人工内耳友の会−東海−
結婚披露宴の情報保障

2003.7.19

 三田パソコン要約筆記サークル「三田フレンズ」 

【結婚披露宴の情報保障 第二弾!!】

記/☆宮下あけみ☆

♪またまた今回も、連休初日「海の日」の前日にもかかわらず、多くの方々にお越しいただき、誠にありがとうございました。♪(どーして私が担当する日は、いつも連休初日なんだろう?!?!)

日 時 / 平成15年7月19日(土)
場 所 / 東京都障害者福祉会館内 
情報保障/ パソコン要約筆記、磁気ループ、発言者は手話付き
ソフト /入力=tach2、表示=tachD2

進めかた/
(第一部) 結婚披露宴の情報保障・第2弾!!=利用されたご夫婦、情報保障担当者のコメント等。
(第二部) 実技演習=実際の披露宴のビデオをもとに、入力実技演習。
(第三部) 手話教室=手話コーラス♪


≪第一部≫ 結婚披露宴の情報保障・第2弾!!

表示画面/
@ 最初は、縦2分割。【手話通訳(司会者が手話付きで進める)+文字表示】
A カラオケ風色変え=写真の上に歌詞表示→色変え

文字表示/
@ 実際の披露宴同様、司会進行のセリフは、事前にテキスト化。前ロールとして入力用P.C.にセット
A 各発表者の発言時は、リアルタイム入力。

使用機材/
A 入力用P.C.、表示用P.C.
B 情報保障用=スクリーン、テロッパー、ハンディーカメラ
C 資料映像表示用=テレビ、スキャンコンバータ


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司会:M下/みなさま、本日はお忙しい中、また、連休の初日であるにも関わらず、「三田パソコン要約筆記サークル:三田フレンズ勉強会」、【結婚披露宴の情報保障:第二弾!】にお越しいただき、誠にありがとうございます。
勉強会をはじめます前に、本日の「情報保障」について、ご紹介させて頂きたいと思います。
文字による情報保障として、「パソコン要約筆記」。
本日は、入力用に「tach2」、表示用に「tachD2」を使用させていただいております。
聴こえのフォローとして、「磁気ループ」を使用しております。
また、今現在は、実際の結婚披露宴での情報保障同様、「文字通訳」と「手話通訳」を同時に表示させていただいております。

次に、スクリーンで文字による通訳を担当してくださる方々を、五十音順でご紹介させていただきます。
O場さん、O田さん、K保さん、S寄さん、S山さん、T澤さん、M沢Kさん、M沢Tさん、以上の方々です。みなさま、どうぞ大きな拍手をお願いします。
ありがとうございます。

申し遅れましたが、私は「7月」の担当をさせていただきます、M下と申します。
昨年12月21日以来、7ヶ月振りの担当で大変緊張しているため、失礼不行き届きの点、多々あることと存じますが、今回のおめでたいタイトル、【結婚披露宴の情報保障 第二弾!!】に免じまして、お許し下さいますよう、お願い申し上げます。

本日のパソコン要約筆記による文字情報保障の方法は、「司会者」のセリフは、事前にテキスト化し、前ロールとして表出。その他の方々のコメントは、全て、リアルタイム入力で行っております。

大変お待たせいたしました。
それでは、本日の主人公であります、5月にご結婚されたばかりの『新郎新婦』、O本Tさん、Iさんに、「式場選びのポイント」や、「スムースに進めるために工夫したこと」、「イメージしていた情報保障や感想」などについて、お話しして頂きたいと思います。
尚、ここからは、「手話通訳映像」は消し、「文字情報」のみ、表示させていただきますことを、ご了承くださいませ。

それでは、Tさん、Iさん、宜しくお願いします。
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※ここ↑まで、「前ロール」表出。以下、リアルタイム入力になります。
※以下、単元ごとに、まとめさせていただきます。
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【新郎新婦:O本さんご夫妻/式場選び、情報保障に関して等】

<式場に関して>
・最初は、情報保障のことはあまり考えず、「通常の式場選び」をした。(形式・交通の便・食事等)
・その後、通常の「披露宴のための式場選び」だけでなく、「情報保障を考慮した下見」へ。
・「情報保障を考慮した下見」=機材のテスト。照明の関係、手話通訳の表示具合、磁気ループの設置等。

<情報保障に関して>
・情報保障者にも食事をして欲しいと思っていたので、「司会の原稿」も自分達で作成し、「前ロール」にできるようにした。
・当日は、司会のM下さん、O田さんをはじめとする情報保障を担当してくださった皆さんのおかげで成功することができたが、テストも数多くしてきたので、満足できた。

<手話コーラス>
・手話コーラスも二人でやったが、それも、会場のテストや打ち合わせの帰りに、互いにチェックした。

<会場配置説明>(実際にはテレビモニターに図や写真を表示。)
・スクリーン=会場の前後。前:手話通訳+文字表示、後ろ:文字表示のみ。
・高砂にノートP.C.表示。
・手話通訳は、固定の場所でカメラに向かって手話表出。それを前方スクリーンの半分に表示。
・前方スクリーン画面は、縦半分に文字、半分に手話通訳。プロフィールビデオは別のスクリーンで上映。

・最初、150人くらい入る部屋だといわれて決めたが実際、機材のスペースや、会場内の柱などで、120人くらい招待させていただいたが、かなり、いっぱいいっぱいの状態だった。 しかし、通常では、プロジェクタはスクリーンのすぐ前に置くのだが、柱の陰に置く等、いろいろ工夫ができ、楽しいこともあった。

・下見の度、多くの機材を持参し、表示具合、合成画面や照明の確認等をするので、式場の人に、「あなたたちは本当に、普通の社会人なんですか?」、「どういう仕事を普段しているのですか?」等、いろいろからかわれたこともあった。(笑)

<感想>
・披露宴会場という非常に限られた場所の中で、いろいろな機材を使い、機材だけでなく、いろいろと情報保障に関する準備をしていただいた。

・式場関係者、司会者、情報保障者等、全てスタッフの方々のお陰だなぁと、昨日、改めて思った。


【情報保障全体リーダー:O田さん/下見での注意事項、無線LAN等について】

<下見や、会場担当者との連絡>
・5月が本番だったが、一番最初の下見を、新郎の希望で1月下旬に行った。2回目は4月上旬。1回目が少し早すぎた。(笑) 最初の下見は、2ヶ月前ぐらいが良いと思う。

・式場担当者との連絡に、「Fax」しか使えなかった。こちらから質問しても、返事がくるまでにとても時間がかかり、式場に打ち合わせに行く新郎に伝言を頼む事もしばしばあった。 私がリーダーを担当していたので、本来は、私がメインで情報保障の打ち合わせを進めるべきだったが、自分は聴覚障害者で、一人暮らしの環境なので、会場担当者との連絡手段はFAXしかなかった。

・振り返るとこのようなリーダーという立場は、聴覚障害者が務めるのは連絡手段の確保ができないと難しいと思う。早く電子メールという連絡手段が社会に普及するといいなぁと思う。

<無線LAN>
・通常はネットワークを組むときは、パソコンとパソコンの間をケーブルで接続する。そういうシステム構築と、ケーブルを使わない無線LANを使う方法がある。それがこれ。(アクセスポイントや無線LANカードを見せる。)

・カードをノートパソコンに設定して、各パソコンに設定されたものは、アクセスポイントという機械を経由してお互いのパソコン間のデータのやりとりができる。

・無線LANのメリットを普段から感じているため、「無線LANを使って情報保障をしたいと提案」したところ、入力者の方々から、「不安だ」という意見があった。パソコン要約筆記ソフトのホームページには、「無線LANはおすすめしません」と書いてある。また、実際の通訳現場でも無線を使ったトラブルが報告されていると。こういう事例が現実にあり、「結婚披露宴」でそういう失敗は許されない、と。
しかしそこはリーダーの私が押し切る形で賛成させた。(笑)

・本番では、無線LANと有線の混合で行った。 (「三田フレンズ」では、無線LANセットの無料貸し出しをしているので、機会があれば是非使ってみてください。)


【機材関係リーダー:S寄さん/手話通訳&文字表示の合成画面、「tach2+D2」を使用した「カラオケ風色変え機能」】

<手話通訳&文字表示の合成画面>
・本番の披露宴での方法と、先ほどご覧いただいた方法では、使用している機械が違うので、方法も違う。

・方法1=「ワイプ」と呼んでいるが、画面を左右や上下に半分等に切って、二つのものを表示する方法。
この方法のほうが簡単だが、必要な機械が高い。本番では、この機材が借りられたので、その方法で行った。レバーのようなモノがあり、自由に左右が分割できる、というものもある。

・方法2=今日の合成画面と作る方法。商品名「テンペスト」。これは、比較安価。
これは、画面を分割するのではなく、特定の色を指定して、それを「抜く」と言っているが、要するに、透明にしてしまう。 たとえば半分だけ真っ青にしておくと、そこが透明になって、そこにビデオで撮った映像等を映せる。すると結果的には、画面の左右で、右半分がパソコン文字画面、左半分がビデオ画面というように、表示できる。今日、最初に見ていただいたのが、この方法である。

<tach2+tachD2を使って、写真や映像の上で文字色を変える>
・スクリーンに写真や絵を表示。その上に、まず、文字(今は、歌の歌詞の区切りが良い所まで)が表示され、次に、その文字の色を変えていくという方法。
これはまさにカラオケのようであるが、機能としては、「文字の色を変える機能」として、ソフトの中に入っている。

・やり方は少し難しいので、詳しい説明は今は省くが、前ロール作成時に、普通の文章の中に「コマンドを入れ込む」と言う方法で行っている。 前ロール作成時は、このように、少し手を加えるが、実際、本番に文字を表示する時は、普通の操作と同様。
これにより、文字の色を変えたり、文字のサイズ、大きさを変える等、いろいろな事ができる。


【パソコン要約筆記入力者チームリーダー:S山さん/入力者としての事前準備の工夫、入力担当の振り分け方、本番中の指示の仕方等】

<入力者としての事前準備の工夫>
・事前準備は主にメールとメーリングリストでのやりとり。現場での打合せは、私は1回。あと他のメンバーからの連絡によって、状況を把握した。

・本番当日の準備は、機材設定は、「機材設定担当者」に任せた。 自分たちはパソコンのケーブルを固定した。 式場の絨毯の上に貼っても良いガムテープと、いけないものがあるので、注意が必要。 また、プロの撮影のかたが動くのでそのコードもあり、「留めていいケーブル」と「留めてはいけないケーブル」を区別しながら床に貼っていくのが大変だった。

<入力担当の振り分け方>
・総合リーダーから進行表が出ていたので、それに合わせて「前ロール部分」と「リアルタイム入力」が必要なところを表にして管理。それと合わせて、「誰がどこの部分を入力するか」、「前ロールを流すのは誰か」という表も合わせて作成した。

・リアルタイム入力と前ロール部分。 入力チームは2組。片方のチームがリアルばかりにならないように分担を分担を気をつけた。 また会場の都合で、入力者が4人同時に座るのが難しかったため、食事をいただく人と入力する人の移動も考慮し、座席を決めた。 その席は近いので移動は無理なくできた。

・前ロールで対応できる部分が沢山あったお陰で、「人の名前が“泣き別れ”しないように」とか、「BGMの題名」も出せた。 それらが「泣き別れしないように」という配慮ができたが、とても助かった。

<本番中の指示の仕方>
・特に本番中に指示をすることはなかった。 また、全体コーディネーターのO田さんもすぐ近くの席だったので安心だった。 歓談の時間中は入力者は待機することなく、4人とも自分の席で食事をいただき、歓談。 入力者席と食事の席が近かったため、急に入力が必要なときでも移動も無理なくできた。

・司会のM下さんがしゃべる時には、「アイコンタクト(^_-)をしよう!!」と事前に打ち合わせたが、かなり距離があったのと、間に柱もあり、なかなか見えなかったので、その辺はM下さんを意識しながら食べた。(笑)

・全体的にはO本さんをはじめ、皆が準備をきちんとしてくれていたので、当日の流れが前もってよく把握でき、準備がしやすかった。 人生最大のイベントである「結婚式の情報保障」なので、責任の重さを感じたが、いつも活動を一緒にしているメンバーが情報保障と準備で一緒だったので、とても頼もしく、当日も楽しく、リラックスして行う事ができた。
「みんなで作り上げた」感じがして、とても満足というか、喜びもひとしおの結婚式でした。


【入力担当:O場さん/披露宴での情報保障、tach2を使用した感想】

<もろもろの感想>
・ケーブルをつないだり、準備したケーブルを式場の人が間違えて切ってしまったり(縁起ワルっ!!)と、いろいろあったが、結果的にはうまくいってよかった。 「何重にもバックアップの体制を実は整えていたというのが味噌かな。」と思った。 式場の人には入力者席に水類は置かないよう、お願いしておいた。

・以前(5〜6年前)は、今ほど、機材が豊富ではなく、LANもなかった。 「ユーラックス」という機械をつなぎ、出力はスクリーンに出すことはかろうじてできたのが、何台もプロジェクタを用意することはできなかった。 「寿字幕」と言う言葉を使ったのも私で、この頃からだと思う。

・今回、「出力のところのパソコンが無線」というのが本当にこわかった。 しかし、本当にうまくいって良かったと思う。 昔の私の入力風景を見た事がある人が、「技術の進歩は格段の差ですね。」、と言って下さったが、「こんなことができる、あんなことができる」と、今ある技術の一番いいところをうまく組み合わせて、演出効果も含め、行えたと思う。
本当にチームワークよくできて、よかったなと思います。

・非常にスムーズにうまくいったのは、やはり司会者、新郎新婦、会場の人、入力者との連係がすごくうまくいったということ。 要は「宴会」なので、どんなことがあっても不思議ではないが、実に、綿密なシナリオと予定通り進み、すばらしかったと思う。
本当に、参加させていただいて、光栄だと思いました。以上です。


【入力担当:K保さん/披露宴での情報保障、tach2を使用した感想】

<もろもろの感想>
・個人的に、結婚式の披露宴に出るのが初めてだったので、とても緊張した。
・入力は経験者と組んだので、リアルタイム入力は経験者のリードに任せ、ついて行くよう努力。 ペアーの中で、前ロールは主に自分が担当した。

・よく出てくる言葉を、単語登録するのだが、1つ、してなかったのがあり、時折、タイミングがズレた。

・新婦が「父親にあてた手紙」を、事前に準備できるよう、原稿をくれていた。 その文面で、「前ロール」作る時点で涙…。 「本番でボロボロ泣いたらどうしよう…。」と心配だったが、本番ではきちんとでき、良かった。

・「tach」は3月に講習会で勉強したばかりで、はじめての使用だったので緊張したが、メンバーの協力のお陰で、こなすことができた。


【出席者(自らの結婚披露宴にもパソコン要約筆記の利用経験アリ):M沢Wさん/感想】

<もろもろの感想>
・私たち(夫婦+赤ちゃん)は、子供のために部屋を何回か出る可能性があったので、出入り口に近い席を取ってもらった。 要するに、「スクリーンから一番離れている場所」で情報保障を受けた。

・一番気になったのは、ちょっと暗かったかな?…という点であるが、「手話通訳の画面」がちゃんと入っていたので、主にそちらを見た。

・文字自体は「見やすさ」が吟味されていて、良かったと思う。
「手話ソング♪(カラオケ風色変え機能)」も方も、色が変わったりしておもしろかった。
歌の途中にセリフが入っていて、初めは手話のコーラスだけだと思ったが、途中で「何かを言っている」のがわかり、文字通訳のほうを見るようにしていた。


【出席者(自らの結婚披露宴にもパソコン要約筆記の利用経験アリ):M沢Tさん/感想】

<もろもろの感想>
・私たちの結婚式のときにも、今日ここに来ている仲間のかたにお願いし、実際にパソコン文字通訳をつけた。 それ以外でも、「パソコン文字通訳を結婚式につけてほしい。」とお願いを受け、入力者として行く機会も何度かあったが、今回は完全に、「お客様、招待者」として、文字通訳のついた結婚式に参加させていただいた。

・我々(パソコン要約筆記関係者4名)のテーブルには、新郎の大学時代の友人4名が一緒で、彼らには、「パソコン要約筆記」の「しくみ、方法」などに、非常に関心を持っていた様子だったので、「一緒にやりませんか?」くらい言ってもよかったのかなと思った。(笑)


【出席者の感想(事前にメッセージとしていただき、「祝電風」に読み上げました。)】

<Aさん=披露宴>
(1)私の近くにあった文字表示画面は、字の大きさが適当と感じましたが、遠くの画面の字の大きさは小さく感じました。 何故そういう事を言うかといえば、私は一言ご挨拶を実施するため、マイクの前に立ったのですが、すると、自分から見える画面は遠くの画面で、その文字を確認することができませんでした。

(2)私は手話は見ないので、手話画像はうるさく感じました。

(3)座席の向きと、画面のなす角が130度くらい有り、首が疲れてしまいました。

<Bさん=披露宴>
(1)手話通訳も見やすく表示されていて、わかりやすかったです。

<Cさん=披露宴>
(1)磁気ループも設置されており、司会者の話し方もハッキリしていたので、音声が聴き取りやすく、良かったです。

<Dさん=二次会>
(1)スクリーンは、真ん中に設置して欲しかったです。
理由=新郎と新婦が座っている横にスクリーンが設置されていた為、一番前の左側の席に着席していると見えにくかったからです。
(2)顔文字が出て良かったです。
理由=普段の堅苦しい分科会等での情報保障ではなく、ユーモア溢れる雰囲気にする為、「顔文字(^o^)丿」が出ていると会場全体が楽しめたり、笑いがあって、なごやかな雰囲気が出て良いと思いました。


【上記「発表」のまとめ】
司会:M下/全ての方々が満足できる情報保障と言うのは、とても難しいものですが、その中でも、皆で経験やアイディアを出し合って、より楽しく、わかりやすい情報保障がなされていくものだと思います。

それでは、会場の皆様より、ご意見、ご質問を賜りたいと思います。
誠に申し訳ございませんが、時間の関係上、2名様までとさせていただきますことを、予め、ご了承くださいませ。
それでは、何か、ご意見・ご質問はございますでしょうか?

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※「発表」としては、以上です。
※以下、7月19日の勉強会、「当日の質疑応答」→「手話ソング」→「〆めっ!!」です。
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【質問:1】
Y田(難聴者)/いとこの結婚式で、情報保障を利用した事がある。 その時は、はじめに叔父が、「パソコン要約筆記がつくこと」を言ってくれた。
今回は、どのように出席者の方々に説明したのですか?
   
【答え:1】
新郎/新郎新婦が入場する前に、情報保障について、説明した。 ただ、あまり、細かくは説明せず、「前方スクリーンで、手話通訳&文字情報の担当はどなたです。」という程度にした。

【質問:2】
K原/無線LANを使用すると、不具合の可能性は「ある」という。 しかし、今回は大丈夫だったのか。「今回は大丈夫だった。」という、「特別な理由」などがあるのか?
   ↓
【答え:2−@】
O田/今回、無線を使うにあたり、まず念入りな準備を行った。 5月4日が本番だったが、5月3日、前日、無線LANのリハーサルを行った。 この時のリハーサルでは、実際に、本番なみの無線LANを設定して、パソコン同士の距離が離れていても、とぎれないかどうかを確認した。

本番では固定式のスタンドマイクを使うのだが、前日のリハーサルでは、試しに、全てのワイヤレスマイクを持ってきてもらい、電源を入れ、実際に話してみて、その状態で無線LANがおくれるかどうかのテストをした。 そして、ノートパソコンを会場のあちこちに持って行き、無線LANの電波状況の確認し、その上で、安心、確実なところにアクセスポイントを設定して、本番にのぞんだ。

しかし、無線がとぎれてしまうと、スクリーンに文字が表示されなくなってしまうので、実際はバックアップ用としてケーブルを引っ張って置いておいた。 よって、万が一、無線LANが途切れたら、「1分以内に、復旧できるよう」、準備しておいた。 結果としては、途切れることはなかった。

【答え:2−A】
O場/今、説明した「バックアップ」と言う言葉の意味は、「助ける」ではなく、「パソコンの用語のバックアップ」。 要するに、「1つのパソコンがダメになったら、もうひとつを持っていく」、というような体制をつくった。

【補足:2】
M下/無線LAN(の電波など)による、補聴器や人工内耳等への「聴こえ」への影響は、数字の上でありません。(※しかし「気持ち」と「数字」は違います。)


司会/それでは、【第一部 結婚披露宴の情報保障 第二弾!】の<〆めっ!>として、本日の主人公、新郎新婦に、「tach2のカラオケ機能」の実演とともに、【♪大切な あなた(*^_^*)】を披露していただきたいと思います。 “…拍手!…(^o^)丿”

実際、新郎は、5月の本番に向け、「血のにじむような努力」をされたそうです。
それでは、画面とCD等のセッティングをお願いします。
O本さんご夫妻、心の準備は、よろしいですね?

O本(T):心の叫び/バッチリです! まかせて下さい!(^o^)V

司会/O本さんの“心の叫び”を、先に前ロールに入れ、勝手に出させていただきました。(^_-)
お二人の仲睦まじい様子、見つめ合う姿などを、見ることができるかもしれません。(*^_^*)

それでは、Tさん、Tさん。【♪大切な あなた(*^_^*)】、宜しくお願いします。
皆様も、どうぞ、ご一緒に、歌ったり、手を動かしてみたりしてくださいね。

〜手話ソング【♪大切な あなた(*^_^*)】〜


司会:M下/ありがとうございました。
新郎新婦の、踊るように美しい指先、幸せそうな表情が、皆さまにもおわかりいただけたことと思います。
本当に、ありがとうございました。

それでは、これで、「三田パソコン要約筆記サークル:三田フレンズ7月」【第一部/結婚披露宴の情報保障:第二弾!】を、お開きとさせていただきたいと思います。
本当に、ありがとうございました。

さて、ここで、少し、お時間をいただき、「三田パソコン要約筆記サークル:三田フレンズ」、代表の岡本より、皆様に一言、ご挨拶をさせていただきます。


【三田パソコン要約筆記サークル「三田フレンズ」/岡本代表の挨拶】
岡本/3分くらい、この三田パソコン要約筆記勉強会を開催しているサークル、「三田フレンズ」について紹介します。
この「三田フレンズ」は、昨年の4月に発足、1年ちょっと、毎月1回、この三田で勉強会を開いてきました。

最近はいろんな場所でパソコン要約筆記の講習会が開かれています。 それぞれに特色がありますよね。「主催・目的・カリキュラムの違い」、「養成目的」、「参加自由なところ」など、様々です。


この三田の勉強会はその中でも、「参加自由の勉強会で、参加費もいらないですし、いつ来ても構わない。」、そういう勉強会です。 運営している「三田フレンズ」もボランティア団体で、どこかの団体のバックアップがあるわけでもないし、決まった予算も無いです。

このように、1つのボランティア団体でありながら続けてこられたのも、これから紹介するスタッフと、毎月来てくださる、皆様のおかげだと思っています。 毎月だいたい約20〜30名いらして、去年は、のべ235名。 出席をとらなかった月もあるので、実際にはもっと多くのかたがこられています。

「なにかをしていくには、人と物とお金が必要」と、よく言われますが、この勉強会は本当に、「人」しかいない状況です。 しかし、ずっと続けていられるのは、本当に皆様のお陰だと思っています。
再びこの場をお借りして感謝申し上げると共にこれからもよろしくお願いします。


それでは、「三田フレンズ」、この勉強会をつくっているスタッフを紹介します。
五十音順に紹介します。

O場M晴さん。実技の担当です。
O田K一さん。IPアドレスの管理と無線LANを中心とした機材担当です。
O本I后さん。会計と受付を主に担当。手話教室のあるときは講師を担当しています。
K保K子さん。毎月、来月には何をやるかの予告文を作っています。縁の下の力持ちです。
S寄T也さん。機材サポート、以前はビデオに字幕をつける方法の説明もしていただきました。
S山R恵さん。毎月、情報保障者の手配にいろいろと苦労しています。
M沢Kさん。メーリングリストとホームページの管理を中心にやっていただいています。
M沢T夫さん。機材サポート、入力方法についても分析・整理をやっていただいています。
Y崎Aみさん。出席者の確認や飲み会、忘年会、納涼会の幹事など、大変なことをやっていただいています。
M下Aけみさん。スペシャル企画を年に何回かやっていただいてますが、非常に準備も緻密で、見習わないといけないと思っています。
そしてO本です。ほとんどやる仕事は残っていないのでその他、雑用をやっています。
この勉強会がつづけていかれるのもみなさんのおかげですので、今後ともよろしくお願いします。

司会/ありがとうございました。
それでは、引き続き、「第二部の入力実技」に入ります。
先ほども発表していただいた、O場さんに、「披露宴での情報保障で気が付いたこと」を参考に、実技指導を行っていただきます。


≪第二部≫ 実技演習=実際の披露宴のビデオをもとに、入力実技演習

◆内容◆ 結婚披露宴で実際に話されたスピーチ、2つ。
◆演習方法◆ LANを使わず1人ずつ自分の画面で入力し、それを利用者(難聴者)に見ていただく。 「隣にいる人に見せるつもり」で入力。 フォントは大きめに。
◆ソフト◆エディタ、ワープロソフト、ワードなど。ワードパットの方が動作が軽い。

【参加者のコメント】
※普通に録画したものなので、音声は悪いです。
※会場スクリーンには、「二人連携入力」でのリアルタイム字幕が表示されています。

●スピーチ:その1:「新婦側代表者スピーチ」●
入力者/必死で入力した。ここに私が昨年、はじめて来たときより、多少なりとも入力ができつつあると思うのだが…。 「必ずここは入れたい」と言うところはあるが、抜けてしまったところもあると思う。

利用者/見ていると、上手く入ったり、時折、文節が抜けてしまってるのではないか?と思うところがある。 文章は上手くつながっているが、若干、意味が、スクリーンのところと、違うところがあった。

利用者/しばらくぶりに参加した。 時々、「あれ?」と思うところがあった。 内容的にはわかるが、「ここが抜けていて、意味があやふやだな。」というのもあった。

コメント/IPtalkは一節打って、送信して初めて見せることになるので、その間、待たせてしまうというのがやはりネックになって、最近、話題になっていますね。 なるべく待たせないように打ちたいものです。
IPtalkの最近のバージョンで、それを気をつける機能ができました。
「秒数を指定すると入力部が赤く変わる。」、それだけのことなんですが、自分で意識する練習には役に立つかな?と思います。

ワードで入力をしている人は、表示をかえるといいですよ。 メニューの表示のところに「下書きモード」のような表示画面があるので、そうでないひとは、変えてみてください。
バージョンによって名前は違いますが、「下書き」というのにしてみますと、紙の余白が画面に出ないので、情報保障にはこの状態が向いています。

●スピーチ:その2:「乾杯」●
利用者/スクリーンを見て思ったが、「ご唱和ください。」というのが、はじめてわかった。 それをもらさないよう、お願いしたい。

利用者/今見ていて、さっきと似たような状況が続いているが、こうやって練習することで力はつくのだと思う。 打つ練習をする。 登録をたくさんやれば、スピードも速くなると思うので、頑張ってほしい。

コメント@/今回の結婚式のスピーチ。 「しんろう」、「じょせいのかんけい」という漢字は、誤解のないように、打てたか?(笑)
・「しんろう」=「新郎」、「心労(>_<)」
・「じょせいのかんけい」=「助成の関係」、「女性の関係(*^_^*)」

コメントA/「乾杯」のあとに、「BGM」と入れている人がいて、「すごい!」と思った。

※本番の披露宴では、事前に新郎より、詳細な「タイムテーブル(進行表)・司会原稿・照明効果・使用BGMの曲名」等々が、情報保障者全員に配布されていましたので、新郎新婦が気持ちをこめて選んだ「BGMのタイトル♪」も表示できました。


≪第三部≫ 手話教室=♪手話ソング

※男女ペアーの二人一組になって、可愛く、「本当にめぐり逢えた」、“ラブラブな雰囲気(*^_^*)”で!!

〜手話ソング【♪大切な あなた(*^_^*)】〜
 ♪前奏♪
めぐり逢えたね 待っていた 運命の人に
広い世界で ひとりだけ 大切なあなた
Why 不思議ね こうして ふたり居ると
Love 心が おだやかに なってゆく
何も かざらずに 自然で いられるのよ
子供のように 澄んだ 素直な自分になれるのよ
めぐり逢えたね 待っていた 運命の人に
広い世界で ひとりだけ 大切なあなた


司会:M下/今日はみなさまありがとうございました。
最後に、手話ソング、「大切なあなた」をお二人にご披露いただきました。
みなさんも一緒に楽しみながら、手話の歌をやってみてください。

それでは、本日の7月の、「三田パソコン要約筆記サークル:三田フレンズ勉強会」、【結婚披露宴の情報保障:第二弾!】をこれにてお開きにします。 本当にありがとうございました。
8月もまた、第三土曜日に行います。

今日の情報保障のみなさま、受付を担当してくださった皆様、それからお忙しい中、ご参加くださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。
おしまい!
(拍手)(^o^)丿


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【 ☆「7月」を担当した反省と、感想。☆ 】

♪今回も、このテーマで行うにあたり、本当に多くの方々のご協力をいただきました。
ありがとうございました。

♪じ…じ…実は…。
本番の結婚披露宴では、恥ずかしながら、“司会”を担当させていただきました…。
O本さんご夫妻のご結婚が決まり、みんなで祝福していたころ、ある日、携帯に、「ご相談があるのですが…。司会を…。」と。 その後、「パソコン要約筆記&手話通訳の情報保障者も司会も、みんな、仲間にお願いしたい。」という新郎新婦のご希望のもと、【寿M.L.】が立ち上げられ、情報交換、下見、原稿など、様々な下準備が行われました。

ドキドキ&ワクワクしながら、本番当日…。
幸せそうなお二人、ご家族の皆様…。
私達も、とっても幸せなひとときを過ごさせていただきました。
(美味しいお食事もいただきましたぁ〜!!)


♪【7月】を担当させていていただいた中で、大きな【反省】が、2つあります。
1つは、「式場の方々のコメントをいただいておくのを忘れてしまったこと」です。
情報保障は、手話通訳も文字通訳も、式場の方々のご協力とご理解なしでは、決して上手く行きません。
披露宴の通訳の場合は、手話でもパソコンでも、必ず事前に「式場」にお伺いさせていただくのですが、いつも思うことは、「式場のかたは、本当に、新郎新婦、そして、ご家族の皆様のことを思っていてくださるんだなぁ〜…。」と言うことです。

今回は僭越ながら“司会…”としてでしたが、私自身も新郎新婦とともに、事前に式場にお伺いさせていただきました。
当然のことながら式場のかたも、「素人の司会」に、とても不安を感じていらっしゃったと思うのですが、新郎新婦が作られた、とても詳細な「タイムテーブル&司会原稿」をもとに、事細かく、丁寧に説明してくださいました。

また、特におめでたい席では気を遣わなくてはいけない「言葉づかい」についても、こちらの質問に、1つ1つ、アドバイスをしてくださいました。

そして、本番では、「進行のタイミング、新郎新婦の様子、時間配分」など、常に、私(司会)に連絡してくださいました。 そのお陰で、私も、情報保障者の皆様に、「そろそろ、入場するよぉ〜。」とお伝えする事ができました。

このような配慮ができたのも、全て、式場の方々のお陰です。
本当に、ありがとうございました。

(今回、司会と情報保障者の位置は、会場の対角線上で、一番離れていて、間には、柱もありましたので、「歓談後の再開」の時には、隅っこをテクテク歩いて、「そろそろね。(^_-)」と言いに行ったりしていました。 これは、私自身、通訳をしているとき、司会者の方が、「アイコンタクト」を送ってくださるだけで、とっても助かった経験があったので、「そうしようネ!! (^_-) 」と、事前に打合せをしておきました。)


♪もう1つの反省。
それは、「シンプルに文字だけのパソコン要約筆記を利用した披露宴」のことを、今回、7月19日の勉強会のときに、お伝えしなかったことです。

「三田パソコン要約筆記サークル:三田フレンズ」は、事前予約も参加費も必要ない、だれでも、いつでも、気軽に参加できる勉強会です。 ですから、「何回か(も)、来てくださっている」かたもいらっしゃれば、「はじめて」とか「1回だけ」のかたもいらっしゃいます。 そして、参加者の「地域」もマチマチです。

「パソコン要約筆記って、どういうものなんだろう?」
「結婚披露宴のパソコン要約筆記での情報保障って、どうやるんだろう?」
と、7月19日、はじめて、「三田フレンズ」に来てくださったかたが、今回の様子を見て、
「披露宴のパソコン要約筆記をお願いするって、こんなに大掛かりなことなのぉ〜?!?!」
「披露宴のパソコン要約筆記を依頼されたら、こんなに専門的な機材が必要で、専門的な知識も知っておかなくちゃいけないのぉ〜?!?!」
と、思こんでしまったら、どうしよう…と。

今回は、
・新郎新婦自身が、パソコン要約筆記や機材に関して詳しかった。
・多方面から機材を借りることができた。
・情報保障者仲間も披露宴の情報保障経験者がほとんどだった。
というのが、とても大きいと思います。
これにより、新郎新婦が望む、「パソコンや機材を使って、あんなことができる、こんなこともできる。演出効果も出せる。」等の全てを、みんなで協力して作り上げる事ができたのだと思います。

「披露宴のパソコン要約筆記は、いつも、こんなに手の込んだことをしている」のではなく、「シンプルな文字表示」として、パソコン要約筆記を結婚披露宴に利用されている方々もいらっしゃることを、ここに、書き添えさせていただきたいと思います。


♪参加し、意見を述べてくださった皆様、事前にコメントをお願いし、送ってくださった方々、新たに情報を下さった方々、本当にありがとうございました。
お陰様で話も膨らみ、より有意義な勉強会ができたと思います。

♪今後とも、アドバイスをいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

☆みやしたあけみ☆§^。^§☆ 【E-mail】  akemizo@beige.ocn.ne.jp




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