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いんぷらきっずのQ&A
〜人工内耳装用児のパパ、ママ達の知恵袋〜


<2−7.装着方法の工夫について>

Q2701(装着方法)
SPを付ける位置は前・背中・腰・脇のどの位置がいいのでしょうか?状況(スポーツをするときなど)と、わかれば年齢も教えて下さい。

A2701(専門A)
汗や汚れの影響の少ないところに装用されるのがよろしいかと思われます。また、送信コイルが外れないようヘヤバンドなども利用すると良いと思います。

Q2702(SP装用ベルト)
装用ベルトの種類と作り方、TPOなどを教えて下さい。コクレア社では何か販売していますか?

A2702(専門A)
小児用の装着ベルトをご用意しております。しかし、実際に作られているお母様にお問い合わせいただいて、オリジナルなものを作られるのも良いかと存じます。

A2702(体験A1)
息子は標準以上に肉付きがよく、「ベルト」の類が安定しにくのです。だから、冬は、下着の両脇(前だと接触する事が多いので)にポケットを縫い付けてあります。そして、夏は機能性のみを考え、下着のごとくTシャツ・ランニングシャツの両脇にポケットを縫い付けてあります。

A2702(体験A2)
今までに親の方から公開して頂いたSPケースやベルトを掲載します。

1)比較的年齢の低い子に多いパターン


女児用シャツにSP用袋を縫いつけたもの。
就学前に使用してました。ワンサイズ小さいキャミソールの裾を切って、ゴムを通したもの。ポケットをつけ、SPを収納します。ポケット上部は、SPを包めるように折り込んであります。そして、ボタンにゴムを引っ掛けて落ちないようにしてあります。
利点:SPがマイクの近くでしっかり固定されるので、コードが短くて良いしコードも切れにくかった事。
難点:着る時、少し窮屈。


女児用シャツにSP用袋を縫いつけたもの。
就学前に使用していました。細かな作り方は上記の作品とほとんど一緒です。
利点:簡単に着られるし、涼しいので夏はパジャマになります。
難点:安定感がなく、SPの重みで前が下がり後が上がること。


リュック風のSPケース


前だとどうしても腹が出っ張って苦しそうなので、背中につけています。


リュック方式。
リュックの肩紐だけだと激しく動くとズレてしまうので、後から体の前にひも(?)を渡しつけました。(難点)夏は背中にあせもができやすい。自分でつけられない。(良い点)どんなに動いても大丈夫。


装用したところ


幼児の時・・・・絞り袋(体操服入れみたいに絞って閉じる袋です。)を作り背中に背負わせてました。体にフィットして、運動しやすそうでした。


キティのリュック+腰ベルトタイプ
ウエストポーチ方式としても、リュック方式としても使えるようにと、取り外し可能なウエストベルトとひもをつけて作ってみました。ウエストベルトにはゴムベルトを足して、伸縮が楽で体にフィットするようにしました。止め具は、留め易いようにひっかけるだけのベルトバックルです。肩ひもは、マジックテープで幅を固定し、ずれないように工夫しました。
(マジックテープ=マジックバンドとかストラップという名前で、手芸店ではなく日用大工店の鉄管などを束ねる用品のコーナーにありました。プラスチックの輪が付いた物など色々使えそうなものが沢山あります。マジックテープをいくつかうまく滑り止めとして使うと、手縫い部分がなく、すぐはずせて洗濯が楽でおすすめです。)


装用したところ


ドラえもんリュック+腰ベルトタイプ
これもケースが取り外せるように、背中に当たる方にベルト通しを付けベルトを通してあります。SPを入れるとその重さで後ろに下がってしまうので、前の部分をしっかりさせるため(少しでも重くするように)、キルト布で包みました。体にフィットするように、3センチ幅のゴムを足し、Dカン(エプロンなんかをとめるもの)で止めるようにしました。


夏の人工内耳の集会にて、多数見かけられた背中につけるSPケースの一例


2)箱型補聴器と併用している場合


片側が箱型補聴器、もう片方にSPをいれています。それまでに使っていた補聴器ベルトの片側のポケットをSPサイズに作り直したもの。箱型補聴器と一緒につけますので、SPベルトは衣服の一番上につけます。ゴミ・ほこりが入らないように、蓋は必需品です。前面マジックテープで着脱しますので、ある程度の年齢になると、自分でつけられます。


音入れ直後の娘、丸坊主です。右耳に人工内耳、左耳に補聴器をしています。


3)年中・年長ぐらいの年齢の子に多かったパターン


リュックではあせもができそうだし、ウエストポーチだけではトイレに行く時わずらわしいし、又ぐらつくため、ディバッグ(?)方式の物を考えて作りました。
(難点)自分でつけられない。
(良い点)リュック式よりは暑くなさそう。


装用したところ


装用したところ


たすき方式SPケース
ウエストポーチ型では、まだ不安だし、安定させるために肩にたすきかけのひもをつけました。衣服の下につけます。
利点、自分でつけられる。
難点、SP部分が回ってしまうこと。


装用したところ(前)


装用したところ(後)


水玉たすきかけ方式SPケース
上と良く似たたすきかけ方式。肩ひもは簡単に綿テープでも大丈夫。洗ってもしわになりにくく楽です。


サスペンダー式ベルト


自分で付けられて、SP部分が動かないようにと考えて作りました。ウエスト部分に余裕をもたせれば、ベルトをつけた状態で、ポケット部分を前に回して自分でSPを入れられます。ウエストの接着はマジックテープです。衣服の下につけています。運動会の鼓笛隊で、太鼓のホルダーを付ける時に、SP部分が前にくると邪魔だったので、後ろに固定されるものが重宝しました。


装用したところ(前)


装用したところ(後)


つりスカート方式SPケース
もう小さくなった肩ひも付きのスカートを見ながら思い付きました。肩ひもは、太めのカラー綿テープです。ウエストはマジックテープです。利点、SP部分が動きません。子どもが自分でつけられます。


装用したところ(前)


装用したところ(後)


キティちゃんのウエストポーチ
ポーチの裏側にはベルト通しがぬいつけてあります。同じ場所(ベルト通し)にひもをとおして長さを調節して肩からななめにかけています。腰にベルトでポーチを固定しています。



4)小学校以上の子どもに多かったパターン


キティちゃんのウエストポーチSPケース。
就学後から使用しています。ベルトは座布団用のゴムを使用しました。長さも調節できるので、体にぴったりフィットします。SP袋は取り外し可能で、ドッジボール・鉄棒をする時は後に回せるのでとても便利です。FMを使うときは、もうひとつSP袋を通せばOKです。


小学校低学年の今・・・・ランドセルを背負うので、背中に・・・というわけにもいかず、ウエストポーチを着けています。これも手作りです。去年、コクレアからFMシステムを購入しそのセットの中にウエストポーチがついてました。しばらくはそれを使ってたんですが、そのプロセッサ入れには、ふたが着いていなかった為、息子のプロセッサには砂が入ってしまいました。この時期、ふたが必要なことを実感しました。(生地はキルティングです。)

5)アイデアSPケース

携帯電話ケースを使って

リュック風のSPケース


知人から送ってもらったケースを使ったもの。なんとこれ、携帯電話ケースだそうです。いろいろ気を付けて見ていると、市販のもので使えるものがあるのだと感心しました。 ポシェットみたいでかわいいと思ったのですが、安定のためにベルトをつけました。ベルト通しと、ふたを編んでつけました。


携帯電話用のケースを、サスペンダーに縫いつけて固定したもの。背中に密着するので真夏以外に使うつもりです。これなら見えてもかわいい!


半分ぬいぐるみになった携帯電話の入れ物を利用して作ってみました。ぬいぐるみの厚さ分、ショックに強いのではと思います。いいアイデアと思ったのですが袋が小さかったので、別の袋に縫い付けたという後日談付き。袋にはベルト通しを付け、取り外し式のウエストベルトを付けました。ひもは極太です。うさぎの耳元にあいていた穴にひもを通し、リュック風にしました。前幅固定にマジックテープを使っています。ずれなくてとてもいいです。ウサギがかわいいと気に入ってくれて、見せるタイプとしてリュック方式にして服の上からつけています。ウサギの重みでそれほどガタガタしないようです。(前転とかすると、ういてしまいますが)


携帯電話のケースの内側にネットをとりつけてベルト通しをぬいつけてあります。耳の部分にひもを通して犬のわき腹あたりにひもを(長さが調節できるように)むすんであります。ひものズレ防止にマジックテープをはさんで使用しています。


装用したところ(前)


装用したところ(後)


ティッシュケースを使って



携帯のティッシュケースを改造して、それを利用して作りました。少しでも自分で装用できるようにベルト部分をマジックテープ、肩部分をゴムにしてみました。
(利点)自分でベルトはつけられる。とてもかわいい。
(弱点)ボコッとするので、幼稚部でスモックを着ると大きく盛り上がる。


6)手作りSPケース


SP収納用ベスト(前)


SP収納用ベスト(後)
ソフトデニムの多ポケット付きシャツをベストに仕立て直しした物です。厚み(まち)付きポケットがポイントです。袖に付いていたポケットを後身ごろのウエスト位置へ張りつけ、コードが左右に大きくずれない様に胸、背中にコード通し(ベルト通し)を横につけておきます。運動、その他場面により左右の胸の位置、背中へと移動できるのが便利です。


SP収納用ベスト、その2
ベストに見えますが、後ろはネック止めとウエストベルトで止め、背中の涼しい前だけのホストベストです。別珍、コールテンなどで作るとおしゃれです。


手編みセーター風SPケース
中細毛糸で細編みしました。袖の部分に予備の電池が入ります。(16目の筒編みです)

Q2703(コイルの付け方)
磁石の磁力を変えずに送信コイルをはずれにくくする方法はありませんか。コイル部分を包み込むようにして髪を結ぶとか?

A2703(専門A)
1.(マイクロホンを覆わないように注意して)ヘヤバンドで止める
2.髪の毛でとめる
等が、考えられます。

Q2704(イヤモールド)
イヤモールドを付けていますが、サイズが合わなくなってきた時は、ピッタリサイズに作り替えた方がいいのですか、また他に代用できるものがありますか?補聴器用の耳栓ははずれやすいのですか?

A2704(体験A1)
イヤモールドをつけています。補聴器のようなハウリングがないので、補聴器ほどには頻繁に作り替えてはいません。でも、おちない程度には作り替えていこうと思っています。イヤモールドと、マイクをつなぐチューブは定期的に交換しないと、緩くなって外れやすくなります。

A2704(体験A2)
コクレア社のマイクロックを使っています。我が子はこれで間に合います。合う合わないがあるようです。

A2704(体験A3)
マイクはイヤモールドで固定しています。作り替える時に、「耳のためには空気が通った方がいいから、空気穴をあけたイヤモールドを作りましょう」といわれ、穴空きイヤモールドを作りました。出来あがってきたものは、表面まで貫通した穴があいていて外耳道に入る部分も少し短くなっていました。

A2704(体験A4)
うちの息子もマイクの固定にはイヤモールドを使っています。去年の秋、ゆるくなったので作り変えたときに、すこしでも蒸れを防ぐ為に穴をあけられると教えてもらい、穴をあけたものを使っています。多少は、効果もあるようで、耳の荒れ、かゆみは、激減しました。

A2704(専門A)
イヤモールドはサイズに合うように作り変えた方が良いと思います。弊社から販売している製品としては、イヤフックとマイクロックがございます。



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