【 乳幼児の運動発達 5】 器用な子供を育てる ための配慮 ( in 子供の健康 ) 04
C 携帯ゲーム機の功罪 (64)
【 乳幼児の運動発達 4】 では、発達経路を順調に進める育児法をアドバイスしま した。
このコーナーでは、標準の発達に加えて、器用な子供を育てるための情報と具体策を説明します。
[ 手の機能発達 ] を実践するアドバイスです。ゲーム機の功罪が常に話題になります。
ここでは、罪について違った指摘をします。
‘変な箸の持ち方’ ・ ‘変なエンピツの持ち方’ が話題となっています。
携帯ゲーム機の成長期の長時間使用と無関係ではないと考えています。
‘握り’と‘つまむ’ は異なる機能で、‘握り’→‘つまむ’ と進化し、より成熟した ‘つまむ’ には訓練と努力が必要なことは、上の項に説明しています。
携帯ゲーム機 ( 携帯電話にも同じ事が云えます ) の操作は B & C の握りで使う動作の繰り返しです。 (B・C・D は以前の項の解説図を参照してください)
しっかり観察すると両手の人差し指にゲーム機を載せて親指でボタンを押しています。 親指の向かう方向は人差し指の側面です。 B・C の握りであることが見えるでしょう。
ゲーム機の好きな子供はこの動作が特に多くなるはずです。 C からD への進行を阻害する遊びと判断できます。
B & C
の状態で D への促進を努力しない事は “ストップさせる” に相当しますが、携帯ゲーム機で長時間遊ばせる事は “逆戻り” に等しいと考えます。 ‘ 促進を努力しない ’ よりも悪い“ 逆戻り ” になっているのです。手指の器用な運動が出来ない事に繋がります。
‘変な箸の持ち方’・‘変なエンピツの持ち方’ の原因として、“つまむ” が成熟していないことが考えられます。
注 参照携帯ゲーム機は ‘つまむ’ を充分に成熟させた後に渡して欲しいと考えます。
‘つまむ’ の訓練・習熟は学童期の全般に続ける必要があります。 この訓練・習熟とゲーム機の平行が必要です。
ゲーム機は親指を巧みに動かすことで、親指の機能向上に繋がるとの意見があります。 間違った意見ではありませんが、ヒトの機能としては ‘つまむ’ が優先されると考えます。 ‘つまむ’ 機能を優先すべきと考えます。
携帯電話の場合は手のひらと中指・薬指・小指で電話機を支持しこの場合も親指でボタンを押しますが、親指の向かう方向は人差し指の側面です。 右の写真では携帯電話に変えて厚さ 2cm のプラスチック板を持っています。
親指はキーの位置で動きますが、基本的には写真のように親指の向かう方向は人差し指の側面です。
写真のプラスチック板をエンピツに持ち替えると、‘変なエンピツの持ち方’ にそっくりです。 ゲーム機・携帯電話の長時間使用に反対します。
注 【D-手の機能発達】 B つまむ で “摘む” の未熟を説明しています。
この写真と携帯電話・ゲーム機を持っている時の写真が同一です。
変なペンの持ち方とも同じです。
携帯電話・ゲーム機の功罪を知ってください。
スマホを使って、この HP を閲覧している人には受け入れられない注意になりますが、幼児・小児期の携帯電話の “罪” を知ってください。
ゲーム機・スマホを使いすぎると、上の写真の指の位置関係が常となり、つまみ機能が阻害されます。 手根部の腱鞘炎が起こることもあり、少年・青年にも有害です。
このコーナーの目次 次は D に進んでください。
@ “にぎる” を誘発する遊び A “ツマム” を誘発するオモチャ B “ねじる” を誘発するオモチャ
C ゲーム機の功罪 D ボールを持たせましょう E エンピツ・箸を正しく持たせましょう
管理データー Undou_SMAHO 05-KIYOUNAKODOMO Kiyou_04_gamuki