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SF小説
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トマス・バーネット・スワン
Thomas Bunett Swann
薔薇の荘園

訳:風見 潤

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  • この本を読んで最初に感じた疑問が、なぜこれが「ハヤカワ文庫SF」から出版されているのかということ。というのも収められている3編全てが大変にファンタジィ色の強い作品だからである(ハヤカワ文庫FTはまだ創刊されていなかったが、NVという分類があるので・・・)。著者の作品では他に『幻獣の森』と『ミノタウロスの森』がハヤカワ文庫FTから邦訳されている (こちらの著者名はトーマスになっているので注意)
  • 表題作も含め、いずれも神話を下敷きにしたり伝説の生き物が登場する作品なので、それらに関する知識がないと読むのにやや抵抗があるかもしれない。「SF」と思って購入する方はかなり後悔しそうである
  • が、ファンタジィ好きにはある意味たまらない短編集。ローマ建国神話にペルシャ神話、果ては錬金術に登場するマンドレイクまで、スワンの書く世界は幽玄な雰囲気を常にまとっている。私としてはタニス・リーのファンタジィ作品に通じるところがあると思っている
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