人工内耳友の会−東海−
聴覚障害者対象IT講習会1

                        平成14年3月
【10名定員】
聴覚障害者対象IT講習会:パソコン要約筆記


パソコン要約筆記 ☆宮下あけみ☆

 この度は、大田区IT講習会においてパソコン要約筆記を取り入れていただき、ありがとうございました。又、多くのご協力をいただきました事、重ねて感謝申し上げます。

【パソコン要約筆記入力者】(アイウエオ順)
O崎さん O川さん K山さん K方さん S山さん T中さん T友さん 
F沢さん M下さん M原さん Y崎さん (全11名・数日担当あり)


【入力者募集】
 夜&昼、5日間ずつの計2コースの講習会。まず、入力者集めからはじまりました。パソコン要約筆記は通常、2名1組が2ペアーの合計4人で、1つのチームとなってお伺いします。1つのペアーが10〜15分くらいづつ入力し、それをペアーごとに交替で行います。通常1時間を超える場合には、このように「4名1チーム」となってお伺いしますが、今回は、全10日と必要人数も多く、「IT講習会」でしたので、「2名1チーム」でお伺いする事になりました。

 「入力者の募集」は、1月15日、全難聴のパソコン要約筆記のM.L.からはじまりました。その後、大田区IT講習会の主要スタッフの方が「三田パソコン要約筆記サークル」にいらして、直接、入力関係者に募集をされました。しかし、これだけでは集まらなかったため、はじめにかたまった入力者による個人的な打診、他のM.L.等を通じて募集をし、結果として、全日程に「パソコン要約筆記情報保障」を付ける事ができました。そして、入力者として協力してくださったのが、上記のメンバーです。東京・埼玉・神奈川と、本当に多くの方々にご協力いただきました。 


【連絡方法】
 主に、メールで行いました。
実際に講習会がはじまるかなり前、1月22日より「主要スタッフとP.C.要約筆記者コーディネイタ間」で密に連絡を取っていただけた事、とても助かりました。「入力者の募集状況・機材・パソコン要約筆記のご利用について・IT講習会用単語登録・英語(カタカナ)表記方法…」等々、私の少ないIT講習会での情報保障の経験を元にいくつかご提案させていただき、アドバイスをいただきながら、事前にできうる事の“P.C.要約筆記の骨子”を決めました。
 これと平行して、1月24日より「入力者間のメール」を作り、詳細な事前連絡、意見・情報交換を行いました。
 そして、2月8日より「大田区IT講習会スタッフM.L.」に、入力者も登録していただき、スタッフ全員での情報交換の場に入りました。
 また、講師より必要な資料を、メンバーがいつでも見る事ができるよう、サーバーにアップしておいて下さったのには、とても助かりました。


【P.C.要約筆記文字表示として統一した事項】
@P.C.に関する文字表示=「英語(カタカナ)」とする。
<例>【Enter(エンター)】【Ctrl(コントロール)】【Word(ワード)】【Excel(エクセル)】等
A重要な言葉を記号化し、単語登録。
 <例>【講師を見る→】【講師スクリーンを見る→】【どうぞ!!】
B個人的な質問や会話は、入力しなくても良い。
 <理由>アシスタントも多く、約10名の受講生がそれぞれに質問する場合があります。
他の人の質問を聞いて、自分が気がつかなかったことを知る事もできますが、事の成り行きを全て入力できるわけでもなく、複数の会話が交わされる可能性があると思いました。そこで講師に相談した所、大切な質疑応答は講師がチョイスして全体にまとめて知らせてくれる事になったので、このようにしました。

 上記は事前に主要スタッフとともに決め、それを入力者全員に報告、統一しました。また、受講生に対しては、各コース初日、@Aを講習開始時に受講生へお伝えしました。


【講習会初日】
 位置、表示方法等を含むセッティングから入ります。入力者席はスクリーンを含む教室全体が見える向きで座らせていただきました。
 文字の大きさ、色、背景色等は講師の方にお願いして、1回目の休憩時に受講生の皆様にお伺いし、決めました。(背景色:明るめの青、文字色:白、フォント:MSゴシック)
 
 事前に、進行内容や文字情報については、細かくご相談させていただいておりましたが、実際にはじまると、初日だったためか受講生による練習時間が短かく、入力者が打ち続ける状態が長かったため、2回目の「昼コース初日」を、急遽、入力者人数を、2名、増員していただきました。翌週行われました「昼コース」では、「夜コース」とは違った進め具合になりましたが、2名の増員をご了解いただきました事、本当に感謝しております。ありがとうございました。


【その後の連絡】
@ 全スタッフM.L.=講師・アシスタント・P.C.入力者等、関係者全員が1つのM.L.で、
進み具合、受講生の状況などの情報を得る事ができました。
A P.C.入力者間=具体的な表示方法、機材設定、質問など、細かい事を連絡しあいました。
         また、前後の担当者同士も互いに連絡を取り合いました。


【連続物の情報保障としての連絡】
 講習会など、連続物の情報保障は、同じ人が行うのが、かってがわかっていて良いのかも知れません。しかし、どうしても人員の関係で、複数の入力者が交代でお伺いする事になります。その時に大切なのが、「引継ぎ連絡」です。今回の入力者は、勉強してきた場所も、経緯も、経験範囲も、主な活動グループも、みな、それぞれ違ったのですが、「大田区IT講習会」という1つのテーマに対し、「昼・夜コース」全ての担当者が「1つのチーム」となって望む事ができました。「夜コース」の場合は、自宅に到着するのが、夜11時を過ぎるものばかりでしたが、翌日、日中は各自仕事がありますので、朝、メールにて前日の様子がわかるように、その日(午前零時を過ぎても、寝るまでは“その日”です。)のうちに連絡して、翌日の担当者に引継ぎました。

 そして、「昼コース」担当者は、1回目の「夜コース」の情報を一通り知り、翌週からの「昼コース」に望む事ができました。また、「昼コース」のかたは、セッティングの様子などを事前に学習する為、自分の担当ではないにも、「夜コース初日のセッティング風景・講習会の様子」を下見に来て、翌週の自分達の担当に備えてくださいました。

 このような連携・連絡のおかげで、講習会途中で決められた事項があり、翌日、違う者が入力を担当しても、ある程度、スムースに引き継ぐ事ができました。


【IT講習会のための、パソコン要約筆記の利用法と、表示の仕方】
 IT講習会の場合、実際に受講生が「パソコンを操作する」時間があります。その場合、文字表示から目が離れますが、その直前の文字数行はスクリーンに残っています。それを確認のために見る事もできます。
 しかし逆に、ちょっと、自分のパソコンに目をやっているうちに文字が打ち出され、スクリーンを見上げた時は、大切な情報(キーワード等)が既に流れたあとだった…という事もあります。

 少人数であれば、そのかたに合わせた「目配りのタイミング」で文字を出す事もできますが、ある程度の人数になると、それができません。しかし、今回の「大田区」のように、講師より適確なアドバイスをいただけますと入力者も安心できますし、と同時に、多くのアシスタントの皆様が受講生をフォローされていましたので、受講生にとっても、とてもリラックスした環境で学習できたのだと思います。


【最後に】
パソコン要約筆記は、まだまだ過渡期です。そして私たち入力者も、試行錯誤を繰り返しながら、日々、現場に出ております。確実に需要は増えているのですが、入力者が慢性的に足りないのが現在の状況です。今回も、数ヶ月前からM.L.、サクール、D.M.等で呼びかけをしておりましたが、人確保にとても時間がかかりました。

今回、パソコン要約筆記を利用された方々が、IT講習会でパソコンを学ぶとともに、パソコン要約筆記にも興味を示してくださり、今後、私たちのアドバイザーとなって入力者を育ててくださったらいいなぁ…とも思っております。また今回は、是非にとお願いして、受講生の皆様に「パソコン要約筆記に対するご感想」をお伺いさせていただきました。皆様からのご意見をもとに、改めて、勉強して行きたいと思っております。

 このIT講習会のために、何ヶ月も前から準備され、リハーサルするなど、地域の皆様で作り上げた講習会に参加させていただけた事、とても良い経験になりました。また、受講生に、よりわかりやすく理解していただくために、いろいろとアイディアを工夫され、“小道具”を準備された所など、熱心さに感動するとともに、“手作り講習会のあたたかさ”を感じられました。

至らない面も多かった事と思いますが、皆様のアドバイスをいただきながら、今後も、活動と勉強を続けて行きたいと思っております。本当にありがとうございました。     −以上−



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