あん摩とは、現在一般的に日本の治療院やホテル、健康ランドなどで行われているマッサージのことです。「衣服を着たままで施術する」、「頭から手足の先まで全身を対象に施術する」などが特徴です。
「あん(按)の意味は「押さえること」で、「摩」の意味は「なでること」です。「なでさする(按撫法)」、「もむ(揉捏法)」、「押す(圧迫法)」、「ふるわせる(振顫法)」、「たたく(叩打法)」、「動かす(運動法)」などの手技を組み合わせて行います。
1. 一局部に数回按撫法や揉捏法を行うと、その部が赤くなります。これは血管が拡張して、充血が起こった結果です。
2. あん摩を受けると壮快感を感じます。軽度のあん摩で睡眠を催し、神経痛などの痛みが圧迫法で楽になるのも、あん摩が神経の働きを調整するからです。
3. 疲労して凝ってしまった筋肉にあん摩をすると、筋肉の緊張は取り除かれて、筋肉の疲労は回復します。これは筋肉内の新陳代謝が盛んになり、疲労物質が除去されるからです。
4. あん摩を受けると、胸のつかえがとれて食欲が増したり、便通がよくなり利尿が促進されたりします。これは、あん摩が内臓の機能を盛んにするからです。