人工内耳友の会−東海−
快適な入院生活を

2005.7.
入院をするときにちょっと知ってると、楽しいこと・便利なこと

  〜聴こえる人も聴こえない人も 快適な入院生活を〜

こんにちは。☆宮下あけみ☆ akemizo@beige.ocn.ne.jp です。

皆さんは“入院”ってしたことありますか?
ケガや病気、人間ドックなどで入院することもあれば、人工内耳の手術を受けるために入院することもあると思います。
私も数回、入院したことがありますが、私は聴こえますので入院生活は快適(?)というか、まぁ、たいした病気ではなかったし、入院生活は、結構楽しかったです。
でも聴こえないかたが入院するときって、ちょっと不便なことが出てくる場合がありますよね。
入院中の病院のテレビ、「字幕は?」…とか、お医者様や病院の人たちは「みんな筆談してくれるかなぁ」…、とか。

…というわけで今回のお話は、「人工内耳友の会[ACITA](アシタ)メーリングリスト」に呼びかけて、入院するときに知ってると、楽しいこと・便利なこと、ちょっとしたアイディアなどの「体験談」を募集し、まとめさせていただいたものです。
([ACITA]M.L.メンバーの有志からのメッセージです。)
([ACITA]M.L.は装用者以外も入ることができるM.L.です。)

手術のために必要なことや本当に入院するときに持参するものなどは、それぞれの病院・お医者様からきちんとした説明があると思います。
今回のお話はそうではなくて、人工内耳装用児者、保護者、病院の先生方などの体験として、「これ、役に立ったよ。」「うちの病院では、こんな工夫をしているよ。」という内容です。
(複数の方々のご意見・アイディアをまとめさせていただきました。)

「人工内耳を装用する場合、お子さまの手術年齢が低くなっているので、保護者の付き添い入院も増えているのではないかと思います。」と、付き添う保護者へのアドバイスをくださったかたもいらっしゃいました。

皆様も楽しいアイディアがあったら教えて下さいね。(^_-)-☆

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【難聴児の入院/保護者より】

「絵カード」
息子が3歳で、手話で100語程度しか表現できなかったため、絵カードを作っていったのが役に立ちました。
「入院、お医者さん、看護婦さん、注射、体温計」等、病院で主に使い、手話でまだ覚えていない単語のカード等。

「折り紙」
おもちゃとして。他の子も一緒に楽しめてよかったです。

「病院側の工夫・配慮」
都内○病院の小児外科病棟は、今年の4月(2005.4)より、人工内耳の手術の子のみ添い寝が許可され、保護者も宿泊できるようになりました。

「耳栓/保護者用」
他の子どもが同室で寝ているため、夜は他の子の夜泣きで眠れないことも…。
耳栓等があった方が良い場合もあるかもしれないです。

「甚平(じんべい)」
子どもはたくさん寝汗をかくので着替えの回数も多くなります。
しかし、点滴のチューブなどで所々固定されているので着替えは大変でした。
そこで、パジャマではなく甚平を持参しました。
 ↓
<甚平の良い点>
・ 袖口が広い=着替えの時、点滴チューブなどを通す距離が短く口が広いので通しやすい。
・ 前がスナップなどでなく、合せになっている=聴診器などを当てるとき、前を開けやすい。
・ ズボンも短めにできていて ゆとりがある=子供は血管が細いため、腕に点滴が出来なくなると足首辺りになりますが、その時、着替えがし易くなる。

「保護者が付き添う時のベッド」に関して
子供の手術に際して、保護者も付き添いとして一緒に泊り込みました。
子供にとって病院は、慣れない場所・不安があり、首にしがみつくようにして毎晩寝ていました。
また神経が敏感になっていますので、「寝たこと」を確認してそっーと離れたつもりがスグ目が覚めて、寝るのが困難でした。
たまたま、最初用意して頂いた「ベビー用のフェンス付きベッド」のフェンスが、壊れてしまいました。
病院の担当者と相談した所、「介護用のフェンス付きベッド」を用意してくれました。
ベッドはフェンスが少々低くなったものの、ベッドの幅が子供と添い寝をするのに十分過ぎる幅でした。
  ↓
<ベッドの幅は重要>
最近は、低年齢のお子さんの手術が多くなっています。
子供と添い寝をしている場合が多いと思いますが、大人用のシングルベットでは、子供の大きさにもよりますが、点滴などもしていますので、かなり付き添う保護者に負担となります。
入院中・退院後も、付き添う保護者の体力は重要になってきますので、少しでも負担が軽減されます。(付き添いは倒れられません)
  ↓
<付き添い用簡易ベッド代金は、意外と大きな負担>
また、簡易用ベッドは寝にくいですし、保護者が付き添うにあたり、意外といろんな出費がかさみます。
例えば、食事代などもかかってきます。
子供は子供用の布団がありますし、病院はある程度、部屋の温度が管理されていますので、子供とは別に、タオルケットを1枚ほど、保護者用として準備すれば、十分だと思います。


【広島大学病院耳鼻咽喉科/人工内耳の手術を受けるお子様へ】

広島大学病院では、「クマさんのぬいぐるみ」を使っています。
小さな人工内耳の模型が、クマさんの頭にマジックテープでくっついて、ポケットに小さなスピーチプロセッサを入れています。
主に幼児の手術をするさいに、これからおこることを事前に説明するために用いています。
ですから、手術前にはクマのぬいぐるみに点滴をして、酸素マスクをつけて全身麻酔をかける…というのを子どもたちがします。
手術室で目がさめると、横には“頭に包帯をまいたクマさん”が寝ていて、音入れ直前には、クマさんがさきに装置を頭につけています。

『術後一日目、クマさんと耐えるの図』↓
(掲載のご了解、ありがとうございました。)



(↑ ん〜!! がんばったね! ☆あ☆)


【テレビ・ビデオ等】

「プリペイドカードを無料に」
聴こえないとテレビが楽しめないでしょうからと、病院がプリペイドカードをくれました。

「薄型液晶テレビ」
画面の横からDVDを入れ、見ることができるようになっていた。字幕付きのDVDを見ることができる。

「字幕放送のアダプダー持込!!」
病院のテレビは、TVカードなるものを購入し、イヤホンで聞くと言うものでした。
しかし私にとって文字放送は当たり前になっていたので、それを見て、家から字幕放送のアダプダーを持参して接続しちゃいました。(笑)
師長は「???状態」でしたが、説明したら、「あ〜、わからないものねぇ。」と、すんなりOK。
人工内耳の手術後4日間はめまい等で寝たきりでしたので、ものすごく助かりましたし、退屈しませんでした。
同室の患者さんも見に来て、「へぇ〜。新聞とかTVに『文字放送で御覧になれます』って、こういうことだったのか!」と皆さん納得しておられ、時折見に来ていました。
さすがに手術後は、「来ないでぇ〜。一人にしてぇ。」でしたが。(苦笑)

「テレビデオ持込!!」
字幕付アダプター持参が一番いいのですが、自宅のは32型の大型字幕付テレビだったので、さすがに持っていけませんでした。
そこで入院に備えて、電気店のオープン日に並んで買った“14型テレビデオ”を持参したのですが、私が入院した病院では、もっと小さいのしか認めていなかったのです。
しかし事情を話したら、OKがいただけました。
おかげで“音入れ”までの入院生活は快適で、地域の視聴覚センターから「星の金貨」などの字幕付ビデオを送ってもらってもらい(無料)、見ていました。
その他、アルバムの整理を何冊かしていました。


【病院側の配慮】

「マグネット式ホワイトボード」
私が入院した病院では、マグネット式ホワイトボードを聞こえない人には貸し出されました。
ドクター薬剤師、看護士、ヘルパー等、皆さん必ず私のところに来たらホワイトボードを使いました。
ナースセンターでも、ホワイトボードが用意してあり、いつでも必ず筆談でした。


【その他、自分で持ち込んだもの】

「ホワイトボード(18cm×24cmサイズ)とホワイトボードマーカー」
診察室等にもあるけど、常に自分のそばにあることが大事。
ほとんど全ての看護師さんやDr.がそれに書いてくれます。
とても親切に対応してくださいます。
手術のときも、手術室にホワイトボードを持ち込んだ位です。
おかげさまで、成人病検診の胃検診よりも不安なく、手術を受けることができましたよ。

「パソコンとPCカード」
AirH”にてインターネットに接続。(出来れば無線LANで使いたかった。)

「タオルケット」
病院のかけ布団は厚かった…。

「仕事の工程表」
仕事の状況を忘れないようにするため、毎朝チェックした。
同僚からの問い合わせメールの対応にも役立つ。

「資格取得の参考書」
頭をボケさせないように!?

「デジカメ」
手術前後の自分の姿や傷口などを撮影。病院の建物や病院からの景色なども思い出に。
看護師さんや、Dr.も撮影したかったけど、遊びに来ているわけではないので、自粛しました。(^^ゞ

「ベッドの上で楽しめるのも/タペストリーキッド、編み物セットなど」
日本の病院は結構長く入院させてくれるので、かなり元気になるまでいられると思います。
一番辛いのは、「痛い」とか「かゆい」じゃなくて「退屈」じゃないかと思います。
「痛い」「かゆい」などは、それを和らげるのが本職の病院でしょう。
医師や看護師にそれらを訴えればすぐに処置してくれます。

点滴を打ちながら何もすることがないと退屈。うっかり眠ってしまうと、昼と夜のリズムが崩れて夜眠れない…という恐ろしいことになってしまう。(病院の夜は怖いってイメージが…)
私はこの退屈を克服する為、ベッドの上で遊べるものを持っていきました。
タペストリーキッド…はさみ糸、針くらいで大丈夫。
編み棒、毛糸、編み物の本でセーターを編んだことも…。

補聴器でも会話が出来る状態なら、同室の人と積極的におしゃべりするのが一番退屈しのぎになります。
メモ・ペン・携帯用ホワイトボードは便利ですね。

「家族にお願いして持ってきてもらったもの」
家族がお見舞い等に来てくれる時は必ず、病室の人が食べられるようなお菓子を持ってきてもらい、「○○さんはいつもナースコールを教えてくれるんですよ」とか言ってお菓子を一緒に配ったりしました。
何かとお世話になりますし、暇な時はおしゃべりしたりするきっかけにもなるし、日頃のお礼も兼ねられます。


■持ち込めば良かったもの:(なくても困らないが、あれば快適。)
「文字放送用TVチューナー」「DVDプレーヤー」
  
■持ち込まなくてもよかったもの
「アイスノン」氷枕は病院にあった。
「サプリメント」ビタミン剤等は、入院中は控えたほうがよいと言われた。

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♪テレビにまつわる、ちょっぴりこわくて(?)、おもしろい話♪
夜、TVのチャンネルがひとりでにかわるので「こわいこわい!!」
何か取り憑いてるかも…と思ったら、なんだと思います?
あのね、「隣の人のリモコン操作で」なんですって。

病室の人、みなさん同じテレビなので、リモコンも同じ。
なので隣の人がリモコンを適当に向けて操作すると、こちらのテレビまでそれが反映されてしまう!!…ということだったそうです。

なぜ分かったのか?と言うと…。
消灯時間を過ぎても、みんな、自分のベッドでテレビを見てますよね。
それで夜中チャンネル変えると明かりが変わりますよね。
隣の人と全く同じタイミングで変わるものだから「もしや!」と気付いたそうです。


♪手話ができるベアちゃん♪
『術後一日目、クマさんと耐えるの図』で登場したクマさんのお友だち…というわけではないんですが、「手話ができるベアちゃん」というのがあるんです。
10年ぐらい前に購入したんですが、これがカワイイんですよ。(*^_^*)
アメリカで小さなお子様に手話に興味を持ってもらうために作られたものだそうです。

種明かしは簡単で、「二人羽織(ににん・ばおり)」のような感じ。
ベアちゃんの腕は後ろから人の手(腕)が入るようになっているので、人は自分の手に「赤い手袋」をして、ベアちゃんを抱っこしながら、後ろから手を入れます。
そうすると、まるでベアちゃんが手話でお話をしているように見えるんです。

本当の手話は表情や口形、視線等も必要なので、「これで手話はバッチリ!!」というわけではないのですが、小さなお子様が手話に興味を持っていただくきっかけに…。
とにかくかわいいので、コレ、おとなにも評判がいいんです。
小さなお子様とも、これならベアちゃんと一緒に手話で「ぬいぐるみごっこ」もできますよね。(^_-)-☆

【手話ができるベアちゃん】↓

    

(↑おしゃべりしようね。☆あ☆)


お耳(人工内耳)をつけたクマちゃんと、手話をするベアちゃん。
今度一緒に遊ぼうね! ヽ(^o^)丿

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【人工内耳友の会[ACITA](アシタ) ホームページ】
http://www.normanet.ne.jp/~acita/
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【[ACITA]メーリングリスト ホームページ】
http://www.sapmed.ac.jp/acita/ml/acitaML.html
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