子供の病気  P-003   子供が咳で苦しいと訴える     子供の病気Topへ
 
 咳は呼吸に関係する部位の病気ではしばしば現れる症状です。 病名で云えば、かぜ、気管支炎、肺炎、結核・・・・、子どもなら百日咳もあります。
 
 この中で子どもならまず  ‘かぜ’ を考えれば大半は当たりです。 ‘かぜ ’ なら二、三日で峠を越して快方に向かいます。 しかし一週間も続くと母親は強い薬を使って早く咳を止めて下さいと頼みます。 
 
 早く咳を止めることは医者も努めなくてはならないことですが、むやみに咳を止めることは患者を苦しい状態にさせることにつながることもあります。
 
 家庭医学書なら『咳は気管・気管支の異物 (分泌物・痰) を身体の外に出すための防御作用です』と説明してあるでしょう。 これを理解していても、子ども・年令が低い乳児では親には苦しんでいるように見えます。
 
 理屈は理解できても感情で強い薬を望みたくなるのでしょう。 しかし原因の無くなる前に薬で咳を止めることは子供を苦しめることになります。 
 
 難しく表現するなら、この異物は気道(空気の通り道)を狭めているわけですから窒息の状態にしているわけです。 咳で排出が少なくなると窒息の状態を強くすることになります。
 医者なら自身の身体で人体実験も可能です。 咳が出る時に効果の高い咳止めを服用しますと、呼吸困難を感じます。 咳が出るより苦しさを実感します。
 
 親の心配、患者の希望は遠慮なく医者に伝えて下さい。 よく説明を聞いて、このかねあいを考慮してのさじ加減も信用して下さい。
 
 医療機関で受け取った薬の効果に満足できず、薬局から購入した“咳止め”を追加される保護者を見受けます。 絶対に止めて欲しい行為です。
 
 他の状況(病気)も含めて、「向こうの医院では強いクスリを処方して貰える」 が医療機関の評価になるのは不思議です。

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