腸に加えて、食事内容を検討してください。
 
 これらの対策で解決しないときには小児科受診が必要となります。
 
 医療機関 (小児科) で相談と治療されるのが大半ですが、稀に小児外科で手術が必要となる病気もあります。 ヒルシュスプルング病と言い、5000 〜 10,000人に一人の低い発生率です。 小児科医の診察で指摘されるはずです。

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