ワートリ 235話感想
ジャンプスクエア8月号、ワールドトリガー235の感想、長文版です。
予告で見た1ページ目。このページだけで相当カロリーが高いですよね。4日目の暫定順位、諏訪7番隊が総合3位! 7190ポイント! 総合2位の古寺6番隊との差は164ポイントです。
諏訪さんがにやりと笑いながら、「次のページ見てみろ」。はい、見ます! 予告から早く見たいと待ってました!
ページをめくってみると(電子書籍だけど、気分ね)、4日目単日の順位が。諏訪7番隊は1位! 2416ポイント! 2位の北添4番隊は2122ポイントなので、294ポイント勝ってますね(初読感想の時、思い切り引き算間違えましたが……)! 戦闘シミュで稼いだのが大きかったんだろうな。
「つーわけで 今日は7番隊(うち)の勝ちだ!」と、がははと笑う諏訪さん。こういうガラの悪いところも好き。完璧上司ムーブもいいけど。
この2ページ2コマ目もかなりカロリー高いですね。諏訪さんはもちろんのこと、珍しく冷汗なしの笑顔で拍手している修くん。「こら気分ええなぁ〜」と、ほんわかと喜びを表す隠岐先輩。葉子ちゃんの「っしゃー!」と宇井ちゃんの「いぇ〜」もかわいい。
修くん、今度は冷汗ありで、「今日は二宮隊と水上対がかなり苦戦してますね」と指摘。……君も二宮隊戦では千佳ちゃんを狙ったよね?
4日目単日の順位は、二宮8番隊は10位で1463ポイント、水上9番隊は11位で1157ポイントです。総合順位では水上9番隊はダントツの1位で8425ポイントも稼いでいるんですけどね。
諏訪さん、しれっと「古寺のやつがマジで包囲網敷いたのかもな」と言っていますが、葉子ちゃんが指摘している通り、それって諏訪さんがあおった結果ですからね!
修くんが「ちょっと戦闘シミュの成績(スコア)も見ていいですか?」と言い、また何やら分析するつもりみたいですね。この子は相変わらず……
そして、Twitterの指摘で気が付きましたが、諏訪7番隊では隊長に送られてくるいろいろなデータを全員で共有しているんですね。どこかの隊と違って……
一方、若村11番隊では「ちょっとこれ! 今日11番隊(うち)が最下位ちゃうやん!」とマリオちゃんが驚きの声をあげています。
そう。若村11番隊は1471ポイントで9位なんですよね。4日目単日の順位で、総合順位はまだ11位ではあるんですが。
なぜ二宮8番隊と水上9番隊の順位が下がったのかということについては、ヒュースが「昨日一昨日と勝っていた分 戦闘シミュで対策されたようだな」と分析。日佐人くんが「ユニットのデータ流れてきてたもんな……」と応じますが、半崎くんは「でも11番隊(うち)よりは戦闘シミュ勝ってますよね? なんでこんな点が低いんだろ」と疑問点を提示します。
それに対してはマリオちゃんが、「うちらは諏訪隊から教わったやつで200点くらい得してるやろ」と、映像問題での得点確保を指摘。これは、修くんの策を葉子ちゃんの提案で知らせたヤツですね。よかったね、葉子ちゃん。
そして、「共通課題より分担課題の方が難しそうやから 点稼ぐペースが遅くなってるんちゃう?」とも指摘。 確かに。水上9番隊も二宮8番隊も、分担課題に手をつけている描写がありましたもんね。
半崎くんが「んじゃ結局課題でだいぶ先行かれてる感じかー こりゃーダルいっすね」と悲観的なことを言いますが、マリオちゃんが「うちらも共通課題はあとちょっとやん とりあえず今日は ドベやなかったことを喜んどけばええねん」と前向きな意見を言います。
そして……ろっくんが。あのろっくんが! 「……そうだな いろいろ他所の事情が絡んでようと昨日までよりいい結果だ! 明日は今日よりさらに上げていこう!」と、ようやくチームを盛り立てていこうとする発言をすることができました! 感無量です。
さり気なく見守る表情の日佐人くん。……今まで、意識して隊長としてのろっくんを支えようという姿勢を見せていましたよね。堤んを見ているからこそかしら。
さらに、マリオちゃんが「せやな! みんな上げてくで!」と言うのに続いて、日佐人くんが「了解です!」と、半崎くんが「了解っす」と応じ、ヒュースも「了解」と……あれ? 初読の時はヒュースも隊長を立てようとしているのかと思いましたが、もしかしてマリオちゃんに対して「了解」と言っているのか? マリオちゃんだからか!?
次は柿崎3番隊。
ああっ、太一くんの目からまた光が失われてしまっている……
「こりゃもうだめっす…… おしまいっすわ……」と、かなり落ち込んでしまっていますが……柿崎3番隊は4日目単日順位で7位、総合順位では10位……でも、9位の王子2番隊との差は291ポイントだから、諏訪7番隊みたいに意識して稼げるところを見つけ出せばまだ順位を上げていけるんじゃない? 「おしまい」と決めつけるには早いと思うけど……
「今日特別課題もなかったし…… 上層部はおれのこと嫌ってるんすよ……」とつぶやいていますが、城戸司令の配慮が裏目に出ちゃいましたね。柿崎さんが「いやいや特別課題出てたらきつかっただろ 戦闘シミュのユニット多すぎたし」と、城戸司令の考えに沿ったことを指摘してくれましたが、太一くんには響かないようです。
カゲさんが「おめーのせいじゃねーよ太一 ……俺が課題で足引っ張ってんだよ 戦闘シミュはそんな低くもねーだろ」と取りなしていますが……カゲさんって、そんなに勉強苦手でしたっけ?
BBFで確認してみましたら、確かに成績残念組の方にいましたが、太刀川さんよりはいいし、太一くんよりも上ですね。ちなみに、犬飼先輩は成績いい組の方でした。
ザキさんは「おいおい2人ともへこみすぎだろ 今日だけで言や昨日より順位いいんだぞ?」と励まし、「それに初日にも言ったけど 俺は戦闘試験重視でメンバー選んでんだから デスクワークまで完璧にこなせとは言わねーよ」と言ってくれますが、カゲさんの反応は「そうは言ってもよ……」だし、太一くんに至っては「おれは選ばれてないんで関係ない話っすね……」とさらにひねてしまいました。
太一くんを浮上させようと、「太一はアイデアマンだから絶対役に立つタイミングがある ……って来馬先輩も言ってたし」と、ザキさんは来馬先輩の名前を出しますが、「来馬先輩は優しすぎて現実が見えてないんすよ……」と、逆効果になってしまった感じですね。
でも、ここでのの姐さんが、「来馬先輩(くるセン)の期待を おめーが現実にするんだよ!」と力強く言って、太一くんの頬を押さえつけて強制的に浮上させてくれました。さすが、ののさん!
犬飼先輩も、「まあ 今更ジタバタしても仕方ないでしょ 頭脳労働はこっちに任せて その分戦闘(バトル)で挽回すればいいんじゃないの?」とカゲさんの方を見て言いますが、カゲさんには「あァ? 馬鹿にしてんのか?」と言い返されてしまいました。それに対して、「善意100%なんだけど…… 伝わんない? このやさしさ」とか言っちゃってますが、カゲさんが「…… チッ……」と舌打ちしつつも否定しなかったので、刺さる感情はちゃんと善意だったようですね。でも、自分から「やさしさ」とか言っちゃうからカゲさんが素直になれないんじゃないかね。
カゲさんは、「ウチはもう 戦闘(バトル)だけで食ってくわけにゃいかねーんだよ……」とつぶやきます。ここの「ウチ」は、本来の影浦隊のことですよね。ユズルが遠征を目指すなら、隊として一緒に行けるように、今までのように好き勝手にしてはいられないということでしょうか? 上を目指すなら……
深刻になりそうになってしまったところで、のの姐さんの「うめえメシ作ってやっから待ってろ!」が救いですね。太一くんも「は〜い……」と答えてますし。カゲさんは無言ですが。
でもいいなぁ。のの姐さんのご飯、食べてみたい……
次は水上9番隊。
みずかみんぐはスコアに何やら違和感を感じている様子で、それを今ちゃんに見抜かれ、最初は「んー? いや 別になんも……」と誤魔化そうとしますが、チームメンバー全員の視線の圧に押され、今回はちゃんと説明し始めました。
要約すると、2位の古寺6番隊との差を800点くらいと予想していたのに、実際の点差は1071点で、今日の古寺6番隊は戦闘シミュで4勝で、予想よりも勝ち星が多いのに、水上隊(うち)のリードが広がっているのはおかしいということでした。
樫尾くんが「戦闘シミュの対策に時間を費やした分 他の課題が進まなかったという可能性は……?」と指摘。
今ちゃんは、「照屋ちゃんにA級評価がいっぱい入ったとか?」と指摘。これもあってはいますが、A級評価の点数の配分を考えるとそんなに大きな差にはならないはずなんですよね。A級評価には順位以外の意味があるんじゃないかとは思っているのですが。
みずかみんぐは結論は出さず、「……まあ考え過ぎかもやけど この違和感は覚えとこか」と保留にしました。
この感覚が正しかったことが読者にわかるのは数ページ後です。
さて、問題の古寺6番隊。
古寺くんが、「戦闘シミュ3日間トータルで水上隊より点を稼げたのはかなり大きい」と自隊の現状を評価しました。
奥寺くんが「古寺の情報戦略が効いたっぽいよなあ」と指摘するのに対し、古寺くんは「諏訪さんに乗せられた感はあるけどね……」と返していますが、ちゃんと解説もつけてデータを送って下位チームの戦闘シミュを有利にしたのは古寺くんが有能であることを示していますよね。やっぱりメガネは伊達じゃないな!
木虎ちゃんが、「この点差なら古寺6番隊(うち)が逆転する余地は充分にあります」と言うのに対しては、「うん 1位が見えてきた」と気になる発言。
水上9番隊の確認では、点差は1071点もあるはずなんですが……
その後の会話で、古寺6番隊は実は既に分担課題をある程度進めていて、でも見かけの点差を大きく見せるためにそれをまだ打ち込んでいなかったことが判明しました。古寺くん、策士!
モニタールームでは、古寺くんの原隊である三輪隊が評価中。
そこで、古寺6番隊が日中にカメラで撮った『分担課題』を朝早起きして解いていることが判明。「それを最終日まで貯めておいて 最後にまとめて打ち込む作戦らしい」とのことですが、真の点差を隠して相手を油断させるということですかね? こんなところでも読み合いが展開されていたのか……
ところで、早朝勉強会のコマがかわいいですね。
月見さんが「章平くん 三輪隊(うち)にいる時より肝が据わって見えるわ 責任がかかる立場のほうが力を発揮するタイプだったのね」と評価。
それにうなずいて、奈良原さんが「あいつはいずれ 自分の部隊(チーム)を持つことになるんでしょうね」と、誇らしさの中に一抹の寂しさがある表情でつぶやきました。美形にこんな表情をさせると似合い過ぎて……
続いては、いよいよ二宮8番隊。
22時30分に、東さんが「ちょっと早いが今日はもう上がるか」と言い、二宮さんが「そうですね」と応じ、就寝タイムに。
ここで、東さんの髪型が! 何か後ろでくるっとまとめてるのがあざといですな!
カプセルベッドで寝る千佳ちゃんに、「起きる時に頭ぶつけないように気を付けろよ」とアドバイスする時の、頭をぶつけている東さんの姿も一周回ってあざとい……しかし、ここで頭をぶつけるってことは、東さんは遠征経験者ではないってこと? 過去の遠征選抜試験での体験かもしれないけど……
千佳ちゃんはシャワー後のためか、ちょっといつもより髪が広がっているのがかわいいですね。
そして、ユズルくんに「わたし…… 明日はもっとがんばるからね おやすみなさい」と声を掛ける千佳ちゃん。……ユズルくん、喜んでいる場合じゃないぞ。千佳ちゃんに気をつかわせてしまってるってことなんだぞ!
そして、ユズルくんは気まずく二宮さんと二人部屋。まあ、一方的にユズルくんが気まずさを感じているだけなんですが。『圧』ってそういうことですよね?
それを知ってか知らずか、二宮さんは「……絵馬 今日は結局特別課題はなかったが 明日はどうなるかわからないぞ 気を抜くなよ」と声をかけます。
ユズルくんが不満そうににらんでいると、二宮さんが「……なんだ? 何か言いたいなら言ってみろ」と促しました。
ユズルくんは「あのさあ…… 「今から寝ます」って時にプレッシャーかけてどうすんの? ぐっすり眠れないでしょ」と言いますが……のんきにぐっすり眠っていい状況なのかね、ユズルくんよ。
さらに、「二宮さんの言い方ってさ……相手の気持ちを考えてないんだよ 言葉足りてないし無表情だし だから今日雨取さんも困ってたんじゃん 東さんのフォロー無しでも通じるくらい もうちょっと気を遣ってしゃべったほうがいいんじゃないの? 別にこれば隊長と隊員とかの話じゃなくて1人の人間としての『客観的な意見』なんだけど」と畳みかけますが、二宮さんの反応ははぁー…という深いため息でした。
二宮さんは「そういうことを考えてたんなら なんでその場で言わなかった?」、「東さんのフォローを待たなくてもお前自身が雨取をフォローすればよかっただろ」と指摘。……今気が付いたけど、こうしたことをユズルくんが出来ていれば、チームの人間関係を円滑にするために動ける人材だって示すことになって、遠征選抜において評価の対象になったかもしれないんですよね。二宮さん、そういうことも考えて千佳ちゃんにストレートなアドバイスをしなかったのかも?
しかも、ユズルくんは二宮さんから、「お前…… 今日雨取の余裕が無くなってたのは俺のせいだけだと思ってるのか?」、「自分が狙われ負けが込んでる時に 友達がしかめっ面で黙り込んでたら誰だって焦るだろうが」と指摘されてしまいました。
ユズルくんは否定しようとしますが、就寝前の千佳ちゃんの言葉を思い出し、言葉に詰まってしまいました。二宮さんの言っていること、的を射てるんですよね。
そして二宮さんは、ユズルくんの方に向いてベッドに座り、「俺も1人の人間として『客観的意見』を言っとくぞ 注文通り言葉を尽くして表情も乗せてしゃべってやる」と言い出しますが……ごめん、あんまり表情が乗っているようには見えない……普段の二宮さんよりも表情があるとは思うんですが…… Twitterでも書かれていますが、アニメでここにどんな演出がされ、諏訪部さんがどのように話すかが待たれますね。
話の続きは、「お前 狙撃の才能だけで遠征に行くつもりか? 雨取のピンチに「誰かなんとかしろ」みたいな目で俺のほうをチラチラ見ることしか出来あいようなやつに 遠征選抜の席にが用意されると思ってんのか? 雨取は「自分の役目は自分で果たしたい」って言ってたよな? お前の役目は何だ? 絵馬 戦闘で狙撃を当てるだけか? 他にやるべきことは見つけらんないのか? いつまで『一番後輩』のポジションに甘えてるつもりだ それで通用するのは 鳩原と影浦隊だけだってことをもっと自覚しろ」と続きます。
……こうして書き出してみると、二宮さん、結構口調崩れてますね。
いや、そんなことより。来た、二宮さんとユズルくんの「ギスギス鳩原トーク」のターンが!
激高したユズルくんは、「……だから! あんたはそういうとこがダメだって言ってんだよ!」と言い返します。「今はっきりわかった! 鳩原先輩がボーダー辞めた理由が! どうせあんたがこんなふうに 上の立場から正論で押し潰したんだろ! 人を撃てないことを無神経に責め立てて! あんたのせいで鳩原先輩は遠征を諦めたんだ! 鳩原先輩には誰よりも才能があって 他の人より遠征を目指す理由があったのに!」
……あーあ。たぶん、誰よりも鳩原さんを遠征に連れて行きたくて心を砕いて知恵もめぐらせていたであろう二宮さんに、何てことを言うんだよ、ユズルくん…… まあ、想像の範囲ですが。
ここで激高しなかったまさたかくんえらいね。
「………」で、複雑な感情を抑え込んだ二宮さんは、「あいつは まだ何も諦めてない」と言いました。来ましたよ、二宮さんが鳩原さんについて語る時が!
次に来た言葉が、「鳩原は 近界(ネイバーフッド)にいる」ですよ! 衝撃の二宮さん発言。このタイミングで、ユズルくんにそれを話しちゃうのか! 機密事項じゃないの? まあ、誰も聴いていない状況だからいいって言えばいいのかもしれないが……それに、修くんたちに話した前科があるか、二宮さんには。
しかしこのコマ、二宮さんとユズルくんの体格差がありありとわかる構図になってますね。6歳差だもんな……ユズルくん、萌え袖になっているし。
それはさておき、二宮さんは鳩原さんの真相を伝えることで、ユズルくんに本気で遠征を目指すように促すつもりなのでしょうか? 二宮さんは、ユズルくんを鍛えることに相当本気だし、鍛えればユズルくんは遠征に行ける可能性があるって思ってるってことですよね? この後の二人の会話がどうなるのか、滅茶苦茶気になりますね!
というところで、以下次号です。
今月も引きが強いですね!
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