【育児365日】  新しいママへのメッセージ  生後一ヶ月〜三ヶ月頃     【in 子供の健康】

 月齢別のアドバイス   目次   * 出産前   * 1〜3ヶ月  * 4〜6ヶ月  * 7〜9ヶ月  * 10〜12ヶ月    

  一日のリズム   ホームドクターを決めましょう    乳児の運動発達を知り、良き育児を実践   運動発達と知的発達   乳児の抱き方  自然流の育児      うつ伏せで遊ばせましょう  正しくエンピツの持てる子供に育てましょう  四ヶ月まで立て抱きは止めましょう     ベビーカーの背もたれ     育児器具の評価  

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 POA-01  一日のリズムを作りましょう   管理data  
  人は一日24時間の生活のリズムを持っています。 大きな流れとして夜間に睡眠をとり、昼間に活動するリズムは長い進化のなかで形成されています。 もう少しきめの細かいリズムは生後に個々に形成されます。 その形成は誕生に始まり成長がほぼ止まる年令で完了します。

  睡眠時間は年令が低いほど長く必要になります。 幼稚園の年代で12時間、中学生で8時間は必要になります。 この睡眠時間を確保し、更には起床時間を考えての一日の生活リズムを赤ちゃんの年代から作る必要があります。

  赤ちゃんの年代にこのリズムを狂わすサイクルで育てますと、この狂ったリズムが一生続きます。 成人になってからの一日のサイクルの変更は本人の努力で実行出来ますが、基本のリズムは変わりません。

  幼稚園・学校の年代は始業が8時半から9時頃です。 社会人になっても大半の人は9時頃からの始業です。 通学・通勤の時間を考慮して7時頃の起床は一生必要となります。

  幼稚園・学校の年代で早朝の起床が出来ず遅刻が多いという話をよく聞きますが、8時を過ぎての起床のリズムが身に付いているからです。 このような子供は午前中の前半は集中力も乏しく勉強の体勢には入れません。 学業の遅れの原因になります。

  昔から子供は早寝早起きと云われてきましたが、これは育児に必要なアドバイスでした。幼児期・学童期にリズムの違いで一般的な生活サイクルに合わせることが出来ずに子供としての社会生活に順応出来ないことが、今社会問題になっている青少年問題の遠因になっているのです。 誰もが我が子に問題の当事者になるような事態は望まないはずです。 赤ちゃんの時から良いリズムを身につけさせるように努力しましょう。

  赤ちゃんの入浴は8時頃までに終えて早く寝させましょう。 小学生の年代までは9時の就寝を守らせましょう。

  大人の生活サイクルに合わせての9時以降の家庭団らんは子供の良いリズム形成には役立ちません。 9時以降は大人だけで楽しむ時間です。

  世界の傾向として、子供の生活が夜型に変更していると思えます。世界と比較して、日本の子供の夜型は多いとの調査結果もあります。

 “古風なしつけ”との観点でなく、“子供の心身の健全な成長” を願う気持ちで検討してください。

 

 2011/10   以下の記事を追加します。

 日本小児保健協会から “乳幼児の夜更かし” についての調査結果が発表されたと、朝日新聞(2011/09/02)は報じていました。

 調査結果の大略では、1980年に1歳半は80年に25%、9038%、0055%と増発、10年は30%に減少。 3歳児で22%、36%、52%、31%。 56歳児で10%、17%、40%、25%とそろって、減少に転じていました。

 一方で早起きの子どもは増えていました。  

 この調査結果は乳幼児にとっては喜ばしい状況です。 このHP でも開設当初から乳児の夜更かしに警鐘を鳴らしていました。 

 小児科医は “乳幼児の夜更かし” に賛成していません。

 

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 POA-02  ホームドクターを決めましょう   管理data  

  先に 『ホームドクターを探しておきましょう』 と書きました。

 誕生の後にはいよいよ決定です。 公園デビューにならって “小児科デビュー” です。

  六ヶ月頃までは病気で小児科受診が必要と感じる機会は少ないはずです。

  初期は検診と予防注射です。 まず “一ヶ月検診” を好機会と捕らえて小児科医院を決めて検診を申し込んでください。

  検診の際には小児科医の品定めをしてください。 検診はやり直しが出来ますが、病気の治療はやり直しが出来ません。 やり直しが出来る機会に品定めをしてください。

  予防注射も同じワクチンを使用して、ワクチン量・注射手技は同じです。 この機会も品定めに使えます。 専門外の医師でも、予防注射は小児科専門医と同等に実施できます。 ホームドクターとして選ぶ医師の人柄等を予防接種の機会に判断できます。

  一ヶ月検診と予防注射を上手に使うのが信頼できるホームドクターを決める方法です。

  近隣の若い保護者からの情報も参考に出来ますが、“自分の判断にかなった小児科医” を優先してください。 物差しは人それぞれに異なります。 「友達に従った」 は良い方法ではありません。

  この機会の中ではやり直しも構いません。

  最近は出産医院で母親の検診と一緒に一ヶ月検診を半強制の如くに実施されています。  拒否できないシステムです。 この時には費用の負担は増しますが、乳児の一ヶ月検診を小児科医院で受けられる様に勧めます。 総合病院での出産なら「近くの小児科医院で検診を受けます」とキッパリ決めてください。

  先天性の病気 (心臓疾患等) や乳児湿疹等があり、予防注射に不安が予想される時には早い時期のホームドクター決定をしてください。

 

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 POA-03   乳児の運動発達を知る・育児に活用する・回復に活用する   管理data  SI-204

  

 子供の健康で説明している運動発達に関連する解説を復習してください。 先に一つの用語の解説をしておきます。 発達で経過する“首座り”・“寝返り”等をマイルストーン・Milestone とたとえます。

 少したとえ話をしましょう。

 御陵に出かける機会があります。 230段の石段があります。 23段の階段に続いて一段の奥行きの三倍の平坦部 (休憩場所) が設けられ、この組み合わせが10回も繰り返す構造です。

 平坦部を発達の マイルストーン と考え、石段を平坦部に達するための要素と考えてください。 “首座り”のマイルストーンに達するために、骨の強化・首周辺にある筋肉の強化・靱帯の強化が要素と考えられます。

 各要素を積み上げて“首座り”を獲得すると、しばらくはこの姿勢を成熟させる為に時間を費やします。 階段の平坦部です。 しばらくの成熟期間を過ぎると次の要素を獲得する石段を登ります。

この繰り返しで歩行の獲得へ進みます。

 このたとえ話から各種の マイルストーン を獲得するのには全ての石段と平坦部を順次に経過する必要性を理解出来るでしょう。 飛び越えての昇段は乳児には不可能です。

 このHP では、標準のルートを標準のスピードで進ませるのが最善と説明しています。 標準でないルートは階段横の崖部に相当するでしょう。 早いスピードは駆け足で登り始めて途中で息切れするのに当たるでしょう。

 マイルストーン に相当する発達の段階については、運動発達の説明コーナーにある[一歳までの説明]を参照してください。

 発達のルートで脇道にそれない育児を実行するためのアドバイスは運動発達の説明コーナーにある[育児のアドバイス]に書いてあります。 他のコーナーにも書いてあります。

 ルートをはずした後に進行はあったとしても、必要のない要素を経験し、必要な要素を欠いた発達進行のはずです。 少し戻っても、必要な要素を経験させる育児は将来に役立つはずです。

 相談室には「寝返りが遅れています」・「四つ這いをしません」等の相談・質問が多く寄せられます。 この様な相談へのアドバイスには、ルートをはずしたと思える時期に戻って再スタートをさせてくださいと指導しています。

 これから育児を始めるママへの提言

 相談を寄せられる保護者に過去の育児法を問いますと、このHP で勧めています育児アドバイスとは異なる育児法・ダメと書かれている育児をしたと答えられます。

 上に回復法として『ルートを外れた時点まで逆戻りして再スタートしてください』と書いていますが、後戻りの期間は三ヶ月を超すことも多々あります。 このアドバイスを受け取られた保護者の動揺は測りきれません。

 大きな動揺を避けるために、適切な育児法を知って実践してください。

 偶然にこの解説を読まれる、発達に不安を感じた保護者へのお願い

 相談を寄せられた保護者の多くから「早くにHP・子供の健康に出会って、良き育児法を知りたかった」とうれしいメールを受け取ります。

 新生児は無垢で誕生してきます。 良き方法で育児を進めるか、不適な育児法を採用されるかは保護者の選択です。 不満な結果に至った原因は保護者で背負ってください。

 世間で言う責任には当たりませんが、結果への経路については保護者が反省の気持ちを持って再検討してください。

 もう一点は育児検診の質を吟味して受診機関を選んだかも振り返ってください。 定期的な検診を受けていながら良き育児法の指導が無かった、ルートをはずしそうになった時点で指摘が無かった、この様な事実は担当医の責任です。 「保護者が知らなかった」の責任は保護者にも求めますが、検診担当医の責任も無視できません。

 経験した事を近隣の新米ママに伝えて、良き育児の必要性を教えてください。

 

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 POA-04   乳児の運動発達と知的発達     管理data  SI-204

  乳児の運動発達と知的発達は車の両輪です。 同じスピードで回転する時、一直線を進みます。 片方の回転が遅くなると進行方向が曲がるでしょう。 回転を同じにすれば、不安を感じない育児が出来ます。

 運動発達を評価する通過点として‘首座り’・‘寝返り’。‘四つ這い’・‘つかまり立ち’等が使用されます。

 ‘寝返り’以降は移動運動と考えられます。 この移動運動は「動きたい」との意識が伴った行動です。 ‘首座り’にも意識は作用していますが、意識の強さでは劣ります。 「動きたい」と望む意識は知的発達に左右されます。

 「動きたい」との欲望を満たす運動が即時に実行出来る育児が必要です。

 一才の誕生日までの知的発達・運動発達を促進する刺激、遅らせる原因を考えてみましょう。

 乳児期の知的発達は視覚と聴覚からの刺激で促進されます。 視覚からの刺激は全員に同じように作用しています。 

 聴覚の刺激は保護者からの話し掛けと環境音です。 会話が刺激となるのは喃語による返答も含まれますが、効果のある刺激になるのは意味のある返答が出来る以降です。 どちらにしても保護者は普段の努力で効果のある音刺激が発せられます。

 知的発達を示す車輪の回転スピードは育児の影響を受けにくいと云えます。

 しかし、運動発達では保護者の育児法の影響を受けやすいものです。 頭・首が安定していない時期の縦抱き、間違ったベビーカーの使用、等々です。 誤った育児を続けると運動発達を遅らせたり、変なクセを付けることになります。 

 車の回転で喩えるなら、回転スピードの遅れになります。

 配慮のある育児を努力しないと、車輪の回転スピードが狂った車を運転する事になります。

 育児で注意して欲しい事項は【運動発達】→[育児の注意]で説明しています。

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 POA-05  乳児の正しい抱き方   管理data  

 生後二ヶ月、まだ首も固定していない乳児を立て抱きして早く首が固定すると信じる保護者が多くなっています。

 他の項目でも説明しましたが、これは誤った情報です。

 首が固定する三ヶ月半ばまでは立て抱きはしないでください。

 生後間もない赤ちゃんを抱き上げる時には図A−左の様に手で頭をしっかりと支えてください。

 短時間の立て抱きが必要な時は、図A−中の様に一方の手で上半身と頭を支え、反対側の手で腰の部分を支えてください。

 三ヶ月後半までの赤ちゃんの抱き方は図A−右の様にしてください。

 この抱き方の注意点を書いておきます。  細かい注意は画像(B) を参照してください。

 画像−B の上は正しい抱き方、 下はダメな抱き方です。

 赤ちゃんの体は全体にねじれがない事、頭から尻にかけてかるくカーブを描いて前屈している事に注意してください。

 アゴはかるく胸に付くぐらいにしてください。

 図からも判るように、軽く曲げた母親の腕に頭をのせ、両腕で赤ちゃんの 身体をかかえています。 外出時には左手で赤ちゃんの太股を握ると安全です。

  誤った抱き方では、腕に赤ちゃんの肩をのせて頭が後ろに垂れさがり、反対側の腕で赤ちゃんのお尻を支える為に体にねじれと背中側へのまがり(後屈)の姿勢になっています。  母親の右手がベビーの股に入っています。    

 たかが抱き方と考える人もおられますが、発達に重要な影響があることを知ってください。

 この抱き方に半月頃から慣れてください。 間違った抱き方に慣れた乳児は正しき抱き方を拒絶します。  モデルも嫌がって足を動かして静止してくれませんでした。

 屋内で広く移動しない時はこの抱き方で良いでしょう。

 階段を昇降する時、屋外の移動時にはお尻から腰に当てた右手でベビーの太股を握ってください。

 転落させる事故防止に必要な配慮です。

 もう一つの注意点はベビーの右腕を保護者の脇に挟まないようにしてください。

 挟むクセを付けますと、うつ伏せ時にも右腕を後方に伸展して支えの発達に支障を残します。

 逆方向の抱き方については右・左を読み替えてください。

 関連する記事 “ 抱っこバンド ” “ スリングの使用 ” →  育児の広場

 

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 POA-06    自然流の育児   管理data  SP

 “自然流” と言う言葉がよく聞かれます。

 ベビーの自然体に合わせた育児を推奨する話しを聞きます。 保護者にも受け入れられている様です。

 “自然体の育児”  の延長線には、良い意味では周囲から過剰な世話をしないとする育児法が説かれています。 

  困った状態として育児指導を拒否される傾向も見られます。 アドバイスを少なくすることを好まれる傾向です。 過剰と適度のバランスを超えて少なくする傾向に反対を主張します。

 このHPでは適度と考えるアドバイスを書きたいと考えています。

 一例として自律哺乳を考えました。

  以前の “計画哺乳” との概念で指導された方法は ‘何ヶ月の乳児’・‘一日に何回’・‘一回の哺乳量は’ と三条件が数値として細かく説かれていました。

 現在推奨されている “自律哺乳” では 「欲しがる時に、欲しがるだけを飲ませる」 として乳児任せの授乳計画が説かれています。

 ネット・育児書の解説では、“計画哺乳” を保護者に誤解されないように懇切な説明がされています。

 しかし、現場では 「欲しがる時に、欲しがるだけを飲ませる」 が伝えられて真意が説明されていないようです。 

  小児科の診察室には 「離乳がうまく進められない」 との相談が寄せられます。 聞き出しますと授乳が勝手気ままに進められたと思える事例があります。

 “自律哺乳” には反対しませんが、“目安” として紹介されている回数・時間を参考にする授乳が必要と考えます。

 保護者の勝手を優先した “自律哺乳” が奨励されているのではありません。

 

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 POA-07  生後二ヶ月前後の育児    うつぶせで遊ばせる   管理data  

 生後二ヶ月前後の育児についてのアドバイスです。

 一ヶ月半頃からうつ伏せで遊ばせる時間も作りましょう。

 睡眠時のうつ伏せは “乳児の突然死” の危険が有りますから止めてください。

 目覚めている時に、最初は数分間を一日に数回、慣れてくれば回数と時間を増やしてください。

 二ヶ月半頃には本人がうつ伏せを喜び、一回に五分、一日に五回程度はするようにしてください。

 目的は【運動発達】の説明を読んでください。

 生後二ヶ月を過ぎると、抱っこをするとき、入浴をさせる時、身体がしっかりしてきたと実感されるでしょう。 生後間もない頃の ‘グニャ’ とした感覚が無くなり、細いハリガネが通った安心感を持たれるでしょう。

 この時期になると 「早くから立て抱きすると、早くくびが安定する」 との会話を聞かれるでしょう。 これは間違った情報です。

 同じ頃に生まれた赤ちゃんをベビーカーに乗せている光景では、背もたれを少し立てて使用していることを見かけるでしょう。 まだ水平位置が必要です。

 運動発達を順調に進めるために、うつ伏せで遊ばせる時間を設けてください。 新聞を読む時、TVを見る時、少し離れた位置でうつ伏せにしてください。 時々声をかけてベビーの顔を見てやれば本人は安心できます。

 

  このコーナーの Top へ       育児 の広場        子供の健康 Top に戻る     【運動発達の解説】

 POA-08   正しくエンピツを持てる子供に育てましょう   管理data  

 

 正しくエンピツを持てる子供・美しく箸を持てる子供を育てるためには、この時期から配慮が必要となります。

 最初に “正しくエンピツを持つ” の意味を説明します。 以前に20代の女性から 「エンピツの持ち方にルールは無いでしょう」 と反論されました。 確かに、ルールはありません。 個人の自由です。

 しかし、習字教室の広告チラシ・ネットの情報として、美しい文字を書くためには正しい持ち方が必要と説明されています。

 小児科医の意見としては、“正しい持ち方” は “指・手・腕を疲れさせない持ち方” と同等と考えます。 肩こりの予防にも繋がります。

 “正しくエンピツを持つ” は “美しく箸を持つ” と同じです。 レストランで食事をしている人、TVで食事シーンに出演するスターが変な持ち方をしていると、興ざめです。

 ここまで書けば、 “正しくエンピツを持つ” の意味は知って頂けるでしょう。

 本題に戻ります。 「風が吹けば、桶屋が儲かる」 式に説明します。

 この時期・早い時期から、うつぶせ姿勢で遊ばせる時間を作ってください。

 手のひらに刺激を与え、近い将来に “手を握る” 機能の熟達に効果があります。

  “手を握る” 機能が獲得できる時には “手を開く” 機能も同時に獲得できます。 これは器用な子供を育てる必要条件になります。

 乳児期から月齢に応じて、手指の運動が巧く出来ると器用な子供に育ちます。

 乳児期から月齢に応じて、手指の運動が巧く出来ると、“親指・人差し指・中指の三点支持” が巧く出来るようになります。 

 “親指・人差し指・中指の三点支持” は “正しくエンピツを持つ” と “美しく箸を持つ” の必要条件です。

 “正しくエンピツを持つ子” ・ “美しく箸を持つ子” ・ “器用な子” を育ててください。

 

 この内容は、【運動発達の説明】→[微細運動] でも詳しく説明しています。

 

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 POA-09   四ヶ月まで赤ちゃんの立て抱きは止めましょう   管理data  

 乳児の発達指標で最初の通過点として首の状態が採用されます。

 “首座り”・“首の安定”・“頸定”  等の用語が使用されますが、評価の難しい問題です。

  乳児の受動中の動き(検査する者の実施する姿勢変化に応じた)・姿勢で評価されます。 評価する医師の考え方で異なる場合も有ります。 保護者の判断は大きな幅で異なります。

 標準として3〜4ヶ月と説明されています。 此処では評価の問題でなく “首座り” に関連する問題の解説です。

 「たて抱きをすると早く“首座り”する」 ・ 『“首座り”を早くする育児器具を販売します』  等の誤りに反対します。

 以前に育児器具のメーカーが  『首の据わらない赤ちゃんを立て抱きにしないで』  と啓蒙活動をしていました。

 乳児の運動発達・姿勢発達はヒトに備わった成長テンポでコントロールされ進行するもので、外力で早められるものではありません。 (病気のために遅れる。 理学療法士の治療によって発達を進める行為は対象外です。)

 自然に進行するものです。 乳児の個性による進行を見守る必要があります。 

 育児器具についても同様です。 器具の使用で早めることは不可能です。

 逆に、自然に進行すると書きましたが育児方法に因っては後の発達速度を遅らせたり異なる経路に進ませる遠因となります。   

  “首座り”  をしていない時期に ‘立て抱き’ をすることが後の運動発達を遅らせる遠因になることは有ります。

 ‘立て抱きの出来る育児器具’  についても同様の結果を招くことがあります。

 早くに立て抱きを始めた保護者は  「立て抱きをすると本人が喜びました」  と説明されます。

  保護者の顔・風景を見る時、顔を横にして見ると楽しくないことは想像できます。 成人でも横に寝ころんでテレビを見て楽しめません。

 一度、保護者の顔・風景を縦に見た経験をすると横の風景は楽しめないでしょう。 ベビーには大きな誘惑です。

 不適切なたとえですが、一度麻薬の誘惑に負けると常習者になる可能性と同じです。

 最初の誘惑をしないいくじが最良です。 運動発達の阻害をする経験は避けて欲しいと考えます。

 

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 POA-10  ベビーカーの背もたれ   管理data  

 「ベビーカーの背もたれは何ヶ月から立てられますか」 との相談が多く寄せられます。

 この質問に答える前にこのコーナーの基本方針を書いておきます。

 『ベビーの健康を最大限に重視した方針を貫き、保護者の利便については保護者の勝手に任せる』 が基本方針です。

 質問に対しては 『手支持が完成する時期 (六ヶ月頃) 迄は水平にするのが最善です。 譲っても肘支持が完成する時期 (三ヶ月後半) 迄は水平が厳守です』 となります。

 『保護者の利便は無視します』 と書くと 「保護者により多い負担を強制するのですか」 との反論が巻き起こりそうです。

  『六ヶ月頃迄は水平にする』 のアドバイスに保護者の負担は多くなりますか。  ベビーカーの使用での負担は乳児の体重に因るだけです。 同じ体重で ‘背もたれを水平にして外出する’ と  ‘背もたれを立てて外出する’ ことで負担の差はありますか。

 『六ヶ月頃迄は水平にする』 のアドバイスに大して 「赤ちゃんは背もたれを立てた方を喜びます」 との反論も寄せられます。

  自分の子供が高校生に成長した時、「楽しくなるから覚醒剤を使用する」 と言い出した時に 「楽しいなら使いなさい」 と許可できますか。 ‘楽しい’ と “良い事” の違いは知っておられるでしょう。 

 ベビーカーの使用に際して、「赤ちゃんが喜びます」 は条件外です。

  このコーナーでは保護者の利便を完全に無視していません。 じっくりと聴いて頂ければ同じ苦労の範囲内の努力を促していると受け入れられるはずです。

 「ベビーカーの背もたれは何ヶ月から立てられますか」との質問にあらためて回答を書きましょう。

  肘支持が完成する六ヶ月頃までは水平位置が最善です。 肘支持が完成する三ヶ月の後半までは水平位置を厳守してください。 背もたれを少し傾けると乳児の視界が広がり本人は喜びますが、間違った楽しみは経験させないでください。

「早くから立て抱きすれば首が早く安定する」 との誤った発言と同じです。

 

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 POA-11  育児器具の評価                                             I-020   管理data  

 育児に際して種々の用具が使われます。これらの用具は両親・介助者には便利であっても赤ちゃんの発育・発達に支障をきたすもの、使い方を誤ると不都合なものがあります。 よく使用される用具についての評価と理由を書いておきます。  

 ベビ−カ−  赤ちゃんの首がしっかりするのは四ヶ月、お座りが自発的に可能になるのは九ヶ月頃です。 この事実からベビ−カ−の背もたれは四ヶ月までは水平にして使用すべきです。 直角に近く背もたれを立てるのは九ヶ月以降です。半年からこの時期までは背もたれを傾斜させても頭部の保持には注意が必要です。  

 抱っこバンド  首がすわる四ヶ月以前の使用は賛成出来ません。 母親が抱っこバンドを使っている状況を観察しますと、親の両手には荷物があり子供の頭は保持されていません。 四ヶ月未満の乳児・これより大きくても寝ている乳児の頭は後方に強くたれています。この姿勢が乳児に楽なはずがありません。六ヶ月頃未満の乳児は背骨もまっすぐに保持できる能力が完成していません。 観察していますと保持せずに抱っこバンドに入れられた乳児の上半身は “く” の字に曲がっています。乳児はさぞ苦しいことでしょう。 抱っこバンドを使用する時には片手で頭、反対の手で体を支えることが必要になります。 結果として荷物はもてないでしょう。 昔の習慣ですが、おんぶの場合には乳児の体は母親の背にくくられていたので “く” の字に曲がることはありませんでした。

 スリング 多くの使用者が使用法を誤っています。 ベビーの姿勢に注意しない使用は誤りです。 使用するママの手を介抱する用具ではありません。 乳児の正しい抱き方を理解してスリングを使用してください。 [ 乳児の正しい抱き方  

 ベビ−用いす  自発的にお座りが出来るようになる時期までの使用は奨められません。 ただし六ヶ月頃からは食事時間に限っての、短時間の使用は良いでしょう。

 注 ここまでの三種について使用制限を求めています。 その根拠は [ 脊柱の成熟 ] に解説しています。 こちらも参照してください。

 歩行器  この器具については大半の人から使用反対の意見が出ています。 理由はつま先で歩く癖をつけることです。  

 カタカタ (ヨチヨチ歩きの乳児が押して歩くと器具の人形がカタカタと音をだす用具)  これも使用を反対したい用具です。 以前は歩行器と共に歩行を早める効果のあるものとされていましたが、両方ともつま先歩きの癖をつけて安定した歩行の獲得には不都合と評価されています。

 うば車(乳母車) 推奨できる育児用具です。

 よく利用される用具についての評価です。 この評価に従うと母親が難儀するとの反対意見が聞かれそうです。こ こでは乳児の健康を考え、乳児の意見を代弁しました。納得できる解決を探してください。 たとえば買い物に際してはベビ−カ−を使用して、抱っこバンドは散歩に限ることです。

 

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