人工内耳友の会−東海−
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人工内耳、音の世界へ
(平成11年3月26日(金)午後6時〜
NHK・TV1チャンネル「首都圏ネットワーク」より) 


「人工内耳 音の世界へ」というテロップが出ている場面

男性アナウンサー(以下男性アナとする)「東京には、人工内耳を使っている幼児に言葉の訓練をする国内でただ一つの専門施設があります。ここで言葉を聞き取ったり話したりする訓練を続けている子供たちを取材しました。」

人工内耳のアップ

女性アナウンサー(以下女性アナとする)「これが人工内耳です。耳にかけた集音マイクで音を聞き取ります。」

リハビリしている子供と先生の場面

女性アナ「人工内耳の手術は日本でも14年前から行われ、これまでに1200人あまりの人が聴覚を取り戻しています。この手術を受けても、途中で耳が聞こえなくなった大人と違って、生まれつき耳が聞こえない幼児の場合は、一から言葉を覚えて話す訓練が必要です。」

子供のアップ

リハビリの先生「じゃあ、お母さんに言って。」
子供「おえ?」
母親「ん?もう、いっかい」
子供「じどーた」
母親「自動車が走る」
子供「じどーしゃ、あしる」
母親「自動車が走る。はい、」

舩坂先生と子供、母親、リハビリの先生がうつっている場面

女性アナ「こうした幼児を対象に、ボランティアで言葉の訓練を行っている民間施設のチルドレンセンターが東京中野区にあります。」

舩坂先生のアップ

女性アナ「人工内耳の第一人者、東京医科大学名誉教授の舩坂先生が4年前に自宅に作りました。」

子供たちの写真

女性アナ「これまでに全国各地から22人が通ってきています。」

舩坂先生のアップ

舩坂先生「人工内耳をつけたから自然に言葉を覚えるというのではなくて、人工内耳をつけてから言葉を一生懸命覚えるように、訓練してあげなきゃいけない。そのためにはそういう施設をうまく作っていかなきゃいけないし。」

子供たちが登校している場面

坂場有紀ちゃん(以下有紀ちゃんとする)のアップ

女性アナ「一才半で耳が聞こえなくなった坂場有紀ちゃんは、2年半前に人工内耳をうけました。茨城県の小学校一年生でおととい終業式を迎えました。」

ジャングルジムで有紀ちゃんと皆が遊んでいる場面

女性アナ「有紀ちゃんは手術後2年間、毎月茨城の自宅から東京にあるチルドレンセンターに3時間かけて通い続けました。訓練の結果、お兄さん達と同じ小学校に入学し、学校の生活にも慣れました。」

教室のなかで

担任の先生「さかばゆき!」と呼ぶ
他の生徒「あーはんこ、おしたる」
担任の先生「あ、ゆきちゃんもおしちゃった。ゆきちゃんも2年生になれるよ。」

有紀ちゃんのアップ

担任の先生「うん、はい、有紀ちゃんはすごくがんばりやさんだったよね。」

子供たちが走って家に帰ってくる場面

他の生徒「ゆーきーちゃん遊びにいこうね」

坂場節子さん(以下母とする)と有紀ちゃん

母「有紀ちゃん、今日、通信簿もらった?」
有紀ちゃん「うん」
母「ちゃんと大きい声で返事してもらった?」
有紀ちゃん「うん」
母「ふーん」

母のアップ

母「最初の一学期っていうのは、やっぱりお友達とすぐ、こう、遊ぼうって言って、ワイワイガヤガヤっていうふうな感じではスムーズにいかなかったんで、ちょっと親としてても悩んだ部分もあったんです。けれども、でも無事に一年終えて、ほっとしているのが現状です。」

ピアノを弾いている有紀ちゃん

女性アナ「有紀ちゃんは、より豊かな音の世界にも挑戦しています。去年からピアノをはじめ、今は発表会にむけて毎日練習に励んでいます。」

シー♪レー♪ドー♪とピアノを弾く有紀ちゃん

チルドレンセンター

女性アナ「人工内耳をつけた幼児が言葉を身につけるには、ほぼ2年間かかります。その後も訓練は必要で、有紀ちゃんも定期的にチルドレンセンターを訪れています。しかしこうした訓練施設は、日本ではここ一ヶ所しかなく、遠くから通う家族の負担も少なくありません。」

船坂先生を囲む両親達

女性アナ「さらに、身近に施設が無いことが、幼児の人工内耳が普及しない原因と指摘されており、今後言葉を取り戻そうとする子供たちへの援助が求められています。」

船坂先生のアップ

船坂先生「地方、地方にできれば、地方のお母様方も集まりやすいですよね。そういうお母様方が連絡を取り合えば、あー、自分の子供には、こういう風にしよう、それから、あの人の子供はこういう風になったんだ、私もこういう風にがんばらなくっちゃと思っていただけて、連帯感が非常に強くなれば、それだけ子供さんが言葉を覚えるのにもプラスになると思うんですね。」

男性アナウンサーの場面

男性アナ「このチルドレンセンターには、東北や九州など地方から通ってくる子供もいるということです。以上、東京でした。」




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