映画「バベル」菊地凛子・・・役作り秘話 |
2007年4月
【文字版】2007.4.26(木)「NEWS ZERO」 【文字版】 制作&配信 ☆宮下あけみ☆ 【協 力】 人工内耳友の会 [ACITA(アシタ)] ■皆さまへ■ 2007.4.26(木)「NEWS ZERO」の中で放送されました、「『カルチャー』注目女優菊地凛子が生出演…役作り秘話」(23:38〜約10分間)の【文字版】を作成いたしました。 「聞こえてくるもの」を「文字化」させていただきましたので、会話もそのままです。また、聞き取りにくい声や音は、自分に聞こえたまま打たせていただきました。不明な点は、「+++」と記しております。 【制作・著作権】は、【NTV】様です。 聴覚障害者の方々がこの番組を視聴なさる時は、ご活用下さいませ。 この文字版は、私、宮下が個人的に作成し、掲載していただいているものです。 最後になりましたが、【文字版】として文字化する事に対し、ご相談に応じてくださった【NTV】様に、心から御礼申し上げます。本当に、ありがとうございました。 尚、【文字版】に対するお問合せ、ご意見、ご感想がございましたなら、宮下まで、直接ご連絡下さいませ。 今後とも、宜しくお願い申し上げます。 <文字版制作&配信> ☆宮下あけみ☆ 【E-mail】 akemizo@beige.ocn.ne.jp *************************************** 【今夜4/26(木) NTV(日テレ)】 22:58〜「NEWS ZERO」の中の約10分間 ↓ |23時38分頃 「カルチャー」 |注目女優菊地凛子が生出演…役作り秘話 | http://www.ntv.co.jp/zero/ *************************************** <ZEROキャスター> 村尾 信尚(むらお・のぶたか) 小林 麻央(こばやし・まお) 鈴木 奈々(すずき・なな) 鈴木 崇司(すずき・たかし) 川原 亜矢子(かわはら・あやこ) ------------------ (オープニング) 村尾/ 菊地さんは、昨日、帰国されたそうですが。 菊地/ はい。ベオグラードのほうから昨日帰国しました。 村尾/ 大変なスケジュールですけれども、今日はどうもありがとうございました。 菊地/ あ、こちらこそお招きいただいてありがとうございます。 小林/ よろしくお願いします。 のちほどたっぷり、菊地さんにはお話を伺います。 それではまず、「24H」です。 ------------------ −(VTR)− ナレーション(以下「ナ」と記す)/ 映画「バベル」の日本公開を記念してジャパンプレミアが六本木ヒルズで行われ、豪華著名人が駆けつけました。 この映画で、耳の聞こえない女子高生役を演じた菊地凛子さんは純白の着物姿で登場し、会場を盛り上げました。 −(スタジオ)− 小林/ というわけで、改めてご紹介します。 女優の菊地凛子さんです。 「世界が注目する女優 菊地凛子(26)生出演」 菊地/ こんにちは。 小林/ あの、私、今まで画面でですね、いろんなイメージの菊地さんを見てきたんですが、今夜のイメージはゴージャスですね。 菊地/ ありがとうございます。(笑) 私自身、ちょっと黒はリラックスする色なので、これを選びました。 小林/ 黒はお好きなんですか? 菊地/ そうですね。一番自分の気持ちに合っているなと思います。 川原/ 一ヶ月ぶりのご帰国になるということなんですけれども、 久しぶりの日本はどうですか? ほっとします? 菊地/ そうですね。 ずっと「帰りたい」というふうに思っていたので、お寿司を食べたりですとか、友だちと一緒に遊んだりですとか少し時間をいただいたので、すごくいい滞在になりました。 川原/ そうですか。 小林/ 久しぶりの日本だったのに、もう明日はセルビアへ向かわれるということで、本当にお忙しいですね。 そんな凛子さんに「NEWS ZERO」が注目したのは去年の秋からでした。 −(VTR)− ナ/ 昨年、世界のメディアから注目された女優の菊地凛子さん。 そんな彼女をいち早く紹介したのがZEROでした。 ZEROが追いかけてたこの半年間を、一挙公開! ナ/(2006.11.28 O.A) 最初のコンタクトは独占インタビュー。 このとき既に海外からオファーを受けていた彼女は…。 |菊地/ |どういう役になろうが、挑戦はやっぱりしていきたい。 ナ/(2007.1.23 O.A) その後… |アカデミー賞助演女優賞ノミネート/ |「リンコ キクチ」 ナ/(2007.1.24 O.A) アカデミー賞のノミネートが決まり、ゼロは凛子さんを追いかけ、パリまで。 |菊地/ |もう、お母さんがすごい喜んじゃって。 ナ/(2007.2.6 O.A) 更に、凛子さんが出席したアカデミー・ランチパーティーにも密着。 ナ/(2007.2.26 O.A) アカデミー授賞式では凛子さんを追ってロス取材を慣行。 翌日には電話で直撃。 |菊地/ |あぁ、なんか、全部が終わったなっていうか。 ナ/ 半年間でZEROは菊地凛子さんを、なんと15回特集した。 −(スタジオ)− 村尾/ 実に目まぐるしい半年間だったと思うんですが、半年前と何が変わりました? 一番。 菊地/ そうですね、私自身はあんまり変わってないんですけれども、やっぱりまわりがとっても変わったんですね。 それはもう、皆さん、ご想像できると思うんですけれども。(笑) 小林/ どんな声をかけられることが多くなりましたか? 菊地/ そうですね、やっぱり、「凛子(りんこ)」っていう名前が特に覚えてくださるような名前らしく、すごくそう言った意味では、「りんこー!」って声をかけてくれる方が多くなりましたね。 小林/ この半年の出来事と言うと、アカデミー賞の授賞式はいかがでしたでしょうか? 菊地/ そうですね、そういったことは全然私も想像してませんでしたので、ある意味、なんか夢心地というか。 そういった意味では、家族ですね、連れていけたっていうのが、私にとって大きな意味でしたので。 何かこう、家族に感謝できる場所であったっていう感じですかね。 小林/ お母様は何かおっしゃってましたか? 菊地/ もう、母はすごく喜んでいるので。 今日も多分、これを見ていると思いますので、すごく喜んでいると思います。 鈴木/ 凛子さんの人生を変えたというこの映画「バベル」なんですが、耳の聞こえない「チエコ」という役を勝ち取るまでに並々ならぬ努力があったんです。 小林/ そうなんです。 ZERO独自の取材で明らかになった撮影秘話を、このあとたっぷりお送りします。 −(C.M.)− 小林/ 今夜は菊地凛子さんをゲストにお迎えしています。 さて、映画「バベル」では手話をお使いになっていましたが、手話を覚えるのは大変でしたか? 菊地/ そうですね。 特に監督が本当に「耳の聞こえない女の子」ということをとても求めていらっしゃったので、そういった意味では、どうやって近づいていくかってことがすごく大変だったんですね。 本当に、その方たちに近づくのは難しいので、女優としてできることは何だろうというふうなことを考えて、手話には取り組んでいきました。 小林/ そんな中で、どんなことを心がけていましたか? 菊地/ そうですね。 やっぱり「言葉」っていうことをもう少し超えて、コミュニケーション取れる方法を見つけようっていうことはまず大事にしました。 それはバベルの映画の中のテーマでもあるんですね。 で、皆さんにも共通するようなことだと思うんですが、言葉を超えよう、言葉を超えてもっとコミュニケーション取れるんじゃないか、っていうことを課題にしてやっていました。 鈴木/ そんな努力が実って、凛子さんは世界に認めらる演技をこのバベルで披露することになるのですが。 小林/ その影には、ある一人の女性の存在があったそうです。 −(VTR)− ナ/ 耳の聞こえない女子高生「チエコ」を演じた凛子さん。 バベルのオーディションをおよそ1年間ともに歩み、映画では刑事役を務めた俳優、二階堂 智(にかいどう・さとし)さんは…。 |二階堂/ |最終オーディションの時はもうほとんど言葉を使わないで |「がんばりましょう」っていうのを手話で(伝えた) ナ/ 更に、同級生役を演じた、村田 裕子(むらた・ゆうこ)さんは…。 |村田/ |凛子ちゃんは耳栓をして、どこに行っても |自分は聾唖だと思い込んで |少しでも聾唖者に近づこうと努力していたのは、すごいと思った。 ナ/ そんな凛子さんに撮影の2ヶ月間、熱心に手話を教えてくれた先生がいた。 高村 真理子(たかむら・まりこ)先生。 聾唖学校の講師である高村先生は、映画「バベル」のスタッフとして参加。 凛子さんが演じる役柄を深く理解し、つきっきりで手話を教えてくれた。 彼女は凛子さんにとって、お母さんのような存在だった。 しかし… 2006年5月3日 昨年の5月3日、突然この世を去ってしまったのだ。 子宮ガン… 48歳という短い生涯だった。 凛子さんが母のように感じていた高村先生は誰よりも映画「バベル」を楽しみにしていたという。 しかし、完成を観ることはなかった…。 生前の高村先生と凛子さんの関係をよく知るスタッフは…。 |「バベル」ラインプロデューサー 原田典久さん/ |完成をご覧になれなかったことは、すごく残念だと思うんですけど、 |“チエコ”という役どころで聾唖の女の子の辛い体験であるとか |本当にうまく伝えてくれたと。 |(もし生きていたら)きっと満足して |喜んで観てくれたんじゃないかと思いますね。 ナ/ そして高村先生がスタッフに送った、最後のメール。 そこには凛子さんへの想いが、こう、綴られていた…。 |高村真理子先生からの最後のメール/ |リンコちゃん、ますますきれいになったようで |いい女優になっていきそうですね |ではまた −(スタジオ)− 小林/ いろんな想いがこみ上げてくると思うんですが。 菊地/ はい。そうですね。 すごくいつも近くにいて、教えてくれた先生でしたので・・・。 小林/ やはり、一番観てもらいたかった…。 菊地/ そうですね、もちろん、観ていただきたかったですけれども、もう、ご覧になっているんじゃないかなというふうな気持ちで今はいます。 小林/ 天国で・・・。 菊地/ はい。 村尾/ 先生から教わった中で、一番印象に残っている言葉ってありました? 菊地/ そうですね、とにかく「あきらめないこと」っていうことを教わったんですね。 私、オーディション、一年間、これ、やっていたんですね。 その間、役も決まっていない間に先生がすごく教えて下さったので。 とにかく、「あきらめないで。大丈夫だから!」っていうことを、すごくいろんなことを“言葉”いただいて、前向きにやってこれました。 小林/ 最後に菊地さんから「バベル」について、ぜひ皆さんに一言お願いします。 菊地/ はい。 三大陸、4つの言語を織り成す人間ドラマなんですね。 メキシコ、モロッコ、日本を舞台にしています。 このメキシコの素晴らしい監督が日本のところを描いています。 ぜひ映画館でご覧になってください。 お願いいたします。 全員/ ありがとうございました! ・・(ここまで)・・・・・・ |
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