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いんぷらきっずのQ&A
〜人工内耳装用児のパパ、ママ達の知恵袋〜


<2−2.日常のメンテナンス>

Q2201(送信コイルの付け方1)
送信コイルをつけるとき、髪をたくしあげてその中につけるのと、髪の上からつけるのでは、感度が違うのでしょうか?

A2201(専門A)
髪の厚さの分、送信コイルとインプラントの距離が異なりますので、電池の寿命に影響する可能性がありますが、データは全てデジタル処理されているため感度や通信内容に差が出ることはありません。

Q2202(送信コイルの付け方2)
女児の母です。最近子どもの髪が伸び、送信コイルが落ちやすくて困ります。どうすれば落ちにくくなるでしょうか?

A2202(成人A)
女の子だったら、おしゃれしたいよね。私は、手術前後は髪を長くしていました。が、束ねた場合、コイル(マグネット)がはずれると、束ねていない場合と違いうまく付いてくれません。コイルが浮いてる感じが拭えず(この状態はとても気持ち悪いのです)、何度もコイルの位置を模索しているうちに髪も乱れてしまい、結局髪をほどいてコイルを付け、又束ねるはめになっていました。レイヤーカットにした時は、私は短いケーブルが輪になっている(埋め込み位置が耳に近い為、8センチ用でも長くて余った部分が輪になる)ので、あまり髪量を少なくすいてしまうと、その輪に髪がひっかかりコイルがはずれるのです。おしゃれで、コイルが外れにくい髪型ってなかなか難しいです。でも、基本は、普通の人と一緒です。コイルの安定だけ気にしてます。見た目ワンレングスでも髪量を少なくすいたり、見えない下になる部分だけ少し剃ったりすることは、コイルの安定にはいいと、身をもって感じています。髪量が少ない人は何もしなくていいと思います。

A2202(専門A)
送信コイルの真ん中に磁石があり、この磁石を調整することによって送信コイルのくっつき具合を変えることができます。まず、磁石の表面と裏面から指ではさんで回すことにより、磁石と頭皮との距離を調整することができます(距離を近づけると磁石が強く働き、遠ざけると弱く働きます)。それでも落ちやすい場合は、磁石をより強いものに変えることもできます。磁石の強さは全部で5種類あり、1/2(微弱)、1(弱)、2(標準)、3(強)、4(極強)で、各6,000円です。ただし、4(極強)の磁石を購入される際には皮弁への圧迫の問題もありますので事前に担当の医師にご相談ください。

Q2203(日常の手入れ)
日常の手入れとしては、何をしていますか?

A2203(体験A)
イヤモールドを消毒用アルコールで拭き、そのついでに、マイクや、コイルも拭いて、気が向いたらSPもちょこっと拭いて、乾燥ケースへいれています。

A2203(専門A)
スピーチプロセッサを清掃する際には、外部入力のソケット、接続ケーブルのソケット部、電池ケース内をそれぞれ拭いてほこりや汚れを取ってください。拭き終わった後、乾燥剤入りのケースへ入れてください。

Q2204(送信コイルの手入れの方法)
磁石があたる部分が赤くなり、塗り薬を塗っていたので、送信コイルにまで薬がつきます。送信コイルはどうやって掃除すればいいのですか?

A2204(専門A)
消毒用アルコールで拭いてください。

Q2205(スペクトラの掃除)
先日、スペクトラ(N22)も埃が溜まるので掃除をしたほうがいいと聞きました。スペクトラのスイッチとか、感度調節つまみのダイヤルの前面には少し隙間が空いていますよね。そこに埃が溜まるらしいのです。私もいわれてのぞいてみたら、埃がありました。分解はできないし、爪楊枝で慎重にすくいとりました。どうすればいいのでしょうか?

A2205(専門A)
アルコールを浸した綿棒の先で拭いたり、OA機器用のウェットティッシュ等を用いて掃除するようにして下さい。埃をためないためには布ケースに入れて装用すること、こまめに掃除することが大切です。スペクトラやMSPは多少隙間があるので、確かに内部に毛が入りやすいのです。これは「どう掃除をしたらよいか?」ではなく、「いかに異物を入れないようにするか?」の方を考えていただきたいのです。多少ご不便になるかもしれませんが、ご自宅ではスピーチプロセッサを全体的に完全に覆えるようなケースに入れるとか・・、使わないとき(お休みのとき)とかは、密閉した乾燥剤の容器に入れておくとか・・・何か、工夫をしてみていただけないでしょうか?

Q2206(任意保険)
保険は入っていますか?

A2206(体験A)
入っています。大人の人なら自分で気をつけていればかなりの危険が防げるかもしれませんが、子どもの場合何が起こるかわかりませんので、すぐにはいりました。

Q2207(ケーブルが届いたら)
ケーブルはよく切れるので、ある程度の本数をまとめて購入しています。先日新品のケーブルなのに、ちょっと接続部分に不具合がありました。コクレア社へ連絡しましたが、購入してからだいぶ日が経っているので返品はできないとの事でした。

A2207(体験A)
ケーブルが届いたら、すぐに全てをチェックします。接続部分は大丈夫か、きちんと聞こえているか(子どもに聞かなくても、ランプが点く事を確認するだけでも大丈夫)をチェックします。コクレア社からの送付状をよく見て下さい。何かあったら2週間以内に連絡となっているんです。

A2207(専門A)
商品に同梱されている請求書にも記載してお願いしておりますように、お手元に商品が届きましたら予備部品としてご購入された場合でも、正常に使用できるかをできるだけ早く確認してください。不具合があった場合、2週間以内にご連絡いただければ返品・交換をさせていただきます。

Q2208(毎日のチェック)
毎日何か気をつけてチェックしている事はありますか?

A2208(体験A)
人工内耳をつける前の電池量チェック、Mランプ、Cランプが点くかどうかは、必ずやっています。最初の頃は寝る前もやっていました。

Q2209(断線・電池切れ)
断線や電池切れしていてもわかりません。(N22の場合)よい方法はありませんか。

A2209(体験A1)
スペクトラのつまみに、「ONST」のスイッチがありますよね。「T」のスイッチにすると取りあえず電池切れかどうかはすぐにわかるらしいです。「T」で点滅したら、電池切れらしいです。

A2209(体験A2)
N24の場合、電池切れマークが付きます。その点、N22よりはわかりやすいのかな。

A2209(専門A)
断線や電池切れは装用者の方だけでなく、外からも分かります。マイクロホンから音がきちんと入っていると、スピーチプロセッサ上部のMランプが音に合わせて点滅します。点滅しない場合は、ケーブルの断線、マイクロホンの故障が疑われますので、予備の長いケーブル、短いケーブル、マイクロホンと順に取り替えてください。Mランプが点灯した時点でその部品が故障していたことが分かります。また、電池切れですが、N22の場合はTスイッチにダイヤルを合わせ、Mランプが点灯していればOKです。Mランプが点滅していると電池が切れていることが分かります。また、「コイルチェッカ」を使用すれば、確実にトラブルを検出することが可能です。

Q2210(故障の場合のチェック方法)
どうも聞こえ方がおかしいみたいです。(子供の反応が鈍い。)コードの場合と、マイクの故障の場合のチェック方法はありますか?

A2210(専門A)
Q2209回答参照。コードまたはマイクロホンは、予備のコードやマイクロホンがあればひとつずつそれに交換し、予備がなければラペルマイクをご使用になり、正常にMランプが音に合わせて点滅すれば、コードまたはマイクロホンの故障だと分かります。また、N24システムではアクセサリの「モニタイヤホン」をご使用になれば、マイクロホンから入る音を外部の人が聞くことが出来、お子さんには特に安心です。

Q2211(聞こえなくなった時の対処法)
聞こえなくなった時の対処法について。ケーブル交換の手順などがイラスト入り、もしくは心理テストみたいに、これがYESならこっち、NOならこっち、みたいに書いてある手引きがあったら、冷蔵庫にでも貼っておいて便利なのになぁと思いました。コクレア社かどこかにありませんか。

A2211(専門A)
平成12年8月にお送りしたコクレア社の部品カタログには、聞こえなくなったときのチェック方法がのっております。また、修理調査票にもチェックシートがございますので、ご利用ください。

注)巻末付録コクレア社提供
「聞こえに異常のある場合」チェックシートを参照してください。

Q2212(予備の用意)
ケーブルやヘッドセットの予備はどのくらい用意した方がいいのでしょうかか。また、どんな時にどの程度携帯していますか。

A2212(体験A1)
うちの場合(N22)、短いケーブルは2本以上、長いケーブルは一本以上常に家にあるようにしていて、交換したら再注文します。普段の日帰りお出かけにケーブルを持参する事はありませんが(本当は持っていった方がいいのかな?と思うのですが持ち歩くと断線しそうで。。。)泊りの時はケーブルを一本ずつ持参します。マイクは聞こえが悪くなった時の予備用としてひとつ持っていますが持ち歩く事は今までありませんでした。

A2212(体験A2)
子どもにも自覚を促す意味で(5才)、子どものカバンには必ず「人工内耳セット」の袋をいれるようにと話しています。中身は、長短ケーブル一本ずつ、電池です。親のカバンにも同じ物が入っています。自宅にも同じ物がありますので、常時3セットはあります。それと、携帯はしませんが、マイクを一つ持っています。

A2212(成人A)
ヘッドセットそっくり一式ビニールのタバコケースに丸めて小袋シリカゲルと共に入れ常に持ち歩いています。外で故障したら、すぐスピーチプロセッサーに1つ指しこむだけでOKなので楽です。帰ってから、ゆっくり1つ1つ調べます。転んだだけで断線したことがあります。

A2212(専門A)
ケーブルの予備は、短いものと長いもの最低でも一本ずつご用意されることをお勧めいたします。また余裕がございましたら、2セットお持ちになると安心でしょう。マイクロホンは、劣化を防ぐためにも余分に1個ご購入いただき交互に使用されることをお勧めしております。また、ラペルマイクを予備としてお持ちになるのも1つの方法です。またどの程度携帯するかは、個人と場合によって異なると思いますが、電池とケーブル類の予備は常にお持ちいただいたほうが急な事態にも対処でき、安心かと思います。

Q2213(電池の減り)
冬は電池の減りが早いのよね、と先生に言われました。本当ですか。

A2213(専門A)
電池は一般的に低温であるほど電圧が低下します。一方、スピーチプロセッサの内部では電圧を管理してある一定の電圧以下になった場合、電池の寿命と判断します。従って気温が低いほど、電池寿命が短くなることになります。

Q2214(ケーブルの寿命)
ケーブルは、どのくらいの期間でダメになるのでしょうか?

A2214(体験A1)
うちは3ヶ月もったことがありません。最短で1ヶ月ぐらいです。切れるチョット前は前兆があるみたいで、しきりにコイルを付け直したりすることが多いです。

A2214(体験A2)
半年以上もちます。

A2214(体験A3)
N24を使い始めて一年半。未だに断線したことがありません。 ディスプレイに出てくるインジケーターが出なくなったり、 赤ランプが点滅しなくなったりということが無いのです。 強靭な線にちょっとびっくりしています。

A2214(専門A)
ご注文の頻度から算出したデータでは平均4カ月という数字もでておりますが、接続ケーブル類の消耗品の寿命は、個々の使い方や使用環境によって大きく左右されます。ケーブル類は、構造上耐久性を持たせるための工夫はしておりますが、装用者の方によっては、特に小児の場合短期間に断線してしまう場合もあるようです。お使いになられるケーブルの長さには多少の余裕を持たせてください。また逆にケーブルが長すぎる場合にも何かにひっかけて断線してしまうことがありますのでご注意ください。

Q2215(コイルの差込口)
最近、接続コイルとケーブルの差込口がゆるくなって、しょっちゅうケーブルがはずれてしまいます。コクレアさんに聞いたら修理はできないとのこと、どうすればいいのでしょうか?

A2215(専門A)
送信コイルの差し込み口は、ケーブルの抜き差しを頻繁に繰り返すと穴が広がって、接続が緩くなりすぐ外れてしまうようになります。そのような場合には、申し訳ありませんが新品の送信コイルをご購入いただきますようお願いいたします。

A2215(体験A)
体験談:コイルがドブに
一年生の時に、友人の家の前でかけっこをしている時に、マイク部分に手が触ったようで、マイクやコイルが外れてしまいました。みんなで手分けして捜して、マイクはすぐに見つかりましたが、コイルがなかなか見つかりません。なんと乾いたドブの中から見つかりました。友人が見つけてくれました。それ以来、マイクとコイルのコード接続部分を釣り糸で結ぶようにしました。

釣り糸のつけ方
コイルとコード、マイクの付け根(矢印)に釣り糸を使っています。

Q2216(電池の寿命)
充電式の電池の寿命が実際に記載されていたものより早く消耗してしまいました。そのことに気付くのに時間がかかり(そのころは電池切れしていても教えてくれなかった)聞こえない状態で長く過ごしてしまったことがありました。何かいい方法はありませんか?

A2216(体験A)
充電式電池には「繰り返し500回使える」なんて書いてありますが、私は1年を目どに替えています。2本組みの電池を一日交代で使っていますから、180回使わない程度で交換していることになります。毎日充電して、電池チェッカーで電池量をチェックしていますが、交換の直前ぐらいには、確かに充電直後でも残量が少なくなっています。

A2216(専門A)
充電式電池は使用方法によりその寿命に差がでます。電池のなくなるのが早いと思ったら、早めに交換するしかないと思います。

Q2217(充電式電池の放電)
充電式電池は放電してから充電した方が、長持ちするのでしょうか?

A2217(専門A)
ニッケル水素電池の場合は、完全放電させてしまうと寿命がかえって短くなってしまうので、毎回放電させる必要はありません。

Q2218(電池の比較)
ニッケル水素電池、アルカリ乾電池、その他の電池の比較と、その利点と不便な点はどこか、教えて下さい。

A2218(専門A)
一般的には、ニッケル水素電池は、繰り返し充電が可能なので費用は安くて済みますが、アルカリ乾電池は充電の手間がいらず、電池使用時間も長い(ニッケル水素電池の2〜3倍)です。ただし、マンガン乾電池は使用時間も短く、特性も適合しないので使用しないでください。

Q2219(使用電池)
電池は何を使っていますか?

A2219(体験A1)
私は使い捨てのアルカリ乾電池を使っています。一時期勧められて、充電式の乾電池を使っていたのですが、一日のとても中途半端な時間に「聞こえない」と言う事があって、それ以来恐くなって充電式はやめました。もったいないと思う時もありますが、一日1本使っています。

A2219(体験A2)
私は充電式を使っています。フル充電しておけば、子どもの活動時間帯は十分に動く電池の量があります。よっぽど早起きした時とか、夜更かしの時以外は「聞こえない」という時はありません。また、だいたい何時間で電池切れになるというのも分かっていますの、交換の目安は分かって便利です。

A2219(体験A3)
普段は充電式電池を使っているのですが、この秋の災害を見て思いました。使い捨ての単三電池も買い置きしておくべきだと。いつ災害が起こり、停電するかわかりません。備えておかなければなりませんね。

A2219(体験A4)
使い捨てのリチウム電池を使っています。付け始めの頃、充電式電池と比べてリチウム電池の方が反応もよく、アルカリ電池よりも日持ちがするので使い始め、今でもリチウムを使い続けています。2日半ぐらいもち、「よく聴こえる」と子どもは言います。価格は定価が2本セットで800円です(高いですよね)。普通の電気屋さんで買えますが、いつもはアメ横などでまとめ買いをしています。保存期間が5年以上あるので(アルカリ電池は2年)、災害用に備蓄しておくと便利なのではと思います。使用後は、不燃ゴミとして出していますが(自治体によって回収方法が違いますよね)、ゴミを思うと複雑な思いがします。

Q2220(乾燥の容器)
SPを乾燥させるためにいれる入れ物は何でもいいのですか?缶がいいのですか、タッパーがいいのでしょうか?SPは、横に入れるのですか、縦に入れるのですか?乾燥剤はのりの乾燥剤を流用してもいいのですか?良い方法を教えて下さい。

A2220(専門A)
乾燥のための入れ物は、密閉できる容器なら何でも構いません。プロセッサは乾燥剤が入らないようにすれば向きは特に関係ございません。のりの乾燥剤でも構いませんが、よりよく乾燥させるには、少し乾燥剤を多めにいれるとよいでしょう。なお、コクレア社でも乾燥剤(容器付き、及び容器なし)を販売しております。

Q2221(シリカゲルの再生)
乾燥用シリカゲルに、フライパンの油がついて少し黄色っぽくなって汚くなってるんです。こんな色になって、油が付着しても乾燥の効果に変化はないのでしょうか。電子レンジでチンとすればいいのでは、と思っていたのですが、コクレア社のカタログに「フライパンで」と書いてあったので真面目にフライパンでやっているのですが。

A2221(専門A)
フライパンで再生させる場合は、アルミホイルをしいてから再生させて下さい。そうすれば油の付着はありません。

Q2222(乾燥の程度)
毎晩乾燥させるようにしていますが(のりなどの乾燥剤を再利用している)、果たしてちゃんと一晩で乾燥したかどうか、心配でたまりません。ちゃんと乾燥している事をチェックする方法はありませんか?

A2222(体験A)
仕事の関係で、シリカゲルについてはいろいろと資料を持っていますので、私の知っている範囲でお答えします。乾燥剤は、シリカゲルというもので、A型とB型があります。フライパンや電子レンジ、天日乾燥などで再生できる物はB型で、コクレア社のものもこれではないかと思います。逆にのり等の乾燥剤はA型で、一般的に再生は出来ません。A型は一度の乾燥量が少ないけれど、長期間効果が続くのに対して、B型は一度に乾燥する量が多い反面、持続期間は短く再生が必要になります。再生できるB型は、フライパン、電子レンジ何れで乾燥させても良いです。但し、シリカゲルは有孔体であるため、臭いの分子も吸着してしまいます。よって、乾燥時にはそれを解放するため臭くなることがあります。また、割れやすい性質があるためフライパンで炒ると飛び散ることも希にあり、安全でない事から天日干しが勧められています。よって、市販品のメーカーはフライパンでの再生は避け、電子レンジか天日干しを推奨しています。天日干しは夏場の晴天なら1日、冬場なら2日位と時間がかかりますが、一番安全で手軽な方法です。シリカゲルは水分の他に蛋白質、油なども吸着させるので黄色くなるなり水分を吸収しにくくなりますので色が黄色くなってきたら効果はなく、再生もできません。再生できるタイプは青い粒のシリカゲル(塩化コバルト)が微量混ぜてある物が多く、これが水分を吸うとピンクになり、再生が完了すると青に戻るインジケーターになっています。A型、B型どちらでも半年以内が寿命と考えた方がいいと思います。再生するB型も5〜6回の再生が限界です。再生出来ているかどうか、確認する方法は重量測定です。はじめに5gだったものが、10gになったと仮定します。そうしたら乾燥して、5gに戻ったら完全に乾燥されています。でも実際には100%は戻りません。それを繰り返し、乾燥しても戻りが悪くなったら寿命です。ここまできっちり重量測定する必要はありませんが、気になってしまう人は一度計ってみると分かると思います。
シリカゲルは食品添加物に合格しており、なめる程度では基本的に害はありません。只、食べてしまった場合、体内で溶けないので、窒息の危険性・異物としての問題があり、「食べられません」と表示されています。特に塩化コバルトが有害であるという情報は聞いておりません。シリカゲルの市販品は殆ど全て塩化コバルトを使用してインジケータにしています。

A2222(専門A)
乾燥状態をチェックする方法は難しいですが、湿気を含んでいない乾燥剤にきちんと入れていれば、ちゃんと乾燥しているはずです。もしどうしてもご心配であれば、それほど高価なものではありませんので、新品のシリカゲルをご購入ください。色が変わった乾燥剤は早めに再生させることや、再生しなくなった乾燥剤を使い続けない等、乾燥剤の正しいご使用方法にお気をつけください。

Q2223(シリカゲルの再生2)
シリカゲルを電子レンジなどで加熱・再生すると、有毒ガスがでるので、絶対してはいけないと小耳に挟んだのですがどうなのでしょうか?

A2223(専門A)
結論から申し上げて、シリカゲルを電子レンジで熱して再生していただいても、何ら問題はありません。シリカゲルを熱すると有毒ガスが出るというのは本当です。有毒ガスの正体はお馴染みの塩素ガスで、発生源はシリカゲルというよりも厳密には、色の付いたインジケータです。それに使用されている塩化コバルト(CoCl2)という物質が熱せられると、一部塩素(Cl)が分離して塩素ガスが発生する可能性があることから、このような噂が出ていると思われます。しかし、熱するシリカゲルの量はそれほど多いわけでもなく、そこから出る塩素ガスの量に至っては微々たるもので、むしろ身の回りにある漂白剤などから出る塩素ガスの方が遙かに多いわけです。従いまして、日常範囲でのシリカゲルの再生は何ら問題ないと言うことになります。安心してお使いください。
なお、シリカゲルを再生する場合には、
(1)ゆっくり行う、
(2)水分がしっかり蒸発するまで行う、
(3)温度を上げすぎない、
ということが大切です。高温に熱しすぎるとインジケータの塩化コバルトがダメになります。フライパンなどで行う場合にはガスの弱火で加熱すること、また、電子レンジで行う場合にはインジケータの色の回復(ピンクから青に)を見ながら1分30秒から2分程度の加熱を数回繰り返すことがコツです。



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