論説・解説・主張  【主張と評論】 女性・母親の就労と育児  2006/03/01
 

 マスコミ報道では本年四月から育児の為の就労時間短縮を小学校三年生まで延長する企業があるとのニュースを読みました。

 女性の自立・女性の就労意欲等々、女性の側の希望に合致している点を認めるち共に、子供の心理面の成熟を優先する立場から大賛成です。

 資本主義の理念を固執すれば労働時間の短縮は否定されるはずですが、労働者の福祉を優先された快挙と共に、見方を変えれば子供の心理成熟の為に必要な配慮がなされたと受け取るべきでしょう。

 ‘鍵っ子’・‘学童保育’は母親の就労の結果として現れた現象です。

 子供の側から見て ‘鍵っ子’  ・‘学童保育’ は好ましい現象でしょうか。

 子供の心理発達の面から有意義な現象でしょうか。

 子供が本当に欲している現状でないと考えています。

 幼稚園・学校年代を想定してください。

 登園・登校時に  『 行ってきます 』 ・ 『 行ってきなさい。 終われば真っ直ぐ帰ってきなさい 』  との会話で家を離れます。

 帰宅時に  『 お帰りなさい。 オヤツが待っていますよ 』  との母親の言葉は何事にも代え難いほどの安心感を子供に与えるでしょう。

 この安堵感が子供の心理発達に大きな影響を与えるはずです。

 最近の世情は青少年の心理発達の欠陥にまつわる事件報道が多発しています。

 有識者の意見は各分野から、様々な視点で伝えられますが、解決にはほど遠い評論としか写りません。

 子供の登校時と帰宅時には母親に在宅を望みます。

 女性の就労に全面的な反対を主張するものではありません。

 子供が10才頃に到達するまでは母親の存在がどれ程子供の心理発達に関与しているかを考えて欲しいとの立場です。

 この年代の子供の育児中は、この時間帯をはずしたパート勤務が望ましてとの意見です。

 今回、就労時間の短縮を決められた企業責任者も同じ意見を持たれての決断と受け取りました。

 今回のような恩恵を受けられずに定時の就労が止められない女性は大勢おられることは承知しています。

 その人達には冷たい意見と写るでしょうが、育児の立場を優先した一般論として容認してください。

 子供の側から考えることも必要でしょう。

 総ての母親に同様の恩恵を用意する責任は政府・行政にあると考えます。

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