蒸留酒と醸造酒

 基本的に酒って言うのは醸造酒と蒸留酒しかありません。・・・・・・・・一部例外はありますけどね。

 醸造酒って言うのは基本的に穀物や果実に含まれる糖質やデンプン質を酵母で発酵させてアルコールに変換させる事によって作ります。
 世界最古の酒だと言われるワインは、貯蔵していたブドウが自然に発酵を起こしたことから発見されたとされ、ここから酒の歴史が始まったと言われます。
 このワインを発酵させる酵母を見つけたことからその他の穀物を発酵させる原理も見つかり、まず主食であった麦を水に混ぜて発酵させたビールが完成したと言われています。

 日本酒・ビール・ワイン・紹興酒といった有名どころから、世界各地の地酒(椰子酒・発泡羊乳酒等)といったのが醸造酒ですね。

 基本的に保存している間も発酵が進む傾向にあるので、長期間の保存が難しい酒です。酵母が活動しにくい2〜5度の貯蔵庫で管理すれば、相当長持ちするんですが。そんなわけで、以外と流通している物が少なかったりします。

 例外としてワインは、50年寝かせていてもまだ熟成が充分でないと言う恐るべき気の長さの物があります。

 替わって蒸留酒は文字通り蒸留して造る酒です。
 乱暴な言い方をすれば日本酒を蒸留すれば焼酎、ビールを蒸留すればウイスキー、ワインを蒸留すればブランデーになります。

 基本的に蒸留の課程でアルコール度が高まって、長期保存が可能になります。
 蒸留のポイントはアルコールが蒸発しても水分の蒸発はさほど多くない温度で数回から数十回かけて蒸留することのようです。
 ちなみに世界最強の酒として有名なスピリタスにいたっては蒸留を80回近く繰り返し て96%というアルコール度を達成。・・・・・・・・・・工業用アルコールですか???

 ちなみにウイスキーの原酒はほとんどが50%〜80%ぐらいの強さで蒸留されていまして、これを加水して40度前後で売り出しているのが一般的です。

 ウイスキー・焼酎・ブランデー・テキーラ・茅台酒・ウオッカ・ジンといった酒が蒸留酒で、保存しやすさから海外輸出も盛んになっている酒です。

 なお、例外というのは日本で売られている甲類焼酎。
 これは本来工業用に作られたエチルアルコール等を希釈して作った物なので、醸造酒を蒸留して作る蒸留酒とは全く意味合いが違います。