2016年10月号
今月のひと言。ここでお休みなんて殺生な!
大地のホームランの後、注目の打者、石浪君の打席です。
阿部は「佐倉のHRのおかげで石浪には走者なしで当たれる」と前向き思考です。三橋はビビり顔ながらも、「ビデオで見たのは 内角引っぱるバッティングだった まずは様子見」と、結構冷静?
1球目は外のボール球でファール。球種まではわかりませんでした。
阿部は「1球目から外のボール球に手ェ出した 外の苦手意識はないのか? でも太い腕っぷしのわりにはそれほど怖いカンジはしないな」と分析。……それでいいのか?
2球目はカーブを内に入れてストライク。でも、石浪君は反応せず。
次はシュートですが、これは入れるつもりだったのがボールになってしまったようです。外過ぎという感じはしないので、高さかな?
阿部は「気にすんな」という気持ちで(声には出さず)ボールを投げ返し、もう1回外角を指示。ゆるいカーブを外に入れて、もう1回ファール。
それで阿部は「外待ってんのか? まあ 1試合見ただけで内好きって決めんのも乱暴な話か」と、次は内へのスライダーを指示。
そこを狙い打たれて、フルスイングの打球はフェンスを直撃! 二塁打となったようです。
阿部さん、「結局内かよ! だまされた!」とか思ってますが……一連の流れを見てると、君が読まれ過ぎという感じです。
花井が、「打球えらい速かったな!」、泉くんが「おお! 5番はやっぱ要注意だ!」とのやり取り。この外野コンビは結構好き〜(レフトの水谷も入れるとトリオですが、ここは出番なしのようです)
崎玉は、「連打きたよー!」「テルさんつづけー!」と盛り上がっています。
テルさんとは、6番レフトの田中君。夏はショートゴロ、レフトフライ、サードゴロと打ち取った相手とのことですが、今回は送りバントを手堅く決められ、1死3塁に。
モモカンが、「夏の大会はほとんどランナー出なかったから 崎玉の攻撃パターンは知らないも同然なのよね」と考えつつサインを送っています。これは阿部への指示だったようで、スクイズ警戒ってことですかね?
阿部は「次は投手だ 打つよりスクイズありだ」と内野に前進守備を指示したようです。
投手の市原くんことイッチャンは、「スクイズは警戒されてるだろうな」と考え、「石浪はいい球放らせるために5球かかったんだ。オレも頭使うぞ!」と意気込みます。そして、「バントしにくい球つったら内角高目のストレートか落ちる球 三橋はなぜかストレートはほとんどない シュートにしぼる!」と考えます。
そして、そこで阿部の指示がまんま、外へのシュートなんだな! それをヒッティングされ、打球はショートの頭上を越えて外野へ。3塁ランナーがホームインして、崎玉2点目です!
ここで阿部はマウンドに駆け寄り、「流れ切るぞ 次打たせてゲッツーだ!」との指示。そして、特にフォローもなくホームに戻る阿部……ダメでしょ! キャッチャーとして、ピッチャーのメンタルケアがなってないぜ!
三橋は「前の時と逆だ 2点 先制された…!」と不安げな表情。口元は”ムカつく笑顔”なんですけどね。
次のバッターは、8番ショートの原田君。「まだ1死 上位につなぐぞ トモの言う通りに…」と、何やら作戦のある様子。
阿部は「こんな構えじゃなかったよな 外角狙い? エンドランか? この回2点取ってんだ ダメ押しに思い切った作戦取ることはありだ」と、内へのシュートを指示。
この球に、原田君はすくって打ち上げますが、それがうまく内野と外野の中間あたりに落ち、ポテンヒットに。
次は、9番レフトの古沢君。
阿部は「上位行かないで切りてェぞ」と、ちょっと焦った表情。三橋は「今度こそゲッツー」と、ちょっと落ち着いたかな?という感じ。
ここの、阿部の「またクロス」というのが何のことかわからないのですが、構えのことですかね? 「こいつも内に踏み込んで打つつもりか」と考えてますので。
初球はストライク。外寄りだったので、古沢君は「外来たけど?」と渋い表情ですが、石浪くんの指示は内にくるという読みだったのでしょうか? でも、ベンチから「攻撃的に行こーぜ!」「振ってけー!」と声を掛けられ、「そだな 内でなきゃ打っちゃいけないわけでなし」と思い直します。
阿部は「やっぱ内待ちか? ためしに内いってみるか」と、今度は内へシュート。これがうまく読みを外させることになったようで、サードゴロでダブルプレイとなり、何とチェンジに。
田島の「おっしゃあ! ナイピッチ!」と、三橋の「ナ ナイサード!」のやり取りがかわいい。仲良しさんめ!
崎玉は、「オッケオッケ! こりゃまだまだチャンスあるぞ!」「しっかり守ろう!」「リベンジ!」(←これは大地くん)と、ベンチがいいムードになってます。
一方西浦。モモカンは、「1人いい打者が加わっただけじゃない 崎玉の子はみんなこの4ヵ月がんばってきたんだ」と、崎玉を評価。
そして、西浦の攻撃ですが……田島がヘルメット被って、「さーこっちも4番からだ!」と言って、その後……「たのむぜキャプテン!」
そうです。今回の4番は花井なのです! そして、打席に向かう花井……ってところで以下次号なんですが……
さらに! これからしばらく休載とのお知らせが!
ひぐち先生がご出産ということで致し方ないことですが……こんないいところで切らないでくださいよ! 崎玉戦が始まる前とかから休んでくださってもよかったのに……
再開は、2017年7月号からの予定だそうです。てことは、5月25日発売ですね。花井を活躍させてくださいね! 頼みますよ!
2016年9月号
今月のひと言。やっぱり試合はいいねぇ。
崎玉戦、1回裏の攻撃。バッターは2番の沖くんです。
前回の崎玉戦では活躍できなかった沖くんですが、「だからこそ オレに対しては今日は楽に投げてくるはず! 初球は振る!」と前向きです。
ですが、前回とは一味も二味も違う崎玉。1球目は何とスクリュー! 見逃せばボールの球ですが、空ぶってしまいます。
ベンチでは田島が1番バッターの泉くんに、「市原どうだった?」と聞いています。その隣に、何でか花井もいます。
泉くんは、「球速は変わってねーかな リズムは大分よくなった」と、冷静。そして、「あ スクリューもう来たぞ」と報告すると、田島は「いいねェ! やる気出る!」とうれしそう。前回は怪我で全然打てませんでしたからねぇ。
花井は、「沖も1球目からスクリューだ 前とは配球違うな」と話しに入って来ます。田島がちょっとうれしそうなのは、スクリューを打てそうだからなのか、それとも……
沖くんは、スクリューはボールになるから見極めようとしますが、それが裏目に出たのか見逃しでノーツーにしてしまいます。「ぜっこうちょお!」とメンタルを前向きにしようとしますが、3球目でセーフティバントをしようと構えたところ、これまでの市原くんにはなかった変化球が来て、バントがファールになってしまい、アウトとなってしまいます。
沖くんは次の巣山くんに、「カーブ来たよ!」と耳打ちし、「前はなかった球だ!」と注意します。
巣山くんは「スクリューとカーブで持ち球が左右に曲がる球ありになったわけね」と細かい分析。
しかし、大地くんに「3番も1球目は見てくる かな?」と読まれてしまい、1球目はストレートでストライク。「手ェ出せばよかった」と後悔する巣山くん。
ピッチャー市原くんは、「大地はあんだけ打つんだ 勝負カンは元々あるんだよ オレがヘタに首振るより まかした方がいい結果になる」と開き直ったようです。それだけ大地くんがキャッチャーとして成長したってことかな?
2球目もストレートで、外に寄ってしまってボール。これで並行カウントです。
巣山くんは、「1−1 決め球にスクリュー来るなら次の球は……」と考えてますが、予想外だったのかカーブをファールにしてしまいます。
2ストライクとなり、「次はスクリューありだ」と予測していますが、大地くんは「次はスクリューと思ってるでしょう」と読んでいて、ストライクに入るスクリューを投げさせてバッターアウト。ボールになると思っていた巣山くん、「あ あれ!?」と、思いっ切り顔に出ちゃってますよ!
これでスリーアウトとなり、チェンジ。2回の表、崎玉の攻撃です。
阿部は三橋に「まだ2回だし 緊張すっことねーぞ」と言いますが、三橋はカチコチ。(効果音はビキビキ)
「もう打たれたら打たれてでしゃーねーだろ」とか言ってますが、それでリラックスできれば世話はないよ! しかし、更に阿部さんってば、「まーいくら緊張したフリしてたって ちゃんと投げっからいんだけどさ」と、三橋を信用してるんだかしてないんだか、微妙なことを…… 「フ…フフ フリ?」と、三橋は訳わかんない感じになっていますが、阿部さんは「いつも通りでたのむぜ!」と、ホームベースの方へ戻って行きました。この子ったらもう〜
さあ、2回の最初のバッターは佐倉大地くんです! 元気よく「しゃあす!」と言って打席に立ち、「嬉しい〜!」と目を輝かせています。夏の最後の打席で、とらえたと思った球がフェンス際で取られてしまったことを、何度も何度も思い返して再戦を心待ちにしていたようで…… 「想像ン中では 柵 越えた 何回も何回も越えた!」と、イメージトレーニングは万全のようです。
三橋は、「フリってどういうことだ オレはホントはキンチョーしてないってこと か?」と、訳のわかんないことになっています。
阿部は「佐倉にまともに投げたのは”まっすぐ”1球だけだ まずは変化球から入る」と、スライダーをボールに。大地くんは動きなし。
じっと前を見る大地くんに、三橋は「佐倉くん お おこってる?」とキョドってますが、阿部はさくさくサインを出し、次はシュートを内へ。これはストライク。
阿部は「内外2球 球種も2つ 微動だにしないってなんだ?」と考えてますが、大地くんはぎらっと真剣な目をマウンドに向けるのみ。
そこで、「変化球全部見せてやるわけにいかねーし ”まっすぐ”行ってみるか」と、”まっすぐ”のサイン。三橋は「え まっすぐ だって それは う う 打たれるよ」と固まってしまいます。阿部は「ダメか?」と思いますが、三橋は「リベンジって言われた きっと佐倉君はあの打席を打ち直したいんだ でも 佐倉君が”まっすぐ”を打てるなら 決め球として投げた時に 打たれたら−…」と考え、投げることを決心します。阿部さんは、「お 投げるか」と、ちょっとうれしそう。
三橋は、「オレの球 あの時のままじゃない 勝負だ!」と、思い切って”まっすぐ”を投げますが……
大地くんは、待ちに待っていた顔で、その”まっすぐ”をジャストミート! 打球は外のフェンスに当たって観客席に落ちる大ホームラン! ぐるっとホームランのゼスチャーをしている審判はタイさんですね!
「マジかああ!」「よく打ったああ!」と、盛り上がる崎玉ベンチと応援席。
阿部さんは新しいボールを受け取ってマウンドに行き、「レン」と声かけ。……もう名前呼びで通すことにしたみたいですね、阿部さん。三橋は無反応だけど。
「よく投げた 結果は想像超えちったけど1点だし 浅い回で試せてよかった」と、キャッチャー目線で説明する阿部さん。
「佐倉の前にランナー出さねェこと あとはこっちが1点でも多く取ることだ 佐倉が”まっすぐ”を打っただけだ おさえられないわけでも 負けるわけでもねェ アタマ整理しろよ」「うん」と、三橋は返事してますが、まだ立ち直れてない感じ…… でも、たぶん栄口くんが、「三橋 切りかえ! 引きずることないぞ!」と声掛けしてくれ、表情がちょっと緩みます。やっぱり、阿部さん相手じゃリラックスできないのね……
阿部さんはキャッチャーマスクをつけ直しながら、「だけどマジで予想以上だよ 佐倉は中学で野球をやってねェ だから”まっすぐ”の目くらましが通用しない その理屈を差し引いても 1球見たあけでHR打てる打者がいるってのは−…」と、実はちょっとショックな様子。でも、「なんにせよ じっくり考えるのは後だ」と、次の打者に意識を向けます。
次の打者は、前回は出ていなかった5番、石浪くんです。ベンチでの分析力を考えると、脅威となる打者になるかも?
と言うところで、以下次号です!リアルでも甲子園が始まり、気持ちが盛り上がる時期ですね。埼玉県代表の活躍を期待しましょう!
2016年8月号
今月のひと言。試合が始まったはずなのに……何か動きがなくないですか?
さて、3番の沢村さんの打席の続きです。その打席をじっと見つめる石浪くん……彼が今回のキーマンのようです。
その石浪くんが一言。「待球はイミがないかも」。理由は、ビデオで見たより踏み込む幅が狭いので、疲れないからということです。この分析力、田島並みかも?
他の選手たちにはフォームがちっちゃくなったように見えていたということですが、それだけ無駄がない、疲れにくいフォームになったということなんですね。でも、そのフォーム改造のせいで、三橋のコントロールが4分割になってしまっているんですけどね……プラマイ、どっちに出るでしょうか?
「どーすりゃいい?」と尋ねられて、「いかに自分の好きな球を放らせるかです こっちの好きなコースがわかる程の対戦はしてないですから そこへ放らせる」と、石浪くん。しかも、「あの投手は球威で押せるタイプじゃないけど 球種が多くてコントロールがいい その投手を活かすために あの捕手は 打者に合わせたリードをしてくるんです」と、読まれてる! 読まれているよ、阿部! さらに、「原田さんなら得意コースは内角高目ですから 例えばクロスぎみに立って いかにも外角狙いのポーズを取る さらにかぶさり気味になってれば上体おこすために内角高目にくるかも」と、超具体的!
「真ン中はさすがにムリ!?」と聞かれても、「イヤ ベースから離れて立つんだ 楽にストライク取れるんだから真ン中付近にくるよ」と冷静に答える石浪くん。でも、「ストライクゾーンの真ン中にきたって ベースから離れて立ってたらオレにとっちゃ真ン中じゃないじゃん」とツッコまれると、「踏み込めよ 踏み込んで逆打ちだ スギ 今のお前ならあの東証のストレートでも振りおくれないよ」と、すぐさま返答。
これは……才能だけでやっている(阿部談)大地くんとは対照的な理論派のようですね、石浪くんは。
そんな石浪くんが夏大会に出ていなかったのは、アキレス腱を2回も切ってしまって入院していたからだそうです。
そんな彼に先輩らしき選手が、「ふつー1年は秋からだもんよ トモは自分の高校野球ほぼ損してないからな」と優しい言葉をかけてくれています。やっぱり崎玉は雰囲気いいよね〜。
でも、石浪くんはやっぱり冷静で、「…オレがいたって 夏はあそこまでだったと思います」と返します。そして、「みんな打倒西浦でさんざバット振ったからオレの言うこと実践できんですよ」と分析。
やー、これは阿部にとってはピンチかもね。読み合いで負けたらヤバイぞ!
そうこう言っているうちに、沢村さんはフルカウント。7球目まで粘ります。しかも、球種はシュート、カーブ、スライダーと使ってしまったようです。
そこで阿部さんは、「4番5番(サクライシナミ)との1回目にランナーがいるのはさけたい」と、ナックルカーブを要求! 沢村さんを空振り三振に打ち取ります。
それをじっと考え深げに見つめる石浪くんと、ネクストバッターズサークルから立ち上がる大地くん……
観客席で撮影中の偵察らしい人が「失投?」と思っていますが、塁審の人は「失投…じゃないぞ あのキャッチャーの表情 なんだあの球……?」と半ば見抜いています。この”塁審の人”が誰なのかの種明かしは後程!
西浦の応援席では、花井母、阿部母、三橋母がメガホンで「ナイピッチー!」と声援。母たちの声もそろうようになったようです。
阿部母に「ね 三橋さん 今のがナックルカーブよね?」と聞かれても、「は? …え?」と訳のわからない三橋母。
花井母は「ナックルカーブって すごい球 選んだよねェ 中学から練習してたんだって?」と、さすがの野球通的発言。阿部母は「タカは早く使ってみたかったみたいよ」と…… 阿部、何だかんだ言って家ではよく話す子なのね。主に相手はお父さんなんだろうけど。花井母は、「高校生で投げる子はホント マレよ」と絶賛で、阿部母も「楽しみねー!」とうれしげ。三橋母だけがやっぱりわからず「? ?? はあ?」。
この差は、本人が野球好きかどうかの違いなのか、それとも家で息子がどれだけ細かく野球の話をしているかの違いなのか……どうも前者の気がします。阿部母は息子たちのために応援している風だったけど、やっぱり自分も好きじゃなきゃここまで楽しめないよね!
阿部はベンチに戻りながら、「ARCのビデオ班来てんだろ 1球じゃチェックされねーかな 対戦まで隠しとけたらよかったけど 対戦できなかったら本末転倒だかんな」とモノローグ。この子はホントに思考回路が高校生離れしてるねぇ。試合中に他校の偵察まで気を回すとは…… でも、今回は石浪くんに上をいかれてしまう可能性も、なきにしもあらずかな?
さて、崎玉高校の1回の守備です。ピッチャーは変わらず2年の市原くん。イっちゃんですね。キャッチャーも変わらず1年の佐倉くん。ファーストはさっきの3番バッターの沢村くん。たぶん2年。セカンド古沢くん。この子はどっちかわからない。サードは杉田くん。石浪くんが「スギ」と呼んでいたから、たぶん1年。ショート原田くん。ベンチでの会話からすると2年かな? レフト田中くん。この子もどっちかわからない。センター上村くん。この子もたぶん2年。ライトは石浪くん。彼は1年ですね。
さて、崎玉の応援席も元気。前の対戦でも気合が入っていたおじさんが、「西浦倒せよ! サードでタイが見てるぞ!!」と怒鳴ります。
そう! 三塁の”塁審の人”とは、前回の崎玉の主将、タイさんでした! 4市大会では各校が一・三塁の塁審を担当するそうです。
ここで、モノローグで栄口くんとたぶん巣山くんが、「あ 三塁審」「去年の主将の人だ」と思っていますが、ここはちょっと間違い。去年も主将だったかもしれなけど、西浦と崎玉が対戦したのは同じ年の夏大会なので、西浦っこたちの認識としては「前の主将」とでもすべきですね。夏と秋で、三年生が抜けて部の体制が変わる訳ですから。
西浦の1番は泉くん。以前崎玉と対戦した時は、田島が怪我で1番にいたので3番でしたが、今回は1番です。
市原くんは「2本打たれたのはどっちもストレートだった どーする大地?」と目線で訊いて、大地くんは「この人は右で打ってたハズ… スイッチだ 1番になったから左へ入ったんだな 1回の1番は様子見する だから1球目はストライク」と、サインで答えます。あ、何か成長してるカンジ?
阿部も、「お 首ふんねェじゃん」と、変化に気付いています。
そして、1球目は恐らくストレートでストライク。いい感じです。
大地くんは「サインの間隔短く」と、すぐに次のサイン。次は、「外1つ入れたから今度は内 怖がんないで投げる!」と、またストライク。これで泉くんはノーツーと追い込まれます。
「スクリューいきます」「オッケ 遊び球はいらない!」と、早いテンポで3球目。泉くんは空振り三振で1アウトです。
阿部は「投げ方がキレーンなったな ヒジが上がって上体もつっこまなくなった」と、またもやよく見ています。
モモカンは、「前の対戦でスクリュー打てたのは花井君だけなのよね だけど 全てスクリュー投げられるわけじゃなし 基本通りストライクを逃さず振ってくことだよ!」と強気です。(それに、前回は田島が怪我で打てなかったけど、今回は好きに打てますもんねー)
次は、2番の沖くん。
市原くんは、「夏は7番にいてもバント要員だったんだ 2番にいるってこたァ役割ハッキリしたんだろ」と冷静。大地くんも、「さぁトントンといきましょう!」と自信ありげです。
やっぱり、今回の崎玉はかなり成長しているうえに、攻撃は新兵器も控えていると見て間違いでしょう。
西浦だって成長しているとことを見せなくてはなりませんね。ガンバレ、沖くん!
しかし、崎玉戦と言えば花井回……
今回は全然出番がなかったけど、少しはドラマを期待したいな!
2016年6月号
さて、試合開始です。今月のひと言。崎玉高校再び!(タイさーん!)
班分けが自由に組めないらしい鎌倉遠足はさくっと1ページ半で終了し、舞台は4市大会へ。
この4市。採野市はさいたま市のことですね。浦中市は浦和市、宮央市は大宮市、与原市は与野市、石規市は岩槻市かな? 浦和市が元の県庁所在地ですが、新幹線が停まる交通の要所は大宮市です。
私はこれらの市の市民だったことはないので、4市大会というものがあるのは知りませんでしたが、ここに出てくるということは、ARCは埼玉県の中心部にある高校なのですね。モデル校はどこかなぁ?(思い当たるところがないんですが……)
さて、その4市大会は、10月から11月という時期に行なわれるので修学旅行の日程とかぶってしまって2年生抜きになる学校もあるそうですが、西浦は1年生のみのチームなので問題なし。予選ブロックを勝ち抜けて決勝トーナメントに進みます。
予選ブロックの試合を終え、着替えているらしい西浦っこたちのところに、別ブロックの試合をチェックしに行っていたらしい浜ちゃんからメールが。キャプテンだから、花井のケータイにです。西浦と決勝トーナメントで最初に対戦するのは、夏大会の予選で当たった崎玉高校! 大型新人スラッガー、佐倉大地くんがいるところですね! そして、崎玉では、夏大会の時はいなかった選手が5番に入っているらしいです。
チェックの行き届いている千代ちゃんによると、その5番の「石浪」君は、選手名鑑に名前があったけれどベンチに入っていなかった人だそうです。その事情はおいおい明らかにされることでしょう。
試合のスコアをじーっと凝視する三橋に、阿部が「今回は敬遠ナシだぞ」と宣言。「5番が打ってんし 相手は前回コールドした投手だからな」ということですが……そうそう、崎玉戦は阿部がコールドにしてほしいって言ってコールドに挑戦してやっちゃったんだよね。阿部のえげつなさがよく出ていた試合だったわ……(でも、あの試合はタジハナの回だったけどね!)
更に阿部は、「それに崎玉に勝てば次は ARCだ」と。決勝トーナメントは8校で闘うので、1勝すればすぐ準決勝で、トーナメントの端っこにいるARCと当たる訳ですね。
「佐倉はいい打者だからな ARCの前にお前の球 試そうぜ」と、阿部さんは自信満々な感じです。さすがメンタルアンケートでハイスコアを出した男だわ……
花井さんは渋い表情で、「先に意識いくのはどうかと思うけど 意識せずにはいられねーよな」。
田島は無邪気に、「オレは前回打てなかったからスクリューたのしみ!」と前向きです。田島はその前の桐青戦でシンカーを打つために腕を痛めてしまい、崎玉戦ではバントばっかりだったんですよね。それで花井が4番だったんだけど……
田島が「カントク! またスクリューお願いできますか!?」と訊くと、モモカンは「市原君とは球筋違うみたいだけどいい?」と応じ、田島は「はい! サウスポーでスクリューなら大分参考にできます あとはビデオ見て脳内修正かけます!」と、またトンデモないことを言っております。モモカンが「器用ねェ…」と感心。ハートマーク出しているのは花井母では!? 花井さんは「オレは打ったし…次も打つし…!」とモノローグしてますが、まだまだ表情に余裕がないぞ! もっと本気で強気になってほしいなぁ。
そして、いよいよ4市大会決勝リーグの1回戦。
早速、佐倉大地くん登場! 三橋の姿を見つけてたかたーっと走ってきて、「おはよーさんです!」と元気な挨拶。三橋はびっくうっとなってて、田島もちょっと驚いた様子。
大地くんは、「今日は勝負 しまっ しまっ」と、三橋並みにどもってますが……この子の場合は勢い余ってなんでしょうね。
続けて、「…すっ してっ …くれますか?」 なんで敬語?
三橋は青ざめつつも、小さくコクっとうなずきます。
それを見て大地くんは「よっしゃあ!!!」と盛り上がり、「リベンジっすよー!」と気合入ってます。三橋はいっそうビクビク。
大地くんと別れてから、田島に「わくわくしねェの?」と聞かれ、三橋が「ううう…」とうつむいてうなっていると、田島が「レン!」と呼んで手を十字にし、「プラス思考ビーム!」と、メンタルトレーナーさんに言われたアレを実践。……田島がやるからギリギリ許されるラインだわ、これは……
三橋も「うう〜」となりながらも「プラス!」と返し、この二人の間ではうまくいっている感じです。
場面は移って、着替えている崎玉の選手たち。
野手あがりピッチャー、いっちゃん先輩こと市原くん登場。「えっ 向こーにピッチャーと話したの?」と大地くんに。大地くんは、「はい! 今日は敬遠しないって言ってました!」とうれしげ。
「マジかよ 敬遠ナシはありがたいけど…」と、大地くんの行動にちょっと引いている感じ?
「今回はトモが復活したから敬遠でもよかったんだけどな」と言われ、恐らくトモで5番で石浪くんらしき少年は、「…そんな期待されたら困ります……」と控えめ。
大地くんは「期待しちゃうよー! なんでそんなひかえめなんだよー!」と浮かれ気味。
いっちゃん先輩に、「そいで大地 よけーなこと言ってねーだろな」と釘を刺されちゃいますが、「へっ あー だいじょうぶっす! リベンジって言いました!」とあっさり言っちゃいます。
先輩方が「うひゃあ…」と苦笑いを浮かべていますが、「まァ リベンジだからな」と言った後、「勝つとこ タイさんに見せてやろうぜ!」との檄に、「おお!」とみんなの心が一つになりました!
そして、次のページを見ると、タイさんが観客席で見守ってくれてるんですよ! うわーん、タイさーん!
タイさんは和さんの次くらいに先輩らしい先輩なので好きです。崎玉っこたちもかわいいな!
次は西浦の応援席。「挑め!」の横断幕を掲げる三橋母と浜ちゃんです。
浜ちゃんは前の崎玉戦は授業があったので観に行けなかったのですよね。応援団のみんなとメールを待っていて、「勝ちました」というメールが三橋母から送られてきて、3人で「やったぁ」と震えてましたよね。懐かしいなぁ。(作中では数ヶ月ですが)
そして、西浦っ子たちがグラウンドに入って来たのに気付いたのか、「新しい円陣見ましょう!」と駆け下りていく浜ちゃん。
ベンチ前で円形に並んだ西浦っ子たち。
花井キャプが「前回のこと意識しすぎず 次のこと意識しすぎず 油断しないで! プラス思考で行くぞ!」と述べ、みんなが「お!」と応えてから、「にしうら!」「おおお!!」と、上を向いて声を出す円陣です。前の円陣は、かがんで下向いてやってましたよね。絵的にはそっちの方が好きだけど、これもメンタルトレーニングの一環なのでしょうね。
先攻は崎玉のようです。
プレイボール前に阿部はマウンドに向かい、「前回2ヒットに押さえた相手だ さすがに今日は気持ちに余裕あんだろ」と言いますが、三橋の笑顔はめっちゃひきつってます。
阿部は「石浪と佐倉はいるけど オレはこの2人が楽しみだよ」と言いますが、三橋はうなずくものの白目のまま。
恒例の「手ェかせ」ですが、三橋の手はやはりひんやりしているようです。
阿部はちょっとあきれ気味で、「何を緊張してんだ?」と尋ねますが、三橋は「コ コントロール がっ」とどもってしまってます。「”だいたい4分割”で今は十分だよ」と阿部さんは言いますが、三橋は顔を青くして無言。やっぱり三橋は自分のよりどころはコントロールだと思ってるということでしょうかね。9分割ですもんね……
「まー完全じゃないのは認めっけど あんま細かいこと気にしないでやろうぜ」と、さすが阿部さん、メンタルアンケートハイスコアの漢!
「プラス思考! 上向け!」と言い、キャッチャーミットで三橋の顎をぐいっと上げされます。まあ、阿部さんったら男前!
三橋は「う プ プラスッ」と何とか応えてますが、前向きになれてる感じはないですよ〜
「石浪の前までで切るぞ!」「うん!」 ここではちゃんとしたお返事。
とは言え、三橋、「前の試合で楽してしまったから 今回が大変なんだ」とモノローグしてますが……阿部さんはきっと前に敬遠したから今回大変とはつゆほど思っていないでしょうね。
でも、「エースは逃げられない 今日は 勝負だ!」と、何とか前向きになれた感じの三橋です。
1番はサードの杉田君。阿部さんはボールから入る指示。三橋は「阿部君は オレのコントロールを 信用してる!」と、投球にも気合が入ります。最初の球は注文通りのボールで、2球目はボールからストライクになったように見えるカーブで、空振りのストライクを取ります。阿部さんは「1番になってっからどうかと思ったけど あんま変ってないか?」と、失礼なことを考えています。
1番杉田くんは次の球を打たされてしまい、3球目にしてサードゴロで1アウトです。ベンチに戻り、彼が「夏よか変化球にみがきかかってる気がします フォームおとなしくなってんスけど 今日は調子良さそっすよ」と報告。大地くんは「やっりー! リベンジにふさわしい!」と喜んでます。ホント、前向き…… メンタルアンケートやらせたら田島の次にハイスコアかもね。
2番上村くんもセカンドゴロに倒れ、3番の沢村くん。彼はたぶん2年生ですね。大地くんが敬語使ってるから。
1球目はやはりボールから。次はストライクが来るはずと読みますが、ここは見ます。「ホレ打ちごろ…と思うと曲がるんだよ 夏はこれをみんな引っかけたんじゃんか ほっとけば球数増えるタイプの投手なんだ 球数放らせる作戦は地味だけど けっこーテンポ悪くなるもんだよ 1打席でも多く大地たちに回すぞ!」と意気込んでいます。待球作戦ってヤツですかね? そういうことをやられたらやられたで、阿部が何か考えるとは思うけど……
そんなところで、以下次号です!
西浦応援だけど、タイさんのために崎玉にも勝ってほしい気がするし、でもARCとの対戦は外せないだろうし……やっぱり試合が始まった方が気持ちが盛り上がりますね!
2016年5月号
今月のひと言。阿部の自己評価高過ぎ(笑)!
今回も引き続き理論回。メントレ続編です。
ノックで捕球し損ねた時、「いいミスだよ!」と言うようになったモモカン。メントレの指導員の松崎さんに、ノックを「成功体験を積み重ねる場にしませんか?」と提案されたからなのですが……最初、すごく違和感。でも、ミスの直後の球はみんな取れるようになります。
午前中の練習の後、お昼ご飯を食べながらの会話で、泉くんが「今日モモカンいつもと違ったな」と口火を切り、文貴が「うん オレ今日1回も怒られてないよ」と返すのですが、それに対して花井が、「いつもだって怒ってないだろ」と指摘。もう、花井さんってば…… それで、文貴は「うーん じゃあ注意の仕方がいつもと違う?」と言い直します。栄口くんが「はじめちょっとゾワッときたけどなんか今日はやりやすかった」と言っていますが、その後ろで沖くんが「うんうん」とうなずいているのがかわいい…… そして、西広せんせーが「松崎さんに何か指導されたのかな」と言って、巣山、花井、文貴が「そっか…!」となるんですが……花井さん、あなたくらいは気付いて!
沖くんは、「ミスをほめられるって変なカンジだけど そんなことでけっこう体が軽くなってビックリした」と言って顔を赤らめていますが、思い当たるところがあるのか、栄口くんと西広くんも顔を赤らめているのですが、阿部さんは全然表情変えずにお弁当をかっ込んでいるという、とっても阿部さんの特色が現れたコマとなりました。田島が「そんだけモモカンが怖かったんだなー」と言って、三橋がものすごくビクッとなっていますが、沖くんも「こ こわいよー」と気弱な返答。やっぱり三橋と沖くんは感覚が近いみたい。
それに対して花井さんは、「そんなにこわくねーだろ」と返すのですが、栄口くんと西広くんが声を合わせて「こわいよー」(沖くんも後ろで青ざめています)と言うので、さらに花井さんが「しかんのと怒るのは違うだろ!」とモモカンを弁護。文貴、西広せんせー、沖くんが、「でもこわいよ〜〜」と言っている中、やっぱりへーぜんと飯食っているのが田島と阿部。この二人ってメンタル的に近いものがあるのかもしれないですね。
モモカンは、指導員の松崎さんと二人でお昼。
そして、ノックでのミスの指摘について、「どこかでミスを責めるのが楽しかったんだと思います」と自己分析するモモカン。
もともとは「男の子になめられちゃいけないって気持ち」があって、「母親的ではなく父親的な指導が必要だ」と思っていたということですが、やはり女性監督として、いろいろと指導方法に悩むところがあったんでしょうね。表には出しませんけど。
でも、地ページをめくると笑顔で、「でもほめていいんですね! 私 ほめ言葉ならいくらでも出てきますよ!」と、前向き。松崎さんもまぶしそうに「くー…」っとなってます。
……ん? これはフラグか? 花井さん、気を付けて!
それから、「レベルの高い選手はプラス思考だし人のうまいところ見つけるのもうまいんです」との松崎さんの言葉ですが、これって田島のことを言っているかのようですね。この作品における田島の立ち位置ってそこかな?と。
モモカンの、「それは 性格…ということとは違うんですか?」という質問に対して、松崎さんは「”性格”ってなんですかね?」と問いかけます。「持って生まれたものはあるでしょうけど どなられ続けて育った場合とほめられ続けて育った場合で、同じ”性格”になると思いますか?」と。そして、「メンタルは鍛えられると言いましたけど あいさつと同じようにテクニックとして身につけられると言うこともできると思います プラス思考は試合で使える”技術”だと思ってください」 ……これ、どこかで聞いたと思ったら、あれですよ、あれ。「ヒカルの碁」! 伊角さんの中国修行の回! 感情のコントロールは”技術”って話!
さて、午後は松崎さんから西浦っこたちへの講義。
昼休みにテストをやって自己採点した結果の説明ということですが、まずはそれぞれの結果の円グラフ。協調性、競技意欲、精神の安定・集中、自信、作戦能力とあって、これの円が大きいほどよくて、へっこみやでっぱりが少ないとバランスがいいそうなんですが……
花井キャプは、協調性が高いんですが、精神の安定・集中がやや低目。沖くんは全体的に小さい円。田島はどれもマックスに近い(天才め!)なんですが、勝利意欲だけ低い。巣山さんは精神の安定・集中がマックスに近くて素晴らしい! さすが男前! ほれる! で、次のページに行って……阿部の円グラフが全体的にすごく高くて噴いた! 阿部さんってば、自己評価高過ぎ! 三橋の円はちっちゃいんですが、協調性だけすごく高い。文貴も協調性は高くて、リラックスも高目。西広せんせーは自信や闘争心が低いんだけど、協調性はやっぱり高い。
作戦能力が低い人は、「やらされてる練習だし 試合でも言われた通りにしか動いてない」ってことだそうですが……三橋、へこんでるね。でも、阿部さんと田島はその辺パーフェクトです。
次に、「心理的協議能力の因子別プロフィール」ですが、花井キャプは全体的に高目、三橋は協調性だけマックスで、他は底辺。巣山、田島、阿部も全体的に高目。つーか、田島は競技意欲以外はマックス。
で、協調性はチーム平均が満点に近いということで、チーム内のコミュニケ―ションは万全だということですね。
そして最後に総合判定。5段階で210点以上が5で、230以上あると全国1位、220あれば何やっても全国レベル、チーム全員が210以上あれば全国行けます、ということなのですが……田島と阿部が230以上! 細かく言うと、田島が235、阿部が230です。これは……田島はともかく、阿部の自己評価がやっぱり高過ぎって気がする。(ところで、みんなが驚いているコマで、三橋の練習着の背中に少し消えかかった「1」があるのがかわいいッスね!)
220以上の人はいなくて、210以上で巣山の手が上がります。男前って感じ!
綜合評価が4の人で、文貴、花井キャプ、西広くん、泉くん、栄口くんの手が上がるのですが……花井キャプはもっと自己評価高くしてもいいと思う! 文貴と2点違い、西広せんせーよりも総合低いって変でしょ!
で、沖くんと三橋の総合評価は”1”……
松崎さんに、「これがどういうことかわかるかな?」と言われて、花井キャプが「他は4以上なんすから この2人をみんなで盛り上げてやればいいってことすよね!?」と発言! うおーっ、花井、成長したっ!!
松崎さんも、一瞬虚を突かれた顔をした後、「すばらしい! これがチームワークなんだ! さすが協調性ほぼ満点のチームだ!」と絶賛。
でも、「”4以上”は別にいい評価じゃない」と釘を刺します。「総合評価4以下の人はいくら練習しても無駄に終わるかもしれない 本番であがって実力発揮できないかもしれないからだ 全員が満点取れるようメンタル鍛えていこう!」とのことでした。
ここからメンタルトレーニングにもっていくのですが、両手を広げて「ゼッコーチョー!」は、高校生には恥ずかしいかな…… 阿部とか、すごく複雑そうな顔でやってますが……
ボディランゲージは気持ちに影響力を持つということで、トイレに行く回数と同じだけ「ゼッコーチョー」とやってごらんということなんですが……まあ、できる、かな? 西浦っこたちは純粋だもんね……
そして、”勝利意欲”がみんな低いということが指摘されます。田島すら、ここは低いんですよね。阿部と三橋がやや高いんですが、比べてみてということで、マックスには遠い。
で、「チームで目標ともう一度確認するといいんじゃないかな」と提案され、花井が「…甲子園優勝 です!」と、ちょっと自信なげに言うのですが、松崎さんは「よし メンタルの世界では日本一世界一を目指すのは当たり前だ!」と言います。”メンタルの世界では”ってのがちょっと気になりますが、肯定してもらえたのはよかったんじゃないでしょうか。(みんなで決めた”目標”には、ただ”目指す”んじゃない意味があると思いますけどね)
そして、「メンタルの力ってイメージの力なんだ もっと強く もっと具体的に 自分が甲子園優勝する姿をイメージしよう イメージできないものは実現できない!」との指摘。
最後は、「甲子園優勝 やってやろうぜ!」「はいっ」で、きれいにしまった感じです。
これで、次回はどんな展開がくるのかな? そろそろ試合が恋しい気がしますが……
それにしても、テスト結果で阿部さんのに一番大ウケでしたが、一番萌えたのは巣山さんの結果でしたね。自然体でやった結果の高得点という気がする。……あれは惚れてまうやろ〜
2016年4月号
今月のひと言。……休憩回かな?
前回はタジハナ的に盛り上がりがありましたが、一転して西浦の第二グラウンドです。
フェンスが高くなりました!
以前、花井が打ったボールがフェンスを超えちゃったからなので、巣山に「花井スゲーな!」と言われ、顔を赤らめる花井キャプがかわいい。
そこへ阿部が! 「”花井フェンス”だな」と爆弾を投下! おおっと盛り上がる西浦っこたち。更に赤くなる花井がちょっとかわいそう……(ここ、田島の反応は画面外。ちょっと気になるけどね……)
モモカンがメンタルトレーニングの指導員さんを伴ってやって来て、盛り上がりは終了。
指導員さんは大学3年生だそうで、これから月1回くらい指導に来てくれるそうです。
メントレの最初は、二人組になってのじゃんけん。そして、負けた人が勝った人に「科学的トレーニングとは何か」を説明するように指示されます。
それぞれ四苦八苦しているうちに1分経ち、今の説明で納得できた人は手を上げるように促され、手を上げたのは沖くん一人。説明者は西広先生です! 説明は、「誰がやっても同じように効果があること」。指導員さんも、「なかなかいいね!」と評価。
指導員さんの説明によりますと、まずなるべく偏りなくたくさんのデータをとって、そこから推論して検証して研究して、トレーニング結果を結び付けていくのだそうです。一流選手にはメンタルを強める何かを練習や生活に取り入れている人が多くて、そのデータをたくさん集めて推論・検証・研究して、誰でもできる形に作ったのがメンタルトレーニングなのだということでした。
それから、試合に勝つには心・技・体のどれが一番重要だと思うのかと問いかけられ、”心”だと思う人のところで田島が真っ先に手を上げました。それから、阿部、花井、西広くん、栄口くんも手を上げます。次に”技”だと思う人と聞いたところで、「やっぱオレも心で!」と巣山が手を上げ、沖くん、水谷くん、泉くんの続きます。三橋もそ〜っと手を上げ、全員”心”でまとまります。
でも、”体”、”技”のトレーニングは毎日やっているのに、心のトレーニングを毎日やっている人はいるかと問われ、「そういうことか……」とみんな気付きます。
花井が「一応メントレとして毎日練習前に瞑想していますが… その…あんまトレーニングってかんじではなくて…」と説明し、指導員さんは「瞑想いいと思うよ」と評価しつつも、「でも確かに それだけでトレーニングとはいえないよね」とばっさり。
なぜ”心”についてはチーム全員が重要だと考えているのに何もしないのかというと、「方法を知らないからだよな!」と説明します。日本の野球界はまだまだメンタルに対する理解が少なく、自分が選手だった時にやったことがないから指導者は練習方法も持っていないし練習時間も取っていないのだということです。プレッシャーに弱いのも、実力を発揮できないのも、メンタルのトレーニングをしていないので、メンタルの弱さは言ってみれば指導者のせいなんだという説明を聞き、モモカンが苦笑い。
でも、指導者もメンタルがトレーニングできることを知らないので、普段全く練習をしていないのに試合の時だけ気合を入れろと言われることになる。いくら技と体を鍛えてもその力を試合で発揮できなければ無意味なので、試合で常にベストプレイをしたいなら、メンタルも一緒に鍛えなければならない。ということで、メンタルも毎日トレーニングするのが基本!……ということで、実際にメンタルトレーニングに入ります。
まずはいつもやっている瞑想を、音楽に合わせて呼吸しながらやることにします。
そして、いつもはアップに入るところですが、「メンタルもアップしよう」、「リラックスのあとはメンタルもアップが必要」ということで、音楽を変えます。曲名はわかりませんが、みんな知っている曲なのかな? アップテンポらしく、曲に合わせて手拍子し、「えがおね!」と指示が入ります。続いて、となりの人とあっち向いてホイして、「勝ったらすっごくうれしがる!」「負けたら本気で悔しがる!」という指示が出て、「は?」と訳がわからない顔をしつつも、やってみるとさすがの柔軟性でオーバーアクション。花井の「おっしゃあ」と喜ぶ顔がかわいい……
どんどん音楽が早くなり、手拍子しながら「ホイホイホイ」と繰り返し、さいごはハイタッチで「いえー!」。
これはサイキングアップと言って、メンタルをアップする方法なのだそうです。
更に、練習中に「キチー ダリー ネミー ダメダー」という言葉が聞こえてきたら、「プラス思考ビーム!!!」と、ウルトラマンのようなスぺシウム光線のポーズ。(ちょっとここ引いた……)
で、ビームを受けた人はセーフのポーズのように手を広げ、ぐるーっとまわって、スぺシウム光線のポーズで「プラス!!」とすると。
西浦っ子たちもちょっとびっくり……
マイナス思考は自分では気づかないけれど周りの人間はマイナスな独り言はすぐわかるので、見つけたらすぐ指摘ってことみたいです。その訳は、マイナスな独り言は聞いた人間のやる気に冷や水を掛けられるから。マイナス思考の人間が1人いるだけですごくチームの足を引っ張るので、全員がプラス思考にならないと100%の力を出せないということです。
……でも、高校生にとっては「ビーム!!」はちょっと恥ずかしいよね。みんな納得して、「はい!」と元気に答えてるけど。
西浦っ子たちが通常の練習に入ったところで、モモカンと指導員さんがちょっと話します。
指導員の松崎さんも小中高と野球をやっていたそうで、今回は自分も勉強ということで無償で協力してくれるそうです。モモカン父の紹介のようですね。で、心理テストの用紙の実費と、松崎さんの先生のテキストとトレーニングワークブック、合わせて3000円だそうです。
そして松崎さんは練習に加わって行きながら、「女性監督たァ聞いてたけど 心の準備が甘かった!! あんなキレイな人だとは…!!!」と心の声を…… まずいよ、花井! ライバル出現だよ!
モモカンは、「メンタルが弱いのは指導者の責任」という言葉を反芻しつつ、父との会話を回想。追い込むことで精神力がつくのは、「ものすごく前向きで追い込まれるのがスキで監督を信頼している選手」だけだそうです。うーん……田島でも当てはまらないかもね! 追い込まれるのは好きじゃなさそう。
モモカンが練習予定をホワイトボードに書いていると、松崎さんから「…一言いいですか?」。
ここで今月は終了!
ちょっと中途半端なところで終わっちゃいましたね。理論回もそれなりにおもしろいけど、そろそろ試合が恋しいかなぁ……
2016年3月号
今月のひと言。タジハナ者的に気になるところ。
さて、花井キャプの悪夢というか……田島家でのバーベキューです。
田島がチームメイトを家族に紹介するのですが、千代ちゃんのことまでちゃんとフルネームで「しのーかちよ」と紹介したのに(まあ、水谷のところで「水谷コメ」とか、浜田のところで「浜田はまだー」とかふざけてますが)、最後の花井のところで詰まって、「花井の名前ってなんだっけ?」となるんですよ!(ここの花井の恐怖?の表情が何とも言えない)
で、誰もわからないところで、千代ちゃんが「…あずさ だよね?」と言ってくれるので、花井も「おう」と答えるのですが、この辺の花井の嫌そうな表情がまた……
しかも田島が、「あーあれアズサって読むのかあ! なんて読むんだ?って思った記憶があるぞ!」とか言っちゃうし。その後ろで何か察してそうな千代ちゃんの困った笑顔がかわいい。
あずさと呼ばれて青ざめつつも、ちゃんとご挨拶するところはさすがキャプテン。そして、準備が進んで、田島に促されて「うまそう!」も花井のコールです。
みんなバクバクと食べまくっている中で、再び田島が「花井ってアズサって名前だったんだなー」とむしかえすのですが、ここで西広せんせーが、「花井の妹さんの名前って、ハルカちゃんとアスカちゃん?」と確認し、「あのさ… …お父さん電車好き?」と聞きます。花井はちょっと遠い目をしつつ、「オレの名前はそーゆーつもりなく母親が付けたんだけど どーも父親はオレン時からそーゆーつもりがあったんじゃねーかなーと思う………」と答えました。ここで、長年の疑問に回答が……やっぱり花井のお父さんは鉄だったか!
ここで田島が「なんの話だよーっ」と口を挟んで、西広せんせーが「あずさって名前の特急があるんだよ はるかもあってあすかは昔あったんだ」と解説。田島は無邪気に「電車? あ 西広電車スキなの?」と言い、西広せんせーは「キライじゃあない」と大人の対応。微妙な表情の花井キャプ。
そして、とうとう花井が! 「……………あのな お前らみたいな名前のやつにはわかんねーと思うけど(ここで、西広せんせーに←しんたろー、田島に←ゆういちろう。二人とも男らしい名前だよね)オレは自分の名前好きじゃなねんだよ」 言った! 自分のコンプレックスをさらけ出した! 「だから下の名前じゃなく 名字で呼んでくれ……」 ここの花井の表情が……自分的には屈辱感とか情けなさで苦しんでるんだけど……めっちゃかわいいですね!
そして田島は、「うん わかった そんなのなんでわざわざ… あ 名前で呼びはじめたやつがいるからか」と察し、「えっ それでウチ来んのイヤだったわけ?」「………… そーゆーことだ」 ここの二人もめっちゃかわいい! 花井さん、モノローグで「たえろたえろ 今だけたえたらあとは」と必死。
田島は無駄に男前に、「おしわかった! みんなにも言っとく!」と受け合うのですが、もちろん田島にそっと伝えるというような配慮が出来る訳もなく、「あのさー! 花井のことはあずさじゃなくて花井ってよんでくれ!」と大声で言っちゃいます。「自分の名前がスキじゃないんだって! すごイヤみたいだからな!」と、畳みかけられ……花井のモノローグ、「どーゆー羞恥プレイなんだよ〜っ」 まさにそれな!
一転して、千代ちゃんとフミキのターン。
サラダを配ってくれていた千代ちゃんが、流れでフミキの隣に座ります。「ストッと来たよオイ」と、内心ドキドキのフミキ。
そして、同じクラスの強みを活かし、鎌倉遠足の班組みの話を振ります。埼玉県の学校なら鎌倉は割と定番でしょう(私の時は横浜だったけど)。
フミキは「オレはいつも通り花井と阿部」だそうです。「他の選択肢を持ってない3人なのよ」ということです。千代ちゃん、結構楽しそうに笑ってくれてます。フミキも「よく笑うよなー……」とうれしそう。きっとかわいいなぁ…とか思ってるに違いないですね!
そして、「鎌倉さあ 男女3人ずつの6人で1組になんでしょ? よかったら一緒にくまね? しのーかがいてくれたらホラ 阿部なんか隣の席の女子の名前知ってんのかあやしいし」と頑張って誘うのですが、「うーん 組みたいけど 男女の組み合わせはくじ引きみたいだよ?」で撃沈! かわいそうなフミキ!
この次の会話もかわいいです。千代ちゃんが「全然しゃべったことない男子と1日鎌倉回ると思うと今から緊張しちゃうよ」と言うと、フミキは「緊張する男子なんかいる?」、「何言ってんの 全員そうだよ 水谷君はしないの?」「うん けっこー楽しい 女子と話すの」、「すごいねー 水谷君はさ 相手にも緊張させないとこがいいよね」(これ、だからいいのか、それとも対象外ということなのか……ガンバレ、フミキ)
そして、「阿部は?」とフミキが振ると、しばらく沈黙する千代ちゃん。「阿部君は……ちょっと… 慣れれば平気なんだけど ちょっとねー はじめはびっくりするかなー……」、「しのーかもはじめはアレだった?」、「…だって阿部君声かけると「は?」って返ってくるでしょ? ソフト部の子とかキャッチャーの人に嫌われてるーって言ってたもん」 フミキ、そこで「ぶっ」とか噴いている場合ではないぞ! 千代ちゃんは自分はもう慣れて平気で、他の子が阿部をどう思っているかを気にして、よく知っているということなんだぞ!
更に、衝撃の会話へ。「俺もたまにこえー時あるけど しのーかは平気そうだよね」、「私もはじめは怖かったけどね すごいやさしいから」、「へ」、「三橋君に」 ここの千代ちゃんの笑顔がいい笑顔なのですよ!
フミキは”三橋君に”やさしいということに重点的に驚いていますが、千代ちゃんが阿部を”やさしい”と評価していることを気にするべきだ。ある意味奴は君のライバルだぞ!(本人にその気はないですけどね)
さて、次は田島のお兄さんとの野球談議。
アマチュア審判の資格をお持ちだという上のお兄さんに、栄口君がラインアウトについて質問。細かいルールのことはよく難しいので省きますが、ルールの話となるとわらわらとみんなが寄って来るのがおもしろい。泉君、巣山君、沖君が聴いていたのですが、阿部と三橋も寄って来ています。更に浜田も加わり、千代ちゃんはメモまで取ってます! あ、フミキもいた。次のページでは花井も。西広君も。
すごく丁寧に説明してくれたのですが、田島兄は野球部ではなく、中高はサッカー部だったそうです。野球のルールがおもしろいから審判の資格とったそうです。
そこへ下のお兄さんも帰ってきて、田島の隣に座ります。彼は花井を見て、「秋大の4番てあのでかいの?」と聞きます。田島は「うん キャプテン花井」と答えます。名字で呼ぶというのを守っているようで…
お兄さんは、「16で既にオレよりでかい 悠は上背はのぞめないからなァ……… 家族の男全員170あるかないかだし」、「オレには来なかったセレクションの誘いが5つも来たんだ 背が高いだけじゃ悠の相手にはなんねー ちゅうことは あんだけいい身体してて身体だけはないってことだ しかもキャプテンだ 練習しないヤツはキャプテンにはなンないからなァ」と観察。下のお兄さんは野球やってるんですね。弟が4番をとれるかどうかが気になるってことでしょうか。
田島がおかわりもらって戻って来て、「なにみて笑ってんの?」と、ちょっと怖い顔。
お兄さんは「へっあー 高校なつかしーって思ってみてた」と答えます。ここからは穏やかな会話。「なに言ってんの 今年の3月まで高校生だっただろ」「なつかひーよ なんもかも全然ちがふもん」「野球部と草野球部の違ひじゃないの?」「ほれもある… まー理系は野球部入れないからなー」「オレ理系行かないから心配いらないな」 音が時々変なのは、ご飯をほおばりながら話しているからです。理系は野球部入れないって、カリキュラム的にかしら?
「文系できんの? 現国古典に英語だぞ?」っとツッコまれて青ざめる田島ですが、「野球で大学行くならほんとがんばーねーとなーァ」と言われて……
ここからの田島のモノローグが! 「そういうことだって考えてるけど 今は目の前のことに 夢中なんだよ この想いが オレの野球にマイナスなはずがない!」
で、その視線の先には花井がいるんですよ!
……ちょっとぉっ、久しぶりにタジハナ者にとってのすごいご褒美じゃないですか!? 夢中って、想いって……はい、4番争いのことだってわかってますけどね。でも、想いって……この感じを使われるとちょっとドキドキしてしまいますよ(「思い」はニュートラルだけど、「想い」という字には恋愛要素が感じられるんですよね)
それにしても……名前呼びで花井がすごく情けなくなってるところ、ラストで田島の超絶男前な表情って締めるって……ちょっと差がつきませんか?
タジハナ好きの前に花井好きなので、そんなところも気になってしまいました。
2016年2月号
今月のひと言。花井の悪夢が始まった!
モモカン父の講義が終わり、モモカンの「勉強もするんだよ」との言葉にギクウとし、帰っていくお二人を見送った三橋、阿部、泉、田島の四人。
帰宅しようとするのですが、「……オレ 寝てしまう自信がある!」と青ざめる田島に、三橋が「オ…オレもっっ」と同意。
そこで阿部が、「……メシ食ったら行く」と提案。田島も三橋の家に行くことに。泉は「オレは遠いからやめとく 自力でがんばるよ」と言い、田島は「電話するよ」と言って、「みんなっ、がんばろーなっ!」「おおっ」となぜか泣きながら気合を入れております……
さて、三橋家。チャイムが鳴って、だっと玄関に駆け付ける三橋が必死過ぎてほぼ人外……
阿部と田島が一緒にやってきたのを見て、「おっ おそろいで!」と三橋……言葉の選び方が男子高校生としてどうかと……
三橋は家に一人で、母が帰って来るのは10時くらいだと言うので、阿部が「お前いつもそんな時間まで1人なの?」と問うと、「いつも…じゃない 時々は早く帰って来る お父さんは時々帰って来る」と答えるので、無言になる阿部。阿部のうちはお母さん専業主婦だものね。田島が「なー 教育上よくないだろ? だからうち呼んじゃうんだ」などと言ってます。”教育上”って! それも男子高校生の使う言葉じゃないぞ〜
阿部は三橋の夕食の心配をしますが、テーブルの上に大量の空の皿あるのを見て、「しかし仕事しててこの量作るってスゲーな」と感心。三橋は「朝ゆっくりの時 は ごはんいっぱいだ いそがしい時はカレー」と答えます。つまり、お母さんは朝仕事に行く前に三橋の夕食をつくっておいてくれているということですね。それは大変だ!
そして、田島が「コップ借りるぞー」と言うと、三橋が「あ ゆうくんのコップ こっち」と! 田島は頻繁に三橋んちに遊びに来てて、田島用のコップも決まっているということですね。
ちょっと阿部との親密度の差が気になってしまいましたが、三橋が「アベ君 のも 決める……?」と言い出してくれて、鈍い阿部が「は?」と言ってると、三橋は「オレのは コレなんだー」と言い、田島が「コップの話だな」と解説。
阿部はしばし無言の後、いきなり「レン」と名前呼び。せっかく楽しそうだったのに、一気に固まる三橋。それにも動じず、「レーン オレコレ使う いい?」と、余裕の阿部。何気にやるな、阿部!
で、田島に牛乳飲んだいいかと聞かれて復活するのですが、「あ 阿部君 も」と振り返ったところ、「タカヤだタカヤ」と言われ、「アベじゃなくてタカヤ せーのっ」で、田島は「タカヤー」と呼びますが、パクパクしてしまう三橋……
「プログラム上この動作はできないようになってるみたいだ」と田島。
阿部はめげずに「じゃー”君付け”やめんのは?」と提案しますが、「全員君付けだぞ 阿部だけはずすのはムリだろうなァ」と田島の方が答え、白目のままの三橋。
「アベ君つーたび投球10旧減らすのはどーだ」には、だあっと泣き出す三橋。田島に「いじめんなよー」と言われ、「いじめてねーだろっ」と言い返すと、「いじめてる側はそれがいじめだと思ってないことが多いらしい」と言われ、「……そうなのか?」と、ちょっと不安そうになる阿部。田島は涙をふく三橋を見て、「タカヤだけに原因があるわけじゃないけど このバワイ」と答え、「そうか よかった」と阿部はほっとしますが、3人とも言葉に詰まってしばし無言。そこで、田島が「勉強しよーぜ」と言い出して、何とかその場は治まって勉強を始める3人。……何か、阿部が不憫だ……
阿部が2人に数学を教えてあげているみたいですが、この辺はもう訳がわからないのでパス!
疲れた様子で三橋母が帰ってきて、靴が玄関にたくさんあるのを見て「レーン、少しはクツかたづけなさいよー………」と言いながらリビングに入って、勉強道具を広げたまま眠ってしまっている3人を見つけてびっくり! すぐに冷静になって、「はーいみんなおきてー」と手を叩いて起こしてますが。
翌日の9組では、泉が「それで電話がなかったのか」と。田島は「1時間くらいはやれたんだけとな」、「オレは30分だ 行ったカイはあったぞ」 そうか、泉も寝ちゃったか。(ところで、泉の「いま散歩中」のTシャツかわいいですね)
田島は三橋のことで「ちょっと違和感…」と言っていますが、その理由を泉が問おうとしたところ、阿部が無遠慮に9組に入って来て、レン呼び。ビシィッと飛び起きる三橋。(ここもほぼ人外……)
阿部は平然と、「また走って来たのか 今日はオレのチャリ乗って帰れよ」と言い出します。「えっなんでっ」と三橋はびっくりしてますが、阿部は「なんでじゃねーよ 昨日寝こけたじゃねーか」「今日 もっ」「自分でやれんならいーけど」「ムリ だ」「昼はいつも通りな」「うん」「そいじゃ」 で、さっさと去っていく阿部。
浜ちゃんが「今ので意思疎通はできたのかな?」と気にしていますが、田島は「充分」だそうです。
泉は「昨日なんかあった?」と尋ねますが、三橋の反応が大げさだったからでしょうか? 田島が「いや?」と答えると、「じゃー”レン”か」と言ってますので……阿部が何かしようとしているのを察してということなのかな? 「じゃー呼んでやっか」と言うのは、協力してやろうということかな?
そして、その日の練習で早速コーチから教わったロープ引きについて他のメンバーにも伝えているようです。西広君は、「でもいいと思う オレ中学ン時と比べるとやっぱかたより感じるもん」と賛成。巣山が「陸上部だったっけ?」と尋ねると、「うん長距離」「一番かたよらなそーだな」ということですが……西広君、陸上やっていたという情報は巻末マンガでありましたが、長距離かぁ。いいなぁ、駅伝とかやってたのかな……
話の流れで、西広君が「肩もいたかったしねー」と言うと、「マジか 今は?」とすかさず反応する阿部。「あ 今は平気 いつの間にか大丈夫ンなった」「じゃあ筋肉の炎症だったんかな」「でも言えよ こえー故障に繋がることもあんだから」と、口うるささを発揮する阿部。
それを聞いていた泉は、「故障ギライは三橋に限ったハナシじゃねんだ」と、ちょっと阿部を見直したのかな?
阿部は「花井 オレら遠投までいきたいからもうアップするぞ」と言い、「レン!」と三橋を呼びます。また三橋はビクーッとなってから阿部の方に走って行きます。それをちょっと気になる表情で見ている田島。これが違和感ってことなのでしょうか?
田島は「タカヤ! 投球に響くようならやめてやれよ! ケガしたらアホらしー」と声を掛け、三橋は「ゆうくん あ ありがとう」と泣いてます。……そんなに阿部に名前呼びされるのが嫌か!?
とは言え、もっと問題なのが花井キャプです。めっちゃ青ざめてます。ヤバイです。「何があったんだよ……っっ」と、ガシ、ギュウウッと泉の腕をつかんじゃってます。泉はびっくりしつつも、「呼び方のこと? 田島ンち行くとこーなんだよ」と答えます。「オレ今日は帰って勉強すっから 花井 代わりに行ってみっか?」「行ったらどーなんの?」「大勢に下の名前を連呼される」 もはや三橋ばりの白目で、「オレは行かない」と言っちゃう花井。最大の危機ですな。
そんな花井キャプの心境も知らず、栄口君が「じゃあオレ行こーっ 勉強会も参加するよ」と立候補。後ろで水谷も行きたそうにしてます。
栄口君には、阿部、三橋、田島がそろって「ありがとう!」 いい仲介役になるからかな?
そして田島の家で練習し、学校に戻って三橋はロープ引き。他の3人は素振り。これはいつもと逆でやってるのかな?
それから三橋の家に集まって勉強……なんですが、やっぱり栄口君が参加してもみんな寝つぶれてました!
それからと言うもの、田島は栄口君のことを「ゆうとー」と呼び、栄口君は田島のことを「ゆーいちろー」と呼び、阿部は三橋のことを「レン」と呼び……どんどん背水の陣、孤立無援に近付いていく花井キャプ。もう体が斜めってます!
試験1日目。
阿部が試験を終えて9組に来て「レーン」と呼びますと、今日は普通に立ち上がる三橋。でも、田島には「ゆうくん」と声を掛けますが、阿部には……
浜ちゃんが「慣れたか…… 三橋も阿部のこと下の名前で呼んでんの?」と泉に聞きますが、泉の答えは「多分”阿部(君)”とも呼んでない」というもの。相変わらず空回りだね、阿部……
田島が「あのさ 中間おわったら 全員うち集まれってじーちゃんが」と。バーベキューをやるそうです。農家の広い庭があるから、全員集まっても大丈夫なんだね。「浜田も来てよ」と言われ、「えっ いーの!?」とうれしそうな浜ちゃんがかわいいです。
「これで全員参加−」と思ったら、「……じゃないや 花井の返信がないんだ」だそうです。塾に行き出したとかの話になっていますが……花井が田島の家に行きたがらないのは、名前呼び回避のためですよね。わかってやれというのが無理だろうけど……(花井ファンならみんなわかってるはずだけどね!)
泉は塾のことで「けっしからーんっ」と怒ってます。浜ちゃんに「いやいや 行きたい大学(トコ)あんじゃないの? あいつんち下に双子いんだろ? 浪人はできないと考えてのことじゃないのか?」と諭されますが、「野球はどーすんだ! 全国制覇は!」とヒートアップする泉。アツイよな、泉センパイ。浜ちゃんは「勉強しながら全国せーはしてるガッコもありますし」と言ってますが、全然耳に入っていない様子で「あいつぜってー田島んちつれてく!」と息まいております。
泉は花井の力を認めてて、花井には本気になってほしくてアツクなっちゃうんだろうね。この勢いでは花井は田島んちに引きずられていきそうだな。花井……気の毒に。
と言う訳で、次号は花井キャプの名前呼びがどうなるのかが見所です!
タジハナ派としては、田島に誰よりも先に「あずさ」って呼んでほしいところですね。
2016年1月号
今月のひと言。1回まるまる理論回の衝撃!
前回から始まった、モモカン父のトレーニング理論講座。
早速左手でのロープ引きを始めている三橋ですが、阿部はまだ納得していない様子。
「1日200とか250球は やっぱり限界超えてると思います」と言い出す阿部。
モモカンに促され、理詰めが好きなくせに頭の固い阿部に対峙するモモカン父。
「練習で限界超えなきゃいけねェ時もあんだけど?」
「それはわかります でも200球を毎日は……」
「故障はさせないよ」
言い切るモモカン父。そして、衝撃の事実が!
「オレは大学で肩壊して選手やめたんだよ 今もボールは投げらんねぇ」
無言でモモカン父の言葉を聞く西浦っこたち。
「高校ン時に7人 大学では5人が故障でやめた」
そして、モモカン父の男前なひと言!
「故障はさせない いいな!」
「…はい!」
と、みんないい返事。
更に続く、モモカン父のトレーニング講座。
まだ”毎日”に拘っている阿部に、「うん それはちょっと言い方が悪かった」と謝る父。
そして、更に説明。
「フォーム固める時はそんくらい投げていんだよ ちまちまやってたら冬が終わっちまう ただしロープ引きもきっちりこなして 当然しっかりと休ませる!」
それから、話はテニス肘、野球肘、リトルリーグ肘のことに。
医学的な難しい話になるので省略しますが、骨のはしっこにある軟骨の部分、骨端線又は成長線が損傷してしまうのがリトルリーグ肘で、典型的なものは投球動作で繰り返し引っ張られることで骨端線が骨からさけてしまうものだそうです。す、すごく痛そうですね。西浦っこたちもぞ〜っとしています。軟骨の組織が投げる動作を繰り返すことで死んでしまうタイプのリトルリーグ肘ですと、途中で気付いて安静にすると治るそうですが、軟骨がはがれてからではもう治らないそうです。やっぱりとっても痛そう…… 他に、肘のうしろ側の骨がはがれる障害もまれにあるそうです。どれも早期に治療に入れば治るそうですが、痛さをこらえて野球を続けてしまうと一生ものの怪我になってしまうそうです。ここで、小学生のチームメイトでそうした障害を起こした者がいるかと問われて、阿部と田島がいたと答えるのですが、口には出さないけれど浜田のことを思い出している泉くんにちょっときゅんと来ました。
でも、ジュニアの選手はテニス肘にはなりにくいそうです。テニス肘は、強い力の加わる動作をしなくても起こる障害で、筋力低下や老化でもなるものなのだそうです。それに対して、リトルリーグ肘も、骨端線が閉じてから靭帯を痛めてしまう成人型野球肘も、日常生活の中では起こらない、筋力低下や老化では起こらないものなのだそうです。
そして、”リトルリーグ肘”と呼ばれる骨端線の障害が野球選手に圧倒的に多いのはなぜか、という話になります。そこで、球技の多くはボールにいかに強い力を加えるかが重要だという話をしているところで、モモカンがいろいろなスポーツをしている画が出て来ました。初期のうんちくのところでもありましたねー、こういうの。今回はバレー、ハンドボール、テニス。どれもお似合いです!
で、同じような鍛え方をするのに、野球の投手にだけリトルリーグ肘が多いのかという疑問に立ち返り、考え出す西浦っこたち。阿部が「やっぱ原因はオーバーユース……」と言ったところで、泉くんが「あっ ロープ引きの意味わかった」とひらめきます。なんでバランスをとるのにロープ引きが必要かというと、投手は投げてばかりで、同じ方向に負荷がかかる動作ばかりをするから。ラケットを持つスポーツにはフォアとバックがあり、テニスは両手打ちもあり、バレーボールは左手だけで打ったりもする。でも、投手だけは偏った動きばかりをする。だから、偏らないようにロープ引きで補えば故障しにくいってことになる、と。
阿部もようやく、「バランスだ」ということに納得。何か、コーチを見る目も変わってきたような感じです。
そんなところで、今月は以下次号!
まるまる理論ばかりの回でしたね。それこそバランスが……
まあ、こーいうのも嫌いじゃないっスよ! 次号からの新展開や単行本も楽しみですしね。