シャルトル散歩
(滞在日1994年5月2日)



駅から大聖堂までは徒歩15分ほど。
大聖堂の前に観光案内所があるので、ここで地図を手に入れるといいでしょう。
   
ノートルダム大聖堂 (Cathedrale Notre Dam)
    正面からみると、形の違う二つの尖塔が見事な調和を生み出しています。
    向かって左側の新鐘塔には登ることもできます。
    ファサードは「王のポルタイユ」と呼ばれ、聖書の王や王妃、預言者などの像で飾られています。

    内部に入ると、ステンドグラスの美しさに息を飲みます。「シャルトルブルー」と呼ばれる深い青。総面積2700平方メートル、数は170にもおよびます。
    向かって左側のバラ窓には聖母子、右側のバラ窓にはキリストの栄光が描かれています。その横にある「美しき絵ガラスの聖母」は色合いの異なる青がとても美しいです。西側には3つのステンドグラスがあり、一番右が有名な「エッサイの樹」。深い青と緻密な構成が印象的です。バラ窓には最後の審判が描かれています。これらのステンドグラスは11〜13世紀のもので、題材は主に聖書の物語。左から右、下から上へ物語りが進んで行きます。ステンドグラスに登場する人物は5000人にもおよぶそうです。両袖廊は現代の明るくシンプルなステンドグラスで飾られています。
    内陣には、キリストと聖母の生涯をテーマとした見事な彫刻があります。これはルネサンス期に作られもので、ちょっと雰囲気が違います。
    シャルトルの大聖堂というとステンドグラスが有名ですが、内外の彫刻も見事で、全部で4000体もの彫像があるそうです。どんな像があるか探してみるのも面白いですよ。

    地下聖堂(Crypte)に入るには、一度外に出て南側の裏手の入口から入ります。有料でガイドが付きます。フランス最大の地下聖堂で、11世紀頃のものと考えられています。中央の部分はまだ埋まったままで調査中なんだそうです。

シャルトルの大聖堂



日時計の天使の像
旧市街を歩く
    大聖堂の裏の旧司教館が現在は美術館(Musee)になっています。絵画や工芸品が多数展示されており、広間に飾られているタピストリーも見事です。
    裏手の細い路地をゆくと、旧市街に続く階段があります。
    この周囲はかつてはシャルトルの町で一番の活気を見せていたそうです。
    サン・タンドレ教会(Eglise St.Andre)はロマネスク様式の古い教会ですが、現在は使われていません。かつてはウール川をまたぐアーチを土台として内陣と後陣礼拝堂室があり、見事な姿をしていたそうです。
    ウール川側から見るとアーチの名残だけが見えます。

旧市街の町並み
   

    ウール川には美しい石橋が架かり、川沿いには静かな町並みが続いています。川沿いのRue de la Tannerieを歩くと、上流には古い水車の導水溝、洗濯場なども残っています。
    Pont Boujuを渡ったあたりは旧市街の雰囲気が一番よく残っているところ。木骨組みや三角切妻屋根の古い家屋が残っています。

ウール川沿いの眺め




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