ホクトベガ


 ホクトベガ

 10年以上の競馬ファンにとって忘れられないこの名前。

 芝の上で数々の伝説を残した名馬は数あれど、こと舞台を砂の上に移した時に、彼女を超える名馬はいないと思える女傑でした。

 芝の上でもエリザベス女王杯を制した名馬ですが、恐るべきは地方交流ダート戦線に出てからの戦績。

 18馬身もの差を付けて勝ったエンプレス杯。並み居る強豪を押しのけて果たした重賞7連勝(内GT4勝)が彼女に砂の女王の称号を与えました。

 そして97年、世界最高峰のダートGT・ドバイワールドカップに挑戦。 異国の地輝こうとした織り姫は、残念ながら流れ星となってしまいました。

 彼女は子を残せなかったけれど、日本の競馬界にとって地方交流レースや国際交流を進めた役割は、競馬界の歴史に燦然と輝き続けています。

 願わくば彼女の跡を継ぐような偉大なダート馬が現れてくれることを願っています。