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デイヴィッド・エディングス
David Eddings
予言の守護者

訳:宇佐川 晶子
  • エディングスの人気シリーズの第1巻。ファルドー農場で平凡に暮らすガリオン少年が世界を揺るがす一大事に巻き込まれてゆきます。というのがものすごく大まかなあらすじ(^^;)。これだけ読むとただの冒険ファンタジーになってしまうけれど、エディングスの書く話はとにかく細部の描写がリアルで、読む人を飽きさせないのがたまりません
  • エディングス作品の何よりの魅力はキャラクターの「人間くささ」にあるでしょう。ここでは何も知らないガリオン少年が、ファルドー農場という繭の中から広い世間に出ることによって、自分の住む世界の成り立ちや権力に絡む人々の利害と陰謀を実際に知ることになります。ここで詳しく語られるのは「プラグマティズム」を具現化したようなセンダリア人、ヴァイキングそのもののチェレク人です
  • それに冒険ファンタジーというと、怪物などの障害を乗り越えてバリバリつき進み「いったい君達はいつ食事してるんだよ。」と疑問を抱くものも多いんですけど、エディングス作品は違うんです。例えば戦闘場面、普通なら戦いの描写に終始するでしょうけど、兵糧の手配から運搬、消費に至るまでがきちんと描かれるんです。そんな「地に足がついた」ファンタジィをぜひご堪能あれ
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