ワートリ 240話感想
ジャンプスクエア4月号、ワールドトリガー240話の感想、長文版です。
今回の冒頭は加古隊の真衣さん、杏さん、双葉ちゃん。
審査のモニター室に向かう途中で、ゴローンと横になってしまう真衣さん。原因は空腹? 「おやつが必要 おやつが不可欠」……この言い回しも流行りそう。
そして、真衣さんにカロリーメイトのようなもの(カロリーブロックって書いてある?)を差し出した人の正体は、草壁隊の宇野先輩でした! これを予想できた人は見当たらなかったな〜 予告で見えた指で、雷蔵さんではなさそうだとは思っていたけど……
横たわったままムシャムシャーとカロリーブロックを食べ、スッと立ち上がる真衣さん。その後ろ姿にはしっぽが! そこまでネコ型だったのか!
しかし、またしてもひと言もしゃべらなかったけど、宇野先輩はいい人だね。
モニター室では草壁隊の佐伯先輩が、嵐山さんに言われた『若村隊に注目』に従うか、米屋んに言われた『諏訪隊を見とけ』に従うか苦悩していました。真面目に苦悩しているのに、なぜかバカっぽく見えてしまう佐伯先輩……
そこで早紀ちゃんが、「じゃあわたしが諏訪7番隊見るわ 竜司は若村11番隊担当ね」と冷やかにばっさり判断しました。しかし早紀ちゃん、しれっと自分が見たい諏訪7番隊を選んだね? ぶっちゃけ諏訪さんが見たいんだよね? うんうん、わかるわかる。
佐伯先輩は、「しゃーねえな…… 今回は麓郎んとこ応援してやるかぁ」と言って、「応援じゃなくて審査 ね」と早紀ちゃんにツッコまれていました。応援って感覚なのが佐伯先輩の人柄を表していますね。普段のランク戦でも”応援”してそう。
ところで、早紀ちゃんは「竜司」呼びなんですね。自隊の隊員とは言え、男の先輩を呼び捨て……実は元々近しい間柄なのかもしれませんね。親戚とか、幼馴染みとか。
さて、特殊戦闘シミュレーションに挑む若村11番隊。
ろっくんはふーっと深い息をついてから、「……みんな用意はいいか?」と呼びかけます。マリオちゃんが「ええで」、ヒュースが「問題ない」、半崎くんが「OKっす」、日佐人くんが「OKです!」と、四者四様の返事だけど、なかなかいい感じですね。
若村11番隊のユニット編成は、ヒュース作の飛行型トリオン兵「爆撃機(カナダ)」が投擲弾で敵陣を爆撃し、それ以外のユニットは小型でそこそこの性能。耐久力よりも回避性能に寄せた設定とのこと。
作成コストは、ヒュースのが2214、マリオちゃん作の「レーダーコーギー」が184、日佐人くん作の「トゲねずみ」が684、半崎くん作の「芋砂」が729、ろっくん作の「銃手A」が891。ネーミングがそれぞれの性格を垣間見せていますね。レーダーコーギーは名前の通りかわいい犬型。トリオン兵の特有のぎょろ目がないので、光学センサーはつけてないっぽいですね。トゲねずみは頭に大きな角がついてますが、これがブレードになるようです。芋砂はラッドが銃を背負ったみたいな形。銃手Aは一般的な2つ足トリオン兵って感じですね。ろっくんっぽい。
1試合めの相手は来馬5番隊。まずは、ヒュースの飛行型が、来馬先輩作の「ロングシューター」を1ユニット撃破。コスト1033だから、けっこう幸先いいですね。射程を伸ばしている分コストが高いのかな?
来馬先輩のロングシューター、ポカリ作の「射的名人」から攻撃されるも、ヒュースのトリオン兵は高い防御力でノーダメージ。
ろっくん、「よし! ヒュースに飛び道具が集まってる間に西側から攻めるぞ!」と、いつになくしっかり指揮してる感じですね。うんうん、隊長らしくなってきてるぞ。
しかし、弓場ちゃん作の「ステルス鉄砲玉」がステルススキルを使って背後に回り込み、半崎くんの芋砂を1体撃破! コスト1200ってことは、かなりの高性能ですね。アタッカータイプで素早く、行動力が高いようです。
ろっくんはここでも冷静に、「得点はまだ勝ってる! 正面の敵に集中だ!」と指示を出します。
その後はお互いに削り合いになり、若村11番隊6753ポイント、来馬5番隊6417ポイントで、ほぼ互角の引き分けとなりました。
自分の判断が間違っていたかと悔やむろっくんに、ヒュースが「大丈夫だ 多少のイレギュラーがあってもうち(若村11番隊)がバランス型の編成に負けることはない」と告げます。これは……ヒュースなりの励まし? かなりろっくんを精神面でフォローしてますよね、ヒュース。
そして、2試合目の古寺6番隊に対しては、7746ポイント対4737ポイントの大差をつけて勝利!
古寺6番隊のトリオン兵は犬っぽいのとモールモッドっぽいのが見えますが、それぞれのポイントは明らかになっていませんね。
古寺6番隊は連携を組んで試合に臨んでいたようですが、ヒュースのトリオン兵の爆撃がその連携を不発にした展開だったようです。ここ、爆弾に「ひゅ」って書いてある……ここかぁ、名前入りは。読み返すまで気が付かなかったわ。
ヒュースは「今日に限っては勤勉さや正確さよりも 意外性や特殊な発想が勝率に結びつくはずだ」と語っています。「今日に限っては」が強調されていますので、明日の特殊シュミ2日目はまた違った展開がありそうです。
そして、この辺の言葉も修くんの作戦へのヒントかもしれない……
3試合目は二宮8番隊戦。
巨大な建造物のようなトリオン兵が目を引きます。これは、見た途端に加賀美ちゃん味を感じたね! 芸術は爆発だね!
「見るからに特殊そうな見た目だな……」とろっくんは警戒してますし、日佐人も「雨取のトリオンで作った高性能ユニットですかね?」と予想していますが、この見た目は千佳ちゃんの趣味じゃないだろ。
半崎くんは冷静に、「3つ全部がそうだとしたら それだけでめちゃくちゃコスト食うことになんねえ?」と指摘。チームのコスト合計は1万2000ポイントですから、3つ全部が高性能とは考えにくいですよね。
ろっくんは「いやわかんねえぞ あの3体以外は全部雑魚とか 3体のうち1体だけ超強ぇとかも有り得る」と判断し、「……けど ヒュースのユニットならそう簡単にはやらっれねえだろ 1回爆撃して反応を見よう」と指示。うんうん、ちゃんと指揮できてますね。いいぞいいぞ。
ヒュースのユニットが爆撃のために近づいていくと、二宮8番隊のユニットもわらわらと移動開始。2足歩行型のユニットが7体が向かってきます。そのうちの1体が、ブースト攻撃のスキルをつかってろっくんのユニットを瞬殺! 続いてもう1体もばっさりと。これで891ポイント2体分、1782ポイントを取られてしまいました。
一方、ヒュースが攻撃したどでかユニットの方は、コスト266と少なめ。作成者は加賀美んで、ネーミングは「嵐の塔」でした!
2足歩行型ユニットの方が千佳ちゃん作で、ネーミングは「遊真くん」。コスト3176! 非常に強そうですね。そして……初読時はぎょろ目の印象が強くて気が付きませんでしたが、頭部がレプリカの形なんですね。千佳ちゃんの持つ強くて頼りになる存在のイメージは、遊真くんとレプリカなのか……そんな場合ではないのですがほっこりしますね。
でも、アタッカー型なので飛行型のヒュースのユニットには攻撃手段がなく、お互いのエースユニットがその他のユニットを削りまくる展開になり、最終的には7852ポイント対8868ポイントで、大きな差はつかずに引き分けとなりました。
千佳ちゃんのユニットとヒュースのユニットのコストの差が1000ポイントくらいだと予想して、その2体以外のほぼ全部のユニットを倒しきれば、結局2000ポイントの差はつかず絶対に引き分けになるってことですね。千佳ちゃんのユニットが狙撃手だったら危なかったけど。
複雑な形で囮の役割を果たしたどでかユニットは、『追加装甲』を使って造形してものだとヒュースが推察。ここで半崎くんが「そう考えると加賀美先輩の粘土人形に似てる気もしてきたな」と言ってますが、君にはもっと早く気が付いてほしかったなぁ。いつも加賀美んの作品を見えてるんでしょうに。
ろっくんは、「だんだん実感できてきた 『編成で勝つ』ってことが……!」と、ちょっと自信が出てきた感じですね。
その自信を裏づけるかのように、4試合目の柿崎3番隊戦は7650ポイント対4574ポイントで勝利。
犬型の狙撃手ユニットを、日佐人くんのトゲねずみがスパっと両断してますが、これは太一くんの作品ですかね? もう2体、パチンコみたいのをしょっている虫型ユニットと、巨神兵みたいな大型ユニットがいますが……どれも太一くん作に見えてきた。とってもユニーク!
5戦目の王子2番隊戦は、6112ポイント対4070ポイントで、ギリギリ2000ポイント超の差がついて勝利。ここのチェスの駒みたいなユニットは王子先輩作っぽいですが、ひっくり返ったユニットに足がついているのが見えるのがちょっと不気味でおもしろいですね。そして、イコさん作の「野に咲く花」、ちゃんと戦闘にも参加してますね。何の役に立ってるのかはわからないけど……コストも216だから、何か特徴的な機能に寄せて、装甲や攻撃力は低コストにしてそうですね。
マリオちゃんが「イコさんが変なの作ってへんか心配したけど 大丈夫そうやったな……」とモノローグしてますが、変なのを作ったのを誤魔化しただけですから!
ともかくも、若村11番隊は絶好調! ここまで負けなし、3勝2引き分けで折り返しです。
しかし、ヒュースは飛行型の弱点として、行動力に大きくマイナスが付き、相手が逃げに徹したら追いつけないことを指摘。そこで、「引き分けばかりになるなら 義人の『引き分け作戦』を採用したほうがいい 試合を捨てて浮いた時間を別の課題に使えるし 編成の相性で負けることもないからな」と提案。
それに対してマリオちゃんが、「あんま強そうすぎても明日どこも勝負してくれへんくなる可能性あるし 『がんばれば勝てそう』くらいにしといたほうがええやろ」と指摘。アグレッシブですね。
さて、6試合目は北添4番隊戦。
狙撃型ユニットでそろえた編成に見え、半崎くんの狙撃で牽制しつつ日佐人くんのアタッカーユニットとろっくんのガンナーユニットで切り込もうとしますが、狙撃手だと思っていたユニットが炸裂弾、つまりはメテオラ的なものを撃って来て、ろっくんのユニットと日佐人くんのユニットを1体ずつ破壊。更に、近づいてきたユニットが腕部分のブレードで日佐人くんのトゲねずみを2体両断。
これで相手に2955ポイント、一気に取られてしまいました。
狙撃銃だと思っていたのはフェイクで、それぞれガンナータイプだったりアタッカータイプだったりするという訳ですね。
マリオちゃんが「タグ全部付け直さなあかんやん! どれがどれ!?」と焦り、日佐人くんも「きれいにカウンターもらっちゃいましたね…… 2千900点差か……」と後ろ向きな発言をしますが、ろっくんが「まだだ! まだ2ターンある!」と、力強い発言。おお、隊長してる!
むこうの戦術は、「ネタが割れればただのバランス型編成」と的確に指摘し、「ユニットの数で負けててもうちなら爆撃で有利を取れる! ここからでも引き分けは狙えるぞ!」と隊員を鼓舞します。
ヒュースのユニットが爆撃を開始し、華さん作の低コスト「ダミーユニット」も混じっていて点差がつきにくい状況ではあるものの、1147ポイントの高性能ユニットも倒し、どんどん点差を縮めていきます。途中で半崎くんのユニットが弾切れになってしまったものの、結果的には3765ポイント対5549ポイントとなり、かろうじて2000ポイントの差はつかずに引き分けとなりました。
「ヒュースやるね〜」と言って、拳コツンとさせている半崎くんがかわいい。ヒュースも応じてるし。結構仲良しになったのかな?
ろっくんは「いい流れだ……! 今日は勝てる……! 本当に勝てるぞ……!」と意気込みますが……
7試合目の相手は、諏訪7番隊なんですよね。三輪先輩が今日勝つと予測している……
てなとこで、以下次号です。相変わらず引きが強い!
しかし、主人公チームなのに、この流れでは完全に敵役ですね。せっかく波にのっている若村11番隊に水を差しそう。
次号は休載だそうで、滅茶苦茶気になるところでお預けになってしまいましたね。
もちろん葦原先生の健康が第一なので、我々は2ヵ月かけていろいろと諏訪7番隊の戦術を予想しましょう。ヒントはいろいろありそう。
たぶん、「虫っぽい何か」が修くん作のトリオン兵で、低コストで何かに全振りして特殊な役割を果たすのだろうと思いますが…
でも、いくら予想しても、修くんの作戦ならきっと軽くその上を行くんだろうな、という妙な信頼感がありますね。
次回も楽しみです。