■2006/10/15up

ブナの息吹  秋田・獅子ヶ鼻湿原にて
(撮影2006/07/16)


「あがりこ大王」という名前のブナの木があると聞いて、ぜひ会ってみたいと思いました。
秋田駅でレンタカーを借りて、7号線を南に走ること約2時間。
鳥海山のふもとにある「中島台レクリエーションの森」にやってきました。


         
駐車場に車を停め、管理小屋の記録帳に記名して歩き始めます。
キャンプ場の横を通り、いよいよブナ林に入ります。
ブナ林

ブナ林は、
ブナの白っぽい幹と
日をよく通す薄いの葉のために
独特の美しさがあります。
このブナ林を育む水の流れ。
冷たく透き通っていました。
せせらぎ

分かれ道で「あがりこ大王」の標示に従って遊歩道を進みます。
周囲には「奇形ブナ」の姿が増えてきました。
   
あがりこ大王
いよいよ「あがりこ大王」と御対面。

樹齢300年以上、幹周り7.62m。
「大王」の名にふさわしい威容です。
「あがりこ」という名前は、
幹からあがったところで子に分れている形から 
付けられたそうです。
いわゆる「奇形ブナ」ですが、なぜ
このような姿になるかは不明。
炭焼きのために伐採を繰り返すうち、
切られたところがこぶになった 
という説が有力だそうです。
あがりこ大王

分かれ道まで遊歩道を戻り、獅子ヶ鼻湿原に向かいます。
     
鳥海マリモ
「コケ群落地」の川底に生息する鳥海マリモ。

ハンデルソロイゴケとヒラウロコゴケが絡み合って
球体状になったもので、とても珍しいそうです。
天然記念物になっています。
このあたりにも 
奇形ブナが郡生しています。
奇形ブナ
シダ
ふと地面に目を留めれば
シダや様々な植物が美しい形を描いています。
最奥にある出つぼ(湧水池)。
こんこんと水が湧き出しています。
この水が、
この豊かな森や湿原を育てているのです。
出壷

中島台レクリエーションの森(獅子ヶ鼻湿原)

象潟駅から車で約20分。鳥海山の中腹にあり、キャンプ場や遊歩道が完備されている。
日本一の奇形ブナ「あがりこ大王」をはじめとする奇形ブナが群生する。
獅子ヶ鼻湿原は、鳥海山の伏流水が作り出した湿原で、鳥海マリモなどの珍しい生物が生息している。
「あがりこ大王」まで往復約40分。獅子ヶ花湿原まで1周すると約1時間半。



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