人工内耳友の会−東海−
授業でのパソコン要約筆記

平成14年12月21日  


三田パソコン要約筆記勉強会「三田フレンズ」12月
<ケース発表&意見交換>
【スクーリング(授業)で、パソコン要約筆記を利用して】
※利用者・入力協力者より ※参加者からの情報発言等

記/☆みやしたあけみ☆

♪今回も連休初日、しかも雨で寒い中、多くの方々にお越しいただき、誠にありがとうございました。♪

日 時 / 平成14年12月21日(土)
場 所 / 東京都障害者福祉会館内 
進め方 / (はじめに…→)@H本さんスピーチ→AH本さんへインタビュー→B協力入力者の皆様より感想&問題点の指摘→C会場の参加者からの質疑応答&意見情報交換→DH本さんからまとめ(→御礼)。
H本さんの大学 / T京福祉大学 通信課程 (福祉・心理学)


【 ☆…はじめに…☆ 】

 平成13年7月、N村さんという難聴の女性から、2日間のスクーリングの情報保障の依頼を受けました。 その連絡をしている最中、N村さんから、「私の友達のH本さんが、やはり、スクーリングに情報保障を必要としているので相談にのってください。」と連絡をいただきました。 そしてH本さんと連絡を取るようになりました。 (これは偶然の事ですが、そのやり取りの中で、H本さんは、私がボランティアでお伺いしている病院で、私のパソコン要約筆記ノートテイクをご利用いただいた事があるとわかり、余計に親近感がわいてきました。)

 H本さんとメールで連絡をとり、授業の時間割をいただいてビックリ!! 朝9:00〜夜7:30まで、毎日、約3週間!! H本さんは別途、ご自身で、「関東情報保障派遣委員会」に連絡をされていました。 そして、私からH本さんには、「東京聴覚障害者自立支援センター(公的手書き要約筆記:個人派遣対応可)」にも連絡を取ってみるようお伝えし、それ以外を、「手書き&パソコン要約筆記個人協力者」でお伺いする事にしました。

 「関東情報保障派遣委員会」も「東京聴覚障害者自立支援センター」にも限度がありますから、それ以外は「パソコン要約筆記個人協力者」の力を借りるのですが、この2年間でH本さんに関わった「個人協力要約筆記者」は、手書き&パソコンをあわせて、合計27人です。

その後、H本さんが大学と「情報保障」について話を進める中で、【福祉】という名の付いた学校のもと、「福祉の専門家」を育てる学校でありながら、なかなか、「聴覚障害者が授業を受ける権利と、情報保障の必要性」と「入力者の専門性・職業性」をご理解いただけなかった矛盾点に、チョッピリ、悲しさを覚えたりしました…。 しかしH本さんの努力により、ある程度「必要性」は、ご理解いただけたものと思っております。

 第1回目のスクーリングが終わった時、H本さんが、
「パソコン要約筆記を受け、授業内容がわかった時、【授業に参加した。】という実感が持てた。」
 と、連絡を下さいました。

 そして、
「情報保障が、“ある”と“ナシ”では大違い。 例えホンノ少しでもあれば、少なくとも雰囲気や何かがわかる。 しかし、“ナシ”というのは、何もわからない。 疲れたら手を休めても構わない。 “ある”と言う事が、とても助かるのです。」
と言って下さったその言葉は、とても重いものだと感じました。

 その後、H本さんは自ら、「三田P.C.要約筆記勉強会」に参加し、P.C.要約筆記関係のM.L.に入り、初回の協力経験者をもとに広く声かけをされるなど、利用者自身がコーディネイトからアドバイスまで、私達を使ってくださるようになり、本当に嬉しく思っております。

 H本さんのスクーリングを通して、学ばせていただいた事はたくさんあります。
・情報保障者として学校にお伺いしている時、情報保障者に声をかけられた時は、どうするか。
・音響設備が悪い時はどうするか。
・ディスカッションの時。
・授業中、入力者に答えを求められたら、どうするか。
・他の生徒への影響はないか。
・他の生徒が「電源を使いたい。」と言ってきたらどうするか。
・一人で担当する時の「要約」の方法は。
・表には出てこない、他の生徒の言葉…。
 いろんな事が思い出されてきます。
 他にも、「夏の昼間、クーラーがないのがキツかった!!」というのもありました。

 今後、H本さんは、今までの経験をいかし、後輩の難聴児者のために前進され、私達入力者を使い、育ててくださる事と思います。
 これらをふまえて、今回は、ご本人のH本さんと、その協力入力者、その他、他の学校や情報保障の経験者の意見や様子をお伺いし、情報交換をしたいと思い、担当させていただきました。


<@H本さんスピーチ>

●難聴●
中学1年の頃から、徐々に聴力が低下。 短大に入った頃には、100dB近い重度の難聴に。 しかし当時は自分を障害者だとは知らなかった。 視力で言う所の「近視」同様、補聴器を使えば1対1の会話ができるのが「難聴」。 「近視は珍しくなく、難聴は珍しい」…という理解に近かった。 

●小・中・高校・短大での授業●
小学校の時は聞こえていたので、「普通」に授業を受けていた。 その後、徐々に難聴になったが、サポートは受けていなかった。 しかし、聞こえなくなっても、自分だけが聞こえないのだから、「自分が我慢するのが普通」、「一人で努力するのが普通で、甘えてはいけない。」と思っていた。 しかし、何ひとつ学べない時間を送る事は、とてもつらかった。

●情報保障(手書き&パソコン要約筆記)を利用して●
しかし、そして、2年前より、パソコンノートテイクを受けるようになり、授業の内容がわかり、はじめて「これが普通だったんだ。」、「これが学校で学ぶことなんだ。」と実感。 小学時代の聞こえる時代を思い出した。 このように、情報保障を利用し、文字を見て授業の内容が自然にわかるのが、「聞こえない人にとっての学ぶこと」であり、自分自身が今まで、「学ぶ権利を保障されない中で学んでいた事」を、今回の「普通」を与えられて実感した。

●「聞こえない=学びたいのに学べない」という事●
「自分だけが聞こえない」という事と、ただ向き合う苦悩。 それを紛らわしながら、学生時代も日常生活でも過ごして来た。 「学ぶ」ということは楽しいばかりではない、辛い面もある。 しかし、「聴覚障害者のつらさ」は、聞こえない、内容がわからない故に、真面目に出席しているのに居眠りしているのと変わらない…、と言う事である。

「その場にいる」という事と、「その場に参加している」のとは違うという事をわかって欲しい。 「聞こえない」ということは、「透明なカプセルに入っている」のと同じような感じ。 みんなが笑っているのは見えるのでわかるが、なぜ笑っているのかわからない。 そのカプセルは、見ようとする人がいないと見えなくて、そのカプセルをこわさなければならないのはわかるが、当人だけの力では決して割る事はできない。 協力してくれる人がいないと割ることができない。 

このガラスの特殊性が聴覚障害の特殊性だと思う。 カプセルが見えない人が教育界にもたくさんいるので、まずは、この、「カプセルがある。」と言う事を伝えたい。 そして、このカプセルを壊さなければいけないということを周囲に求めたいと思う。 

●スピーチの最後に…●
この「ガラスのカプセル」は自分だけでは壊すことはできません。 今回のスクーリングでは、情報保障者が同席したことにより、周囲にも影響があったと思います。 このカプセルを見つめ、このカプセルを壊そうとする皆さんのような方々に出会えたことは、私の財産です。
お世話になった方には暑い日も、寒い日も、重い荷物を背負ってきていただいて、本当にその姿というのは私に多くのことを学ばせて頂きました。 また、協力者の皆様も、私から私から学んで下さったものもあったと思います。 本当にありがとうございました。


<AH本さんへインタビュー(Q=宮下、A=H本さん)>

Q / 通信での大学と言っても、スクーリングでは実際に会場に行き、「授業を受ける」と言う事がある事はわかっていたと思うのですが、入学時、学校に対し、「要望」、或いは「自分は聞こえない」と言う事を伝えましたか?
 ↓
A / 学校には入学する前に、「自分は聞こえないが、通訳をつけて講義を受けて良いか?」とたずねた。 そのころ自分は、「関東聴障学生懇談会」等に連絡し、それを活用すれば通訳が受けられると簡単に考えていた。 故に大学には、「通訳を付けても構わないか?」と言う事だけを聞き、「OK」をもらっていた。 しかし、実際に、「派遣」関係の所に問い合わせてみると、「東京聴覚障害者自立支援センター」は「大学が斡旋料を払うことによって派遣」、「関東聴障学生懇談会」は「最初の1年間、2科目のみ派遣」と言う事。 他の教科は、なくても仕方がないという状況だった。
 ↓
補足:宮下 / H本さんと連絡をとり、「時間割」を頂いた時は、物凄く驚いた。 約3週間、朝9:00〜夜7:30まで毎日。 どうやって協力者を集めたら良いものか…と。 言葉は悪いが、まさに「かき集める」状態で、電話、メール、受けてくださった協力者の知人を紹介していただくなど、本当に多くの方々に協力していただいた。

学校からは、「通訳者の同席」の了解が得られただけで、「通訳者をさがす事」も「金銭面」に関しても、何の援助もない。 「ボランティア」というのは、言葉の通り「ボランティア」なので、交通費も謝金もナシ。 それでも構わないと言う人が行く。 しかし、これからも長く続けるために、最低限、交通費の実費は必要という人もいる。 そのへんをどうするか?…とH本さんに伺ったところ、H本さんからありがたい事に、「多少の金銭援助はいただける。」という返事をいただいたので、それに合わせて、「この条件です。」と言う事で、皆様にお願いをし、「OK」を下さった方々に来ていただいた。 この通訳者に対する「金銭援助」は、H本さんの個人負担であった。

大学に対してご了解をいただいた内容は、以下の3つ。
@ 私たち入力者が教室に入ること。
A コンセントの近くの席に座ること。
B コンセント及び電気を使うこと。
(席に関しては、実際にはH本さんが早く行き、コンセントに近い場所を確保しておいてくれました。)


Q / コンセント・電気についてお話いただけますか? 他の生徒さんから要望がありましたね。
 ↓
A / 他の学生で聞こえる学生が、私がパソコンを使っているのを見て、「パソコンで記録するほうが楽だから自分もパソコンを使いたい。」ということで、「コンセントを使ってもいいか?」と言われた。 私の影響で、皆が「パソコン=コンセント」を使うようになっても、私としては、これが一般的になってしまったら困るなあ…、問題になるのではないか…、と思い、慌てたところがあった。
 ↓
補足:宮下 / 結果として、他の学生に、「一緒に電気、コンセントを使っても良いか?」と聞かれたら、「私たちは“情報保障”のために使うことだけを学校に了解してもらっている。 故に、皆さんは皆さんで学校に対して聞いてください。」と言うことに決めた。


Q / 他の学生さんから、直接・間接的に何か言われた事や、心に残っていることはありますか? 良い事でも悪い事でも。
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A / いろいろ…。(笑) 大学で聞こえる友達に教えてもらった事。 授業でグループ毎にわかれ「ディスカッション」をよくやった。 すると別のグループの人が私を指さして、「ああいう人は、ああいうふうに人の手を借りなくてはいけないので…。」と言っていたらしい。また、パソコンの音が気になるのか、或いはグループディスカッションの時に、他のグループのようにスムーズにいかないのでなのかわからないけど、私が隣に座ると散ってしまう人がいた。
 しかし、遠くにいても、私に気づいて、顔を覚えていてくれて、そばに来て、「今日は通訳者いるの?」とか、「ノートを見せようか?」と言ってくれた人もいた。
 ↓
補足:宮下 / かなりの授業数だったので、全部のコマに協力者が行くことができなかった。 そういう時、一般の受講生が「何かお手伝いしましょうか?」という声かけをしてくれ、コミュニケーションが生まれた事はとても嬉しいと思う。 
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補足:H本 / 通訳者と私が休み時間に話しているのを見て、聞いて、「どういうふうに私に話せばいいのか?」というのを見て、ノートとペンを持って来てくれる人もいた。 後ろで見ていてわかってくれたんだと思う。


Q / ここは大学の名前として、「福祉」という言葉が入っている。 よって生徒も、既に福祉関係の仕事をしている人や、いろいろな経験を持っている人が多い。 そういう中で、ディスカッションの時にいろいろな意見を伺えたと思う。 学校が「誇れる授業体系」としてH.P.に出しているのが、この、「グループに分かれて、細かい意見交換をするディスカッション」という方法だが、それについて困った事、思い出す事は?
 ↓
A / 自分が話をするタイミングがつかめない。 思い切って流れを無視して自分の意見を言った事もあったが、聞こえる人には、「話すタイミングがズレて申し訳なかったな…。 まわりの学生には悪かったな…。」と思っている。 10人程度で「ロ(ろ)の字型」になってディスカッションをすると、話が集中する座席(人)が決まってくる。 入力者が聞こえず入力できない、故に私も内容がわからない事が何回もあった。 「聞こえない」旨、伝えると、10秒くらいは少し大きな声や、こちらに向かって話してくれるが、また元に戻る。 「大きな声で言って下さい。」「すみません。」の繰り返しだった。
 ↓
補足:宮下 / 「音の環境」というのは機械的な事は、どうにか“解決”、或いは“あきらめ”もつくが、「マイクを使わないディスカッション」は、やはり、聴覚障害利用者や通訳者が途中でストップさせるのは難しい。 「もう一度言って下さい。」と繰り返し言い続けるのは難しい。 別途、皆で相談を。


<B協力入力者の皆様より、感想&問題点の指摘>

T辺 / グループディスカッションの時、他の生徒さんから、直接入力者である私に質問があった。 ディスカッションの内容が、たまたま「ボランティアについて」だったので、「あなたは何でこの活動をしているのですか?」と直接聞かれた。
H本さんに、「答えて良いですか?」と聞いたところ、「答えることがあれば、どうぞ。」という事で、答えた。 その授業のあとに、自分が答えるべきかどうか疑問に思った。 その後、H本さんと宮下さんと話し合い、入力者との統一見解として、「まずH本さんに状況を伝え、H本さんの指示を受ける事が一番。 しかし、もし、“H本さんの希望で”入力者が何か発言をする状態になった場合には、H本さんにも内容がわかる環境を作るよう努力する。」…するという結果になった。 「その場での対処」とは難しく、日ごろから、「とっさの対応の仕方」を持っていないといけないと感じた。
 ↓
宮下 / ここは「福祉関係」の学校なので、授業中にT辺さんに対し、「ボランティアとしての意見」を聞かれた。 T辺さんは迷ったが、H本さんに確認して、「いいよ。」という事だったので、意見を発表した。 一般的に通訳というのは、意見を言ったり声を出したりしないものだが、時々、「通訳者」に対して意見を求められる事はある。 勿論、「通訳ですから。」とキッパリ断る事もあるが、利用者(聴覚障害者)も、通訳者が直接答える事を望む事もある。

 パソコン要約筆記は、通常、2名1組だが、入力者の人数の関係から、学校の授業の場合、「一人」で伺う事が多い。 この時、T辺さんは、一人で入力を担当していた。

この場合、利用者のH本さんが、T辺さんが答える事を、「どうぞ。」と言った。 そこで私が思ったのが、「T辺さんが発言している時、H本さんは、今、T辺さんが言っている事を、他の生徒と“一緒に”知る事ができたのか?」と言うこと。 手話通訳の場合、声と手話はズレても、どうにか自分で声を出しながら手話を表せるので、それを見ている利用者(聴覚障害者)は、自分の通訳が、「今」、何を言っているかわかる。 自分の通訳者の発言に疑問があれば、途中で「ちょっと待って!!」と、意見を言える。 聴覚障害の利用者と、聴者の生徒が、同時に通訳者の発言を知る事ができる。 しかし、もし私がパソコンを打っていたとしたら…。 私には自分の意見を言いながら、打てない。 
 
利用者本人はH本さんであって、H本にわからない事をしてしまうのは、通訳としてはいけないと思い、これからはどうするか、三人でメールで話し合って、意見をまとめて、他の協力者のみなさんにお伝えした。 とにかく協力入力者の人数が多いので、全員で話し合う事はできず、「H本さんと、その時の当事者」で話し合い、その他の協力入力者に伝える…と言う方法を取っていた。

 尚、T辺さんは、常に問題意識を持ち、多くの意見や適確なコメントを下さるかたです。 ありがとうございました。


K谷 / 最初の一年目のスクーリングの時、メールで呼びかけがあった。 当時、私はまだこの勉強会に参加しはじめたばかりで、パソコン要約筆記をどうすればいいのかもわからない状況だった。 その「メールでの呼びかけ」では「H本さんのコメント」として、「情報保障がなければ、理解はゼロです。」と書いてあった。 その時、「本当に何かしたい。 でも今の自分の状況では行けない。」と思い、断念した。
そして、今年の春のスクーリングで初めて参加させていただいた。 「まだ初心者ですが、行ってもいいですか?」とお伺いしたところ、「練習に使ってください。」という暖かい言葉をいただき、参加することができた。 本当に、「勉強させていただいた」という感じ。 

「ディスカッション」。 まさにこの状況に何度も出くわし、入力者席近くで話が集中すればいいが、別々の所で個別に話が盛り上がる時が度々あった。 その時、どこをどう情報保障すればいいのか、毎回困った。 一度だけ、「大きい声にしていただくように頼んでもらっていいですか?」と、H本さんにお願いしたが、少しすると、またバラバラになり、途方にくれた。

3回目のスクーリングからは、H本さんご自身が自分で呼びかけて人を集め、調整していた。 夜遅い時間の、試験の直前の授業の情報保障をしている時、H本さんは必死でテキストをまとめていた。 その様子を見て、私は本当に、「がんばってほしい!!」と思った。 私は大きいものをH本さんからいただいたと思いました。 ありがとうございました。
 ↓
宮下 / K谷さんはご自身だけでなく、自分の地域「N野区」のパソコン要約筆記グループにも声をかけ、協力者を集めてくださいました。 ありがとうございました。


K泉 / 私は今年の夏のスクーリングと秋のスクーリングは1コマ、担当した。 「パソコンノートテーク」というものも、よくわからなかった。 「とにかく初心者で、ひどい状態になるかもしれませんが、それでもいいですか?」とお伺いをしてやらせていただいた。 当日現場で、“最初の単語”を間違えた。 授業の内容も全くわからないものだったで、どんな単語が出てくるかもわからない。 逆に「こうだよ」と教えていただいた。 いまだにわからないのは、ディスカッションの時に、いろいろな人があちこちで自分の意見をばらばらと言う時、とても拾いきれない。 ああいう時には、聞こえた音だけを入力すればいいのか、それとも、聞こえないのでみんなで「大きい声にしてください」とか、「まとめて、一人ずつしゃべってください」というか、その辺がいまだに疑問。

H本さんの隣に座った人が、ディスカッションの時、紙に書いてくれたので、そういう時は、逆に入力しなくてもいいのかな…、と言う疑問もいまだに残っている。
 ↓
T井 / 今年の夏と秋のスクーリングに参加。 「現場」経験が少なかったので、「行って良いのかな…。」と思う反面、「やってみたい気持ち」もあって参加。 最初若い女性の先生が立て板に水を流すごとく喋り始めて、緊張してしまって、すごく勉強になった。 一番困ったのは、ディスカッションの時。 一番端に座っている人がぼそぼそ話して、何も聞こえない。 うつむいて話されるので、ほとんど聞こえない。 私にも聞こえないし、拾えない。 何度も何度も「聞こえない」と言って良いのかわからないし…。 何人かの先生の話を聞いたのが、やはり情報保障は話の上手な人はやりやすいけど、下手な人は難しい。 自分の能力を棚にあげてなんですけども。(笑) H本さんが頑張っている姿を見る事ができ、私にとっても、有意義な時間でした。
 ↓
宮下 / H本さんのスクーリングの場合、1&2回目は私が「協力者の集め」をしたが、3回目からはH本さん自身にお願いした。
その中で、2年目(4回目)から、K泉さん、T井さん等、C葉県のパソコン要約筆記サークル「Rビット」の方々が、とても協力してくださるようになった。 改めて「輪が広がったかな…。」と思いました。 ありがとうございました。


O本 / スクーリングなので3週間ぐらい、その間ずっと続く。 入力者のほうは数時間で交代だが、H本さんは朝から晩までずっとぶっ続けで授業を受けていた。 夜は夜で、次の日の予習とか、自分でホームページを持っていて、その日の授業の感想を書いていたり、凄くハードな生活をされていた。 このホームページの中には、H本さんのこれまでの経験、情報保障に関する思いとか、深く考えたエッセンスがつまっていて、私自身、読んで非常に勉強になった。

今、何回か、「ディスカッションでの情報保障は難しい。」という話があった。
よく言われるのが、「情報保障というのを通訳者だけに責任を負わせていいのか?」と言うこと。 通訳者だけが責任を負うのではなくて、話している本人も、情報保障を成立させる一員だという認識をもってゆっくり話すとか、大事なところで、スクリーンを見るとか、手話が出来る人は手話を使うとか、いろいろあると思う。 しかしスクーリングの場合、参加者=学生は「情報保障を成立させる立場」ではなく、「ディスカッションに参加する、一学生(いち、がくせい)」なので、なかなかそういう考えが成り立ちにくいのかな…と言う気がする。 そうすると、どうしても情報保障の責任が、すべて責任がかかってきてしまう。 だからどうするか?というアイディアはないのだが…。

また、ディスカッション以外で私がやっていて感じたのが、「休憩時間中の雑談を入力するか?」という問題。 これも雑談なのかディスカッションの続きなのか、よくわからない場合がある。 最初に、「雑談は入力しなくていいですか?」と聞いて、「入力しなくていいです。」と言われれば入力をしないと言う事もあるが、こういう続きだと、どこからが雑談なのかよくわからないという事があった。 「“区切り”がわからないから、そのまま入力するのか?」というと、話が脱線するけど、あんまり雑談をしっかりそのまま文字に入力すると…。 くだらない冗談等を言ったりすると、「話しことば」では消えてなくなるが、文字は少し残る。 たとえば、「そんなバナナ…。」と言ったり。(笑) こうやって表示されたりするとかなり恥ずかしいものがある。

そういう場合は聴者に見せないで利用者(聴覚障害者)だけに見せるのも「アリ」かな…と思う。 情報保障というのを全員で成り立たせるのなら、話し手の前に、自分がしゃべったことが、ちゃんと文字になっているか、確認しながら話を進める必要があると思う。 しかし、こういうどうでもいい冗談の時は、それこそ、利用者の前だけに画面を置くというのもアリなのかな…と。 全てが文字化されると、聴者も冗談も言いにくいのではないかと。 その辺どうでしょうか?
意見がありましたら、よろしくお願いします。


宮下 / ありがとうございます。 今、いくつか、改めて考えなければならない事をお話しいただいたと思います。 別途、ご意見を伺います。 O本さんは会社員ですが、夏休みを利用して、夏期スクーリング等に参加して下さいました。 本当にありがとうございました。 また、K奈川県のパソコン要約筆記サークル「Rルゴ」の方々も多く、協力してくださいました。 ありがとうございました。


<C会場の参加者からの質疑応答&意見情報交換>

宮下 / 今日、T海大学のO田さんが来て下さっています。 T海大学の中では、去年、1年前ぐらいから、大学の先生のほうから、「聴覚障害のある生徒に対して、情報保障を提供したいのだが、どうしたらいいか?」というご相談がありました。 学校、先生として考えてくださる人がいらっしゃいました。 今、皆さんもいろいろな学校に情報保障に行かれていると思いますが、本人の強い要望だけでは、なかなか突き破れないことがいっぱいあります。 しかし、学校の中に、一人でも強い味方の先生がいると、少しずつでも進んで行ける事が多いです。 T海大学では、今、学生さん同士のボランティアによるノートテイクも始まっています。 そのあたりについて、少しご意見をいただきたいと思います。 大学の中だけではなく、いろいろな所のボランティア団体にお願いしたり、相談に乗っていただきながら、スタートした、学内のシステムだと思います。 お願いします。


O田 / T海大学の社会福祉学科、健康科学部の3年生。 去年までは他の学部で勉強していたが、自分がやってみたいと思ったことが、情報保障問題。 それで今年の春に転学し、社会福祉学科へ。 転学部試験に合格した頃から、健康科学部で一人、聴覚障害を専門にやっている先生がいて、その先生に相談しながら、どういうことができるかという話し合いを始めた。

今年の春、僕が入ってから、まず僕がやったのが、学生の中でもボランティアの組織作り。 「ノートテイクボランティアサークル」を立ち上げた。 “春学期”では、学生のボランティアが、全部とはいかなかったが、僕ともう2人、難聴の学生がいて、一番重要な時期、重要度の高い授業で、優先的に、いるボランティアの中からくんでもらった。

“春学期”はこのような形でおこなったが、もうひとつ、先程の聴覚障害の専門の先生から、「教授会」のほうで、「授業でどのようにやっていったら、難聴の生徒が授業が聞きとりやすいか? わかりやすか?」という、そういう時間をもうけてくれた。 それ以降、パワーポイントやOHPも使って、情報、キーポイント、教科書のページとか、簡単なポイントを、「視覚情報」として表示してくれるようになり、前よりは要約筆記者がいなくてもわかるようになった。 先生もそれぞれで、変わってきた先生もいれば、変わらない先生もいる。 そういう状態。

“秋学期”に入り、11月ぐらいから、外部のボランティアにもノートテークに入っていただいている。 ノートテイクの講習会を、「学生対象」と、「外部の人、対象」を、全部で4回開いた。 現在、「テストケース」として入ってもらっている。

外部の人をお願いした場合、お金をどうするか。 それが外部の方を入れるときのキーポイントになっている。 “秋学期”は、先月までやったばかりだが、クリスマスの募金ということで、一口2000円ずつ。 交通費とプラスアルファがセット。 今回はそのお金でぎりぎりまかなえるかなと。

「ディスカッションについて」ですが、僕たちの学部でも時々、行う。 パソコンだと追いつかないので、手書きのノートを用意しておき、その時々に応じて切り替える。 パソコンのほうが速い部分があるが、手書きで大まかな内容を書くこともある。 現状はこのような感じです。


宮下 / ありがとうございました。 O田さんの状況と、H本さんの状況の大きな違いは、O田さんの場合には全日制の学校でいつも仲間や生徒が一緒にいる。 しかし、H本さんの場合には、基本的に通信で、生徒が集まるのはスクーリングだけで、「その時だけ集まる」…という事。 生徒同士の交流や意識が生まれづらいかもしれない。 しかし、その中で、H本さんの場合、どうやって生徒同士、或いは学校に対して協力を求めていくかというのが、また新しい問題、考えなければならないことだと思っています。

聴覚障害者の方々は、通信教育であれば添削でも授業が受けられるので、受けている方々も結構多いのですが、年に数回、「スクーリング」のように、実際に、その会場に行って受けなくてはならない授業があります。 その時、とても大変です。
また、通信教育の中で、カセットテープが送られてくる場合があります。 それについても、T上さんという、聴覚障害のある学生さんのために「テープおこし」をして下さっている人もたくさんいらっしゃいます。 「テープおこしボランティア」は「郵送」でできるので、地域に関係なく、日本全国から協力者を募る事もできます。 いろいろ環境によって、協力態勢がつくり易いところと、そこにいくまでが大変な環境があるなぁ…と、思っています。

「ディスカッション」について何かありますか?


H本 / 他の学生から通訳者(ボランティア)に質問することがあります。 自分はそういう風に「通訳者に聞く人」がいやなんですが(笑)、その時は、私もT辺さんの話が聞きたいと思い、話してもらいました。 その時、T辺さんが話し始めてから、「あ、自分でわからない!!」という事が、初めてわかったのです。 「判断は聴覚障害者に」、「何かあったら利用者(聴覚障害者)に聞けばいい。」と言うが、「ここは利用者として言うべきではないか?」とか、とても葛藤する事があるので、お互いに迷いながらやっていくのがいいのではないかと思います。


宮下 / 「雑談やジョーク」などの入力についてお伺いしたいのですが。
「手話通訳」の経験では、「全部、表出して欲しい。」と言われる事が多いです。 何故かというと、例えば会議の時、立って発表する人の意見はきちんと聞こえていて手話表出できる。 しかし実際には、隣同士、「でもね…。」と、ぼそぼそ話している所に本音があって、後で思いもよらぬ方向に話が進んでいる…と言う事があると言います。 だから、「聞こえた事は、全て手話表出して欲しい。」と。

また、「冗談」についてですが、手話というのは、すぐに消えてしまいます。 しかし、パソコンで入力すると、最低3秒くらいは残っていると思います。 その辺が難しいと思いますが。 ジョークや雑談をいれることによって雰囲気がつかめることがありますが、逆に言えば文字の場合、「どれが本当の意見」で、「どれがおしゃべり」なのか曖昧になるかも知れないですよね。 そのあたり、「使い分け」とか「アイディア」はありますか?


H本 / 雑談は ( カッコでくくる ) にすると、状況的にはわかりやすいのではないかと思います。 本筋で話しているのは普通に入力。 「これは雑談だ」という印があれば、わかりやすい。


宮下 / 「休憩時間の入力」について。 先ほどO本さんが言って下さいましたが、「休憩時間」に言っていたことが、その前の授業の続きだったり、次の「きっかけ」になったりする事は、確かにあります。 しかし僭越ながら、お願いした方々(通訳者)に対しては、休憩時間には休んで欲しい。 みな、ボランティアですので、場合によっては、一人で入力していることもあります。 また2コマ続けて担当されるかたもいらっしゃいます。 ですから、「お願いするほう」としては、「休憩時間は休んで下さい。」としか言えないです。 しかし、確かに話しは続くかも知れないから、利用者としては、「できれば、伝えて欲しい。」という気持ちもあると思います。 「休憩中の雑談」ということはどうでしょうか?


H本 / 通訳を見ないと、どんな冗談かがわからないので。 通訳してもらって聞いているうちに、「こんな話、通訳しなくて良い。」と思う事もあるし。(笑) 難しいですね。


F沢 / H本さんとO田さんに質問です。 金銭の問題で、どこの運営かわかりませんが、「大学改革推進特別経費」というのがあるのをご存じでしょうか? 障害学生が5人いるところが、100万円、10人までが200万円という助成金がおりる財団があるらしいです。 あまり詳しいことはわからないので、これ以上のことはいえませんが。


H本 / 私もサイトで偶然調べて、助成金が出るとわかりました。 私学に対しては先程の金額で、分けられて払われることを調べましたが、私の大学(T京福祉大学)は、開学してまだ4年たっていないので、そういう支援を受けられない学校だということで、大学側にふられました。 だから4年後、留年していたら、この分のお金をきちんと使ってほしいと思います。(笑) 聴覚障害者に対して、割り増しで出るんだと思います。 「障害者が何人」とあるなかで、聴覚障害、視覚障害とかいくつかありましたが、「障害者」と、まとめて出すのではなく、「聴覚障害者」、「目の見えない人の分」とわけて表記して欲しい。 また、実際にこれをきちんと支払っていて、大学側がきちんとお金を使っているかは全体の状況として疑問があります。


O太 / 学校(T海大学)に直接問い合わせました。 その結果、「段差を直した。」、「今度、どこかが壊れたので歩きやすいようにした。」とか、局所局所に使われていて、学生一人一人に降りてこない。 また、T海大学も障害を持った学生は多く50人ぐらいいると思いますが、それで200万円。 僕たちもいずれボランティアに払うお金とかも、そちらで何とかしたいと、そういう方針で動いています。


宮下 / ありがとうございました。 障害のある学生さんに対して、何かしら行政や団体から金銭的援助の制度があると思います。 しかし、例えば私たちの身近にいる聴覚障害者学生に対しては、「情報保障費1回につき、1000円。」など、「1回」は小さなお金で終わるのですが、もっと身体的に重度の生徒が入ってきた時、エレベータをつけなくてはならないとなると、例え一人に対して100万円の寄付があってもそれでは作れない。 結果として何年間もプールして、一千万円になったときに、エレベーターをつけるとか、学校としてのそういう考え(計画)があるそうなんです。 学校をかばっているわけではありませんが。(笑) いろいろあって、結果として、「聴覚障害者に対する情報保障というのは、ボランティアでもおぎなえるんじゃないですか?」となるところが、すごく多いのも事実です。

H本さんの学校の場合は、「福祉」という名前がついているのでちょっとは期待したんですがダメでしたね。 年数が新しいので、今後に対して期待をしましょうね。 後輩に対して。
では、「まとめ」としてご意見などお願いします。


<DH本さんからまとめ>

H本 / おつかれさまでした。 私自身、サポートを受けて、講義を受けるとか、誰かの手を借りて何かをするとか、そういうふうにそれを当たり前だと思ったのは今回が初めてでした。 それまで人の手をかりなくちゃいけないことは恥ずかしいという思いが強かったです。 しかし、実際に情報保障を受けてみて、そうではないと思いました。 確かに行政がしっかりしてくれて、このように通訳をどんどん派遣してくれて、全部に情報保障を付けてくれたら楽ですが、一方、今回のように“草の根”的に人が集まって、一人一人と直に話をして、そのあたりの交流が私は楽しみで…。 初めて会う方が来ると思うと、「どういう人なんだろう?」と思うのも、楽しみの一つでした。 実際に接してみて、自分も福祉を学んでいるけれど、自分が聞こえていたら、こういうことに興味を持ったかな?とか、「すごい!!」と思う部分もあり、学べるし。 また、通訳の人にも私から学んでほしいと思いました。

 「人と人との交流」という意味では、草の根のように広まってよかったです。 本当にありがとうございました。


宮下 / ありがとうございました。 皆様にボランティアとして協力していただき、感謝しています。さきほどの学校からの補助金の制度について、橋本さんと太田さんは、「私立の学校」としての例でしたが、「国立の学校」でも、障害者個々人への助成金がどのように利用されているか、不明なところがあります。 聴覚障害者の弁護士で田門(たもん)さんと言うかたがいらっしゃいますが、彼も、自分が学生時代、障害がある生徒への助成金が、どのように使われていたのかわからないと、おっしゃっているようです。 その後、弁護士になるための司法試験に受かった後、「司法修習生(=お給料をもらいながら司法試験に受かった人が通う期間)」の時、そこでの授業に対して、手話通訳をつけることをまず認めさせ、次に手話通訳者の謝金を「学校から出させる」ことを実現されました。 そういう例があるのですから、それを一般の大学にも広げていただけたらと思うのですが…。 「司法修習生」と「一般の私立の大学生」の立場は違うそうで…。 


S寄 / 広島大学でわりとそういう障害学生の活動をしているのですが、ご存知でしょうか。 ひとり、意識の高い先生が啓蒙しているようで、学部長さんを説得して、「大学としての基本方針」、「文書」にしたものがあります。 その中に、「障害を持っている学生のサポートをする」と、はっきり明言してあるそうです。 その先生がおっしゃるには、努力してる先生が一人いても、その人はいなくなってしまうかもしれないし、続くかどうかわからないので、文章として書くのはとても大事なことだ…と。 そこは実際に大学として情報保障などもしているそうですが、実は障害学生があまり、入学してこない、或いは数が少ないそうで、「宣伝してください。」と頼まれていましたので、今ここで紹介させていただきました。


M沢 / さきほどから出ているディスカッションの件。 ディスカッションの参加者にお任せして、ノートテイクの参加者で、チャットのように進めるといった経験があります。
一日の講義の中でパソコンの通訳者が、「講師の人の話は通訳者」が、「ディスカッションの時は参加者だけでチャット形式ですすめる」といったことでした。


H本 / ある学生さんが、休み時間に来て、「少し手話できるので、通訳もできればいいんだけど…。」と言ってくれたのですが、みな、自分も生徒として勉強しなければいけないし、実際に、伝えるために書く」と言うのはとても大変だろうなと思うんですね。 1回、1人くらいでのディスカッションの時、「橋本さん、リーダーをやって。」と言われた事があるのですが、私は聞こえないので。


M沢 / 以前、主催者側に理解があって、グループのメンバーを集める時に、「パソコンが得意な人」を集めたといったことがありました。 主催者側に配慮があればできることがあるのかなと思いました。


<Eその他:「議会」での情報保障>

宮下 / ありがとうございました。
今、二人の学生さんにお話をいただきましたが、もう1人。 今度は、「議会でのパソコン要約筆記(ノートテイク)」をされている方に、お話しを伺いたいと思います。 W澤さんです。 W澤さんは、N野県H馬村の村議、「桜井さん」と言う聴覚障害者の議員さんのパソコン要約筆記を、主に担当されています。 桜井さん(村議)は、ご自分の声で話されますが、聞こえません。 文字通訳も手話も両方利用なさっているのですが、今日はW澤さんがいらっしゃってますので、パソコン要約筆記者として、議員さんへの情報保障や、ディスカッション、聞こえづらい時での入力の様子など、少し、ご経験をお話いただけたらと思います。


W澤 / N野県からきましたW澤です。 
議員さんは休憩時間に相談したりすることがよくあり、通訳者も、「休憩時間も桜井さんと行動を一緒にするかどうか?」と、今も意見が分かれています。 担当時間は、長ければ6時間になる事もあり、手書きの人も書きっ放しになってしまう。 故に、「休憩はちゃんとやすみましょう。」と。 そうでないと情報保障のレベルが低下しますので。 しかし、「議会」という特殊な中で、「休み時間に話したことを前提に、話を進め、その後、決めることもあるので、休憩中もやりましょう。」という人もいます。 本人に聞くと、「休んでください。」と言ってくださいますが、実際に休み時間の後の会議で、「さっき、休憩時間に話したことだけど。」と言う発言があると、「やっぱりいたほうがいいな。」と思う事もあり…。 そのへん、葛藤があります。 通訳費は議員さんの自己負担の時もあります。

また、「話しの本筋」と「冗句」では、話がかぶってしまうところもあるので、次回からは今日の発言にもあったように、(カッコでくくる。)と言う方法で桜井さんに提案をしてみようと思いました。


宮下 / 議会というのは公に開かれている所です。 いつか機会があったら、三田パソコン要約筆記勉強会「三田フレンズ」でバスツアーでもくんで、白馬村議会の情報保障を見学に行くとか、桜井さんが経営なさっているペンションに泊まりに行くとか、何か考えてみたいですね。(^_-) この桜井さんへの情報保障は、W澤さん一人でやっているのではなく、地域の方々、手話通訳、手書き、パソコンの方々も、みな、一緒に取り組んでいらっしゃるので、その状況もお伺いしてみたいと思います。

では、休憩を挟んで、「実技」をお願いしたいと思います。
今日は本当にありがとうございました。


【 ☆…おわりに…☆ 「12月」を担当した反省と、感想。】

♪最初にも書きましたが、この2年間でH本さんに関わった「個人協力要約筆記者」は、手書き&パソコンをあわせて、合計27人です。 短期間に、これほど多くの要約筆記者に出会い、利用し、接してきた難聴者は、H本さん以外にいないように思います。 そのH本さん自ら、情報保障に対する考えだけでなく、まわりの生徒との関係、学校との話し合いのこと等、多くの内容をお話いただけて、本当に嬉しく思っております。 ありがとうございました。

♪また、参加し、意見を述べてくださった皆様、突然コメントをお願いしてしまった方々、新たに情報を下さった方々、本当にありがとうございました。 お陰様で話も膨らみ、より有意義な勉強会ができたと思います。

♪今後とも、アドバイスをいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
☆みやしたあけみ☆ akemizo@beige.ocn.ne.jp





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