【論説・解説・主張】 (子供の健康のコーナー) 標準番Top へ ホームページTop へ
2011/03 福島第一原発の事故に伴う医療関連のコメントは 《福島原発事故に伴う健康被害》 で掲載しています。 2011/03/11
【最新の話題】 ○
マスコミのインフル解説が変わっています 2012/02/05
【過去の話題】 目次は掲載日時順ではありません。 テーマで集めてあります。
○ 今年のインフル解説に変化 ○ 原発事故とヒ素ミルク事件 ○ 抗インフル薬は胎児に影響ないのか ○ 新型インフルの診断で三割の患者で誤診があった ○ 医療の説明とオドカシ ○ 食品の安全と偽装 ○ タミフルの副作用についての報道 ○ インフルエンザワクチンの有効性についての疑義 ○ インフルエンザ・ワクチンの評価概論 ○ “インフルエンザワクチン有効のニュース” について ○ 仕事と育児・介譲を両立 ○ 就学前まで勤務短縮 ○ 女性・母親の就労と育児 ○ 医療機関の都市集中について ○ 小児科医の不足について ○ 育児と躾・規制
このコーナーでは HP を編集している立場から医療に関係する問題を深く検討し、解説し、主張を書いています。 長文になりますからPrint out してゆっくり読んでください。 意見・反論・質問もお寄せください。
【編集者の印象】 今年 (2011流行期) のインフル解説が変わりました 2012/02/05
2011インフル流行期のインフル解説が以前の内容と代わっているのに気づかれませんか。 確かに、今年のインフル解説では論調に変化が見られます。
マスコミでの解説では 「感染予防にはワクチン接種が有効」・「治療には抗インフル薬が有効」 との解説が大勢でした。
今年の解説を見渡すと 「ワクチンではインフル発症を防げない」・「抗インフル薬は解熱効果はあるが、ウィルスは体内に残る」 と内容が違っています。
研究者同士が討論する時には、後者の認識
(今年の解説) が共通です。この研究者がマスコミに専門家として登場する時には 「ワクチン接種が有効」・「抗インフル薬が有効」 とのニュアンスが強調されていました。
皆さんも 「ワクチン接種が有効」・「抗インフル薬が有効」 を信じられたはずです。 信じさせるキャンペーンが毎年繰り返されて来ました。
この
HPでは以前から 『インフル・ワクチンの有効性に疑問あり』 ・ 『抗インフル薬の治療効果に疑問あり』 を解説してきました。専門家の “ワクチン奨励” ・ “抗インフル薬は効果あり” は他のコーナーの解説にも書きましたが、『製薬会社に有利な結果に偏る学術論文』との指摘が当たると考えます。
原発事故の後、原子力行政に “原子力村の専門家” が行政に都合の良い意見・関連企業に有利な意見を述べたと指摘されました。 ワクチンに関しても同様の土壌があったようです。 “ワクチン村の専門家” は活躍 を続けるのでしょうか。
インフルエンザ治療薬 (タミフル) の効果を疑問視する報告書も発表されました。 【薬のニュース】 を参照してください。
追加 2012/10/15
2013/01/01 補筆HP子供の健康では以前から次の解説を掲載していました。
マスコミも報道姿勢を転換 2009/10/01 掲載
マスコミ報道はインフル・ワクチンの接種を促す報道を例年に続けてきました。
このHPでは、インフルエンザ・ワクチンの効果が低いと解説しています。
09/09/28 朝日新聞は、「今までの報道は厚労省の方針に追随していた。 今後は多様な医学情報や少数意見を紙面に反映させる」 との方針転換を表明していました。
「報道によって、新型インフルエンザは怖い、という雰囲気が先行し、ワクチンなどの安全性の検証が不十分なまま使われて・・・」
と解説されていました。 注 当HPの判断で抜粋しています。 全文は紙面で確認してください。
この解説の後ろには、次の事項が読みとれます。
『厚労省が発表するワクチンの有効性や安全性には疑義がある』 と読めます。
『新型インフル・ワクチンにも安全性の検証が望ましい』 と聞こえます。
例年なら9月下旬・10月上旬になると、マスコミにインフル・ワクチンの接種を勧めるニュースが報じられます。 著明小児科医の勧めるコメントもよく聞こえてきます。
しかし2012 秋からは接種を勧めるマスコミ解説は皆無となりました。 厚労省HP・感染症情報センターHP でもワクチンの効果は限定的に認めるのみです。 1〜6才児の効果は 20〜30% と公表しています。
この変化と、上に紹介したマスコミの反省は関連していると思えます。
以前から公表されていた真実が、マスコミでは “ワクチンは有効” と曲解されて報道してきたのです。 原子力に関する報道姿勢と同様です。 真実は皆さんの判断力に任されています。
参照 【ワクチン解説】→インフルワクチン 【薬のニュース 】
【編集者の雑念】 原発事故と森永ヒ素ミルク事件 2011/10/10
『森永乳業徳島工場が
2011年9月30日、閉鎖された』 と報じられました。1955年に森永乳業徳島工場で製造されたミルクを飲んだ乳児に食中毒が発症しました。
当時に、乳児
130人が死亡し、1万3千人に健康被害が出ました。 事件発生から数年で原因は粉ミルクの製造過程でヒ素が混入されたと究明されました。1956年、当時の厚生省は「中毒症状を現した乳児は1200人あまり、死亡した乳児は130名」と発表しました。
この当時、小児科学会の専門家を含めて厚生省に委員会が設置され『後遺症は心配する必要が無い』と公表していました。
1969年に患者家族・養護教員・保健婦の追跡調査で多数の後遺症患者が苦しんでいる事実が判明しました。 後遺症として脳性麻痺・知的発達障碍・てんかん・脳波異常・精神疾患等の重複障害が認められました。 非常に重篤な症状でした。
この事件の発生直後には専門家が『後遺症は無い』と発言した事態が、後年に『後遺症は存在した』と認めることになりました。
福島原発事故でも「健康に被害をおよぼす心配はすくない」と専門家は解説しています。 森永ヒ素ミルク事件と重ね合わせると、専門家の解説を率直に受け入れられないと考えます。
放射能漏れで「健康への影響は心配ない」と説明されますが、福島県では
0〜18才の全県民 (震災当日) に甲状腺検査を実施し、今後にも一生涯に定期的な検査を実施すると決めています。 健康管理のために一生涯の検査が必要とされる事態は、健康被害に同等と考えます。『森永乳業徳島工場が
30日、閉鎖した』とのニュースに接しての感想です。【医療Newsの解説】 抗インフル薬は胎児に影響ないのか
日本産婦人科学会は
2010年11月に『妊産婦への抗インフルエンザウイルス薬投与』についての調査結果を公表しています。調査は
163名の妊産婦に投与した結果を検討しています。この結果をマスコミは “抗インフル薬、胎児に悪影響なし”・“抗インフル薬、妊婦に推奨継続=胎児に副作用なし” とのタイトルで報道しています。 (読売新聞
on line News、時事通信 on line News)日本産婦人科学会は
147名の調査でこの様に判断し、マスコミは日本産婦人科学会のコメントを伝えています。 皆さんはマスコミ記事から『妊娠中も安心して抗インフルエンザウイルス薬を服用できる』と受け取られるでしょう。一方で、タミフルの添付文書には次のような注意が書かれています。 (添付文書とは厚労省が認可した薬剤の使用説明書です。 医師はこのガイドラインに沿って処方しています。)
「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で胎盤通過性が報告されている。]」 と記されています。科学の本質として、常に新しい事実を探求し、得られた結果が正しいと判断されるなら、新しい情報を提供する事は必要です。 しかし、今回の調査が
147名の少数で実施された結果からの判断です。 日本産婦人科学会は以前から妊産婦にも積極的に抗インフルエンザウイルス薬を投与することを勧めてきました。産婦人科学会が抗インフルエンザ薬が妊婦にも安全と考えるなら、薬剤の使用説明書の変更を厚労省に求めるのが先決です。
研究機関付属の病院では日本産婦人科学会の方針に賛成して投与する機会も多くなるでしょう。 市中の医療機関では添付文書のガイドラインを重視した治療が優先されるはずです。
治療は担当医の判断で進められますが、患者の希望も参考にされる場合が多くあります。
日本産婦人科学会の方針も公表されていますが、添付文書を改定する機運は伺えません。 妊産婦への投与を慎重にすべきとの注意は削除されません。
皆さんも現状を正確に読み取る必要を感じてください。
【医療Newsの解説】 新型インフルの診断で三割の患者で誤診があった 2010/07/03
読売新聞
on line Newsで次のようなNewsが報じられました。 (2010年 06月17日15時25分)『国立感染症研究所などの研究チームは昨年9月〜12月、兵庫県内の私立病院で発熱などの症状からインフルエンザ感染が疑われると診断された患者計129人に遺伝子検査をした。その結果、91人(71%)は実際に新型インフルエンザにかかっていたが、38人は新型ではなかった。
38人は季節性インフルエンザにも感染していなかった。
新型インフルエンザの流行時に採用された治療指針では、簡易検査で新型と判明しなくても、症状や周囲の感染状況を見て、新型に感染したと判断すれば、タミフルやリレンザなどの治療薬を処方するとされていました。』 (記事は、当HPで要約しています。)
今回の調査グループで、誤診された
38人の患者で簡易検査が実施されていたか否かは、記事には説明されていません。現場では症状のみでインフルを確実に診断するのは難しい作業です。
一方でインフルに感染していなかった
38人(29%) の患者で必要のない抗ウイルス剤が投薬されていたことになります。新型インフルの流行時に用意された治療指針は、当然のこととして誤診は無いとの想定でした。
欧米各国と比較し、我が国でタミフル・リレンザの投与機会異常に多いと統計調査で判明しています。
誤診例にも投与されている実態を証明した調査報告です。
治療指針の作成には慎重な検討が必要と考えます。
誤診を報じるには少ないサンプル数との批判が聞かれそうです。
権威ある研究機関が調査した結果であり、権威ある学会に報告されますから、無視できない現状が露見したと判断できます。
今回の調査対象は
129名と少ないグループでした。 しかし、傾向として参考に出来る調査です。 年間のインフル患者数は1万人とされています。参考 政治に関する世論調査が頻回に行われてます。 現在の総有権者数は一億人を越えています。 マスコミが実施する政治世論調査は有効回答数約1000人で実施されています。 対象数とサンプル数で今回の調査と世論調査を比較すると、100/10000 (インフル調査)、1000/100000000(世論調査) となります。 サンプル比率を比較し、統計的には有効な調査と受け止めてください。
この
Newsには大きな問題が二つあります。 @ 誤診が29%もあった A インフル感染でなかった患者 (誤診された患者) に抗ウィルス剤が投与されていた@
詳しくは説明しませんが、ウイルス感染症の短時間での診断は難しい問題です。A
現時点で、タミフルと異常行動の関連については解明されていません。 子供への投与には制限が設けられています。この二点については医療者が検討すべき課題であって、患者側の問題ではありません。
しかし、
09年の診療現場で「感染は疑われますが、タミフルの投与は後日に判断します」と聞かされたら、皆さんはどの様な行動を取りますか。 新型インフルの治療現場で「タミフルを投与してください」との患者の強い希望があったと聞いています。【解説と主張】 タミフルの副作用についての報道 05/12/01
このHP でも “タミフルは副作用のある薬剤です” との情報を紹介しています。
マスコミでも最近相次いでタミフルが 100% 安全な薬剤でないとする情報を取り上げています。
このHPでは以前から書き込んでいますが、一般の方・保護者へ警鐘を鳴らす目的です。
総ての服用を止める目的ではありません。
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マスコミ報道を読まれて、不安を感じて 『どれ程に危険ですか』 との質問が寄せられます。
ここでは記事の読み方を考えましょう。 記事には多くのヒントが含まれています。
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マスコミ記事・説明の中から要点 (留意して欲しいポイント) を拾い出しました。
○ インフルエンザの治療にタミフルを服用した患者で ‘異常行動’ を起こした事例があった。
○ ‘異常行動’ を薬剤の副作用・副反応と考えるより、インフルエンザ本来の症状と考えるべき症状と主張する意見もある。
○ 何千万人にも達する服用例が有ったが、副作用と疑はれる事例は非常に少ない。 タミフルの効果を疑う事実とは考えない。
○ 世界のタミフル消費を調べると、日本の消費 (服用) がずば抜けて多い。
○ アメリカでは疑はしい事実として受け止め、慎重な使用が勧められている。
この数点をどの様に受け止めるかが問われています。
ここで、インフルエンザワクチンについてのマスコミ記事も読み直してください。 (次の解説も参照してください)
秋になるとインフル・ワクチンの話題がマスコミに登場します。
タイトルとしては接種を勧めているように受け止められるでしょう。しかし、記事には次のような説明も追加されています。
○ 小児科学会もワクチン接種による予防阻止率は低い事実を認めている。
○ 接種に当たっては保護者にこの事実を説明して接種することが望まれる。
○ ワクチン接種に因ってインフルエンザの重症化を防ぐ作用は認められない。
この様な事項まで熟読されずに、知人との仲間意識で接種を我が子にされている保護者も多く見受けます。
この三項目をストレートに受け止めて、 『インフルエンザの流行シーズンに向けて接種を受けましょう』
とするキャンペーンを正しい提案と受け入れられるか否かが問われているのです。
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タミフルの話題に戻ります。
タミフルの効果としてウィルスの増殖・攪拌を防ぐと説明されています。 有熱時間を短縮できたと説明されています。感染の予防効果は低いとされています。
医療現場を裏側から見た事実を紹介します。
タミフルの服用については、保護者の意識が先行している実態があります。
小児科医院で
「インフルエンザ感染に似た状況ですが、確定できる証拠は無いので断定はできません。この状況ではタミフルの服用は必要ないでしょう」 と説明すると、「インフルエンザです。タミフルを渡しましょう」 と安易に渡す医療機関に保護者はなびきます。
保護者間で 『向こうの医院は簡単にタミフルを処方してくれる良い医院』 として評判が伝達されます。
マスコミ記事でも “タミフルの日本での消費量がズバ抜けている” と書かれていました。アジア地区で貧困の為に必要とされても服用できない国が存在する事実を認めても、
“日本では必要としない状況にも処方されている” と受け取めるべきでしょう。
小児科医も営業は無視できません。 服用を強く望まれる保護者の意志に合わせて対処する傾向もあります。
幼児・小児の合併症で無視できないのがインフルエンザ脳症です。 完全な健康体としての回復が難しい状況です。 この情報が強く伝えられて‘予防’と‘短期間治療’が異常に強く望まれ保護者主導のインフルエンザ治療となっています。
一般の人・保護者の‘知る権利’・‘治療法の選択権利’を否定しませんが、“正しい知識と判断” に基づかない‘権利’ が先行していると考えています。
治療については主治医の先導が必要と考えます。
「タミフルをください」 と診察室に入る保護者には賛成できません。
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皆さんが持たれている判断力と記事の中に断片的に書かれている事項を重ねれば、自分で方針は出せるでしょう。
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纏めておきます。
◎ タミフルは正確な診断をされた場合には有用な薬剤と考えます。
しかし、患者・保護者の先入観・誤った医療知識で薬剤投与を希望され、処方されている現実があります。 保護者に迎合するのは医師としてのモラルを放棄し、小児科医の学術上の責任を問われる問題点を残しますが、現実も知ってください。
◎ “何千万人の投与で、疑わしい事態は数件” と説明されますが、何千万分の一が我が子に起これば大変です。 “疑わしい”
とされる情報も真剣に聞き入れる保護者になって欲しいと望みます。
◎ 素人判断でタミフルを欲しいと発現する保護者の姿勢に反対します。
主治医と保護者が信頼関係を保って、“総てのインフルエンザ治療にタミフルを必要としない” を理解して必要な場合に限った服用が望ましいと考えます。
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追加です。
今までに薬の副作用・薬害で集団的な被害を出した事件で当初は 「薬とは無関係」 と研究者・製薬メーカーが主張して、後日に副作用と判断された事が多数有ります。
工場公害でも、最初は関連の否定から始まります。
科学の世界では 『‘無’・‘ゼロ’は証明できない』 が大原則です。 薬剤に “副反応”・“副作用” は常に存在します。
【医療談義】 医療の説明とオドカシ 2010/01/01
変なタイトルになりました。
HP読者から「医師の説明がオドカシの様に聞こえます」と、不満の意見が届きました。
確かに、診察室で医師から聞かれる説明に “オドカシ” とも受け取れる内容が含まれます。
「直ぐに治療しないと××になる」 ・ 「ひどい場合には××になる」 等の説明です。
通常に出会う風邪・腸炎等で詳しい説明を聞かれることは少ないでしょうが、緊急に総合病院に入院が必要な病気・手術を要する病気ではよくあります。
「ドキッとした」 との気持ちを持たれた経験があるのでしょう。治療の必要性を説明する時には、完全な治癒を願って医師は危険情報も伝えておきたいと考えます。
治療に最大の努力を払って欲しいとの願いを込めています。 得てしてこの気持ちが強く出て “オドカシ” と受け取られているようです。
奨める治療を実行して欲しいとの強い望も込めています。
“確実に伝える” が “オドカシ” に聞こえるのは困ります。 詳細に伝え、正確に理解をしてもらう努力が医師側に必要と反省します。
病気に関する全ての情報 (良い情報も、悪い情報も) を聞き取って欲しいと望みます。
危険情報を省いた説明で、治療を中断する患者・保護者に出会った経験があります。
このHPは育児をされている保護者に向けて発信しています。 医療人への発信ではありません。 ここでは、保護者の皆さんへの御願いとして続けます。
共通の病気の子供を持たれた保護者が集まって “○○病の親の会” を設け、
HPを発行されていることがあります。 治療に時間がかかったり、治療の難しい病気によくあります。HPを覗きますと、「長期の入院を子供にさせたくない」 ・ 「子供に治療の苦しみを経験させたくない」 との気持ちで治療を中断したとの経験談に出会います。 中断によって病気の治療が巧く進まなかったとの経験も追加されています。
一例ですが、“オドカシ” の無い説明を聞かれたようです。 言い換えれば、詳細な説明ではなかったようです。
保護者が “治療に時間のかかる病気” ・ “始めて聞く病気” ・ “治療の難しい病気” 等の場合には、治療の開始から治癒までの予測を詳しく聞く努力を払ってください。
医師側の改善も必要ですが、治療が中断されるのは、子供に不幸です。
確実に “治癒” に至る経過の説明を聞いてください。
セカンドオピニオンを聞かれるのも良い方法です。
TVの病気解説でも “オドカシ” と思える番組があります。 不特定多数を対象とし、病気の当事者で無い人への解説番組のタイトルとしては不適切と考えます。 医師の行為とは別と理解してください。
保護者から寄せられた意見、最初の治療を充分に受けずに後日に大手術が必要になった
事例を聞いてこの記事を書きました。昨年の新型インフルのマスコミ解説・マスコミ情報、行政の情報にも過大 (オドカシ) と云える内容が含まれていたと考えます。
インフル感染を少なくし、流行を小さくする努力は必要ですが、“オドカシ” で協力を喚起することには反対です。
【主張と評論】 食品の安全と偽装 2008/01/01
食品販売で多くの問題が報道されています。
食品の産地偽装・賞味期限表示の改ざん・食材の偽表示等です。
これらの行為を批判する報道の根拠は ‘食品の安全’ と云われていますが、健康管理 (健康被害を起こす原因になるか) だけに限局して云えば ‘安全な食品’ と云えるでしょう。 健康管理に必要な衛生面に限れば問題は無いはずです。
例えば、外国産野菜を正確に ‘○○国生産’ と表示されているなら問題は無いはずです。 賞味期限が過ぎたことと、腐敗・食中毒菌の汚染とは別の問題で、健康被害には通じません。
消費者を欺く商取引として批判されて当然の行為ですが、健康被害と直接に関係する問題ではありません。
健康を害する食品に限定すれば “農薬に汚染された野菜と果樹”・“医薬品を多量に与えられた畜産品・養殖魚”・“衛生管理のズサンな食材” 等が批判されるべきです。
関連する問題として、工場生産される補助食品に有害物質が混入した事実、玩具に使用された塗料に有害物質が混入した事実、等があります。
視点を広げて医薬品の問題にも関心を持ってください。 副作用の問題・副作用の隠蔽等は重篤な健康被害に繋がる重要な問題です。
これらも報道されていますが、マスコミ陣は何故か偽装に関連する商行為を大きく取り上げ、後者は片隅に小さく報道するだけです。
皆さんも前者が直接に “健康を害する食品” と断定できないと判断されて、関心は程ほどに止まっています。 これで当然です。
健康管理に直接関連する問題としては後者を “健康を害する問題” として、一層の関心を持って欲しいと考えます。
‘食品の安全’に関するとして報道された社会情勢は ‘一年の文字’ として “偽” を象徴に表現されました。後者に関連する事件が多発して、“害” が ‘一年の文字’ にならない監督が必要と考えます。
【主張と評論】 女性・母親の就労と育児 2006/03/01
マスコミ報道では本年四月から育児の為の就労時間短縮を小学校三年生まで延長する企業があるとのニュースを読みました。
女性の自立・女性の就労意欲等々、女性の側の希望に合致している点を認めるち共に、子供の心理面の成熟を優先する立場から大賛成です。
資本主義の理念を固執すれば労働時間の短縮は否定されるはずですが、労働者の福祉を優先された快挙と共に、見方を変えれば子供の心理成熟の為に必要な配慮がなされたと受け取るべきでしょう。
‘鍵っ子’・‘学童保育’は母親の就労の結果として現れた現象です。
子供の側から見て‘鍵っ子’・‘学童保育’は好ましい現象でしょうか。
子供の心理発達の面から有意義な現象でしょうか。
子供が本当に欲している現状でないと考えています。
幼稚園・学校年代を想定してください。
登園・登校時に 『 行ってきます 』 ・ 『 行ってきなさい。 終われば真っ直ぐ帰ってきなさい 』 との会話で家を離れます。
帰宅時に 『 お帰りなさい。 オヤツが待っていますよ 』 との母親の言葉は何事にも代え難いほどの安心感を子供に与えるでしょう。
この安堵感が子供の心理発達に大きな影響を与えるはずです。
最近の世情は青少年の心理発達の欠陥にまつわる事件報道が多発しています。
有識者の意見は各分野から、様々な視点で伝えられますが、解決にはほど遠い評論としか写りません。
子供の登校時と帰宅時には母親に在宅を望みます。
女性の就労に全面的な反対を主張するものではありません。
子供が
10才頃に到達するまでは母親の存在がどれ程子供の心理発達に関与しているかを考えて欲しいとの立場です。この年代の子供の育児中は、この時間帯をはずしたパート勤務が望ましてとの意見です。
今回、就労時間の短縮を決められた企業責任者も同じ意見を持たれての決断と受け取りました。
今回のような恩恵を受けられずに定時の就労が止められない女性は大勢おられることは承知しています。
その人達には冷たい意見と写るでしょうが、育児の立場を優先した一般論として容認してください。
子供の側から考えることも必要でしょう。
総ての母親に同様の恩恵を用意する責任は政府・行政にあると考えます。
【主張と評論】 インフルエンザワクチンの有効性についての疑義
04/12/01
2004/10/30 日本小児科学会は厚労省にインフルエンザワクチンについての意見を届けています。
乳幼児(6歳未満)に対するインフルエンザワクチン接種について (小児科学会の見解から)
わが国では、1歳以上6歳未満の乳児については、インフルエンザによる合併症のリスクを鑑み、有効率20-30%であることを説明したうえで任意接種としてワクチン接種を推奨することが現段階で適切な方向であると考える。
研究調査では [一歳未満児では有効性は認められなかった]・[一歳 〜 六歳の小児でも有効率は 20〜30%の低率であった]。
調査実施者はこの結果から『小児へのインフルエンザワクチンの接種は予防効果が期待できる』と結論を出しています。
調査結果として書かれている 『
1歳以上6歳未満児については、発熱を指標とした有効率は20-30%』 についての判断を皆さんに任せます。 少し加えるなら、解熱剤の効果より低いのです。医学データーの判断には迷われるでしょう。判断の喩えとして 『はしかワクチンの効果は20〜30% でした』 と教えられて迷わずに接種を希望されますか。
もう一点はインフルエンザに罹患した幼児に見られるインフルエンザ脳症との関連についても小児科学会は言及しています。
『インフルエンザ脳症の発現率を減少させるかどうかについては、「インフルエンザ脳症の発症因子の解明と治療および予防方法の確立に関する研究」の成績(中間報告)では脳症患者とインフルエンザ罹患者の間でワクチン接種率に有意な差はなかったとしており、この段階ではインフルエンザ脳症の阻止という点でのインフルエンザワクチンの有効性は低いと考えられる。』 と述べています。
このHPはこの調査結果から『接種の効果は低い』と考えます。
小児科学会の結論は異なりますが、根拠となる調査結果を知らせて皆さんの判断に委ねます。
小児科学会の結論も ‘保護者に有効率は 20〜30% である’ことを説明し ‘任意接種を奨める’として、強く推奨していない文言を読みとってください。 書き換えるなら 「保護者の自己判断で決めてください」 と消極的です。
ワクチン接種を奨める意見・診療所も多くありますが、有効率が20〜30% を説明している関係者が少ないのが現実です。
「接種を受けた100人の中で最大30人の子供に限って予防が可能」 と聞いても、ワクチン接種を受けますか。
(小児科学会の意見は小児科学会HPで皆さんも閲覧できます。)
【主張と評論】 就学前まで勤務短縮 04/08/16
朝日新聞の紙面に次の様な見出しの記事を見ました。(朝日新聞 040731 朝刊)
【国家公務員 就学前まで勤務短縮 人事院子育て支援で方針】
記事の要点は《 少子化対策の一つとして、国家公務員が子育てのために勤務時間を短縮できる対象を現在の「3歳未満」から「小学校就学前まで」に広げて、子育て支援のための勤務制度の見直しを国会と内閣に提言する方針を決めた。 この提言は、国が制度拡充を率先して進める姿勢を示し、地方や民間企業にも影響を与えそうだ。》との内容です。
この計画を実現するには時間も必要なようですが、政府が率先するこの計画内容には賛成です。
多くの企業が実施している ‘一歳までの育児休暇’では不十分です。“授乳” に限ればこの期間でカバー出来るでしょうが、子供の心理発達に注目すれば ‘就学まで’ を越えて “小学校低学年まで” が必要と考えます。
‘育児’を単純に母親の労働軽減に限るのでなく、‘育児’ には子供の心理発達にも注目する必要を強く感じます。
この観点から小学校低学年までの就労時間の短縮が必要と考えます。
社会を震撼させる “子供・少年問題” の根底に目を向けるなら、この計画の早期実現が待たれると期待します。
【評論】 インフルエンザ・ワクチンの評価概論 03/12/01
インフルエンザは例年冬には流行し避けられない事態です。
夏を過ぎると医療機関ではインフルエンザの予防接種を呼びかけるポスターが掲示されます。
予防接種には賛否両論があります。
予防接種がピークを過ぎた 03/11月に朝日新聞にインフルエンザの解説記事が掲載されました。
小児への予防接種について専門家は 『 子どもの予防接種の有効率は、昨冬までの3シーズンで20〜40%で、1歳未満に限ると有効性は認められない』 と説明しています。
他の専門家は 『今のワクチンは子どもにとってはぎりぎり合格の60点』 と評価しています。
記事では、多くの専門家が接種を勧める理由として、『本人への予防効果からだけではない。家族−特に発病すると重症化しやすい高齢者への感染の危険性を減らすという狙いがある』 と報告しています。(03/11/01 朝日新聞 朝刊)
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小児の場合、インフルエンザ感染に合併する脳症の危険が保護者に知られています。
何としてもインフルエンザ感染を予防したい、感染予防に接種を検討したいと考えられるでしょう。
朝日新聞の特集記事には 『 インフルエンザワクチンに脳症の予防効果は認められていない。とはいえ、ワクチン接種でインフルエンザにかかる危険をある程度は減らせる』 とも書かれていました。(03/11/16 朝日新聞 朝刊)
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03/11/19
の朝刊には心配な記事がありました。インフルエンザ・ワクチンには保存剤として有機水銀化合物のチメロサールが含まれてい。
このチメロサールに含まれるエチル水銀は、水俣病などで問題となったメチル水銀と比べると毒性は低いようです。
問題は、乳幼児が受ける予防接種の本数が増えた
90年代の米国で自閉症の症状が現れる乳幼児が増えて関連が疑われたことです。この疑いが解消されないので、米政府や世界保健機関(
WHO)も、ワクチンからチメロサールを除くよう指導しています。------------------------------------------------------------
今年の予防接種を勧めるキャンペーンで説明される内容に疑問を感じませんか。
夏前に東南アジアで流行した新型肺炎
SARSの流行が冬に再流行する心配があります。インフルエンザと新型肺炎
SARSの症状が類似していて診断が困難な為に、見分ける為に予防接種を受けて欲しいとの奨励です。インフルエンザと新型肺炎
SARSの診断法を確立する努力が先で、小児の新型肺炎SARS感染率も考慮すると賛成できない奨励です。本末転倒・主目的からの逸脱と指摘します。
2003年11月末にはSARS を短時間に診断できる検査キットが開発されたとの報道がありました。これが本来の対策と評価できます。
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今年、子どもにインフルエンザ・ワクチンを接種された保護者に質問します。
これらの事実を接種前に知らされていたら接種を受けましたか。
接種を勧めた医師から、これらの事実を知らされていましたか。
来年の接種の時期にはこの事実を思い出して下さい。
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この解説には朝日新聞記事を引用しました。
記事を正確に理解するためには、元の記事を読んでください。
これらの記事に書かれている内容は数年前に判っていた事実で、本年に判った新事実ではありません。
このコーナーの後にも、【解説】 “インフルエンザワクチン有効のニュース” について ( 2001/04/01) として記載しています。
今になって接種を残念と考えるなら勉強不足でしょう。
【評論】 仕事と育児・介譲を両立 02/05/01 新聞
(朝日新聞02/04/22朝刊) で 『育児や介護と仕事を両立させたい社員のために、年間の労働時間が半分になるよう勤務時間は午前10時から午後3時とし、さらに月4日程度の休日を加えて給与を半分にする短時間勤務の制度を導入した。』 と報道されていました。育児休暇の延長をする企業もありますが、幼児・子供の心理的影響を考えますと、今回の制度はより望ましいと思えます。
幼児期では保育所での保育時間が短縮され、母親と接する時間が延長されます。
幼稚園・小学生でも留守宅への帰宅が減少・解消出来るでしょう。
幼稚園児・小学校低学年生の場合に留守宅への帰宅に比して、母親が迎える家への帰宅は心理的に安心感を与えるはずです。
児童の健全な発育に大きな寄与を残すはずです。
女性の社会参加・就労が多くなる中で、育児休暇の延長を法的に保証する流れはあります。
大人の側から見た“女性の社会参加・就労”を子供の側から見直すことも必要でしょう。
出産から始まる育児休暇の延長より、今回の‘ハーフ勤務’が子供には朗報と考えます。
こどもの日に当たり、一度は考えてください。家庭で話し合ってください。
【主張】 医療機関の都市集中について
最近,小児科専門開業医院は都市周辺地区・地方都市へと広がりはあるようです。
しかし,公的医療機関の都市集中は否定できません。
地方都市での公的医療機関の廃止,採算のとれない診療科として小児科の閉鎖を計画するニュースがよく聞かれます。
一方では,大都市に設備も良く高機能医療を受け持つ施設が新設されたとのニュースはあります。
郡部地域の ‘医療過疎化’ はますます増長されて行くように見受けます。
高度医療の研究・実用に予算が配分されることの全てを批判はしませんが,日常医療の充足を先行させて欲しいと考えます。
郡部地域では小児医療の ‘過疎’ が大きく残っています。
都市部でも小児夜間医療 (小児救急体制) の ‘過疎’ は残っています。
経費節減の流れの中,“一つの目玉” として高度医療施設を宣伝に使う政策に疑問を持つべきです。
当事者からは強い反対を受けそうですが,‘一人に対する高度医療’ よりも,‘多数が受けられる日常医療’ の充足が必要と主張します。
先に,都市周辺地区・地方都市に小児科専門開業医院が広がっていると書きましたがその原因を考えてください。
確かにこれらの地域での小児人口の集中も考えられますが,この地域に住む保護者が “子供の病気は小児科へ” との気持ちを強くもたれていることが大きな原因と考えます。
現状では小児科受診が不可能でも “子供の病気は小児科へ” の気持ちを発言することも必要と考えてください。
【主張】 小児科医の不足について 01/08/16
厚生労働省が計画した小児救急医療の拡充策は,小児科医の不足により頓挫しているとの報道がありました。
小児科医の不足・医学部学生から小児科医になる希望者が減少している原因の一つとして,小児医療費が内科に比して少ないとの指摘がありました。
この指摘も正しいと考えますが,日本の経費節減・医療費の圧縮政策の中では,小児医療費の倍増計画は見られない夢です。
子を持つ保護者として,夜間・休日の小児科救急医療の不備は多くの人が不安を感じておられると考えます。
医療保険診療報酬での政策から小児科医の倍増は不可能です。
小児科医になる決心は「患者の訴えが正確に受け取れないことがある。」・「手数が掛かる。」・「時間外の診療が多い。」等の理由で敬遠されます。
この状況の中でも小児科医を目指す医学部学生は残っています。
患者・保護者として微々たる力であっても小児科医を励ます行動をして欲しいと考えます。
救急医療に際しては小児科専門医の診療を望みながら,日常の医療では内科医・産婦人科医での受診に疑問を持たずに過ごされています。
小児科診療の中でも‘気楽な部分’を専門外の他科医師に任せ,気苦労の多い小児科診療の中でもより難しい小児救急医療を,一握りの小児科医に任そうとされる保護者が多いのです。
小児科医院の受診者が多くなれば,小児科医院の医療費収入は保険制度の不備を少しはカバーします。
小児の医療は小児科医に任せるとの社会常識が行き渡れば,小児科医を目指す医学部学生を増やす一助になると考えます。
小児科医の増加を妨げるのは政策の不備だけでなく,保護者の行動も関係していると振り返ってください。
保護者の努力が効果をもたらすには長い年月が必要です。 政策の変更が功を奏するのも年月が必要です。
次の世代の保護者を満足させる為と考えての行動を望みます。
この主張についての意見を寄せてください。
【主張】 育児と躾・規制 01/05/01
“学級崩壊”と言う用語がマスコミに現れて随分と時間は経ちました。
最近は“小学一年生プロブレム”と言う用語もあるようです。
後者は“学級崩壊の小学一年生版”に使われるようです。
学級崩壊には色々な原因が複合して作用していると考えます。
その一面を‘無秩序’と捉えて,“自己規制出来ない子供の集団”と云っても過言でないと思います。
学級崩壊で主役を演じている子は病的な素因は持っていないはずです。
行動の表現に自己規制が作用していないと考えられます。
社会環境に目を向ける必要もあるでしょうが,各く家庭内で対処できる面で再検討しませんか。
“規制する”ことは良くないとの風潮があります。
一方で,子供を育てる時に“躾をする”ことは必要ないと考えられますか。
“躾”の内容・“躾”の程度は保護者の意向に依りますから,全員一致とはなりません。
“躾”は表現を変えれば,子供の自由を“規制”することです。
規制をせずに“躾”をしていると考えるなら,それは保護者の頭の中で希望を持っているだけではありませんか。
色々な形で青少年問題が報道される最近の情勢を知るとき,“躾”・“規制”の意義を考えてください。
方法・内容は個人により異なるのは当然です。
規制の無い社会はありません。
規制を理解できる育児は必要と考えます。
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一石を投じる気持ちで私見を書きました。 《子供の日》 に当たり一度考えてみませんか。 意見を聞かせてください。
上段の [投書コーナー] を利用してください。
【解説】 “インフルエンザワクチン有効のニュース” について 2001/04/01
今期のインフルエンザ流行時期も最終となりました。 今年の流行は “大流行” と云える状況にならなかったようです。
一部で 『小児へのインフルエンザワクチンが有効であったと確認された』 との報道がありました。
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約500名ずつのワクチン接種を受けたグループと受けなかったグループで比較すると,インフルエンザ罹患率はそれぞれ 65%,54% であった。
罹患リスクを計算すると 1.0 と 0.6 となった。 よって,1.0 と 0.6 の差をもって罹患リスクが軽減できた。
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このような内容でしたが,説明での統計解析に疑問が残ります。
ワクチンの効果を検討するための調査を実施するには,条件を同じくして二つのグループを作り比較検討することが最低限の必要条件です。
上の調査ではこのような設定がされていません。
統計処理は専門家がするものですが,統計を知らない者でも罹患率で 65% と54% に違いは認められないでしょう。
もう一つ気がかりなニュースを見ました。
2001/03/22 朝日新聞 によれば,【インフルエンザ 集団接種は有効と分析】と報道されています。 主な内容は
‘インフルエンザワクチンの接種に異なる方針を持つ日米の比較検討の結果,
日本の小中学校で実施されていたインフルエンザの集団予防接種は、肺炎などによる高齢者の死亡を減らす効果があった’ と推論されると書かれていました。
ワクチン接種が子供のインフルエンザ罹患に効果があったとの報告ではありません。 高齢者の死亡を減らす “社会防衛” の観点で,小児への接種は有効との判断です。
どの世代にも “社会防衛” の観点は必要ですが, “高齢者のための社会防衛” に小児を利用することには賛成出来ません。
世界的に認められる統計調査として “子供にインフルエンザワクチンが有効であった” と結論される報告は今年度の期間ではありませんでした。
それにも係わらず,日本では “子供に有効” とのムードを作りたいようです。
行政・専門家の真意を聞きたいものです。
インフルエンザ脳症は治療の難しい病気として子供には危険なものです。
病気の本態が解明され,対策が確立されるまでは関心を持ち続けてください。