もう一つのDS・PSP字幕 | |
2008.08
こんにちは。☆みやしたあけみ☆ akemizo@beige.ocn.ne.jp です。 2007年11月、インプラキッズたちとの実験からはじまったPSP字幕。 IPtalk broadcasterの成長は小学生のようにグングンと…なんてもんじゃない! 携帯電話にまで字幕が届くようになっていきました。 そんな中、おっと、これは新鮮! 開くと繋がる「ミルタイプ」。 しかも新しい文字は「上」から出てくる。 ミルタイプは、まさに“ニュータイプ”だわ! …というわけで、今回は、もう1つのDS・PSP字幕「ミルタイプ」のお話しです。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 【ミルタイプ】 *********************************************************** 「ミルソフト」ホームページ 字幕付加、要約筆記のごあんない http://www.cam.hi-ho.ne.jp/millsoft/ →【ミルタイプ】は一番上。フリーソフト *********************************************************** 1.一人入力専用の、ミルタイプ単体のソフトです。 2.IPtalkとの連動はありません。 3.Enterで表出ごとに、改行されます。 4.アクセスポイントと、パソコン・DS・PSPの接続設定が済んでいれば、すぐに使えます。 ・PSP1000、PSP2000には、無線LANが内臓されています。 ・DSにはDS用ブラウザ、DS-LightにはDS-Light用ブラウザが別途必要です。 → ↑ 「ミルタイプ」の画面(左)です。 そこに「ブラウザで閲覧するときのIPアドレス」が書いてあるので、それをPSP・DS・パソコン等、字幕を表示させたい機器のブラウザに入れます。 すると、何も入力しなくても、まずDS・PSPに「送信準備完了」(右)の文字が出てきます。 インターネットにつなぐ必要はありません。 ↑ そして、「入力開始」をクリックすると、「入力画面」(左)が出てきますので、あとは「送信する文字を、ここに入力して下さい」のところに、「入力→Enterで表出」を繰り返すのみです。 事前に作成したtext原稿をドラッグして入力部に入れると、行ごとに「前ロール」として表出することができます。 但し途中で修正・加筆はできませんので、予め短く改行したり、text原稿も短いものを数本に分けておくなど、工夫をしておいて下さい。 「白背景・黒背景」等は、ソフトの「設定」で選んで下さい。 ↑ 新しい文字は「上」から出てきます。 よって、読み返すときは「下」から読み上げていく形になります。 「最新行」は色付きで、「(左)白画面:赤」、「(右)黒画面:黄」です。 字幕は上下2つの画面に続けて出すことができます。 上下2つの画面に続けて字幕を表示したときでも、「下画面の下」から読み上げて下さい。 ↑ 「DS・2画面縦長モード」 左:上画面、右:下画面 DSでは「1行20文字」で、自動改行されます。 ↑ DSでは「1行20文字」で改行されますが、PSPには影響がありません。 画面右端で自動改行されます。 しかし、1回の表出文が長すぎ2行になると、下から読み返すとき、その行(Enterで表出までの一文)だけ上から読むことになるので、できるだけ短めに出すことをおすすめします。 【ミルタイプとの出会い】 昨年(2007年)、聾学校の先生に、「動画に字幕を付けるフリーソフト」としてご紹介いただいたのが、ミルソフトの「ミルキャプション」でした。 その後、PSPやDSにも字幕を表示させることができる「ミルタイプ」を知りました。 早速ダウンロードし開いてみたら、PSPやDSに入れるべきIPアドレスが書いてある。 そして「入力開始」をクリックしてみたら、見慣れた「入力→表示」画面。 いつものIPtalkのように入力→Enterしてみたら、表示されたんです。 「あ! 新しい文字は“上”から出てくるんだ!」 入力用パソコンの画面はIPtalk同様、「新しい文字は“下”から」出て、文章となっていくのですが、表示されるPSPやDSには、「上」から表示されていく。 しかも、一番上の「最新行」には“色”が着いてた! へぇ〜、そーゆーモンなんだ! (@o@) 6月以降、早速、人工内耳友の会[ACITA](あした)の皆様、「窓の会」他、いろいろな方々に見ていただきました。 【ミルタイプを見ていただいた感想】 ★画面の「上」から出てくると、その向こうの状況を見たいとき、視線を大きく動かさないで見ることができるので、いいですね。 ★「上」から出てくるの、好きです。 ★DSは、そのまま机の上に置き、「角度のある上画面の上から」文字が出てくるので、見やすいと思いました。 ★今まで「下」から出てくる文字しか見たことがないので、「上」から出てくると違和感があります。 ★読み返すとき「下から読み上げていく」のは、不思議な感じがします。 ★会場へのスクリーン表示と併用したとき。 新しい文字が「下」から出てくる場合は、「一番下の行」の位置を、前の方の人の頭で隠れないように調整しても、何かのはずみで隠れてしまう場合がある。 しかし、一番上に出てくるのであれば、最新行に関してはそういう心配はないですね。 ★少し見て、その表出方法に慣れてしまえば、下からでも上からでも構わないと思います。 【2008年7月現在のミルタイプ】 「ミルタイプ」はミルソフト様が提供して下さっているフリーソフトです。 ミルソフト様は、ソフト制作・メンテナンス等をされていますが、聴覚障害児者への情報支援に関するソフト「ミルタイプ」と「ミルキャプション」は、フリー版(無料)も公開して下さっています。 ミルタイプはIPtalkとの連動はありません。ミルタイプ単体のソフトです。 ですから、「一人入力でのリアルタイム入力」か、「事前原稿textを出す」のみです。 しかし、ダウンロードして解凍すると、すぐに「入力者のとき→入力開始」、「閲覧者のとき→ミルタイプで閲覧」と書かれたウインドウとボックスが出てきますので、どちらかをクリックするだけで、即・開始できます。(セットアップ手順も掲載されています) 今後、いろいろな方が使ってリクエストが続くと、どんどん機能も追加され改善されていくのかもしれませんが、逆に言うと、“今なら”非常に簡単です。 機会がありましたらお試しいただき、感想などを聞かせていただけるとうれしいです。 【ミルタイプが生まれた経緯】 この「ミルタイプ」は、“たった一人の難聴生徒さんのために”作られたソフトだそうです。 作者の塩見さんは、「そのために、ちょっと個性の強いソフトになってしまいました…」と謙遜しながらおっしゃっていましたが、私はその言葉に感動してしまいました。 本来、授業などの個人が受ける通訳や情報支援・サービスはパーソナルなものであってよいと思うのです。 ミルソフトの「ミルタイプ」の場合は、元々が“たった一人の生徒さんのために”作られたもので、それを操作する入力者は限られた、その学校内の先生。 だったら、その生徒さんと先生が使いやすければ、それでいいじゃん! 塩見さんはあえてそれを無料で公開して下さっているので、私も試すことができたのです。 …と言いつつ、当初、「白背景・黒文字、最新行:赤」だけだった「ミルタイプ」に、2つだけリクエストさせていただきました。(^_^;) <1/大きさを選べるようになるといいナ> 3段階、選べるようになりました。 <2/色を選べるといいナ> 教室や会場が位状況で使うことも想定して |A→白背景+黒文字 最新行・赤 (一番最初のパターン) |B→黒背景+白文字 最新行・黄 (リクエスト後、追加してくれました) この2パターンは選択できると良いかと思ったんです。 その結果、上記2つは、願いを叶えて下さいました。 o(^_^)o しかし、塩見さんにリクエストして今使っている学校の先生と生徒さんが、 「フクザツになってしまったので使いにくい…」 となっては申し訳ないので、ミルタイプは彼らに特化したツールであることを、後発の私達使い手が理解しながら、今後も利用させていただきたいと思っています。 【最後に…】 基本的に入力方法はどのソフトも同じなので、あとは、字幕を利用する方々が、最新行は「上から」が良いか、「下から」が良いかを選んでいただけたらいいのかナ…、と思っています。 DS&PSP字幕は個人への情報保障に適していることから、このように、「個人通訳(情報支援)」というパーソナルなリクエストに応えていくために、今後も個々にソフトを開発して下さる方が出てくるかもしれません。 いや、もしかしたら、既にいらっしゃるのを、私が知らないだけかもしれないです。 聴覚障害児者に関する情報支援のためのソフトおよびソフト開発が、一企業の専売になりませんように。 ミルタイプ(塩見さん)、IPtalk broadcaster(森さん)、IPtalk(栗田さん)、tach・sec(酒寄さん) いろんなソフト、みんなで応援しようね! そして実証実験にご協力下さった[ACITA]の皆様、「窓の会」の皆様他、たくさんのお友達、ありがとうございました。 さ、祝杯をあげようネ!(^_-)-☆ ☆★☆ みやしたあけみ☆ akemizo@beige.ocn.ne.jp ☆★☆ | |
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