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いんぷらきっずのQ&A
〜人工内耳装用児のパパ、ママ達の知恵袋〜


<2−8.周辺機器について>

Q2801(FMって必要?)
FM補聴システムって必要ですか?どんな場面で使うと有効でしょうか?

A2801(体験A1)
年中の時に、基準外交付の申請をして、福祉で頂きました。FMは、学校では必要だと思います。FMの接続コードと、クリップ部分と、マイクカバーを予備として用意しています。時々、クリップ部分を破損してしまうのです。子どもに自覚を促す意味で、毎日先生方に自分でお願いするようにしています。

A2801(体験A2)
FMマイクこぼれ話@
学校の交通安全教室で、おまわりさんが来て外で話をしてくれた時のこと。そのとき、なんとFMの周波数が、おまわりさんのマイクの周波数と合ってしまったんです。校庭に、子どものクラスのテレビの音楽が鳴り出して、大騒ぎになってしまいました。教育テレビの番組を、音楽や道徳の時間に見ることが多いのですが、それが鳴り出したのです。テレビを見るときは、FMのマイクをテレビのスピーカーのそばに置いて頂いているので、校庭中がんがん鳴り響いて、「音源はどこだ!」と、大騒ぎになったらしいです。

A2801(体験A3)
FMマイクこぼれ話A
FMを使い始めた頃、効果を試したくて、娘にゴミ捨てを頼みました。マンションの4階から下に降りて行った頃に、「聴こえる?」と、話しかけてみました。良く聴こえていて、少しやりとりをして満足しました。でも、その時、お弁当を作っていて、うかつにもつまみ食いをしてしまいました。すると、ゴミ捨てから戻った娘の一言。「ママ!ライオンみたいなグシャグシャする音、なあに?」ドキッ!「ごめん。ママがブロッコリーを、食べた音かも知れない。」「ママがライオンになっちゃったのかと、思ったよ!」 反省・・。皆さんもくれぐれもマイクをしたまま、ものを食べないように。この笑い話、マイクをお願いする先生方に、注意の意味でお話しています。

A2801(体験A4)
1年生になった1学期、FMを使うと雑音がすると訴えてくるので、調べてみると、FMコードを差し込むSP側のジャックが接触不良を起こしていました。修理が終わってからは異常なく作動していますが、それでも時々雑音がするらしいです。2年生になってから、FMを学校で使うことを拒否してきました。理由を聞くと、「雑音が多くて嫌」と言っていましたが、本当の気持ちは、「重くて邪魔」「なくても先生の話がわかるから」とのこと。聞こえの先生とも相談し、本人が必要と感じるまではしばらく学校では使用しないことにしました。そのかわり、家や通級の難聴学級で使用し、FMの使用が途切れないようにはしています。(授業が難しくなれば、必ずFMが必要と時がくると考えているので)本人もケースバイケースで、FMが役立つことは理解しているようです。

A2801(専門A)
FM補聴システムは、周囲の雑音の多いところで、必要とする音だけをクリアに聞くために大変優れた効果を現します。実際にご使用する場面ですと、学校の教室で周りがざわざわしていても先生の声だけははっきり聞こえるというような状況です。家庭では、周りの会話にじゃまされずに、テレビの音をクリアに聞くなど・・です。

Q2802(FM補聴システムの申請方法)
FM補聴システムを申請する方法について教えて下さい。

A2802(専門A)
お住まいになられている市町村により対応が異なりますので、弊社へ直接お問い合わせ下さい。

Q2803(FM補聴システムの装着方法)
FM補聴システムはどのように装着していますか。どんなものを作ると便利なのでしょうか。

A2803(体験A1)
SPとFMは、ウエストポーチで付けています。ポーチは私が作ったオリジナルのものです。ちょうど入る大きさに、防水布で作りました。予備の電池も入れられるようにしてあります。取り出し口は、ファスナーではコードを引っかけて断線しやすいと思い、マジックテープで作りました。

FMベルト
・腰につけるポシェットタイプ
・ベルトの布はマジックテープでくっつける
・SPとFMにはふたをつけ、それもマジックテープでくっつける

A2803(体験A2)

現在、小学2年生です。1年生まで胸にSPとFMをいれたベルトを着けていましたが、ベルトは服の中に着けていましたのでSPのボリュ−ムの調節しずらいのです。教室や体育館、少人数や大勢で自分の聞き取りやすいようにSPのボリュ−ムを調節するために2年生から、どこにでもあるウエストポ−チを使っています。ウエストポ−チにはSPとFMの両方とも入っています。本人はとても気に入っているようです。

A2803(体験A3)
SPとFMを並べて入れるようなベルトを使っています。娘にとっては、使い心地なかなか良さそうです。

SPとFM受信機をいれるリュック。
成長にあわせ調整が出来るよう胴回りにマジックテープ、吊り部分にサスペンダー器具を使っています。


装用時


FM補聴システム。
右のマイクは話す人に身につけてもらいます。左は受信機。

Q2804(FM補聴システムとAIS)
FMシステムやAISはいつ頃から使い始められますか?年齢の目安や聞こえ具合などを教えて下さい。

A2804(専門A)
個人差はありますが、一般的には学齢期の方のご使用が多いと思います。中には、幼稚園の年長さんからご使用なされている方もおられます。年齢的には、5〜6歳代からご使用ということになると思います。

Q2805(L字型プラグ1)
N22の場合、FM補聴システムを使う時は外部入力用ソケットにコネクターを差し込んで使います。この外部入力用ソケットへの抜き差しを頻繁に繰り返すとSPにあまりよくないので、L字型プラグを差込みっ放しにして使うとよいとききましたが、どうすればいいのですか?

A2805(専門A)
弊社で取り扱っているL字型プラグアダプタをお買い求め頂き、外部入力部へ差し込むだけです。ラペルマイクロホン等外部入力機器全般でお使いになれます。プロセッサのソケット部の摩耗を防ぐことができますので修理の頻度も減ります。

Q2806(L字型プラグ2)
FMを使う時、SPにL字型プラグを差込っ放しで使っていますか?古い会報をチェックしていて、あまりSPにプラグを抜き差ししてると、差込口によくないらしく、それを回避するために、L字型プラグを購入し、差込っ放しで使うといいと書いてありました。

A2806(体験A1)
FMを使う日は1日コ−ドはSPに差込みしたままで、使う時にスイッチを入れています。(寝る前に乾燥剤に入れるためコ−ドははずします)また、SPのスイッチをいれたままでコ−ドを差し込んだり、抜いたりすると雑音がはいるそうです。SPにもあまりよくないのでは??

A2806(体験A2)
SPにFMコードは、差し込みっぱなしです。

A2806(体験A3)
プラグは、SPではなくFM受信機の方に差しっ放しで充電、乾燥をしています。

Q2807(マイク)
いろいろなマイクとその使い方を教えて下さい。

A2807(専門A)
耳掛けマイク:通常使用時に使用します。
ラペルマイク:周りが騒がしい時に、話者に直接持って頂きマイクに口を近づけて話してもらう、もしくは、夏の汗対策に使用する。
指向性マイク:マイクロホンの特性に指向性を持たせています。指向性マイクロホンは、マイクロホン前面の音を集中的に拾うので、背後の雑音が軽減されます。弊社で取扱をしている指向性マイクロホンは、ビクターの「MZ007」です。

A2807(体験A)
外付けマイクとして、SONYのECM−717を使ってみました。これは、クリップがついていますので、タイピンマイクの一種だと思います。成人装用者のお勧めで試してみました。よく電車に乗りますし、騒がしい場所での聞き取りが少しでも向上すればと思って、、。ラペルマイクよりは、値段も安く(7000円ぐらい)、もしうまく使えなくてもこれくらいの出費ならいいかなと思いましたので。
@ステレオーモノラル変換プラグを、外部入力用ソケットへ差し込む
A変換プラグへECM−717を差し込む
B感度調節つまみを2〜3上げる
Cマイクと口までの距離を模索し、聞きやすい距離を探る
これだけのことなのです。耳かけマイクでの聞き取りはまあまあ良いほうだとおもっていた娘なのですが、最初「聞こえる」とは言うものの、弁別ができずどうしてか訳がわからず、途方に暮れました。成人装用者が、自分の耳で聞いて、試しながら付けてくれて、弁別ができるようになりました。私もその方と全く同じことしかしていないのに、どうして結果に差が出るのか不思議でした。試したのは、装用1年弱、娘5才の時です。小さい子どもには外付けマイクは難しいなあと思いました。地下鉄の中などで使おうと思ったのですが、娘も嫌がる事もあり、最近は使っていません。大きくなって、自分で使いこなせるようになったら、いろいろと試してみたいと思っています。

Q2808(磁気ループ)
聾学校などに設置されている磁気ル−プは、人工内耳でも利用できると思うのですが、具体的にどのようにするのでしょうか?

A2808(専門A)
テレコイル機能の付いた付属品を使用することにより、磁気ループが活用できます。N24システムではテレコイル(SPrint用、ESprit用)がございますし、N22システムではAISのなかにテレコイル機能が内蔵されております。ただ、AISは近々生産中止になる予定ですので、現在代替の製品を調査しております。

Q2809(製品の移行期には)
N22を装用しています。(娘、6才)来年小学校へ進学すると言う事もあり、FM補聴システムなどいろいろな機器を利用してでも聞き取りを向上させたいとおもっているのですが、来年早々にも耳掛け型のSPが発売されるという情報もあり、動きがとれないでいます。新しい物が開発されても、古い昔からのユーザーを切り捨てするような事はないですよね。今、いろんな物を買っても、それは耳掛け型のSPでも必ず使えますか?

A2809(専門A)
FM補聴システムは耳掛け型のスピーチプロセッサが出ても、ケーブルを専用の物に交換することでお使いになれます。

Q2810(引越しするのですが)
耳掛け式SPへの変更について教えて下さい。父親の仕事の関係で引っ越す予定があります。手術は東京でやりましたが、名古屋でも調整可能でしょうか?東京へ何回も出かけるのは出費も時間的にも大変です。

A2810(専門A)
ミニシステム22の耳掛けスピーチプロセッサの販売時期は、現在のところ来年の初めを目指しております。現在お使いのスピーチプロセッサのマップを病院にて、耳掛けスピーチプロセッサ用のマップに変換してお使い頂きます。従って少なくとも最初は手術病院で調整する必要があります。リハビリの病院の変更については、ご担当の先生にご相談されてみるのはいかがでしょうか?

Q2811(コードレス赤外線システム)
テレビをよく聞き取るための、おすすめの機器はないでしょうか?

A2811(体験A)
文字放送のチューナーを買った時に、ナショナルのコードレス赤外線システム(PR-ws700S)というものを買いました。テレビの音声を赤外線でとばして、手元のコードレススピーカーで聞くというものです。コードがなく、持ち運べてとても便利です。20cmぐらいの大きさで、12000円でした。はっきりとした言葉を聞き取れるようです。大人も、子どもの声や雑音がうるさい時に手元に置いて聞けるので重宝しており、家族全員で使っています。



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