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ピーター・ローランド
Peter Rowland
エドウィン・ドルードの失踪

訳:押田 由起

  • 文豪チャールズ・ディケンズの未完の絶筆に、ミステリー小説 『エドウィン・ドルードの謎』がある。その結末には諸説が飛び交っているのだが、この小説の結末に「シャーロック・ホームズが挑んだら」というのがこの本
  • 原題“THE DISAPPEARANCE OF EDWIN DROOD”はディケンズ自身が小説を書く上で没にしたタイトルによるもの。この他にも「分かる人には分かる」台詞や設定があるので、短編小説ながらサービス精神は旺盛
  • 『エドウィン・ドルードの謎』を訳した小池滋氏の解説によれば、元々の時代設定をホームズの登場にあわせるため、20年近くずらしたほかは忠実に舞台設定を守っているのだそう。なのでディケンズ好きな人(ディケンジアン)もホームズ好きな人(シャーロキアン)も楽しめる作品
  • 私は先にディケンズの小説を読んでおり、その解説に幾通りかの結末が予想されていたので、その結末の1つとしてこの本の設定を楽しんだ。この本は、筋立てや推理の仕方よりも「ホームズの登場」というところに力点を置いて読んだ方が楽しめる
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