粗大運動の説明 I 運動発達の検査に CT-検査、MRI-検査は不用・無用 (10)
運動発達を心配される保護者から 「CT、MRI-検査 で異常はないと云われました」 と聞きます。
CT、MRI-検査は臓器・組織の構造を調べる検査です。 中枢神経系 (脳、神経)の機能は調べることは出来ません。
運動発達の異常は中枢神経系 、運動器 (筋肉、靱帯、等々) の機能異常が原因です。 (
注-1 )相談される保護者は、CT、MRI-検査で 「異常なし」 と云われて納得できないようです。
運動発達の検査・診断には、CT、MRI-検査 は必要はありません。
運動発達の診察、検査・診断には、経験豊富の医師の観察と検査機器に頼らない検査 ( 注-2 ) だけが頼りです。
この様な診察の結果として、『運動発達に異常がある』 と診断された後では、異常の原因を調べる必要があります。
運動発達に異常があると診断された場合、@ 脳に構造的な異常がある A 脳に構造的な異常は見当たらないが、脳の機能に異常がある B 神経系統に異常がある C 運動器に異常がある 等が考えられます。
原因を確定する段階で、CT・MRI-検査を実施して、@ A の確認が必要となります。
繰り返しますが、運動発達の診察には中枢神経系 、運動器 の機能を調べることが不可欠です。
まとめておきます。
運動発達の診断には、観察と検査機器に頼らない検査 が主となります。
原因を探す段階でCT、MRI-検査が必要となります。
注-1 臓器・組織の構造異常から機能が損なわれ (機能異常) 、発達に異常を起こすことはあります。
注-2 検査機器に頼らない検査とは、医師が乳児の身体を触り、姿勢を変化させて反応を調べる検査です。
標準の発達ルートを進ませる為の育児での留意点を [ 育児のアドバイス
] に解説しています。
粗大運動の説明 目次 次は H を読んでください。 @ 発達の指標 A 首座り B うつ伏せ C 手の支持 D 寝返り E ハイハイの表現はダメ F お座り G いざり這いはダメ H 運動器の成熟 I 発達の検査機器 J 発達の診断と評価 K 発達の診療機関
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