ワートリ 244話感想
ジャンプスクエア9月号、ワールドトリガー244話の感想です。
諏訪7番隊では、諏訪さんが「明日は特殊シミュは軽めにいく トリオン兵作りにも時間はかけねえ」と指示。
葉子ちゃんが「せっかくうちが勝ってんのになんで?」と聞きますが、あまり不満そうではないですね。単純にわからないから、という感じ。
その疑問に対する諏訪さんの答えは、「うちが勝ってっからだ」とのこと。これで修くんはわかった顔してますね。
さらに諏訪さんは、「うちは昨日・今日とシミュでバカ勝ちしてる これがどういう状況かわかるか?」と問いかけます。
それに対して修くんが、「戦闘シミュの初めの頃に 水上隊と二宮隊が勝ってた時と同じですね…」と答えます。これで葉子ちゃんも何となくピンときた感じの表情。
諏訪さんは「そうだ そのあと水上隊と二宮隊はどうなった?」と問い、隠岐先輩が「他の部隊(チーム)に対策された勝ちにくくなりましたね」と答えます。
つまり、「目立つやつが対策されんのは当たり前」ということで、明日からは簡単には勝てなくなるということですね。
葉子ちゃんは「だったら今日は手の内隠しといて 配点が高い明日にがっぽり取れば良かったんじゃないの?」と訊きますが、それはアイデアを先に使われたら「隠し損」になるということでなしだった訳ですね。結果として、今日は諏訪7番隊と同じことをやってくる部隊はなかった訳ですが、修くんと同じくらいの作戦立案力を持っている隊員はいないでもないですから(華さんとか、ヒュースとか……王子先輩も何かやってきそうな感はある)、出し惜しみして先を越されたら元の子もないってことですね。
宇井ちゃんは、配点の高い明日は出せるユニットの数が増えたりすると予想し、諏訪さんも同意。そうするとさらに戦術の幅が広くなり、相手が今日とはまるっきりちがう作戦で来る確率も高いということで、しかも諏訪7番隊はマークされて重点的に対策をされる可能性が高い……そこで、諏訪さんは「そのへんトータルで考えると 時間かけてもシミュに勝率が上がるかどうかはかなり怪しい」と結論づけ、シミュよりも分担課題に時間をまわすことを指示。
ここで、「読み」以上のことがやれる部隊として二宮8番隊と若村11番隊があげられますが、千佳ちゃんとヒュースのトリオン量が高いからということですね。葉子ちゃんが「雨取とヒュース」と言っていて、千佳ちゃんを苗字呼び捨てなのがおもしろいな。年下で親しくないと、女の子でも苗字呼び捨てなんだ。今後、葉子ちゃんが修くんのことは何と呼ぶようになるのか、気になりますね。
諏訪さんは修くんをシミュ担当に指名し、「なるべく省エネで戦術組め 『刺さるやつには刺さる』くらいの感じでいい 全部隊対策しようとか考えんなよ」と指示しますが……修くんなら結構省エネでも勝率の高い戦術を思いつきそうですよね。それに、遠征部隊入りのために修くんが評価される場面を増やそうとしてくれているのかな、諏訪さんは。分担課題解くよりも、遠征への適性という点では戦闘シミュで能力発揮した方が評価されそうだもんね。
二宮8番隊では、ユズルくんが見違えるように積極的に発言するようになっていますね。
「加賀美先輩の派手なやつのおかげで逆に雨取さんの駒(ユニット)が相手の印象に残ったと思う」とのことですので……1日目で千佳ちゃんのユニット「遊真くん」が活躍したのは、2日目に相手の対策を誘導するための仕掛けだったんですかね?
そして、明日は敵部隊が射程が長いユニットを増やしてくると予想。加賀美んが「相手の対策を『強制』できるのが雨取ちゃんの強みってことか」と指摘していますので、やっぱり2日目まで見通しての作戦だった訳ですね。
そこで、明日は射程が長い相手に勝てるユニットを作ろうという結論になりますが、そこで二宮さんが「……本当にそれで大丈夫か?」と口を挟みます。「相手がリスクを度外視して 裏を掻いてくる可能性もあるぞ?」と指摘。
それに対してユズルくんは、その可能性もあるけれど、「B級隊員には『まじめな人』が多い」から、「負けたら反省する やられたら対策する そういうのがちゃんとしてる」ので、「見えてる負けルートは塞がずにいられない そういう人が多い気がする」と分析します。そして、「二宮さんが言う『リスクを度外視した動き』はA級のほうがやってくるイメージあるよ 駆け引きのルール自体をねじ曲げてくるみたいな…… 今日のシミュでそういう怖さがあったのは歌川隊と諏訪隊だけだ」と指摘します。
ここ、せっかくユズルくんがかっこよく分析を披露しているのに、千佳ちゃんは「歌川隊の諏訪隊」と聞いて、修くんと遊真さんを思い出しているんだよな……ユズルくん、千佳ちゃんに意識してもらうには道のりは長そうだぞ!
ユズルくんの分析を聞き、「理屈はまだ緩いところもあるが視点と感覚はさすがに鋭いな」と、孫弟子を温かく見守る東さん。
二宮さんは、「……わかった 絵馬 その調子で明日の戦術もお前が考えてみろ」と、隊長らしく指示するのですが、ユズルくんには「……はぁ? なんでだよ 二宮さんたちも考えるんだよ 頭いいんでしょ? 使うか使わないかはこっちで決めるからさ」と返されてしまいます。
ここ、二宮さんがかつてない表情をしてる!
せっかくユズルくんが評価される場面をつくろうとしたのに予想外の返しをされてしまって絶句してしまっているようですが……たぶんA級評価はユズルくんにいっぱい入ってる気がするな。
水上9番隊では、カシオくんと照屋ちゃんが考え込んでしまっています。
荒船さんが「ずいぶん難しい顔してるな 5位じゃ不満か?」と問いかけ、照屋ちゃんは「それもありますけど…… 『外観(みため)で攪乱する』っていううちと同じコンセプトで北添隊に上を行かれたのが悔しくて……」と答えています。華さんの作戦立案能力の方が上だったということですね。同じように学業優秀でも、華さんの方が思考が深いというか、幅広く柔軟に考えてる感じがするな。
今ちゃんが「後半勝率が落ちたのは うちより先に北添隊と当たった部隊(チーム)が『外観(みため)のフェイク』を警戒してたからっていうのもあるんじゃない?」と指摘。単純なことですけど、初見の方が刺さるってことですね。
カシオくんは、「他の部隊(チーム)の戦術は凡そ理解できたんですが……諏訪7番隊のあの『数量』だどういう理屈で成立していたのかだけがわからない……」と悩んでいました。
「先輩方はどう思われますか?」と訊かれ、荒船さんは「まあ大体想像はつくけどな」と答えますが、照屋ちゃんが「あっ! 私には答え言わないでくださいね! 自分で考えたいので!」と遮ってしまいました。
そこへみずかみんぐが、「頭ん中で考えるより トリオン兵つく〜るいじりながらのほうがわかりやすいんちゃう?」とアドバイス。
照屋ちゃんが悔しそうに、「水上先輩はもう答えがわかってるんですね……?」と尋ねると、「ん? いやわからへんで なーんもわからへん」と答えてますが、これは絶対わかってますよね。
来馬5番隊では、「コンセプトがはっきりした部隊(チーム)が勝ってるね」と分析。来馬隊は対応型の戦術で、特殊シミュでは最下位になってしまっていますね。
コアラくんは「もっと戦術の型が出揃ってくれば対応型の編成も強くなりそうなんすけどね 初日のカオスな感じには合わなかったなー」と残念そう。
来馬先輩は「どちらにしても今日は作戦が中途半端なのがよくなかった 完全にぼくの判断ミスだ」と、隊長らしく自分の責任をはっきり口にしました。
そして、「……だから 弓場くんはそんなに落ち込む必要ないんだよ?」と、うつむいてしまっている弓場ちゃんに声をかけますが、弓場ちゃんは「いや……落ち込んではいねェーッス 同じネタで凹むのァ一度で充分……どう殺り抜くかと考えるだけでさァ……!」と、完全に極道物の空気に。
コアラくんに対して、「……とはいえ 小荒井には正直すまねェと思ってんぜ…… あんだけ色々教えてもらっちてよォ……」と、ちょっぴり弱気なことを言う弓場ちゃんですが、コアラくんは「そんなの全然大丈夫っすよ 戦闘試験じゃ弓場さんが部隊(チーム)を助けてくれるっしょ?」と答えます。
それを聞いた弓場ちゃんは、「ハッ 馬鹿野郎 閉鎖試験のうちに挽回してやらァ!」と奮起。うん、いい感じに部隊がまとまっていていいですね!
そして、洗い物中のポカリ……会話は聞いてたのかな?
北添4番隊では、きっくちーがすっかりぶいぶい言うようになっていますね。最初の頃は全然しゃべっていなかったことを思うと、目覚ましい変化ですね。
言っていることは、諏訪さんが言っていたのと似たようなことで、「明日の特殊シミュには時間使わなくていいんだよ トリオンで有利な二宮隊と若村隊以外は ほぼほぼじゃんけんみたいなもんなんだから」とのこと。
二宮隊と若村隊に対しては、「引き分けでいいでしょ」ときっぱり。「適当に作った駒(ユニット)の数値(パラメータ)を逃げ足と防御に振り直して 5ターンを耐え切ればいいんだよ」と具体的ですね。
そのうえで、「ていうかやばいのは課題のほうなんだよ」と指摘。これも諏訪さんの指示と重なりますね。
でも、きっくちーが問題にしているのは、「分担課題とか7割型染井さんの得点じゃん シミュの作戦もぼくと染井さんで立ててるのに…… 他の人は恥ずかしいと思わないの?」ということで、言い方はきついですが、つまりは華さんに負担が偏り過ぎているのを何とかすべきだと言ってるんですね。
きくっちーに怒られて、トノくんは「いや〜 耳が痛いわ」と言っていますが、海くんは「適材適所!」とあっけらかんとしていますね。
ゾエさんは、「分担課題難しいからちゃんと点が取れてるか不安になっちゃうんだよね……」と言うので、きっくちーは「じゃあ前半はぼくと染井さんでやるから 他の人は後半やってよ 後半はトリガー関係の設問で資料見れば解けるやつだから」と提案……つまり、きっくちーは分担課題を一通り目を通してるってことですね! すごいやる気になってるんじゃないですか?
しかし、海くんは資料を見て「わけわかんない図がいっぱいでわけわかんねー」と言って、きっくちーに「隣に書いてある日本語を読むんだよ 読めるでしょ? 日本語」をすごまれてしまいました。
きっくちーのこんな表情を見られるのも臨時部隊ならではですね!
若村11番隊ではヒュースが同じ資料を見て、「……なるほど トリオン工学の基礎だな」と、完全に理解した感じで言っていました。
これがわかるのかと問われ、「初歩的な内容だからな この程度は図を見ればわかる」とのことですが……逆に、横にある日本語は読めないんだろうな。これは紙の資料で、パソコンのように読み上げ機能はついてないだろうし。でも、分担課題の問題文の方はパソコンに入ってるデータだろうから、読み上げ機能で問題なく解けそうですね。
麓郎くんは「これは……まだあるぞ……! 11番隊(うち)が最下位を脱出するチャンスが……!」とうれしそう。早速、「明日朝イチで細井とも打ち合わせてヒュースには工学系の課題を任せよう!」と提案。ヒュースも「オレが別にかまわん」と同意。
半崎くんが「おまえほんとなんでもできるな〜」と言うと、日佐人くんが「クローニン班長(チーフ)の親戚だもんな」と指摘し、「あ そうか」と応じてますが……ヒュースまで、「そういうばそうだな」って言っちゃ駄目でしょ! 設定なのがバレちゃうよ〜! まあ、ヒュースの言い回しが変なんだと思われそうだけど……
そして、半崎くんが「ていうか 玉狛の隊員(メンバー)ってやっぱすげーんだな」と言い出します。「空閑と雨取は元々目立ってたけど 今日のシミュで三雲もやべーってわかったし ヒュースは日本語以外なんでもできるし」とほめてます。ここで、「力の1号」が千佳ちゃん、「技の2号」が遊真さん、「策の3号」が修くん、「カナダの4号」がヒュースの二つ名になってますが……「カナダの」だけおかしいだろ? ていうか、これを指摘している人を見かけなかったけど、この元ネタって仮面ライダーですよね? 私も何かのパロディで見ただけで、大本は知らないんですが……
さらに、日佐人くんが「玉狛は先輩たちもみんな凄いもんな」と言い、半崎くんが「とりまるもいいやつだし カピバラもいるし 精鋭揃いすぎんだろ」と言っていますが……カピバラは関係ないだろ、カピバラは。ていうか、雷神丸の正体はカピバラじゃないし。
ろっくんは「玉狛支部には何か…… 隊員を強くする秘密があるんじゃないか……?」と切り出しますが、ヒュースは「おそらくないな」とばっさり。「特段変わったことをしている印象はないし レイジや烏丸(とりまる)の指導も一般的なものだ」と答えます。……ん? 小南先輩の指導は?
さらにヒュースは、「訓練の効率で言えば 練習相手が豊富な本部のほうが上だろう」と指摘。それに対して半崎くんが「んじゃ100%本人の才能ってこと?」と訊きますが、「『才能』と呼べるのは千佳くらいのもので 他は本部の隊員と大差はない 修はむしろ『下の中』だ」と答えます。ここでの「才能」とはつまり、トリオン量ってことみたいですね。千佳ちゃんと修くんの差がすごい。
「玉狛の人間との差を感じたとしたらそれは 単純に実力の問題だろうな」とヒュースが言うのに対して、「環境でも才能でもなくて実力の差…… 『実力』ってなんなんだ……?」と悩むろっくん。
ここで、「環境も才能も関係ないとしたら…… ……じゃあ オレと三雲は何がちがうんだ……!?」と、みんなの前ですが核心的な質問をしてしまいました。いやー、こういうことは夜に2人部屋で聞くことだと思うのですが、ヒュースは2人部屋NGだから……
てか、ここで以下次号です! ヒュース、何て言うんだよ!? 気になる〜っ!
ろっくんと修くんを比べると、戦闘員としてはろっくんの方が断然上ですよね。トリオンでも、戦闘経験でも。それでも修くんの策にろっくんがかなわない。勝敗がつき、「実力」の差があることはわかる。じゃあ、その「実力」ってなんなんだ……
まあ、日本の一般家庭で育って、第一次大規模侵攻でも大きな被害は受けなかったはずの修くんがなぜああも覚悟が決まっているのかということは、ワートリ最大の謎の一つですからね。そう簡単には明らかにならないでしょう。
でも、ヒュースが修くんのことをどうとらえるのかは次回聞けるはずですから、それは楽しみですね。