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相模湖彷徨
湖めぐりをしようと思ったが、いきなりひどい目にあった。
JR相模湖駅で降りた。いきなり迎える少林サッカーのポスター。相模湖でも少林サッカーがやっているとは、、、、。根拠はないが非常に相模湖に似合わない。駅前商店街は良い感じでさびれていてわびしい気分になる。湖に身を投げて心中するには最適な所である。
で、相模湖である。10年ぶりくらいに来た。水草とか水生昆虫とかいないかなあと取りに来たのであるが、かなわなかったのである。
実は相模湖は行ってみて気がついたのだが、湖畔がほとんどない!人工湖のせいか湖畔は駅前のあたりに少しあるだけであとはすべて断がい絶壁!水辺まで降りられないのである!うがあ!
降りられるようなところを探してさまよう。わき水があるところがあり、そこでチドメグサの仲間らしい植物を取る。まさか、今回これが唯一の獲物になるとは!
どうもこの辺は水辺に降りられないので隣の藤野駅に行ったら、もっと採集しやすいのではないかと考え電車で移動することにした。
これが間違いだった。藤野はさらに降りられる所が皆無だったのである。
電車の中。なかなか旅行っぽいテイストをかもし出している。良い感じ。
藤野駅についたらこんな作品が待ち構えていた。芸術家の町という売りらしい。が、このゴミみたいな奴、いかにも本当はこんなのいらないんだけどなあ、でも捨てるわけにはいかないしなあ、、、、と言う駅員の気持ちが伝わるようにすみっこの目立たないところに、飾ってあった。
捨てなさい。私が許す。
こんがりと焼けたホテル。いいねえ、廃墟である。いかにも観光客が減って滅亡する寸前の観光地の腐敗臭のする哀感が感じられる。ワイルドワイルド。
で、ドツボにはまる。藤野に来たがどこにも湖に降りられないのである。降りられるところがあった!と思ったらすべて有料!とかボートやキャンプ場を借りる人以外は立ち入り禁止の場所ばかり!ひでえ相模湖!最低である。
それで果てしなく歩き続ける。ようやく良い感じの場所が見つかったと思ったら「秋山川キャンプ場」。キャンプ借りない人無断立ち入り禁止!ひでえ。あくまでも観光客を排除しようとする相模湖の悪意!を感じた。これじゃあ、相模湖が観光客が来なくてどんどん寂れているのも無理はないと思った。水辺に降りられないんだもん。
どこか降りられる湖畔はないか?と歩き続ける。いつのまにか山歩きのようになってきた。まあ、運動になるからいいか。
錆びた看板に歓迎される。うーん、退廃美だねえ、、、。身も心も寂れて行くようである。この世はすべて滅びてゆくのだ。昔はこの観光農園も賑わった時代があったのだろうか?昭和30年代くらいは人が来たのか?駅から徒歩で30分以上だからなあ。
さらに登山道を進んで行くとようやく水辺に出る。すでに相模湖じゃなくて川だ。わーい。と思ったが河原は3mくらいしかない、上にも下にも移動できず。まさに悪鬼のような相模湖の悪意である。水の中を見たが水草も魚も何もいない。しかし蚊とブヨだけが大量にいて常に追い払わなくはいけない。どこまでも、居心地の悪い場所相模湖。
こんな狭い河原にもキャンプの後が、、、。さぞ、蚊に食われただろうと思う。スイカを食べたのか芽が出ていた。
シャモジも落ちていた。まあ、人類がここに生存していたらしいという記録として残しておこう。しかしまあ、湖に行ったのにほとんど水に触っていないという恐ろしい彷徨ぐあいである。
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