ワートリ 253、254話感想
ジャンプスクエア7月号、ワールドトリガー253、254話の感想、長文版です。
遠征選抜試験、 いよいよ7日目、最終日です。
起床し、カプセルベッドのふたに頭をぶつける修くん…… 最終日にして初めてカプセルベッド使ったの!?
おそらく葉子ちゃんが諏訪さんの後もヤダ、諏訪さんが私の後に使うのもヤダと言ったため、隠岐先輩が二人の間に挟まったのだろうという推測がSNSにありましたが、間に挟まるのは修くんでもいいはずなのに、葉子ちゃんが嫌がったのかしら……単に隠岐先輩がカプセルベッドを気に入っただけかもしれないけど。
それにしても、カプセルベッドがよく眠れるということにも何か秘密がありそうですね。酸素供給されているとか? トリオンを吸収しているのではないかという説もありましたね。
そして、朝食中に宇佐美先輩による連絡事項が。「5つお知らせします」と言われ、即座に「メモ取ります」とペンを取る修くん。有能。
お知らせ@ 最終日の「仕事時間」は19時までですが、審査官による審査と評価は18時で終了。
お知らせA 各部隊の隊長は18時から19時までの間に「隊長評価」の業務を消化すること。……つまり、「隊長評価」はA級審査の対象にならず、上層部のみが評価するということですね。
その後、19時10分に第1試験の順位を発表し、19時15分より第2試験のルール説明開始。同時にA級隊員にも第2試験のルール説明。……なかなか忙しいですね。
お知らせB 第2試験では飲み水は比較的簡単に入手できますが、食べ物はないので各隊で用意すること。食べ物は個人コンテナに入れた物のみ転送。
お知らせC 第2試験「長時間戦闘試験」の概要は、臨時部隊全員対A級部隊全員!
お知らせD 本日は特別課題の出題はなし。……ここで、修くんが「……!」と反応してますね。特別課題が稼ぎどころだと思ってるんですね、この子は。葉子ちゃんは「もうジャマは入んないってわけね」という受け止めですが……
諏訪7番隊はだんだんと順位を上げて現在2位まで来ている訳ですが、1位との差は620点、3位との差は400点。分担課題だけで2位をキープできるか微妙という訳ですね。
順位表によると、若村11番隊は8位に上がってきてるんですね! これはヒュースのおかげだな。
そんなことを考えながら作業をしていると、イコさんから宇井ちゃんへメールが。これが、めちゃくちゃツッコミどころ満載だった訳ですが!
まず、メールなのに「拝啓」で始まり、ちゃんと時候の挨拶もあるところが、イコさんの育ちの良さを表していますね。しかし、「ボーダーの赤いフリージア」って何? 元ネタが何かあるの?
端的に言えば、お弁当に使えそうな食材が残っていないので分けてくださいという内容なのですが、「台所を預かっております」とか、「この生駒の不徳と致すところ」とか、古風な言い回しを使ってきた流れで「食べ盛りの新之助が不平も言わずにじっと堪える姿が不憫でなりません」と続くところが、辻ちゃんの名前が古風なところも相まって、昭和初期のような雰囲気を漂わせて絶妙ですね。
そして、即剤を分けてくれた方へのお礼が抽選で、「1名様に生駒達人を1日召使いにできる券」、「2名様に「鹿のや」のどらやき10個入りセット」、「4名様に水上敏志の魂」ときて、結びはちゃんと「敬具」。……イコさん、笑いを取るのか教養の高さを見せつけるのか、どっちかにして! それはそうと、”水上敏志の魂”はイコさんの所有物だったのか。しかも4分割できるのか。ハリー・ポッターのヴォルデモートか?
諏訪さんは冷静に、宇井ちゃんに分けてあげられる食材を見繕うように指示。理由は「戦闘試験じゃ味方だからな テンション下げられても困んだよ」とのこと。
宇井ちゃんのチェックの結果、「玉子が使えそう 玉サラとかでいいかね?」とのこと。食パンとのマッチが完璧ですね。
これがある意味『隠し課題』みたいなものですが、運営からは特に何も動きがないまま、最終日18時となりました。
ここまでが253話ですね。いやー、イコさんに全部持っていかれたな〜
ちなみに、最近noteを始めまして、長時間戦闘試験の形式予想はそちらに書いています。
長時間戦闘試験の形式を予想してみました|夕霧みさえ
続いて、254話の感想です。
18時になり、「隊長評価」が始まりました。A級審査は終わりですが、長時間戦闘試験の説明開始まで、休憩が取れるのでしょうか? それともお弁当をつくっているのか……
「隊長評価」、まずは古寺6番隊の場合。500点を隊員5人に分けるということですが、「みんなが頑張ったことは疑いようがないし 均等に1人100点にしようと思う」という古寺隊長の提案がすんなり通るところが、優秀なメンバーが集まっているこの隊らしいですね。実際、みんな同じくらい頑張っているという認識なんだろうな。
そう言えば、「隊長評価」は「隊員と協議の上、隊長の責任で、500ptを分配してください」となっていますね。隊長がナイショで点をつけちゃいけないということですね。
来馬5番隊では、来馬隊長の提案で、1人100点ずつを割り振ったうえで、それぞれが自由に隊員に点を入れ合う形になりました。ポカリんが「平たいですね そのやり方が一番」といつもの倒置法で言っていますが……
来馬先輩、オサノちゃん、コアラくんはみんなに20点ずつ入れましたが、ポカリんと弓場ちゃんは自分を0点にして、オサノちゃんとコアラくんに加点してるよ! 結果として、来馬先輩が80点、オサノちゃんが140点、ポカリんが70点、弓場ちゃんが70点、コアラくんが140点となりました。弓場ちゃんは自分がコアラくんやオサノちゃんに助けられたと思ってるからそうしたんだろうけど、ポカリんは無私の人過ぎるよ……縁の下の力持ちとして上層部に評価されているのが救い。
北添4番隊では、隊長のゾエさんはみんなに100点ずつを提案しますが、それに対してきくっちーが「異議あり 働きに対して不公平すぎる」と意見を出しました。でも、自分に加点しろじゃなくて、「染井さんに200点 これが最低ラインでしょ あとは山分け」なんですよね。かわいいヤツめ。華さんは100点ずつでいいと言いますが、海くんが「貢献度の話するんなら…… 菊地原にも加点しないとダメだよな」と言い出し、きっくちーは「そんな話はしてないんだけど」と拒んだものの、結果としてゾエさん60点、華さん200点、外岡くん60点、きっくちー120点、海くん60点となりました。
二宮8番隊では、二宮さんが「運営が今日発表するのは第1試験の合否ではなく順位だと言っていた ……つまり この選抜試験は第1試験と第2試験の合算で最終成績が決まる可能性が高い」と切り出しました。それに対して千佳ちゃんがわかってなさそうだったので、東さんと加賀美んが翻訳。つまり、第1試験と第2試験でそれぞれ合格が出るのではなく、2つの試験の成績を総合して上位何%かが合格になるのだろうということですね。そのため、「少しでも望みをつなぐため2人には点を盛っておく 実力で遠征に行きたければ第2試験で遅れを取り戻せ」と二宮さんが千佳ちゃんとユズルくんに宣言し、二宮さん40点、加賀美ん40点、東さん40点、千佳ちゃん190点、ユズルくん190点となりました。
歌川1番隊では、二宮さんのようにストレートな言い方はではなくて、歌川隊長が「閉鎖環境試験は学力的に年下のほうが不利な試験だったから中学生組に多めに入れておく」という理屈をつけ、さらに漆間先輩に「給料ボーナスを狙ってる漆間に少し上乗せしたい 第2試験で頑張ってもらう意味でも な」と付け加え、みんながそれに同意。最終的に、歌川隊長30点、小夜子先輩70点、漆間先輩100点、遊真さん150点、虎太郎くん150点となりました。歌川先輩ってば……なんだかんだ言って自分を一番低くするんだから!
村上10番隊では、鋼くんが「なるべく全員の成績が平らになるようにしたいんだよな」と言い出し、みんなが50点でくまちゃんにだけ300点という極端な提案をし、ひゃみさんは「いいんじゃない?」という反応でしたが、くまちゃんは「いやいやダメでしょ!」と抵抗。堤んとくらっちまで同意してしまいますが、「二宮隊で遠征狙ってるひゃみに悪いでしょ!」とくまちゃんが意見し、最終的に鋼くん50点、ひゃみさん150点、堤ん50点、くまちゃん200点、くらっち50点となりました。これ……くまちゃんがいい子だから成立したけど、下手したら劣等感で再起不能になるところですよ……
王子2番隊では、王子隊長が「指示通りにやってもらって順位が振るわないのはすなわち隊長(リーダー)の責任だからぼくは減点 その分浮いた点は…… デスクワークをずっと頑張ってくれて遠征も目指してる辻ちゃんに入れよう」と提案。イコさんが「俺の点もこっそり辻ちゃんにあげられへん?」と言い出しますが、本人の目の前で言ったらこっそりにならないよ? 仁礼ちゃんと帯にゃんも同意し、辻ちゃんは「この分は……第2試験の働きで返します……!」と決意しました。イコさんに「いや…… バトルは俺らに譲って?」と言われちゃいますが。最終的に、王子隊長が0点、仁礼ちゃん100点、辻ちゃん250点、イコさん50点、帯にゃん100点となりました。ちゃんとイコさんの点も辻ちゃんに入ってますね。
柿崎3番隊では、ザキさん25点、ののさん25点、カゲさん150点、太一くん150点、犬飼先輩150点という割り振りを、「頑張ってくれたやつと成長したやつに点を入れてる 俺と藤丸でこう決めた」とザキさんが宣言。カゲさんは「太一と犬飼はいいけどよ 柿崎(ザキ)さん…… オレぁまだ何の役にも立ってねーぞ」と反論しますが、のの姐さんに「頼りないからゲタ履かせてやってんだよ 黙って受け取っとけ」と頭をがしがしなでられて黙らされました。犬飼先輩は相変わらず表情が暗いですが、「自分の働きが足りてないと思うんなら 第2試験で取り返せばいいだけでしょ」と意見を出し、太一くんも同意。ザキさんが「3番隊(うち)は元々戦闘試験が本命だからな 期待してるぜ」と言って締めました。ザキさん、いい顔してるね!
水上9番隊は、水上隊長が「みんなの手ェ止めたくないし 俺が適当に決めて送っといてええか?」と言い、みんなが同意して一応協議して確認した形を取り、水上隊長が勝手に決めました。その結果、水上隊長が0点、今ちゃんが125点、荒船さんが125点、樫尾くんが125点、文香ちゃんが125点となりました。水上! そういうとこだぞ、おまえは〜!
若村11番隊では、マリオちゃんが「みんなで山分けはあかんで! うち昨日の分担課題でめっちゃ点入ってるもん! うちの分はヒュースに入れといて!」と意見し、半崎くんも「だったらオレも0点でいいっすわ だぶん今日えぐい点入ってるし オレの分は麓郎(ろくろー)さんと笹森(ささもん)で分けちゃってください」と言い出し、ろっくんが「じゃあ……大体そんな感じで分配しといていいか?」と言い、みんなが同意しました。結果、ろっくんが50点、マリオちゃんが0点、半崎くんが50点、日佐人くんが200点、ヒュースが200点となりました。
これ……マリオちゃんが0点になっていることがSNSで批判されていましたが、本人が「うちは0やで!」と強く言ったので、それを尊重したんでしょうね。そして、自分の分の100点は半崎くんと日佐人くんに50点ずつ分けて、半崎くんの分をろっくんと日佐人くんに50点ずつ入れたということなんだろうね。みんなの意見をちゃんと反映してるんだな。
そして、諏訪7番隊で、諏訪さんが「うっしじゃあ 『隊長評価』サクっと終わらせんぞ」と言ったところで、以下次号です。
これ、どうなるでしょうね? 500点の分け方がどんどん複雑になっていく感じがしていたけれど、水上9番隊で隊長を抜かして等分という形になり、若村11番隊でまた少し複雑に割り振ったところで諏訪7番隊ですから……さらに極端なことになりそうな気もします。
しかし、ここまで全ての隊はそれぞれ違う点数配分で来ていますので、諏訪7番隊が今までの出てきた他の隊と同じ発想になるということはないでしょうね。
諏訪さんが「サクっと終わらせんぞ」と言っているので、修くんに500点全部入れて終了ということもあり得るかな。それか、振り出しに戻って100点ずつもあり得るかな。古寺先輩のような「みんなが頑張った」という理由ではなく、全く別の理由づけで。
単に500点をみんなで分け合うというだけのことでこれだけ多様性があっておもしろいというのが、さすがワートリですね!
次号も待ち遠しいです。
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