【患者の主張】    ホームページTop へ     このHPの主張・論壇

 このペ−ジは患者からの意見表明の場として提供します。医療全般の問題について、医者への注文と希望等を投稿して下さい。医者への批判も謙虚に記載しますが、個人批判になるもの、具体例になるものは掲載方法を編集者に一任して下さい。掲載前にE-mail による討論をさせていただくこともあります。 医療問題以外でも健康に関する事項についての意見も発表してください。

医者の評判 (1)     2001/01/01

相談室で受けとるメールに 『知り合いのお母さん方の意見を聞くと,やれあそこの小児科はああだとか、こっちの小児科はこうだという情報が聞かれ,ホームドクターを探そうとしても決めかねます』 との意見が何通も寄せられます。

私は患者・保護者の経験が伝えられることは選択のために必要な情報とは考えますが,医者への評価は個人の生活感に左右されていると受けとっています。

保護者間の話を聞いていますと,医療の内容で評価されていません。 例えば検査を頼りと考える保護者は検査の多い医者を良しとします。 点滴が治療に有効と信奉する保護者は点滴をしない医者を間違いと評価します。

検査が多い,薬が多いとの情報は参考にされても,自分の経験で確かめる必要はあるでしょう。

もう一つは,我が子に合った治療法を最善と考え,他人にもその治療法とそれを受けた施設を最善と考えて他人に押しつけるような発言をされる保護者にも出会います。 これも間違った情報と考えます。

ウワサで判断せずに歩いてください。 探せるまでの数回の転医は辛抱して,自分の経験で評価されることを奨めます。

ホームドクターを選ぶ基準 (1)    2000/10/01

 先日,子供さんの難聴についての相談で,アドバイスの一部として子供の為のホームドクターは小児科医にして欲しい,複数の標榜科をカンバンに書くのは誤りとの意見を書きました。 患者さんから次の様な意見をいただきました。

--------------------------------------------------------------------------------

『かかりつけ医が、「専門外での看板をかかげるのは間違ってる」と言うご意見は、ごもっともだと思います。 私は「人」として、信頼出来る事を基準に選ぶことも大切と考えております。急病の時は相談に乗ってもらい,頼りにしています。

私が経験したことですが,何軒かの耳鼻科の医院へ行きましたが、ひどい経験をしました。 2年近くも、「鼻のアレルギー」と診断され、まじめに通院致しました。 でも一向に、「もう、通院しなくてもいいよ」とは言われませんでした。  別の医院のドクターは、「あそこでは、治らないよ。うちで治してあげる」などとも言われたことがあります。 難聴は,小学校の聴力検査で判明しました。 

患者は、自分で医師を選択しなければならない時代なんだと実感しました。』

--------------------------------------------------------------------------------

医師への率直な意見であり,残念な実態を見せつけられました。  HP 編集者としての意見も付け加えさせていただきます。

主治医の選択は患者サイドに委ねられ,個人の判断基準が優先されるのは当然です。 しかし患者が他科の医師に受診されるのは選択の自由に該当しますが,医師が専門でない科を標榜するのは意味が異なります。 

大げさに云えば詐欺にもあたることを医師は自覚すべきと考えています。 カンバンに書かれていなくても,評判をききつけ・信頼を重視して来院される患者の相談に乗り・治療するなら許される範囲と考えます。

小児の風邪では耳・眼に炎症が広がることがしばしばです。 風邪の治療で外耳炎・中耳炎の経過観察は小児科医もしています。 これも耳鼻科の診療に当たりますが耳鼻科の標榜はしていません。 

書かれた事実も困った事例ですが珍しい事でもなさそうです。 専門科で判断ミスがされるようでは,標榜科も信用出来なくなり,私の主張もゆらぎます。

‘患者は、自分で医師を選択しなければならない時代’ と書かれています。 その通りですが,選択の基準が容易ではありません。 選択に必要なものは医療知識,診療を受ける側に有用な医療知識と情報だと思います。 医者から伝えられる情報も受診を煽る面が強調されています。  家庭医学書も不安を募らせる側面があります。

この HP から診療を受ける側に有用な医療知識と情報が発信出来たらと願っております。


 

インフォームド・コンセントについて     00/05/16

『インフォームド・コンセントという言葉の意味が、医療者側にもまた患者側にも浸透していないように思います。 「十分な説明と同意」ですが、十分な説明が無いまま同意する義務だけを患者側に押しつけているような気がします。 かかりつけの小児科医も、威圧感が強く疑問を聞き難い雰囲気があります。こどもとのコミュニケーションも殆ど取りません。今後は、自分の子を守れるのは自分だと心に決め、自分で医者を選択していく力をつけていきたいと思います。』

相談室でのアドバイスに対する返事と共にこのようなコメントを頂きました。前半は医者への批判であり希望だと受け取りました。

他の相談事項では,『「この病気の治療には手術と薬剤治療があります。」と説明され,選択を任されました。 検査結果は説明されていますが,保護者としてどちらを選ぶべきかに迷います。』 とありました。

この場合,「十分な説明」はされていますが治療法の選択を保護者に一任した結果になっています。 医療側から見れば十分な説明であっても患者には決定出来るまでの知識が得られていない事もあります。 医療側も患者側の決定に患者・保護者と一緒に考えることが必要と思います。

押しつけでない例示も必要でしょう。そこで「同意」が成立するものと考えます。

どちらの意見も医療サイドの者は考慮しなくてはいけないと考えております。

今しばらく 『自分の子を守れるのは自分だと心に決め、自分で医者を選択していく力をつけていきたいと思います。』 が必要でしょう。


 ホ−ムペ−ジTop へ     医者の主張    このHPの主張・論壇