2023年12月号
今月のひと言。花井、4番なんだからもっと欲張れよ!
さて、西浦の攻撃は2番の高山くん。1年生ですね。
「変化球がカーブだけってことはないだろうからな 左に対してのカーブだとすると 右に対してはツーシームとか?」と予想。優秀だ〜
実際の川越北バッテリーの1球目の配球は、足元を狙ってボールになるストレート。打者の反応を見るための球かな?
高山くんは動じず。逆に相手の守備を確認し、動きがないことを確認する余裕あり。そして、2球目にセーフティバントを仕掛け、見事出塁! ほんとに優秀だ〜
湧きたつ西浦父兄たち。「なんか言いたい!」「ハマちゃん!」と促され、ハマちゃんの「せーの!」の合図で「ナイバッチー!」とスタンドがひとつになりました!
次のバッターは泉くん。モモカンからのサインは当然「打て」。
川越北バッテリーは、キャッチャーがボール球を要求しますが、バッターは納得せずに首振り。キャッチャーは進塁打狙いだろうからストライクにはいれたくなかったようですが、サインを変えてアウトコースを要求。
しかし、それは泉くんには予測通りで、コースを読んで当てることはできたものの、ボール球だったのでヒット性の当たりにはできず、ダブルプレーコースに打球が飛んでしまいます。
2塁の高山くんはアウトになってしまいますが、派手なスライディングをしたことで1塁への送球がそれ、泉くんはセーフになりました。これでツーアウト1塁です。
泉母が「ツーアウトかー ごめんねー」と謝っていますが、泉くんの足の速さがあったから1塁はセーフになったということもあると思うのでドンマイですよ! 阿部母も「どんまーい!」と言ってるし、花井母も「こっからこっからあ!」と言ってるし。やっぱり観戦上級者のお二人はメンタルが強いですね。
花井キャプは「声がでかい〜」と渋い顔をしていますが……「集中!」と切り替え。
川越北も、花井がホームランを打っているというデータが持っているようですが、「初回は一走いても勝負」と、内角低めにストレート。ボールになりますが、「速くなった」と花井。「でもボールだった もう1球見れる」と前向き。ちょっとメンタル強くなりましたかね?
2球目はカーブでストライクに。3球目はストレートで、高めに外れてボール。これで2ボール1ストライクですね。花井は「コントロール定まんないとこ見るとこれが全力投球かな?」と予想。
そして、4球目もボールに。これで3ボール1ストライクになりました。花井は「もう1球ストレートなら待つ 変化球ならカットだ」と決め、5球目のストレートは見逃して、これもボールに。フォアボールとなって、1、2塁です。
結果として、1回から得点圏にランナーが進み、次の打者は5番の田島という好打順な訳ですが……花井、4番なんだから、ここはもうちょっと欲張ろうぜ! まあ、ボール球を無理に打ってもヒットにはならないのでしょうが……
次に田島がいることに安心しちゃ駄目だぞ、と思う訳ですよ。
というところで、次号です。
来月は田島の活躍のターンですかね。
2023年11月号
今月のひと言。いよいよ試合!
前回、「そろそろ試合」とのアオリでしたが、今回は1ページ目から既に球場でした。
スタンドでは、西浦のオリジナルTシャツを着たお母さん達が。ハマちゃんの「おー! オレも欲しー!」がかわいいですね。
野球部の保護者会、会長は花井母、副会長は阿部母なんですね。会計の方は誰のお母さんだろう? ちょっとわからない……
そして、「野球部専属応援団の団長さん」として紹介されるハマちゃん。確かに”専属”だよね。野球部のためにつくった応援団だもんね。
梅原くんと梶山くんも紹介され、緊張の面持ち。
「よろしくお願いします!」と3人が頭を下げると、お母さんたちがパチパチと拍手。
そして、「はいオッケー でさ 川越北って情報あるの?」と、切り替えの早い花井母。
川越北の情報はなし。「夏も秋も初戦負けだし 県大出たの初めてかもです」とのこと。
「親ネットワークでも全然引っかかんなかったのよね 対戦したことある子もいなくてお手上げだった」と花井母談。「さすがです…」
でも、県大会に出てきたということは県のベスト32なんですね。西浦は夏大会で県のベスト16だった訳だから、1勝の差か……
スターティングメンバーを聞いて、1年生が1、2番に入ったことを「百枝さん攻めるなあ!」と感心するハマちゃん。
一方、花井母は「先攻かあ うちの子ジャンケン鍛えるか」と言っていますが、ジャンケン勝っても先攻をとることにしているとのこと。1年生が緊張しているから、守備からはやりたくないそうです。
実際、グラウンド整備をしている時に「9番ピッチャー堀井君」のアナウンスを聞き、ガッチーンと硬くなる堀井くん。
真っ青になって三橋に「オレすぐ交代かもしれません 早めに準備お願いします」と言い、逆にパアっと明るい顔になる三橋。田島に「パアじゃねーだろ」と頭と叩かれます。この”トカチコッ”という効果音、かわいいですね。
「あさって2回戦なんだから 理想言ったら廉は肩慣らしの1回でいいだろ」と、野球に関しては至極クレバーなことを言う田島……
そして、「バックネット裏に偵察2組いるし」と指摘。西浦も注目されるようになったね!
「少なくとも3回まではおれがもたす!」って言うけど……今回、キャッチャーは阿部でしょ? 精神的に支えるってこと?
その後ろできょとんとしている花井と、また言ってるなという顔をしてる泉くん。かわいいけど、この回はこのコマだけか……
さて、西浦のスタメンは、1番大之江くん、2番高山くん、3番泉くん、4番花井キャプ、5番田島、6番栄口くん、7番阿部、8番紺野くん、9番堀井くんですね。何気に花井4番がうれしい。
そして、整列して礼をし、いよいよ試合開始です!
川越北の監督は、西浦が「夏は1年だけでベスト16 今日は新1年生が先発」ということから、「選手集めどうやってんだろ」とため息。
と、選手から「向こうの ピッチャー知ってます」との報告。「多分態度が悪くて交代させられたんです」ということが伝えられてしまいました。
監督は「へええ〜」と興味を示しますが、「ま でも今日はこうして県大会で先発してることだし 彼が交代させられることなんて期待しないで こっちはいつも通りの野球をやろう!」と選手を指導。
でも、「いーこときいた」と思ってますから、何か仕掛けてくるかもしれませんね。
相手投手の投球練習を見て、モモカンは大之江くんに「あの投手どう思う?」と質問。大之江くんは「長身なんでストレートは角度付きますね 当てられない球じゃないんでまずは粘って持つ球さぐります」と頼もしい発言。さすが荒川シープリームス出身ですね。モモカンも「うん! まかせるよ!」と即断。
相手のキャッチャーは、「1番2番はお試しの打者が入る打順じゃないんで 打てる1年だと思ってください」と、ピッチャーに伝えてます。頭良さそう。キャッチャーってみんな頭良さそうに見えるけど。
スタンドでは、「せっかく人数いるんでなんか音出しますか?」とハマちゃんが提案し、メガホンを使って音出し応援。
大之江くんは「応援ありがたい シーンとしてるとさすがに緊張する」と考えていますが、表情は全然緊張してないですね。笑ってるし。
さて、1球目は内角でボール。もう1球内角にきますが、それはカットしてファウル。3球目は高めでボール。次は低めでボール。これで3ボールです。
大之江くんは「ストレートしか投げてこない… フルカウントにすれば変化球くるか?」と考え、次の球はカット。
そして、フルカウントとなった6球目は変化球が来ますが当てられず、3ストライクで1アウトです。
スタンドでは親たちからため息が起こり、「溜め息禁止でーす」「ドンマイドンマイ!」と応援団が取りなします。
大之江くんは次のバッターに情報を伝えた後、モモカンへ報告。最後の球はカーブ、他はすべてストレート。球速は130くらい。カーブの速さはその8割で、落差は大きいとのこと。適格、かつ迅速な伝達!
報告する大之江くんの後ろで、「優秀すぎる〜」と焦っている水谷くん。レギュラー争いは深刻ですね。
というところで、以下次号です!
やっぱり試合が始まるとわくわくしていいですね。この後の展開がどうなるかも楽しみです。
2023年10月号今月のひと言。あれ? 「かっこよ」は結局誰……
タイブレークの続きはナレーションで三橋紺野チームの勝利が伝えられ、投手をやった三橋、堀井くん、紺野くん、高山くんの4人で滑車引き。左右のバランスを取るためのあれですね。百枝コーチの発案。
高山くんが紺野くんに「チハヤ 県大のポジション聞いた?」と質問していますが……既に名前呼び!? 2年生たちは名前呼びまでに1年近くかかったのに? ……中学時代に交流があったのかな?
ポジションについては、堀井くんに「捕手じゃないんかな」と言われ、あからさまにうれしそうな表情をする紺野くん。三橋は白目……
「オレそんな良かった!?」と意気込む紺野くんに、堀井くんは「いや〜 う〜ん」とうなってから、「良かったすかね レンさん」と三橋にふります。
三橋は「よ よ よくな くない けど」と、相変わらず挙動不審。でも、紺野くんは期待に満ちた顔をしているし、誰も三橋の変な態度を気にしてないですね。
三橋が「捕手は……」とつぶやくと、「タカヤさんですよね」と言ってあげる高山くん。そつがない。
紺野くんは高山くんの言葉に少しむっとしつつも、三橋には笑顔で「練習試合でいいからレンさんとまた組みたいっす」と言います。この子は阿部の後輩とは思えない素直さですね。
「チハヤちゃんとリードできました?」と訊く高山くん。やっぱり中学時代に交流があったんじゃないと説明がつかない遠慮のなさだなぁ。
紺野くんはサインの出し方を球数でズラすのが難しかったとグチ。堀井くんたちは走者の数で、高山くんたちはストライクの数でズラしたとのこと。サインを読ませないように、それぞれ違う方式でサインを出してたんですね。
そして、「あとレンさんすごいコントロールいいっすね」と、やはりそつがない高山くん。それに対し、「そなの! すげーの!」と、興奮気味にかぶせてくる紺野くん。
高山くんは全く動じず、「でも チハヤが構えたとこに投げんのに 高さ5段階もいります?ってちょっと思ったすけど」と、自分が疑問に思ったことをぶつけてきます。
三橋は、「ア タ タカヤ君 は 真ん中構える」と答え、1年生たちを驚かせます。さらに、堀井くんが「オレん時はここに投げろってとこに構えてましたけど」と言うと、三橋は「逆のトコ構える ときも ある」と付け足します。
紺野くんが「打者に配球読ませないためすか?」と尋ねると、「タブン」と肯定する三橋。さらに、「サインミスではなく?」という問いかけにもうなずきます。
いやー、この辺はさすが阿部って感じですね。
ふと、高山くんが「ホリーも良かったよな」と言うと、三橋がショックを受けた顔に。
高山くんが「いいっつったって レンさん超えてはないすよ」と取りなそうとすると、今後は堀井くんの方が青ざめてジトーンと高山くんをにらみます。
「ええっ お前もダメなの?」と驚く紺野くんに対し、「投手めんどくさ〜」と内心思う高山くん。この二人、対照的ですね。
次に、話題は県大会の1回戦であたる川越北のことに。高山くん情報によると、県大会久々で、部員数も少ないところで、「オレらの腕試しにはいいかもなっと」と評し、紺野くんから「余裕あんなあ 全国大会経験者は違うわ」と言われます。……んん? こういう会話をしてるってことは、中学校時代はさほど親しくなかったということかしら? 謎……
高山くんは、「ホリーは公式戦では投げたことないって言ってたけど 練習試合では?」と会話を続けようとしますが、堀井くんはそれを完全無視し、「レンさん」と三橋に話しかけます。
「タカヤさんて クチ悪いっすよね」と、突然の指摘。白目のまま、「うん」と肯定する三橋。
「ケンカに なったことあります?」とさらに訊かれ、「なれる」と答える三橋。「へ?」と訊き返され、「言い方」と付け加えました。
それに対し、「あー わかります!」と同意したのは紺野くん。阿部の後輩だもんね。「タカヤさん 口のきき方知らないだけで 言ってることはマトモだから」と言い足します。明るい笑顔で。何のためらいもなく。
高山くん、「お前らこそ言い方な」と注意。みんな中学校で上下関係経験してるはずなのにね……
「今日怒られたんだ」と言う堀井くんに対し、「何したんだよ」と尋ねる高山くん。堀井くんが「サインに不満あっても態度に出すなって」と言われたことを話すと、「そりゃそうだろ」と、高山くんだけでなく紺野くんにも言われてしました。
「オレもそう思うから今日はなんも言わなかったけど 審判の判定にむかついてるタイミングで言われたら 自信がない……」と言う堀井くんに対し、「ホリー君 投げるのやなの?」と三橋が問いかけ、「イヤなわけないっしょ!?」と怒鳴ってしまう堀井くん。これはかなり沸点低めですね。
1年生たちがどう対処するか話し合っていると、「ゆーくんち行こう!」と三橋が言い出します。
そして、あれよあれよと言う間に田島の家へ行き、そのまま準備されていた夕食の席につかされます。
ここで、高山くんは「あれー 哲臣じゃないか?」と田島の祖父らしき人に言われ、「お久しぶりです!」と返していますので、中学の時に田島に連れられて来たことがあるみたいですね。
そして、「うまそう!」「うまそう いただきます!」と、当然のごとく唱和し、夕食に突入。
なぜ三橋が1年生たちを田島家に連れて来たのかというと、審判をやっている田島の長兄に話を聴くためでした。
お兄さんは、「ふんふん 審判のジャッジに納得行かないとプレイに集中できないと」と、赤ちゃんをあやしながら話を聴いてくれます。
そして、「でも ふてくされてるのがバレたら監督に怒られるから マウンドならすふりして土蹴ったり 思いっきり牽制したりしてるよね」と、リアルな返し。
お兄さんは「ゲンセイがアタマ来るのは投球の判定だろ?」と、やはりいきなり名前呼び。田島家ですねぇ。
で、真面目な話。「審判はベース上を通ってない球をストライクと言うことはあるけど 枠に入っている球をボールと言うことはないんだよね」「主審が「打てよ」と思う球だったらストライクとコールする」「ストライクはそこは打てっていうジャッジだからね だから枠に入ってて打てる球なのにボールとジャッジする理由がないんだよ」と説明。
さらに、「投手から見るとストライクに見えても 変化球の曲がり始めが遅かったとか あと2センチ内側なら入ってたとか 聞けば理由は言えると思うよ」と話してくれます。
審判にとっては、野球は9対9対4の勝負で、間違った判定をしたら審判の負けだから、審判も真剣に試合に臨んでおり、どちらかの「9」に肩入れはしないし、選手の態度が悪くてもそれでジャッジが変わることはないと。
それから、いい笑顔で、「あとオレ達 高校野球大好き! で 高校球児大好き! ってーおっさん達だから」、「審判はみーんな お前達のこと大好きだぞ!」とさわやかに言ってくれます。えーっ、おっさんなんかじゃないですよ、お兄さんですよ!
そこへお兄さんの奥さんが登場。授乳するということで、赤ちゃんを連れて別室へ。
夕食を食べ終わり、田島が「ゲンセイ用のアイテム作んなくちゃな」と言い出します。
三橋が「サードランナー!」と応じ、高山くんが「サードランナー 試すの楽しみです」と言います。もう「サードランナー」での条件付けのことはみんな教わっているようですね。
三橋たち旧9組のアイテムはスパイクの紐の穴ですね。
そして、「ユートはショウジに手ェ握ってもらってんな」と言い出す田島。……それは確か、桐青戦の時に栄口くんが緊張のあまり思わず巣山くんの手を握りしめた時に、巣山くんが握り返して「できっぞ!」って言ってくれた時のことですね。あの時の巣山くんは男前でした! あの後も習慣化してるのかな?
それを踏まえて田島が、「ゲンセイがカーッとしたら とりあえずオレ マウンド行ってお前の手握る!」と言い出します。
そして、「ゲンセイ 手ェ貸して」と言って、堀井くんに手を出させてそれをガシッと握り、「オレが手ェ握ったらこの食事を思い出せよ! うまかったなあって!」
堀井くんも勢いに押されたか、「………やってみます!」と返します。
「じゃ 明日もうちで夕飯な!」と田島。しばらく続けて条件付けする気かな?
さて、場面は変わって誰かの自宅。帰宅したらしいお母さんが、筋トレの道具が出しっぱなしになっているのを見つけ、「今日もやってる… 高校入ってからまじめに鍛えてんな」と思ったところで堀井くん登場。お風呂に入ってたようですね。
「夕食どーした? 作る?」と訊かれ、「先輩ン家で食った」と答える堀井くん。
「先輩って誰? 連絡入れなきゃ」と言われ、「田島さん」。「どういう集まり?」と訊かれ、「ピッチャー」。親への受け答えってこんなもんですかね。
そして、県大会の話になり、「来るなよ」と言ったところ、「えっ 絃出るの!?」と聞き返され、「なんでわかんだ?」とうろたえる堀井くん。そりゃあ来るなって言うからですよ。
「気が散っから来ンなよ!」に対して「わーったわーった」と返していますが……絶対観に行きますよね、お母さん!
というところで、以下次号です。
今か今かと待っていましたが、アオリに「そろそろ試合!」と出ましたね。
日常パートも楽しいですが、やっぱり試合は格別なので、そろそろ見たいです!
しかし、「かっこよ」が誰だったのかは、試合が始まってしまうとしばらく闇の中になりそうですね。
2023年8月号
今月のひと言。捕手オタクには大モテの三橋……
タイブレーク形式の練習試合継続中。今度は阿部堀井組の攻撃です。
打者は栄口君から。
捕手志望の1年生紺野君は、チームメイトは三橋の球を見切っていることを考慮して、最初はまっすぐを内角高めに投げさせて打者を揺さぶる手に。のけぞって避けちゃうくらいのところに投げてますので、かなり思い切ったコースですね。
栄口君は2球目は対角線で外に来るかと予想しますが、次は内角のまっすぐかに見えて途中で曲がるスライダーでストライク。
内角が続いたので、栄口君は進塁打狙いと思われての内角攻めかと読みます。そして3球目は内角のまっすぐかな? でも、投球のテンポが速いからか、タイミングが合わずに手が出ず、2ストライクに。
次は決め球で、外角からさらに外に逃げるカーブで空振りを取って1アウト。
リードがばっちりハマり、ぶわわっとなる紺野君。「たのしい これは やばい」とモノローグ。……1話の阿部を思い出しますね。三橋のコントロールに目をらんらんと輝かせてましたっけね……
紺野君はタイムを取り、三橋とサインの確認。その後に、「レンさん ナイピッチです レンさんの球 捕るの めっちゃきもちいっす!」と激白。
白目になりつつも、「…リード よ よかった」と応えてあげる三橋。……成長?
「あざす!! 次もがんばります!!」と気合が入ってしまう紺野君。
その様子を、どう思っているのか、フラットな表情で見守る阿部……いや、微かに笑ってるか? いろいろ思いをはせているのかもしれない?
そこへ、栄口君が「やられました」と言いながらベンチに戻ってきます。阿部が「4球目カーブ?」と訊くと、「うん まっすぐ・スライダー・まっすぐでカーブ」と答えてくれます。
「廉のカーブ 速くなってるよね?」との栄口君の確認に、「おう ナックルカーブの球速といっしょにカーブも速くなってんだ 今日 調子良かったしな」と答える阿部。
「それを決め球に使ったのか けっこう廉の球使いこなしてんだ」と、紺野君を評価してくれる栄口君。いい先輩。
さらに、「1球目は速いまっすぐで 3球目はゆるいまっすぐだったよ」とのことで、タイミングが合わなかったのはそのせいだったのですね。投球テンポじゃなかったか……
阿部は「考えてんな」の後に「千隼のクセに」と……こっちはよくない先輩。
2番手打者は1年生の片倉君で、三橋の球に全く対応できず、3球三振。で、ツーアウト。
3番手打者は西広君。ネクストバッターとしてベンチを出ながら、「シンタロー! 決めろよ!」と檄を飛ばす阿部。「おお!」と応える西広君。よかった、阿部の大声がプレッシャーになってないみたいで……
紺野君は「ツーアウト!」と守備陣に声かけ。楽しそう。
のほーんとふぬけた顔をさらしていたところに、西広君の気合の入った「お願いします!」を聞き、はっとして捕球の構えをする紺野君。まだ調子に乗っちゃダメだぞ。
西広君への1球目は栄口君の時と同じように、のけぞらせ近さの内角高めカーブ。
紺野君は、「けど2死になったから進塁打狙いはなくなった 失礼だけどシンタロウさんに外野越す力はない 打ちたいのは右方向にゴロだ」と予想。
西広君は「この場面 外は吊り球だ」と予想し、「決め球は内 勇人の2球目はスライダー 廉の持ち球で外に逃げる球はスライダーとカーブ 今日はカーブを決め球に使うんなら ここはスライダー!」と読みます。
実際に投げたのは外のスライダーで、西広君の読みが当たってヒット! 内野は越え、花井が捕球。この前のコマで水谷君が真っ青になっているのは、試合が決着してしまったら番がなくなるから?
紺野君が「ヒトツ!」と指示し、花井のレーザービーム返球が1塁へ。これは田島かな? 一塁で捕って、すぐにバックホームする動きを見せますが、1塁アウトでスリーアウトになります。
モモカンは「紺野君 いい指示だったね」と声掛け。紺野君は「はいっ 打球が速かったんで」と答えます。よいこのお返事。
両方点が入らなかったので、モモカンが「勝負付かなかったんでこのまま続けましょう」と指示。
打者は1年生の大之江君で、一塁走者は水谷君、二塁走者は泉君に。おっ、足の速さが得点につながるかも?
そんな中、第二グラウンドに隣接しているテニスコートから、野球部を見つめる女の子が。
「はあああ 今日もかっこよ〜」と熱い視線を送っているようですが……相手は誰だ? 素振りしているみたいなので1年生っぽいから、この短い間で「かっこよ〜」と感じるほどの印象を与えたとすると……モモカンだな、きっと。
というところで、以下次号です。
アオリでも「新マネージャー候補かもですよ!!」と言っていますが、ずっと前のコミックスのおまけで女子マネは入ると予言されているので、この子がその可能性が高いですね。
あ、でも次号は休載だそうです。誰が「かっこよ」なのかわかるのは2ヵ月先になりそうですね。
2023年7月号今月のひと言。フミキがんばれ!
タイブレーク形式の練習試合、三橋紺野組の打者、泉君はバントの構え。
阿部は予想していなかったようですが、冷静にサード、ファーストとランナーを刺すように指示し、ダブルプレー成功。これでツーアウト、ランナー二塁かな?
阿部のモノローグによると、データでは「バントしない方が常に得点期待値は高い」ので、「裏かくのが有効な時もある」ということで……作戦としては悪くなかったけど、うまくはまらなかったということですかね。
三橋紺野組の司令塔である花井キャプは渋い表情。
バントの方得点期待値が下がるのは花井もわかってたけど、泉君がセーフティバント狙いを提案したんですね。
田島によると、「期待値は下がるけど無死一・二塁より1死二・三塁のほうが得点確率は上がる」とのことで、しかも泉君は「オレの想定では無死満塁」と強気だったので、花井もその案を採用したのですが……一番悪いパターンになっちゃいましたね。
これは、荒川シープリームス出身の1年生、中川君のバント処理がうまかったようです。彼はバントもありと予測していたようですね。
2番バッターはフミキ。2死なので打つしかなく、3回までしかないこの形式だと1打席しかまわって来ないかもしれず、結果を出したいところです。
阿部には「打つ気満々」と見え見えで、サインは外高めのストレート。フミキは当てますが、打球は大きくそれてファールに。ボールがグラウンド外に行ってしまい、モモカンは一塁側にファウルボールの見張りを指示。外部で怪我人出したりしたら大変ですもんね。
フミキは「振り遅れだし下たたいてるし」と自分のダメだったところはわかっているのですが、阿部には「リキんでっから振りおくれんだよ」と読まれていて、次はボール球を振らされて2ストライクに。
「ストレート2つ続けたから次は変化球 外外と来たから内へ来る」と予測はできるのですが、「と思うけど 変化球のタイミングでは待てない なぜなら それだとストレートが来たら打てないから!」と自己分析してまして……これはストレートだったのかな?
ここで、モモカンは「ストライク!」と言っているのですが、それなら3ストライクでアウトではないですか? あれ……?
それはさておき、「水谷君 振るなら振る 止めるなら止める」と注意されるフミキ。「でも気持ちはわかったよ」と言ってもらえていますが、積極的に打っていこうとしているのは評価してもらえているということかな?
疑問は残りつつ、「1ボール2ストライク」ということで、もう1球分チャンスがあるフミキ。
阿部は、「これはタイブレークの練習でもあるけど 堀井も試してんだよな」と考えつつサインを出し、堀井君はムスっとしてから投球。変化球のサインだったようで、フミキは振れずにアウトになってしまいました。
「終わったあ〜」と涙ぐむフミキ。もう1打席チャンスが来るといいんだけど……
堀井君がムスっとしたのは、「ストレートでバシーっと行きたい〜」と思っていたからなんですね。ストレートが好きなんですっけ。
でも、自分のサイン通り投げてスリーアウト取れているので、「ナイピ!」と声をかける阿部。それを聞いてショックを受ける三橋。かわいそう……
チェンジになって、阿部は「チェンジアップ投げたくなかったら首振れよ」と堀井くんに声をかけます。堀井君が「いっ いえ!」と否定すると、「じゃあムッとした顔すんなよ」と注意。
なぜかというと、「サイン バレなくても 顔でバレてたら イミねーだろ お前の動作は全部がサインなんだよ」とのこと。なるほど、確かに。これで終わっていたら普通の先輩としての指導なのですが、「マウンド上がったら ありとあらゆることに気ィ遣え」とまで言ってしまうのが阿部クオリティ。要求が高い! 高すぎる! 容赦ない!
そこへ、栄口君が「ありとあらゆるって イキナリは無理だから オレ達も気ィ付いたことは教えるから」とフォロー。相変わらず、世話の焼ける阿部です。
でも、堀井君も「タカヤさんに投げるの ストレス溜まる かも」とか考えているので、いい勝負かもしれないです。
一方、1年生の紺野君と三橋のバッテリーは、紺野君が「すんません サイン確認お願いします」と言ったら、三橋が「ア アウトの数 足す」と意味不明なことを言い出し、混乱する紺野君。
更に、三橋が「ス シナカま に …足す ます」と言いますが、ますます訳がわからなくなる紺野君。
そこへ、通訳の田島が「二走いっからだ」と説明。二塁ランナーにサインが見えてしまうので、ルールを足してわからなくするってことですね。阿部がダミーサインを入れていたのと同じ理屈か。
でも、紺野君が「アウトカウントごとに担当の数字を変えるんすか!?」と大声で言ってしまったので、更にサインを変えなければならなくなり、今度は投球数を足すことに。紺野君、対応できるか!?
今度は攻撃側になる阿部堀井組は、栄口君が「で どうする? 向こうが0点だから1点取れば勝ちだけど」と切り出すと、阿部が「打ちゃあいいだろ こっちは3番までに2人2年がいるし」と雑なことを言い出します。
西広君が「え」と意外そうですが、栄口君から「廉の球 打てるでしょ?」と言われ、沖君もうなずいてくれます。
そして、「リードは千隼だしな」と言う阿部に、「隆也と違ってイジワルくないって」と付け足す栄口君。それで、西広君も「そうか 打てるね」と前向きに。
守る側の紺野三橋組は、「…で リードはどうしたら」と青ざめる紺野君に、田島が「1点もやっちゃダメなんだから 内野ゴロでゲッツーが一番だな」と田島。
そして、「1点を打って取るなら右に打つだろ? なら内角攻めてカウント稼いでから勝負球?」と提案し、紺野君が「勝負球…というと…」と不安そうに訊くと、田島と三橋は顔を見合わせ、三橋が「か 考えよ」と言い、「−ですよね」と頭を下げる紺野君。
三橋は、「ダメ なら オレ 首 振る オレが いるよ」と、珍しく先輩らしい発言! 紺野君にはペカーッと後光が差して見えてます。
田島も「練習なんだからまずはお前が思ったようにやってみなきゃな」と同意。
そして、後攻の攻撃スタート、というところで以下次号です。
うーん、おもしろくはあるんだけど、話がなかなか進みませんね。
でも、次の攻撃も0点に抑えて2回もやってほしいと思うんですよね。
フミキにも、もう1回チャンスを!
2023年6月号
今月のひと言。練習試合でもわくわくするな!
堀井くんの投球を見て青ざめている三橋に、「…レンさん オレ達も投球練習やりましょっか」と声をかける紺野くん。
内心、「正直 どう接していいのか わからん」と困惑気味。……まあ、結局投げさせていれば大丈夫なんですけどね、三橋は。
紺野くんも三橋の球を受けて、「球速はないけど この変化球はスゲェ レンさん一人で夏の5回戦まで行ったんだ!」と、三橋のすごさを実感したようです。
しかし、真のすごさを知るのはこれからだろうね。9分割のコントロールを見てどう反応するかが楽しみですね。
さて、その後の練習では、モモカンが「今日は紅白戦をやるよ!」と宣言。形式は、3回までの2試合を計6回。珠数は一人40球までで、タイブレーク方式。
タイブレークとは、延長戦で点が入りやすいようにするために、あらかじめランナーを塁においた状態でプレイすることですよね、確か。
紅白戦のチーム分けはバッテリー中心で、まずはチーム堀井阿部。ここで、三橋がショックを受けるだけでなく、堀井くんも「ぎゃっ」と声をあげてるけど……いきなり呼ばれたからかな?
メンバーは、1番セカンド栄口君、2番ショート片倉君、3番レフト西広君、4番キャッチャー阿部、5番ライト中川君、6番ファースト沖君、7番サード高山君、8番センター古賀君、9番ピッチャー堀井君。
次はチーム三橋紺野で、1番センター泉君、2番レフト水谷君、3番ファースト大之江君、4番ライト花井君、5番サード田島、6番ショート巣山君、7番キャッチャー紺野君、8番ピッチャー三橋、9番セカンド芝原君。
呼ばれていない3人は塁審ということ。
チーム堀井阿部の方が1年生が多いですね。そして、花井キャプと田島が同じチームで、花井キャプの方が4番だ! 特に気にしている感じはないけど、どうかな?
モモカンは、「バッテリーにはどの組み合わせでもいいパフォーマンス出せるようにしてもらいたい」と言っていますが、三橋は不安そうですね。そして、いつものように阿部は全く気付いておらず、泉君が三橋の様子を気にしているという構図……フォローが大変そうですね。
もう一つの目的は、タイブレークの練習。公式戦の延長戦だということを意識せず、どうやったらより点を取れるか、または0で抑えられるかを考えてプレーするとのことです。いきなり公式戦でタイブレークだったらわたわたしそうですもんね。
モモカンは三橋と堀井くんにじゃんけんで先攻後攻を決めるように指示しますが、ブルブル震えちゃっている三橋。モモカン、三橋のマウンドへの拘りの理由を知っている訳ではないですもんね。びっくりして当然か。
青ざめたままじゃんけんし、負けてしまって更に顔色が悪くなる三橋。堀井くんは戸惑いつつも、後攻を選択。ベンチは三橋紺野チームが選ぶことになり、紺野くんの判断で一塁側で。……てか、田島が三橋に「一」の形に指を立てさせたのが先かな? それとも、三橋が「一」と意思表示しようとしているの察して、田島が手を貸してあげたのかな? ……わからん!
タイブレークは、高野連主催の大会では、国際大会の基準に沿って無死ランナー一・二塁からスタートなんですね。大会によって、いろいろな基準があるそうです。
グラウンドを整備して、ラインを引いて、いよいよ練習試合です。
試合開始の前に、「悠一郎は敬遠するぞ」と宣言する阿部。
「ケッ!?」と驚く堀井くんに、「マウンドでは帽子とらなくていい」と割とどうでもいいことを言ってから説明に入る阿部。
「それで1点やったとしてもあっちは後が続かない こっちは後攻だから取られた分を取り返せばいいんだ」とのことですが、堀井くんは「でも……練習なのに」と不満げ。
「…オレは 悠一郎さんとは勝負させてもらえないんスか」と聞くと、「はあ? お前と誰かの勝負の場なんか試合ン中にねェけど?」と怒鳴る阿部。またこの子は〜
栄口くんに「タカヤー 言い方ー」とやんわり注意されちゃってますね。阿部はわかってないようですが。
堀井くんは更に、「レンさんでも 敬遠させますか」と尋ねます。阿部の答えは「あ? するだろ?」というあっさりした肯定。
「こっちが先攻れ1点勝ってて裏を満塁で守ってたら 悠一郎だって敬遠できねえよ でもこっちが後攻だろ? なら1点やっても2点3点取られるよかマシだって考えになんだろ 投手が誰かは問題じゃない」と、更に説明。
「そんな打者なんスか」、「そんな打者だよ」というやり取りをしている時に、田島はベンチで「ゲンキだせ〜」と三橋の脇をくすぐっていました……
堀井くんは、「あの…じゃ 2試合目はこっちが先攻っスから 1点差で勝ってて満塁で悠一郎さんなら」と条件を示し、「そんな場がありゃあな」との阿部の言質を得、「わかりました! 1試合目は敬遠します!!」と納得し、やる気も出したようでした。
燃えているところに、阿部が「あとサイン バレねえように加工すんぞ」と言い出しました。またこの子は! そういう策士なことを考える〜
二塁ランナーがいるのでサインが見えてしまうので、通常のサインではなく変化させるということですね。それはわかったのですが、実際にどうサインを加工するのか、読んでいるだけでは全然イメージできませんね。これを覚えて間違えずにやっている高校球児たちはすごいなぁ。
そして、いよいよ練習試合開始です! バッターは1番なので、一塁ランナーは9番の片倉く……芝原くんの間違いでは? 二塁ランナーは8番の三橋ですね。
阿部は、「向こうの指揮は花井だよな」と推測し、「2番水谷だし 泉にバントはない」と予測し、サインを出します。
ランナーが2人いるので、2つめのサインがダミーなんですね。それがキーをランナーの数にするということですか!
堀井くんは、「ストレートを内角低め」とサインを解読し、まず1球を投じました。
というところで、以下次号です。
やっぱり、練習試合といえども、試合はわくわく感がありますね。
バッターは泉くんなので、初回から点が期待できますね。花井キャプや田島まで回るのか、それとも零封できるのか。気になるところです。
2023年5月号
今月のひと言。 三橋の9分割は健在!
先月号の練習の続きで、今度はバッテリーです。
阿部から「今日からバッテリー入れ替えんぞ」と言われ、震えだす三橋。徐々に関係正常化が進んでいると思っていましたが、まだ阿部がいないとダメピになってしまうという思い込みから抜けきれないのでしょうか。
しかし、高校野球も今は継投が当たり前ですからね。連投は避ける、休養を取るというのももちろんなので、バッテリーの組み合わせも固定とはいかないのでしょう。
特に、三橋は変化球が多いので、キャッチャーも捕れるように練習が必要なのですね。
今日の組み合わせは、阿部と堀井絃正くん、三橋と大之江侑くん、紺野千隼くんと高山哲臣くん。
堀井くんが中学校からピッチャーやってた子で、大之江くんが荒川シープリームスの子、紺野くんが阿部の後輩でキャッチャー志望の子、高山くんも荒シーの子ですね。
まずはサインの確認。三橋の変化球はス・シ・ナ・カ・まの5種類で、スはスライダー、シはシュート、ナはナックルカーブ、カはカーブ、まは”ま”っすぐですね。
三橋がサインの指の動きをやって見せますが、すぐには覚えられない紺野くん。それが普通だと思いますが、「はあ? もっかいやっただろ?」と容赦のない阿部。捕手はやっぱりこういうのをさっと覚えられないと務まらないのでしょうか?
一方、大之江くんは「スシナカマで指の数が1本から5本なんだ」とすぐに見抜きましたね。しかも、「親指小指でコースの指示ですよね どっちも出てないと真ん中?」とうのもすぐわかってましたし。彼が一番捕手向き?
それとも、荒シーのサインの出し方と似ていたのでしょうか? 高山くんもわかってたっぽいですもんね。
しかし、高さのサインが11個もあるというのは、大之江くんも驚きだったようですね。マスの中というのはストライクゾーンの枠の中のことだと思いますが、三橋はその枠内の高さは3分割、さらに状況によってはわざとボールにするために枠の外の上下も狙うことがあるという訳ですね。
三橋は「う……まだ」と言い、阿部が「秋大終わってからフォーム改造しててまだ調整が終わってない」と説明し、さらに「と こいつは思ってんだけどオレ的にはもう十分なレベルだと思う」と、さらっと三橋自慢を付け足していますね。
そもそも、ストライクの枠内を9分割で投げ分けるというのが普通じゃない話で、1年生たちはみんなびっくりしていますね。「サイン通りに投げるとかムリなんですけど〜」と思っているのは高山くんでしょうか。彼は投手になりたいという訳ではないですからね。
そして、更に三橋のサインは牽制、取り消しと続き、首を振るサインまで。阿部は微妙な表情ですが、彼としてはもうサインで首を振らせる気はないのかもしれませんが、三橋はあってもいいと思ってるのかなぁ。
ところで、フォーム改造後はもう三橋の9分割は見られないのかと思っていましたが、ちゃんと9分割ができるまで調整するつもりのようでよかった!
三橋の投手としての拘りでもあるし、出会いの時に阿部の目をキラキラさせたのはあのコントロールですもんね。
さて、堀井くんはサインは「レンさんと同じで」と言いますが……既に「レンさん」呼びか! 結構三橋に懐いてる?
しかし阿部は、「それやっと間違うからお前が決めたサインをこっちが覚える」と指示。堀井くんはさくっとサインを決めていますが、捕手候補二人はびっくりしていますね。阿部、自分ができることは捕手なら誰でもできると思ってるフシがあるから……
高山くんのサインも確認し、阿部はコースと球種を一発で出せるサインを考えるように指示。それから、高さはウエストとワンバンとリセットと真ん中、ダミー含めて3つで出せるように指示。
紺野くんは阿部の後輩なので、サインは元々わかってるんですね。
大之江くんもさすがにいっぱいいっぱいで「もっかい言って」と頼んでいますが、紺野くんは「まとめて表にしよう」と提案。覚えるの大変そうですもんね。
そこへ、モモカン父、百枝コーチが登場。相変わらず貫禄ある。
堀井くんはコーチとして会うのは初めてで、モモカンのお父さんだと知って驚いてますね。
百枝コーチは、堀井くんの球を1球見て「おお」と反応していますので、やっぱり速いのかな。ミットがいい音させてますし。
でも、スライダーは「すっぽ抜けか?」と言われるくらいなので、ちゃんと変化していないんでしょうね。
紺野くんは百枝コーチに「紺野の球も見せてくれよ」と言われてヒッと退いてしまい、「なるほど投手向きじゃねえな」と言われてしまいました。
百枝コーチは堀井くんに、スライダーは忘れようと言い、カーブはヒジが痛くなると聞き、シュートをはどうだと尋ねますが、「体が開いちゃうのが癖になりそうでやめました」と答える堀井くん。
ここ、消極的だと注意されそうなところですが、百枝コーチは「ストレートを大事にしてんだな」と言ってくれました。投手心をわかっているんですね。
この辺の指導の意味はわかりませんが、百枝コーチの指導で堀井くんのシュートはちゃんと変化するようになり、新たにチェンジアップも投げられるようになりました。さすが百枝コーチ、有能ですね。
その過程で、シンカーの握りをやってみて「こんな握りでコントロールできるとは思えません」と言う堀井くんに、「こりゃピッチャー向きだわ」と思う百枝コーチ。やっぱりコントロールに拘りがあるのが投手というものなのでしょうか。
後は阿部に任せ、次は高山くんの指導をする百枝コーチ。
「コーチすげえ」となっている捕手候補2人とは対照的に、ブルブル震えちゃってる三橋。やっぱり今でも「マウンドとられちゃう」と思ってしまうのか……てか、この場合は「エースの座をとられちゃう」かな? ひいては正捕手である阿部をとられちゃうのが不安ということでしょうか?
これまでも試合によっては沖くんが投げたり花井キャプが投げたりすることもあった訳ですが、本職の投手が増えるというのはまた別なんですかね。
まあ、阿部としては三橋以上に自分のリードを活かせる投手はいない訳で、絶対三橋以外にエースはあり得ないと思ってるでしょうけど。
そんなところで、以下次号です。
しかし、まだまだ試合には行きそうにないですね。そろそろだと思っていたのですが……
2023年4月号今月のひと言。花井もいろいろありましたから。
冒頭、阿部父が登場。ライトの工事の確認に来たのか、はたまた単なる見学か。阿部父は野球好きなんですもんね。崎玉戦の前に、阿部と二人で「4番は敬遠」の話をしてニィと笑っていたというエピソードは忘れられません。
すると、何やらぴょんぴょん飛び跳ねている選手二人と、それを見て走っている選手たちが……
何の練習かというと、モモカンが「反応速度と反応の正確さを鍛えてます」とのこと。盗塁の練習ですね。
相手投手が投げたと判断して、脳が「走るぞ」と体に命令を出し、実際に走り出すまでの時間を短縮するために、反応速度を上げる練習をするということだそうです。
具体的には、ホームにいる2人が4秒に1回の合図でジャンプしたりしなかったりするんですが、ジャンプするのが1人の場合は次の塁に進み、2人ともジャンプしたら戻り、どちらもジャンプしなかったステイという練習です。
阿部父が「結構できてますね」と言うと、モモカンは「じゃ少し条件厳しくしますよ」と言って、「高山君 古賀君 タイミングランダム!」と指示します。
すると、今度は4秒ごとの合図の時ではなく、合図ではないタイミングで1人がジャンプ。すると、途端に反応が悪くなる選手たち。わたわたどたどたしています。
「それだけでこんなにやりにくくなるんすかあ!」と感心する阿部父。「オレもやってみたいな おもしろそう」と言い出しますが、それは選手側なのか、サインを出す側なのか……選手側?
そこへ、抽選会に言っていた花井キャプ、栄口副キャプが戻ってきました。
モモカンが、新しいカバンとユニフォームを届けていただいたとこのタイミングで言うということは……届けてくれたのは阿部父? いろいろ伝手持ってそうだもんな。
早速ユニフォームを着たり、カバンを背負ってみたりする西浦っこたち。かわいいっすね。
そして、モモカンが「さあユニフォームも届いたことだし 1年生に背番号を配るよ!」と言い、一気に緊張が走ります。
11番は堀井君。2番手ピッチャーによくある番号ですね。これは順当。
12番は大之江君。13番は高山君。14番は中川君。荒川シーブリームス出身の3人が続けて。
15番は紺野君。阿部の後輩の捕手志望の子ですね。
16番は古賀君。17番は芝原君。18番は片倉君。19番は中崎君。20番は井原君。
花井の後輩の武石君はベンチ入りを逃してしまいました……
ボールパーソンとは、以前はボールボーイと言っていた役割ですね。
モモカンは、「今回は入部して間もないことから 背番号を決める際硬球経験があることを考慮しました」と説明。
「夏には硬球にも慣れるだろうし 今回は10番までを2年生が独占しているけど 夏の大会では1年生が一桁に食い込むつもりでがんばってね!」と発破をかけ、1年生たちは「はいっ」とよいお返事。
うひぃとなってるのは水谷かな? がんばれよ、レフト!
さらに、大之江君、高山君、紺野君、堀井君には、県大会の1回戦でスタメンで出すとモモカンが宣言。4人とも驚いていますが、一番動揺しているのが堀井君。ピッチャーだもんね。
「2年生が急に出られなくなったとして 初めての公式戦に心の準備もなく出場していいプレイができるかどうか」と言われ、青ざめる堀井君。「上に行けば行くほど厳しい戦いになるわけだから 経験詰むなら1回戦しかないんだよね」と言われ、納得するしかないようでした。
堀井君には、「展開によっては一回の途中でも代えるから……安心して?」と告げますが……安心かな? 一回で代えられるようなことになったら、それはそれでトラウマになりそう。
練習が再開されますが、背番号がもらえなかった武石君は無表情。これはつらいよね。「当日風邪ひこうかな…」とまで思ってしまったところで、花井キャプが「武石!」と声をかけます。
花井は、「監督に1年のベンチ入り相談されたときにお前の名前出しちゃったんだよ 軟式出身は戦力的には正直誰がベンチに入っててもあんま変わんないよ お前が俺の後輩だからついな…」とフォロー。そして、「でも気い抜いてっと夏もベンチ入れないからな 気落ちしてボケっとしてんなよ」と発破をかけます。さらに、「あと試合の日休むなよ 監督そういうの多分すげえ嫌いだぞ」と釘刺し。
花井……成長したねぇ。アオリでも「花井も色々ありました」と書かれているし。そうだね、いろいろあったねぇ。4番になったのに田島の方が活躍しているのにヘコんだりもしたね。自分と同じタイプに思える武石君の考えそうなことはわかるのかも。
というところで、以下次号です。
花井も最初はエラそうだったのが、モモカンに衝撃を受けて変わった訳だし。
今後、武石君がどう変わるかも楽しみですね。
2023年3月号
今月のひと言。マネジはいつ……
冒頭、第二グラウンドからラグビーのゴールポストが消失。少子化の折、集団競技はなかなか存続が難しいのでしょうね。 野球部の照明が入ったことだし。
さて、モモカンから1年生に昨日とは違うポジションをやってみることを指示。
2年生は10人、1年生は11人ですから、来年2年生が引退した後にどうなるかわかりませんもんね。まだまだチーム事情は厳しいんだ。
武石君、井原君には外野の練習をすることを指示。
捕手志望の紺野君にはブルペンに入ることを伝え、紺野君はうれしそうにしますが、続いて「捕手と投手 両方やるよ」と言われ、戸惑った表情に。
高山君と大江(大之江では?)君には投手と捕手のどちらをやりたいか訊き、大之江君は捕手、高山君は投手を希望。
紺野君は「あのお… オ オレ投手 もですか?」と言い出しますが、モモカンは目をキランとさせ、「投手経験あるんだよね?」と指摘。
そして、「花井君は投手と捕手をこなしつつ ライトのスタメンでそのうえ主将を務めてくれたの」と……よかったね、花井! モモカンの評価は高いぞ!
「あなたが捕手をやりたいのはわかってるから やってくれるよね」と念押し。
投内連携練習で、紺野君と高山君は早速投手役へ。堀井君は投手以外のポジションへ。どこに入るか迷っていた外野組の武石君と井原君は、昨日までのポジションと同じところへ入るように指示。
それを聞いて、古賀君は「内野から外されんのがどういう意味か分かってない」とモノローグし、大之江君も「あの二人が張るはベンチ外れた訳か」と思っていますが……シニアにいた子と学校の部活やってた子との認識の差かな? 部活じゃそれほどシビアじゃないところもあったろうしなぁ。
投内連携の後、バッテリー組はブルペンづくり。溝を掘り、溝にブロックを梅、土を盛り、プレートを梅、土を押し固めてマウンド完成。
「レン 堀井 投げてみな」と、うれしそうな阿部。こういうところはかわいい。
三橋の球を受けているのは阿部、堀井君の球を受けているのは紺野君かな? 高山君と大之江君はグラウンドのマウンドの方へ。モモカンが投球を見るようです。
阿部は堀井くんに「変化球やんぞ」と指示。「千隼もな」と振られ、「どぅえあはい」と不審な反応をしてしまう紺野君。阿部に「ああ?」と言われ、「はいっ」と背筋を伸ばしています。
「レン 教えてやれよ」と言われ、三橋も「ううっ うあい」と変な返事をしてしまい、「ああ!?」と詰め寄られ、「はいぃっ」と、やはり背筋を伸ばす三橋。……阿部、本人は普通にしてるつもりだろうけど、こわいよね。
教える側の三橋が何も言わないので、阿部がイライラしているのを察し、「堀井の持ち球はスライダーなんすけど これを磨くか球種を増やすかですよね?」と話しを切り出します。
やっているけれど上手くならないと言う堀井君に対し、三橋は「………やってるって 言うと なら 投げら………」と、何か伝えようとしますが、意味不明。阿部に「もう1回」と言われ、「や やってる は ない やってない」と言うと、紺野君が「練習量が足りないから投げられない?」と解説してくれました。「そういうイミ…」とか言ってますが、本来ならそれくらいの翻訳が君ができてしかるべきだぞ、阿部!
紺野君は堀井君が気に障ったかと気にしますが、堀井君は「レンさんがそう言うならそうだと思います」と発言。このわずかの間に、三橋は投手としての尊敬を後輩から勝ち取ったようですね!
三橋は、「ホリー君は球 速い オレ遅いから 変化球……」とつぶやき、今度は紺野君も翻訳できずに戸惑いますが、堀井君が「確かに中学ではストレートでどうにかできたから 変化球の練習するより速球磨いた方が意味あると思ってました」と翻訳してくれました。そして、「でも高校じゃ通用しない 先輩 変化球教えてください!」と、意欲的。何か、いい感じに先輩後輩になってきましたね。
他のメンバーは周辺視訓練をやっていました。懐かしいな、これ。田島が滅茶苦茶速くてみんな驚いたヤツですよね。1年生たちも目で追えず、手分けして数字おぼえてもう1回。
そんな中、武石君は桜が花の時期を過ぎ、葉桜に替わっているのに気づきます。最近、入学式の頃にはもう桜は散ってるもんね。
次のページでは、部員とマネジの募集動画を撮る花井キャプ。撮影係は西広君ですね。「マネ来て下さい!」の横断幕を広げているのは、泉君とフミキでしょうか? ……あんまりごつくないメンバーで選んだかな?
「ありがとうっ これできっとマネ志望の子来てくれるよねっ」と意気込むしのーか。
ですが、このビデオを流した新入生オリエンテーションの後もマネージャーは現れず……
そうこうしているうちに、春季大会が始まり、西浦は南部地区予選の2回戦で勝利。続く3回戦にも勝利し、県大会へ進出します。
つーことは、来月から試合モードですね! 新体制になっている他校との試合、楽しみだ!
日常パートも好きですけど、やっぱり盛り上がるのは試合ですもんね。
榛名が3年生になった武蔵野第一か、準さんと梨央くんがバッテリーを組んでいるかもしれない桐青か、因縁の美丞大狭山か、交流が生まれた崎玉か……
どのチームが出てくるかも楽しみですね。
2023年2月号
今月のひと言。 組分け!
田島と大学進学の話をして、バラバラになる未来を意識した三橋。
そして、春休みの最終日、みんなで買い物をする西浦っこたち。うどん屋はどこだろう? 駅はさいたま新都心っぽい気がする。
新学期初日、早起きしてドキドキしながらスマホで組分けを確認する三橋。
1組はショージ君とフミキ君……巣山君と水谷君ですね。2組にユー君。田島ですね。三橋は4組のようです。コースケ君、つまり泉君と一緒! よかったね、9組仲間がいて。
そしてページをめくると、2年4組の教室で、阿部と泉君が前後の席で話している姿が……そこへ三橋が合流。うれしそう!
「おー おはよおっ」とあいさつして、「コースケ君」と呼んでから、「……タッ タカヤ君」と呼びかける三橋! 名前呼びだ!
全然気が付かず、「おお いちいち お前のクラス 行く手間がなくなった」とかのんきに言ってますが、泉君はさすがに気づきました。「タカヤっつってたっけ?」、「呼び方 ”アベクン”だったろ?」と指摘。
阿部は配慮なく「…あ?」とか言ってしまうから、三橋の顔面が蒼白に。一大決心して名前呼びをしたんだろうに……デリカシーなさすぎ阿部。いつものことですが。
過呼吸状態のまま、自分の席へ行ってしまう三橋。新しいクラスだから、座るのが出席番号順なんですね。三橋は36番……阿部や泉君とは席が離れてしまうのね。
三橋の様子に何を感じ取ったのか、泉君に「えーと 1年間よろしく」という阿部。「おお まかせろ!」と請け合う泉君。三橋のメンタルケアのために、引き続き泉君にがんばってもらわなければならないようですね。
場面は替わり、部活見学に来たらしき女子生徒が二人。「こっちは軟式かな」と言っているということは、テニス部でしょうか?
そこにどやどやと通りかかる野球部。ちょっと避けてますね。威圧感あるか。
ここでの会話によると、花井キャプは5組なんですね。巣山君が「5組って理系? 花井文系だろ?」と尋ねて、西広君が「5組は交ざってるっぽい」と答えているということは、西広君も5組なのでしょうか? 一人になった部員はいないということですから、消去法で沖君と栄口君が2組で田島と一緒ということかしら? まあ、どちらかが5組の可能性もあるけど。
グラウンドに入る時の「あす!」というあいさつに、びくっとする女子生徒たち。相当の声量なんでしょうね。
続けてやってくる1年生たち。女の子の一人とクラスメイトの子がいるようです。……マネジ候補かな。
有能マネのしのーかちゃんは、1年生たちのクラスを確認。2年生たちのクラスは把握済みなんでしょうね。
1組が芝原君と中崎君。
2組が中川君と紺野君と武石君。
4組が大之江君と古賀君。
5組が高山君と堀井君。
9組が井原君と片倉君。
……まだ誰がどのポジションだったか思い出せないな。おいおい、ね。
そして、マネジ勧誘の念を推す敏腕マネジ、しのーかちゃん。さて、いつ頃新しいマネジが来てくれるかな?