みさきちの壷 > Q壷 > 読壷 > 新婚旅行(第三夜)

「新婚旅行と私」改め「俺のお気にランキング赤丸急浮上」


1998年11月5日 Munchen

 朝起きると前日とは打って変わって辺りは一面の銀世界。北海道に住んでいるので雪など珍しくもないのに「今年の初雪はドイツかぁ」と、バカだから喜び勇んで表に出てみる。昨日宿に着いた時には暗くて見えなかったノイシュヴァンシュタイン城が向かいの山の中腹に小さくポツね〜んと佇んでいる姿が見えた。「うひょ〜ぉ」と、回りの迷惑を考えずに奇声を発しながら道に走り出て見たら、馬車が落として行ったのであろう大きな馬糞が、道のド真ん中でホコホコと湯気を上げていた。う〜んドイツ!清々しい朝を体験しました。

 朝食を済ませバスに乗り込みホーエンシュバンガウ・ケーニヒスシュレッサー(Hohenschwangau Konigsschlosser)へ向け出発。
ホーエンシュバンガウ城が見えるぜぇ  ここでバスを乗り換えて山腹まで登る。木曜日の早朝だというのに現地の観光客が結構来ていた、がバスの中に俺ら以外の日本人はいない。事前に添乗員さんから「15人以上集まらないと日本語のガイドは付かないので、日本人の人数が少なければドイツ語か英語でのガイドになります」と言われていた。んで俺らのツアーは添乗員さんを入れて全部で12人、ヤバいピ〜ンチ。
 バスを降り取り合えず城の外観を撮影出来るというマリエン橋(Marienbrucke)へと向かった。ん?橋の上に何やらツアーっぽい集団がいた。添乗員らしい人物が持っている旗を見ると日本語がぁ。「旗ってダセぇ!」じゃなくて「日本人発見!」某フトン販売会社の慰安旅行らしい。マリエン橋から
 日本人が集まるまで暫く待ったり、結局集まらないで他国語でのガイドを聞くコトもあるとの事だったので、えらいラッキー。見失わない様に動向を覗いながら写真を写す。が何だか違う!絵葉書などで良く見るノイシュヴァンシュタイン城はバックに湖があったハズ。ん?湖は城に向かって左手後方だ!ってコトは、んあぁぁアノ写真は向かいの山に登って撮影したモノなのかぁ。無理じゃんパッと来たツアー客にゃ。(ノイシュバンシュタイン城の絵葉書写真を撮るためには、テーゲルベルク(Tegelberg)山のロープウェイの途中からシャッターを押すしかないらしい。頂上からは城を見ること出来ないんだってさ)
 それでも写真撮影を終え、マリエン橋の下の滝までの高さを堪能してから、フトン屋集団の後について城に入城。今回の旅行で思ったけど、どこに行っても日本語の案内表示があるのナ。強えぇぜ日本語!ぃゃジャパンマネーか?
Ticket  日本人が集まるまでの待ちを計算して朝早くにやって来たので、まだ会場していないらしく暫し待たされる。それでも日本語のガイドが聞けるだけ良しと思いながら待っていると、中国人風の若者2人が、似た顔の造りのアジア人が居ると思ったのか、最後尾に並ぶ俺らに話し掛けて来た。どうやら「そのチケットどこで買ったんだよ?」と聞いてるらしい。「ツアーで用意されたモノだから判らん、ふもとのバスステーション近くの売店じゃね〜の」と答えると(答えたツモリ)何やらブツブツと文句を言いながら来た道を帰って行った。文句を言われる筋合いは無いと思ったが、果たして文句なのかどうかが判断つかないのが辛いトコだね。

ということで今日の問題は
Q: ウォルト・ディズニーがシンデレラ城を作る時にモデルにしたという、バイエルン国王ルードヴィヒ2世がワーグナーのオペラの世界をイメージし、17年の歳月を費やして建設した「新白鳥城」という意味がある古城は何?
A: ノイシュヴァンシュタイン城
うはぁ〜ベタベタだぁ。

下山途中  無事日本語での観光を済ませ帰りは歩いて下山、待ち時間ナシで見学が出来たのでかなり自由時間が出来た。ここまで来たら物のついでなのでルードヴィヒ2世の父マクシミリアン2世が再建した、湖の辺に建つホーエンシュバンガウ城の見学もすることにした。
 この城はノイシュヴァンシュタイン城よりは小さいので日本語を話せるガイドは居なかったが、「日本人だ」と伝えるとドイツ人のガイドが日本語のカセットテープを持って付いて来てくれる。なかなか綺麗なおねぇちゃんでポッ!

 それでもまだ時間が余ったのでアルプ湖(Alpsee)の辺を散歩したり、会社のみんなにお土産を買ったりして時間を潰す、面倒な免税の手続きも時間があるので平気だ。余りに時間があり過ぎたので、使いもしないゾーリンゲンの十得ナイフを購入してみたりもした。
 ここではゆっくりと観光をすることが出来たので、お気に入りランキングのかなり上位に食い込んだ模様。死ぬまでにもう一度訪れることを決心しながらバスに乗り込む。

ホーエンシュバンガウ→(バス)→オーバーアマガウ(Oberammergau)

 続いての観光はリンダーホフ(Linderhof)城。移動の途中Landgasthof Postちゅう所で昼食に白身魚のソテーを食った後到着。この城はノイシュヴァンシュタイン城やホーエンシュバンガウ城より中がゴージャスでなかなかに素晴らしかった。更に庭も広く美しい。ただ季節が悪くて噴水の水が止まっていたのが残念だね。

オーバーアマガウ→(バス)→ミュンヘン

こんなショーちっとも楽しいぜぇぇ  夕食にはホーフブロイハウス(Hofbrauhaus)の3階のショーホールでビールを飲んだ。体育館並みの大きなホールにズラリとテーブルが並び、ステージ上ではバイエルンの民族舞踏ショー(北大の学祭で「黒い瞳」を始める以前の競技舞踏部の出し物みたいなの)が繰り広げられ、客はというと国際色豊かである。
 ショーが進んで行くと、訪れている客の母国の歌を演奏してくれる。近隣のヨーロッパの国々の連中は自国の歌が流れてくると熱狂的に騒いでいたが、日本の歌は「さくらさくら」ってそんなんじゃリアクションの取り様がないじゃねーか。これって日本人の感情表現がヘタクソなだけが原因じゃないだろ。ま、後ろの席に座っていた台湾の観光客みたいに、その国の歌が用意すらされていないよりゃマシだがな。しかし台湾人の酔っ払いはパワフルだ。取り押さえられる間もなくステージに駆け上がり、自国の歌を熱唱。お見事!知らん曲だけど。
 ここにいるカメラマンが買わせ上手なんだ。近づいてきて突然「ヨロレィヒィ〜」って言うもんだから「何だ?」と見てしまうんだわ。んでパシャリ、しばらくして勝手にキーホルダー作ってきたから「買え」ってな。日本でなら絶対買わないんだけど700円くらいならってのもあって、買っちまったぜ自分の写真のキーホルダー。
 しかしビールは良いとしてドイツのソーセージって期待したほど美味くないのな、ザウアークラウトは最悪だし。ま、ショーの最後の方には外人のねぇちゃんに手を取られ、小学校の運動会以来ぶりにジェンカに誘われて見たりもして、なんだか楽しかった様な気もするがな。

今回はこれでお終い。それではまた七つの夜が4回程過ぎた頃にお会いしましょう!

Saturday,7,April,2000

読壷に戻る
みさきちの壷TOPに戻る