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いんぷらきっずのQ&A
〜人工内耳装用児のパパ、ママ達の知恵袋〜


<2−9.その他の質問>

Q2901(科学館)
装用児(7才男児)とパパが科学館みたいなところへ遊びに行きました。こういうところで、磁場の関係などで危ないところはありますか。近寄らない方がよいという場合を教えて下さい。

A2901(専門A)
直接電流を流すものであっても、手で触れて電流も微弱であれば問題ないと思われます。大量の静電気が帯電するものでございますと、操作時はスピーチプロセッサを外す、装着前に上手に放電する、先生や生徒が直接スピーチプロセッサに触らないなどの対応をすれば大丈夫でしょう。ただ、もし雑音が聞こえるなど影響が感じられたら、すぐに離れるなどした方がよいでしょう。

Q2902(体脂肪計)
親の健康管理のため、体脂肪計を購入したのですが、体脂肪計は、人工内耳装用者が乗ってはいけませんか?確か、以前そのようなやりとりがあったように思います。体に電流を流すものは避けた方がいいというような。本当でしょうか

A2902(専門A)
体脂肪計は装用者が乗っても問題ありません。

Q2903(耳鳴り)
手術後聴検をしたら、とてもいい値がでました。こんなに聞こえているのなら、どうして補聴器であんなに反応がなかったのだろうと思ってしまいました。

A2903(体験A)
耳鳴りではないかと思います。うちの子の場合は、術後すぐに耳鳴りは始まりました。(年中2月で手術)子供はそれまで音をほとんど認識できていないので、音を感じたことでおこることが多いようです。小学2年の今は、体調の良くないときや、学校の音楽の時間(音量が上がる)、算数の時間(苦手科目)などにおこるときがあるようです。聴力検査の先生が、「ほんとに?」と疑うぐらい、100デシベルまで反応している時もありました。親も同室にいましたので、「おかしい?!」ということになり、「あまり集中し過ぎないように」と、もう一人の先生に少しつまらない事をしていただき気を紛らしてもらいました。すると、術前と変わらない結果がでました。理由としては、@検査慣れ、A耳鳴り、B意外と真面目すぎるほど「聴かねばならない」と思っている、からではないかということになりました。耳鳴りは、スピーチプロセッサーをつけている時もしているのかもしれませんが、その時はほかの音に消されていて、外すとその音だけが残るということも多いようです。特効薬は、まだまだのようです。

A2903(専門A)
手術で耳鳴りが増えるばかりとは言い切れません。逆に減る人も多いからです。従ってこのコメントに関しては、少し疑問を感じます。

Q2904(昼寝の時)
昼寝の時には外しますか。

A2904(体験A1)
外しています。

A2904(体験A2)
小さい頃はすごい汗っかきで、お昼寝の時汗でぐっしょりでしたが、最近はそれほど汗をかかなくなってきました。子どもが「外さない」という時はつけたままゴロンと横になって遊んでいます。

Q2905(搭乗時の注意)
今度飛行機に乗りますが、注意する事はありますか?

A2905(専門A)
搭乗する前の検査(金属物検知システム)時には、人工内耳装用者カードを持って提示できるようにしてください。知らないで入っても問題はありませんが、雑音が聞こえたり警報が鳴ってしまう可能性があります。また、機内では離着陸時のシートベルト着用のサインが表示されている間は電子機器の電源を切るように指示がありますので、その間はスピーチプロセッサの電源を切るようにしてください。

A2905(体験A)
海外へ行く時は、英語の人工内耳装用者カードをもらっていくんですよ。

Q2906(ぴっちりした帽子は?)
ぴっちりした帽子(水泳帽などを含む)があまりよくないとのこと。本当でしょうか?

A2906(専門A)
帽子の形状は特に問題ないかと存じます。水泳の際には、当然ながら体外装置をはずすようにして下さい。
皮弁をあまり強く圧迫すると血流が悪くなり、皮弁の壊死を招く恐れがある、という意味だと思います。水泳帽は頭にぴっちりしていますが、長時間でなければそんなにご心配なさらなくても結構です。また、装用者の皮膚の厚さは個人によって異なりますので、心配な場合は手術をしてくださった医師にご相談ください。

Q2907(寒暖の差による聞こえ)
暑いところより寒いところの方が、聞こえが良いのでしょうか?

A2907(専門A)
寒暖による聞こえの影響は基本的にございません。しかし、汗をかくことによりマイクロホンの感度が低下して聞こえにくくなる場合があるようですので、汗対策にご注意ください。

A2907(成人A)
逆だと思います。私は、気温の高い方がボリュームを下げていることがあります。(暑い日は、感度調節つまみが1でも「今日はやけに大きく聞こえるな」と思う事があります)暑さでうるさいと言う感覚とは別の次元の話で。冬期−20・30℃になる寒暖の差の激しい地域では、乾電池の電圧が下がり?聞こえにくいという報告がありました。結露の心配もあります。暑い地域では、汗でマイクの劣化が速いからそう思えるのではないですか。

Q2908(体育の時間は)
学校でSPが邪魔な運動はありますか?(マット、鉄棒、柔道?)

A2908(専門A)
柔道やラグビーのような激しいスポーツは、基本的には避けていただいた方が良いと思います。マット運動や鉄棒の場合はスピーチプロセッサを装用する位置を工夫することで装用可能かと存じますが、汗対策や外れ防止対策をとられると良いと思います。

Q2909(運動の制限)
運動面での制限をしていますか。サッカー、柔道、剣道(まだ年齢的に早いのかな)などなど。飛び箱、マット、鉄棒等、普通にやっていますか。

A2909(体験A1)
運動の制限も特にしていません。まだ、スポ−ツとまではいかず、体育での鉄棒やマットなども普通にやっています。女の子なので危険なスポ−ツはやらないと思いますが、まだ、これからかな・・・

A2909(体験A2)
今のところ制限していません。

A2909(体験A3)
まだ、特に制限はしていません。サッカーをしている子もいれば、自分にはできない、という子もいると聞いた事があります。様々ですね。

A2909(体験A4)
ドッヂボールや鉄棒の時は、SPの入っているポーチが邪魔なので、自分で背中に回しているみたいです。水泳の時は、ポーチごと外して水泳袋に入れています。いつもタオルを一枚余分に持たせ、体育や水泳が終わった後の頭ふき専用にさせています。

A2909(体験A5)
今のところ特に制限していません。(小2、女子)ただ、「ドッヂボールの時は、頭にボールがあたらないように自分で注意をしなさい。あたりそうになったら、手で埋め込み部分をかばうように」といってありますが、本当にそうできるかどうか、、、。

A2909(体験A6)
体育の時には、先生に配慮をして頂けるようお願いしています。紅白帽に、ぶつかった時のクッションになるよう、肩パットを入れて縫い付けてあります。(小3、男)

ここに肩パッドを入れ、縫ってあります。

A2909(体験A7)
基本的に、みんなと同じように普通にやらせています。下が池になっているアスレチックでは、SPを外すようにしています。娘は、SPを背中にしょっているのですが、一度体育のドッジボールの時、背中にボールをもろぶつけられ、きこえなくなったことがあります。しかし、そんなことには全くめげもせず、元気一杯です。

Q2910(SPの衝撃度)
鉄棒をする時、SPをもろにぶつけています。どの程度ぶつけても壊れないものなのでしょうか?また、こんなことをしたら壊れたなどということがあれば、教えて下さい。

A2910(専門A)
どれだけ強くぶつけると壊れるかという基準は明確ではありませんが、設計時には一般的な医療機器の強度基準に従って設計・試験が行われています。基本的にスピーチプロセッサはぶつけないように心懸けてください。ぶつけたり、落としたり、あるいは水に濡らしますと高い確率で故障の原因になります。
鉄棒をするときには、できましたら体外装置一式を外してください。しかし機器が鉄棒に当たらないところに装着する方法があれば、装着していても差し支えありません。

Q2911(頭をぶつける)
よく、頭をぶつけます。インプラントは大丈夫でしょうか?

A2911(専門A)
コクレア社の人工内耳はチタン製ですので、衝撃に対する耐性はとても強くできております。日常生活上で頭をぶつける程度でしたら、インプラントが故障することはございません。

Q2912(補聴器の併用)
装用していない耳に補聴器をつけたほうがよいでしょうか。その効果はいかがでしょうか。

A2912(体験A)
本当にこれは、人それぞれです。親の考え、本人の意思などなど、尊重して決めて下さい。

A2912(専門A)
反対側に補聴器をつけることによる効果は個人差があるようです。両方を装用することをいやがらないようであれば、装着そのものに問題があるわけではありませんので、つけたままでも良いのでないでしょうか? しかし、詳しくは病院の先生にご相談ください。

Q2913(他人への説明)
装用児のことを、他の健聴児にどのように説明していますか?また、訓練しているときに大人達、世間への接し方はどのようにしていますか。

A2913(体験A1)
補聴器の説明と同じように、
1、耳がよく聞こえないから手術をした事
2、そして、人工内耳をつけていること、これはとても大事な物である事
3、頭のインプラントの部分を触らないでね
4、ゆっくり、はっきり、大きな声でしゃべってね
などど説明します。個人差もありますが、年中から年長さんの年でなんとなくわかってくれるようです。大人へは、聞かれなければ説明していません。

A2913(体験A2)
幼稚園から続いているお友達が多いので、小学校に入ってもその感覚でお友達の家を行き来していました。夏休み前頃から、小学校に入ってからのお友達の家にも行く約束をしてくるようになり、最初は私も相手の家に電話を入れて、耳の事をサラッと話し、お願いしていました。が、特にトラブルもなく、行き来しています。ただ、待ち合わせ場所や時間など、勘違いしていることがよくあります。最近はそんなトラブルは減りましたが、友達と時間と場所を紙に書いてやりとりしたりと、自分で工夫しているようです。 最初の頃は、待ち合わせ場所にお友達が来ないと、泣いて帰って来たこともよくありました。私が相手の家に電話したりしていましたが、そのうち自分で何とかするようになりました。(親に助けられるのが恥ずかしいと思う気持ちが強くあるらしいです)

A2913(専門A)
子どもさんが普通学校、一般社会の中で生活していくにはお互いの理解と協力が必要と思われます。具体的な助言や事例については、リハビリの先生にご相談ください。

Q2914(子どもを預ける時)
装用児を預ける時どうしていますか?預かってもらう方への説明とか、持たせるものなど、ポイントがあれば教えて下さい。

A2914(体験A1)
私はまだ難聴のお友達同士しか預けたことがありません。お互いに気心しれた同士、短時間しか預けたことがないので、何も気にせず預けていました。

A2914(体験A2)
小学校のお友達の家に一人でよく遊びに行きますが、特別なことはしていません。電池は切れたりするとお友達のお母さんに言って電池を借りているようです。

A2914(体験A3)
よくあります。でもその際に気をつけていることは、ありません。何時も、気をつけなくてはいけない事を本人にしっかり伝えておくのが一番いいですよね。

A2914(体験A4)
「預ける」というより、約束をしてきて出かけていきます。何より、自分で判断でき、訴えていければいいなと思っています。常に、送り迎えをしたりはしていませんが、いい加減に帰りが遅かったり(?!)ということがあるので、時折迎えに行きがてら、相手の親さんとも話をしたりするようにしています。

A2914(体験A5)
預けるわけではありませんが、全く初対面の家に遊びに行く時は、送っていきながら簡単に挨拶をするなど最初が肝心だと思います。逆に、初めて遊びに来てくれる時は、お母さんも誘って家でお茶を飲んでもらっていました。その中で子どもの状態も話せるし、次から行き来がスムーズにできました。

A2914(体験A6)
一年生の時、健聴の仲の良いクラスメートの家に泊まったことがあります。そのお友達には小さい弟もいたので、お母さんに「この機械は耳の代わりをしているとても大事なものだということ、落としたり、踏んだり、子どもが触ってこわれてしまったら困るということ、湿気もダメ」ということをお話ししました。そして、「お風呂に入る時と、寝る時は預かって子どもの手の届かない所に置いて下さい」とお願いしました。「会話が通じていないと感じた時は、少しゆっくりめに話して、口をよく見せて話し掛けて下さい」ともお願いしました。

A2914(体験A7)
難聴が発見される前から通っていた保育園と、週一回通っている幼稚園と、弟の通っている保育園で、何度か預かってもらったことがあります。(5歳、男児)
いくら保育のプロでも難聴児には慣れていないので「あんまりたくさんいっても混乱するかな?」と思い、マイクなどの機器をぬらさないで欲しいということ、電池がなくなると聞こえなくなるということ、断線してもきこえなくなるということは伝えていますが線や電池は預けたり持たせてはいません。なぜかというと電池は(やっとこという感じですが)自分で交換できますが、以前に近所の子供がいる所で交換したら、ワーッと子供たちがよってきて、もみくちゃになってしまったのです。(「何つけてんのー?なにしてんのー?」という感じで。。。)もちろん「こうこうこうでだいじなものなんだよー」と説明はしたのですが、好奇心のあまりコードやマイクを引っ張る子が結構いたので。。。(近所のママも巻き込んでのおお騒動になってしまいました。)幼稚園とか臨時保育園では子供たちがこの状態になってしまうかな?と思ったのです。だから徐々に息子にもお友達にも慣らしていこうかな?と思い日々説明です。息子には「これはあなたの大事なものだよ」という事を説明するだけでなく、注意事項(ぬらさない、ひっぱらない)をよーく伝えています。また「聞こえない」状態になった時に周りの大人にそれを伝えられるように教えています。(今の所息子がそれを伝えられるのは家族以外ではろう学校の先生だけですが)
そういうわけで、息子の友達といっても同じ難聴児の家には一人でも行っていますが、近所のお友達のうちに一人でというのはまだありません。少しずつトライはしていきたいですが。。。でもみんなみたいにいつか学校の帰りに友達のうちに行く約束とかしてきて一人で行けるようになるのかな。あこがれます。。。

A2914(体験A8)
友達の家へ行く時、小学校2・3年頃までは、途中で何度か電話を入れました。今では、親しい近所の家へ行く時は、何の心配もなくなりました。近所とは仲良くして、子どものことは理解してもらっています。

Q2915(危険な音)
装用者にとって、うるさい音で危険な音はありますか。

A2915(成人A1)
よくゲームソフト屋さんとかレンタルビデオ屋さんとかで盗難防止用にゲートを置いてる所がありますよね。そこを通る時に、一度ものすごい雑音入った時があって驚いたんですけど、ブザーは鳴りませんでした。何に反応してあんな雑音が入ったのかは全然謎です。携帯でもすごい雑音が入ります。

A2915(成人A2)
大きすぎる人の声、食器のガチャガチャの音はすごい不快な音です。紙やポリ袋のガサガサさせた音もすごくうるさく不快で、いやな音です。ふつうの人はほとんどうるさく感じないと思いますが、この「がさがさ音」はとても音のエネルギーが大きいので、人工内耳は正直に拾って伝えてしまうのだそうです。手術してまもない装用者の聴神経は、そうした音をまだうまくコントロールできませんから、まともに聞いてしまい、うるさく感じるのです。

A2915(成人A3)
IH炊飯器はブ〜ンというし、病院の身体リハビリ室に近づくと雑音が入ります。嫌なのはカーナビの付いている車に前、横をはさまれた時です。健耳には何も気がつかないでしょうけど、私はSPのスイッチを切るほど嫌です。

A2915(専門A)
人工内耳では、マップのCレベル(不快ではない最も大きい音)よりも大きい音は自動利得制御が作動し、Cレベルに押さえられるように設定されています。従ってCレベルが適正に設定されている限り、大きすぎて危険な音というのはございません。また、環境により音の大小があると思いますが、これをちょうど良い音量で聞くにはスピーチプロセッサの感度調節つまみ(数字が記してあるメモリ)で調整します。また、雑音の多いところでは切り替えスイッチをSにすることにより、雑音を押さえることができます。

Q2916(ドライヤー)
人工内耳をつけたまま、ドライヤーをかけても大丈夫ですか?

A2916(専門A)
ドライヤーをかける時はできるだけ体外装置を外してください。その理由は髪が濡れている状態でヘッドセットをつけることはマイクロホンの中に湿気分が入り、故障の原因になりやすいこと、また高温の熱風をヘッドセットに長時間さらすことは故障の原因となる恐れがあるからです。

Q2917(パーマ)
子どもにパーマをかけても大丈夫ですか?

A2917(専門A)
パーマは基本的に大丈夫です。インプラントが溶けるほど熱いおかまに入ったら、皮膚が何回も大やけどしてしまいますね。インプラントは皮膚の下に埋め込まれているので、おかまの中でもそれほど熱くならなくて済むので大丈夫です。ヘッドセットは不便でしょうが外しておいた方が無難と思います。なお、インプラントは100℃の温度にも耐えられるように作られています。

Q2918(電極の抜け)
手術数ヶ月後、電極が抜けている事がわかりました。今後どうなるのか、とても心配です。

A2918(体験A)
うちの子は18番目の電極を抜いています。半年以上前のマッピングの時、そこだけ他に比べてやけに電流量が高いので、多分電極が壊れかけているのだろうということになり、抜きました。その時はとっても驚いて、「このまま他の電極もどんどん壊れたらどうするんだろう」と不安でした。が、その後はそんなこともなく、電極一本使えなくても聞こえは変わらず(?)言葉は向上しているので、「様子を見る事にしました」という感じです。
(その後の話、18番目の電極は壊れたままですが、他の電極は一年たったのちも影響はありません。)

A2918(専門A)
今後の対応については主治医の先生にご相談ください。抜けている長さによっては、プログラムの変更で対応が可能な場合があります。

Q2919(インプラントのずれ)
女児の母です。手術後だいぶ時間も経ち、髪の毛が伸びて術後の傷やインプラントの位置など見えにくくなりました。しかし、子どもの成長に伴いインプラントの位置がずれてきているのではないかと心配しています。成長に伴い動くものでしょうか?それはどれくらいの許容範囲があるのですか?

A2919(体験A)
我が子も始めのうちは思わなかったのですが、最近マイクがインプラントにあたるようになってきた気がします。インプラントが動く事はないので、子どもの骨の成長が影響しているのではといわれました。

A2919(専門A)
インプラントは手術時にしっかりと側頭骨に固定されますので動くことはございません。また、蝸牛内の電極ですが、電極リードに余裕を持たせて固定がされますのでこちらは子どもさんの成長に伴い頭蓋骨全体の大きさが大きくなっても問題ありません。

Q2920(インプラントの位置)
うちの子はインプラントの位置が耳にとても近いところにあって(N22)将来耳掛け型SPをつける時に、インプラントの出っ張りが邪魔になってつけられないのではととても心配です。大丈夫でしょうか?どうして、みんなインプラントの位置は違うのですか?

A2920(体験A1)
うちの子も同じ病院で手術したお友達にくらべると、耳に近いところにあります。自分でコイルを付け直すと、コイル接続ケーブルがよくねじれてしまっています。また、耳掛けマイクがそれにあたる事はありませんが、先日病院で耳掛け型のスピーチプロセッサのダミーをつけてみたところ、「ギリギリだけどインプラントの場所にあたるかなぁ」と、先生に言われてしまいました。ってことは、いずれ買い替えたいと思ってもダメってことかしら?と思ってしまいました。

A2920(体験A2)
うちの子も典型的なずれ組みです。だんだんずれてきてて、見るたびにドキドキします。お医者様にも見ていただいてますが、お医者様でさえ「怖いねぇ〜」って言うくらいです。とりあえず今は経過観察中で、筋肉が発達するのを願っているところです。マイクと送信コイルは左右に分けて着けてます。本人もすっかり慣れてその点で不自由はないようです。

A2920(体験A3)
うちの子も同じです。インプラントの位置が耳に近すぎて、マイクが当たり固定されにくくなっています。コイル接続ケーブルを長いものにして、マイクとコイルを左右に分けようかとも考えたのですが、イヤモールドと接続ケーブルを別途用意しなけらばならないのでやめました。ケーブルが長いと、小さい子どもはよく引っかけるので切断の可能性も高くなります。耳かけ式SPは反対につけるしか方法が無いのではと思っています。

A2920(専門A)
手術法は基本的に同じですが、細かい部分はお医者さんにより、あるいは患者さんの状態により異なります。詳しいことはお医者さんにご相談ください。

Q2921(電話の雑音)
電話をさせようとすると、ぶーっとすごい大きな雑音がします。本人にも電話の相手にも聞こえる雑音です。どうしてでしょう?何も電話の補助器具は使わず、電話の訓練を兼ねて普通に電話させています。親機はファックス付きの電話(サンヨー)で、普段は子機で話しています。必ず人工内耳のほうの耳に受話器をあてさせ、マイクのすぐ近くに受話器をもっていき、一番聞こえやすい位置を模索させる練習をしていたのですが、位置によってはブーと音がするのです。

A2921(体験A)(電話その後)
時により、雑音が消えたり、復活したりします。子機での電話だけでなく、スピーカーでの会話もさせています。会話できたり、できなかったりです。

A2921(専門A)
まず、ファックス電話の親機と子機ですが、サンヨーに電話をして聞いてみたところ、親から子へは380MHz、子から親へは250MHzの周波数で通信しているそうです。原理的にはFM補聴システムと同じとお考えになってよろしいかと思います。一方、スピーチプロセッサでは、音声信号をデジタル信号に変えたものを5MHzの無線周波数に乗せて、接続ケーブルとマイクとコイル接続ケーブルを通り、送信コイルに送り込んでいます。人工内耳の方は特殊なコード信号を使用しているので、ファックス電話の信号が紛れ込むことはありませんが、ファックス電話の親と子の通信信号の中にスピーチプロセッサの信号が紛れ込んで、そのような雑音を発生させているのだと思われます。結論から言いますと、この雑音を完全に取ることは難しいかもしれませんが、軽減することは可能と思いますので、その対策を挙げてみます。
@親機と子機をできるだけ近くで使用し、信号を大きくして雑音の比率を下げる
A電話機の位置を変えてできるだけ雑音の影響の少ない位置を探す
Bちょっと現実的ではないかもしれませんが、長いコイル接続ケーブルを使用して反対側の耳にマイクをつける。
要は、電話を送信コイルからできるだけ離す、と言うことですが、これは試してみないと効果が分かりませんので、ちょっと自信はありません。それから、雑音があったとしても人工内耳に対する影響は全くありませんので、その点はご安心ください。携帯電話も心臓ペースメーカのように作動に影響するようなことはなく、雑音のみの問題ですので、うまくすれば使用できます。

Q2922(携帯電話)
子どもに携帯電話を持たせようと思いますが、どの機種がいいのでしょうか?また、私の携帯電話を使っている時に雑音が入るようです。大丈夫でしょうか?

A2922(体験A)
PHSにしています。普通に話するだけでなく、Pメールがとても便利です。

A2922(専門A)
デジタル式携帯電話の場合には、近くで誰かが使用している際にも、かなりの雑音が聞こえる可能性が大きいです。アナログ式携帯電話やPHSの場合には、雑音の影響が比較的小さいです。雑音が聞こえる場合でも、ご安心下さい。機械が壊れるようなことはありません。最大快適レベルを超える信号が加わることはないからです。システムの動作が中断したり、停止したりするようなことはありませんでした。雑音が入っても、これは正常動作範囲と考えられます。

Q2923(マッピングの方法)
この度、マッピングの方法が変わって、大人と同じやり方で電流を流す事になりました。しかし、全く反応を示さないのです。これでいいんでしょうか?

A2923(専門A)
「大人と同じやり方」というのは刺激モードのこととして回答させていただきます。刺激モードはN22の場合、成人はBP+1モード、小児の場合はCGモードに設定するのが一般的で、病院の先生によっては小児でもある程度人工内耳に慣れるとBP+1モードに変更する場合があるようです。刺激モードに限らず、マップのパラメータを変更すると音の聞こえ方がガラリと変わりますので、慣れるのに2〜3週間は時間がかかると言われています。新しいマップに慣れれば反応は出てくるようになるかと存じますが、詳しいことはリハビリの先生にご相談されるのが良いでしょう。なお、N24システムの場合はMP1+2が初期設定となっており、これは小児も成人も同じモードを使用することになります。テレメトリ機能によって電極の不具合がすぐにわかるからという理由です。

A2923(体験A1)
うちは、その時によって反応が違う(すくない電流量で聞こえる時とそうでない時がある)らしく、先生を悩ませています。それで、BP+2とBP+3を行ったり来たりしているようです。その違いでも一週間ぐらいは反応が悪いです。BP+2からBP+3に頻繁に変えたのは、様子を見るためのはじめの一ヶ月ないし2ヵ月ぐらいでした。あとは半年に一度ぐらいマップをして様子をみています。

A2923(体験A2)
うちもBP+1にした時は音質が変わったらしく、始めは凄くいやがりました。STの先生にも「かなり控えめにしてあります」と言われましたが、娘も「小さーい、聞こえるけどヤダー」と言っていました。すると、娘の話す声が急に大きくなったのです。「これは、少し控えめにしすぎたか?」ということになり、その場で少し電流値を上げてもらいました。すると、すぐに声の大きさは、元にもどりました。音に慣れるのには、2日位かかりました。子どもの様子を先生によく伝えるのが良いですよ。

A2923(体験A3)
昨年の秋に、久々にマップの調整をした後から、音が頭にひびくようになり、歌や音楽のときには教室にも居られないほどになりました。「ピリピリする」などと言う事も増えたので、病院に問い合わせました。もちろん予約外ですが、午後の予定を変えて診ていただくことができました。そこで、電極のショートやズレ(これは翌午前の受診になりましたが)を検査しても変化はみられず、再び、マップを確認したところ、TCレベルに大きな変化が出ていたので合わせなおすことになりました。なぜ、短期間に急に変化があったか、ということはわからないのですが、成長期の子供であるということでホルモンか何かの関係で起こる事も考えられるとのことでした。以前にも、年長のお子さんで同じような事があったということでした。

Q2924(お面)
劇などでよく使うお面(被り物)をすると、マグネットがすぐ外につきます。あまりにもちょうどゴムの位置にマグネットがあたり、もう少し位置をずらせないものかとため息がでます。

A2924(専門A)
インプラントの受信・刺激器の位置は決まっておりますので、マグネットが付く位置を変えることは難しいと思われます。ヘアバンドのようなもので送信コイルを押さえてからお面を被れば当たりも変わりますし、送信コイルも外れにくくなるかと存じます。

Q2925(他の手術と人工内耳)
今度、手術を予定しています。人工内耳にどういう影響を及ぼすのかわからず、不安です。

A2925(専門A)
インプラントは、医学療法の種類によって様々な影響をうけることがあります。そのために是非知っておいて頂きたいことが、「コクレア社人工内耳装用者カード」に書いてあります。全装用者に交付されているはずですが、もしお持ちでない方がいらっしゃれば、コクレア社、もしくは手術病院へお問い合わせ下さい。

表1のような医学療法は、決して受けてはなりません。強い高周波電流によって蝸牛内に電流が流れる可能性があるからです。
表1 受けてはいけない医学療法
・温熱療法=ハイパーサーミア
・神経刺激療法
・電気ショック療法
・イオン放射線療法

また、影響がよくわからないというものもあります。(表2参照)基本的には、これらは首から下に使うものでしたら問題はありませんが、もし何か異常があった場合はすぐに使用を中止して下さい。
表2 影響が不明な医用機器等
・身体に直流や交流の電流を流すもの
○高周波・低周波治療器
○通電(ハリ)治療器
○体脂肪計
*以上のものは、首から下であれば問題はないはず。
しかし、万一異常が認められたら、すぐに使用を中止すること。

電気メスには二種類あって、一つはモノポーラメス、もう一つはバイポーラメスです。以前は、モノポーラメスは使ってはいけないことになっていましたが、調査の結果3cm離して使用すれば問題ないことがわかりました。装用者カードの使用上の注意には、「頭頚部には使用しないこと」となっています。バイポーラメスは、影響が小さいのですが、電極に触ると危険なので「1cm離して使用すること」という注意書きになっています。MRIも以前は禁忌でしたが、1997年の冬以降に手術を受けた方ならインプラントに入っている磁石を取り外すことにより、可能になっています。いずれにせよ、装用者カードをよくお読み下さい。

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