【 乳幼児の運動発達 4】  育児へのアドバイスと注意  ( in 子供の健康 ) 08

     G 育児器具の評価   (37)

   運動発達のコーナーで説明している発達経路を順調に進める育児法をアドバイスします。

    完全・全てを網羅した注意ではありません。 最小の注意と受け取ってください。 

 育児に際して種々の用具が使われます。 これらの用具は両親・介助者には便利であっても赤ちゃんの発育・発達に支障をきたすもの、使い方を誤ると不都合なものがあります。 

 取り上げます育児器具が本当に必要か、購入しなくても育児は出来るか、を充分に検討してください。

 よく使用される用具についての評価と理由を書いておきます。

 授乳クッション このクッション無くして哺乳は出来ませんか。 臨時に乳児を支える必要がある時にはフトン・あり合わせのクッションで代用出来ます。 販売者は他の使用目的も宣伝に利用しています。 この目的外使用にも悪影響を感じます。

 抱っこバンド  抱っこバンドと云われる商品には他種類の形式があります。 最近の商品に共通するのがハンモックの変形と云えるでしょう。 
 注目点として ○ 頭が後屈しないこと ○ 脊柱が軽く前方にカーブが保持できる の二点に配慮された商品が好ましいと考えます。 
 使用に際しては、長時間の連続使用を控えてください。 この商品に共通な欠点は乳児の身体を動きを阻止していることです。 乳児の就寝を観察しますと、ひねる運動があります。 この運動が阻止されています。

 スリング 多くの使用者が使用法を誤っています。 ベビーの姿勢に注意しない使用は誤りです。 使用するママの手を開放する用具ではありません。 乳児の正しい抱き方を理解してスリングを使用してください。 [乳児の正しい抱き方

  ベビ−カ−  赤ちゃんの首がしっかりするのは四ヶ月、お座りが自発的に可能になるのは九ヶ月頃です。  この事実からベビ−カ−の背もたれは四ヶ月までは水平にして使用すべきです。  直角に近く背もたれを立てるのは九ヶ月以降です。 半年からこの時期までは背もたれを傾斜させても頭部の保持には注意が必要です。
うば車(乳母車)は推奨できる育児用具です。

 ベビ−用いす  自発的にお座りが出来るようになる時期までの使用は奨められません。 ただし六ヶ月頃からは食事時間に限っての、短時間の使用は良いでしょう。
歩行器  この器具については大半の人から使用反対の意見が出ています。  理由はつま先で歩く癖をつけることです。

 カタカタ (ヨチヨチ歩きの乳児が押して歩くと器具の人形がカタカタと音をだす用具) これも使用を反対したい用具です。  以前は歩行器と共に歩行を早める効果のあるものとされていましたが、両方ともつま先歩きの癖をつけて安定した歩行の獲得には不都合と評価されています。

 歩行器  乳児用の歩行器は使用を止めて欲しい育児器具です。 説明は次の “ピョンピョンさせないで” を読んでください。

 よく利用される用具についての評価です。 この評価に従うと母親が難儀するとの反対意見が聞かれそうです。こ こでは乳児の健康を考え、乳児の意見を代弁しました。納得できる解決を探してください。 たとえば買い物に際してはベビ−カ−を使用して、抱っこバンドは散歩に限ることです。

 うば車(乳母車) 推奨できる育児用具です。

コーナーの目次     次に H へ進んでください。

 @ 最初の注意  A 発達の不具合  B 標準コースを外れる   C 乳児の抱き方     D うつ伏せで遊ばせましょう  

  E ベビーカーの背もたれ     F 四ヶ月まで立て抱きは止めましょう        G 育児器具の評価   

  H ピョンピョンさせないで   I 四つ這いについて    J プログは無益

 

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