2015年11月号
今月のひと言。阿部の転機かもしれない?
さて、モモカン父からのトレーニング指導です。
右を鍛えたら左もという方法に、「なんのためスか?」と噛みつく阿部に、モモカンの返答は「故障しないためだ」。驚いた阿部のアップがかわいい……
泉が「左で素振りはまだしも左で同じ数投げるのはイロイロムリがあるかと思います…けど」と反論したところ、モモカン父はジャンプしながら体を左右に2回ずつ半回転させ、次に左右に1回転ずつ回る運動をやってみるよう指示。
で、やってみると最後の1回転でちゃんと回り切れたのは田島一人で、阿部、泉、三橋の3人は半回転しかできませんでした。(これ、作者のキャプションによりますと、野球部員40人いたら初めに左右とも完全に回れるのは1人か2人だそうです)
阿部と泉はもう1回やってみますが、やっぱり右への1回転はできても左への回転は回り切れませんでした。
「けっこうバランス悪いだろ?」とモモカン父に言われ、阿部は「こんなことができないなんて……」、泉は「足なんかそんな左右差ないと思うのに!」と驚いていると、モモカン父は「足だけで跳んでると思ってのんか ジャンプは全身運動だぞ」と指摘。
泉の、「バランスを整えるって足はともかく右手みたいに左手もつかえるようにするってことですか?」という問いかけに、モモカン父は「それは理想だけど目的じゃない」と答え、「どうして左は一回転できないんだと思う?」と問いかけます。阿部は「筋量はそんなに差はないと思いますけど」と言い、泉は「利き手とそうでない方をなるべく同じにするってことだから命令系ですよね」と言います。……何か、泉の方が頭良さそうだよ!?
田島が「脳ミソにもバランスがあんスか?」と尋ねると、「そりゃあるだろ」がモモカン父の返答。阿部と泉は「ノーミソまで…!?」とびっくり。
「脳ミソつーか神経だな 故障しないでうまくなりたいなら 上下 前後 内外 回転 それから神経 この5つのバランスを意識して整えることだ!」とモモカン父に言われ、ぼーぜんとする三橋たち。今まで考えたこともなかったことを言われた、という感じでしょうか。「わかったら返事!」とモモカン父に言われ、慌てて「…はい!」と答えるのがかわいいです。
あの田島でもちょっと自信なさげで、「…とは言っても詳しく指導してもらわないと…難しいですか?」とか言ってます。モモカン父は、「いや? 考え方に慣れればバランスを意識しない方が難しいよ」とあっさり。
みんなやっぱりまだ自信なさげですが、モモカン父は三橋に今日投げた数と同じく左手で滑車に通してその先に重りをつけたロープを引くように指示。そして、投げる動作と逆の動きを1.5〜2倍の数退くのだそうです。それらを全部やっても10分くらいだそうです。田島、泉、阿部が試しに弾いてみますが、意外に軽くて負担が少なそうな感じです。
田島は明るく「これで故障しないならいいよなァ レン!」と呼び掛け、モモカンが鋭く名前呼びに気付いてました。(「……まさか、モモカンが名前呼びを推奨する流れが来ますかね!?)
一方阿部は「……あの それは 1週間毎日200球投げてもってことはないスよね」とモモカン父に尋ねますが、「故障しないか? 250投げたってしないよ」と返され、更に、「練習は試合とは全然違う ブルペンで何球投げたって故障なんかしないよ 練習では腕パンパンになるまで投げていい むしろそうしなきゃ試合でもたない!」と断言され、阿部は絶句。
モモカン父にロープ引きを2個つくることと、三橋はロープ引きを始めることを指示され、みんな「はい!」と元気よく答えますが、阿部は一人複雑そうな顔……
思うに、阿部はよくも悪くも榛名の呪縛がきつかったから、球数制限に囚われ過ぎてきちゃったのかもしれませんね。
モモカン父の指導で一番変わるのは、もしかしたら阿部かもしれない。
しかし、今月は地味な回でしたね。
そして、これで次号は単行本準備のためにお休みだそうです。あれ? ちょっと前に25巻出たばっかりじゃなかった? 連載たまってるのか、単行本のペース早いですね。
2015年10月号
今月のひと言。阿部の渋いカオがかわいい!
引き続き田島家。
投球練習でも違和感が拭えない三橋。
阿部は田島に「田島! ちっと捕手やってくれっか!」と声を掛け、泉くんに「ゆうだろ!」と指摘されますが、阿部は「は?」という反応。泉くんは「は じゃねーよ」と言いつつ赤面してますが……西浦の名前呼びはまだ定着しないようですね。
阿部は田島に捕手をまかせ、三橋の投球フォームを撮影してコーチ(モモカン父)に送ることに。田島に「構えたとこから少しズレるから 一応気を付けろよ」と声掛けし、阿部はスマフォで三橋の投球を撮影。何回か位置を変えて撮ったようです。
「コントロール具合は千朶ン時と変わってねーのか」と阿部がきくと、三橋の答えは「うん」。投球フォームの映像を送信し、田島はまた阿部と捕手交代。
その時、田島も阿部を「阿部」と呼んだので、泉が田島に「アベじゃねー タカヤー」と指摘しますが、田島の反応も「え なに?」。やっぱり名前呼びはまだまだのようです。
そして、防具の付け替えをしている時にコーチから返信。速っ!
しかし、コーチからのメールを見た阿部は渋い顔で、三橋に「よめよ」とスマフォを渡します。一緒にのぞき込む田島と泉。
コーチは、「コントロールが定まらないのはフォームを改造してる途中なので当たり前だ」とまずは指摘。 泉と田島は不調の詳しいことは聞いていなかったようで、三橋は泉に「言えよ」と言われちゃってます。
コーチの提案は、6足半に慣れるためと、体幹と下半身を鍛えるため、「特投げ」をしてみること。投手が投げたらすぐに捕手は投げ返し、またすぐ投球するということを繰り返すことのようです。それから、全身が映るガラスの前でシャドウピッチングをしてフォームをチェックすること。
「特投げ」は30分で100球近く投げられると書いてあり、目を輝かせる三橋。田島すらも、「お前ほんと投げるの好きだな」と、呆れ半分、感心半分といった表情。
「それに引きかえ」と、田島は阿部を振り返り、「こっちは渋いカオしてんな〜」。
ここの阿部の顔! ホントに不機嫌そうな渋い顔なんだけど……三橋のことを三橋本人以上に心配しちゃって、こんな顔しちゃう阿部は心底かわいいと思います!
「100球って多くねーか」が阿部の言い分。田島は、「打者に投げんじゃねーし パッパと投げるみたいだからいつものブルペンよか負担は軽いだろ」と反論。
「そうかな……」「まずけりゃレンが止めるよ」(ここでレン呼びとか! 田島ムカつく!)「信用できねェ」 ←この阿部の言葉に、「あーん?」と文句つけたげな泉と田島。仲いいな、君たち!
阿部はさすがに言葉が足りないと思ったのか、「いや 三橋をじゃなくて 三橋の感覚を な」と説明。
「投げんの好きすぎて オーバーワークがわかんねんじゃないかな」と、阿部らしい心配。そして、三橋らしい心配のされ方……
そして、振り返った田島と泉の後ろには、「30分」と目を輝かせている三橋が。(この後「早く」、「投げ」と目の輝きは変わります。もう一コマ使えれば、たぶん「たい」が入っていたでしょうね)
田島は、ちょっと阿部の心配を理解したみたいですが、「……そういうこともあっかもだけど 100投げたことでレンの肩が今日壊れるってことはないだろ」と三橋を擁護。(またレン呼びだし!)
泉も、「うん…コーチが言ってんだし 心配しすぎじゃねーかな」と田島に同意。
田島が「暗くなンぞ 始めよーぜ!」と仕切り、特投げをすることになります。
阿部は「違和感あったらすぐストップな!」と声を掛け、スマフォでタイマーをセットして構えます。
三橋は6足半を意識しながら投球開始。がっちり補球してさっと投げ返す阿部が……なんかかっこいいです。
三橋が特投げを続けている間、泉は田島のトスでバッティング練習。こっちもテンポ速めのようです。
途中、阿部は「大丈夫か!」と声掛け。三橋は「うん!」と答えます。
そうこうしているうちに30分経ち、特投げは終了。泉のトスバッティングも終了としたところで、再度コーチからメールがあり、帰りにグラウンドに寄るように指示されます。
練習を終えると、田島母とお姉さん、義理のお姉さんがおむすびを用意していてくれて、みんな大喜び。「ありがとうございます!!」「充分です!」「うまそうっっ」「はえーよ!」……って、かわいいなぁ。
すごい勢いで食べまくり、付け合わせのみそマヨをつけたキュウリ、つけものもきれいに平らげ、元気に「ごちそうさまでしたあ!」。(ちなみにおむすびは1人2合分、中身は塩コンブ、梅干したかな、じゃこだそうです)
おじいさんは明日はバーベキューでもするかと言ってくれますが、田島母が「悠 でも今試験前だよね?」と笑顔のままで注意。
「お母さん日没までは目ェつぶってあげるけど 赤点とったらどうなるんだっけ?」「試合に出られない」「10人しかいない中それがどれだけ迷惑なことかわかるね?」「わかってる オレだって試合に出られないのはイヤだ」
この辺、さすが大家族のお母さんという感じ。単なる説教ではなく、ちゃんと自分の意志で決めさせるところがいいですね。
そして、グラウンドに向かう田島に、「帰ってきたら勉強すんのよ!」「おう!」「みんなもね!」
いやあ、さすがです、田島母。
グラウンドへ戻る道すがら、泉が「田島のかーちゃんて野球より勉強?」と尋ねると、田島は「んー どっちもかな」。
それと、泉は「田島ンちって”野球一家”を想像してた」と言うと、三橋が「だよ」と答え、「え そう? 今日のギャラリーあんまくわしくなさそうだったけど」と問い返され、「あ そうか お兄さん たちと お父さんが いな かった」。
で、野球見ているとお兄さんたちとお父さんはケンカになるそうですが、「好きな球団違うのか?」と阿部が問うと、「それもあるけど ルールとか作戦とか打ち方投げ方ですぐ火ィつくんだ」と田島が答え、「うちもそうだな」と泉が言っています。そう言えば、泉くんちもお兄さんがいるはず。野球やってる兄なのか!?
そして、「お兄さん 審判 だ オレ ルール おしえてもらう」と、これまた新事実が判明。泉も「マジかあ! お前らなんでホント呼ばねえんだよっ」と怒鳴っちゃいます。田島は「レンちの親がよくいないからさ これからは声かけるよ」と。またレン呼びですよ。西浦の名前呼びはここから始まるのかもしれない……そろそろ阿部もレン呼びすべき!?
グラウンドに着くと、コーチが既に待っていました。
しかも、モモカンも。一瞬ビクッとして「ちわーっ」とあいさつし直す4人。監督はやっぱりトクベツな存在みたいですね。
コーチは阿部に特投げの球数を確認。阿部は、「30分で89球でした 普通の投球練習と合わせて105球になりました」と答えます。やっぱりしっかり管理してるんですね。
すると、コーチが「そしたらそれと同じ数 裏の筋肉も使っとこう」とおっしゃいます。
裏とは何のことかと問われ、コーチは「投手の肩は消耗品ってよく言うけど そう思う?」と問いかけます。「はい」と阿部が答えると、「でもそれ言ったら 体全部が消耗品てことになんないか?」と応じます。
「きたえなきゃ強くならない でもそれで故障したらもともこもない 大事なのはバランスなんだ」
”バランス”に強調点がついています。
つまり、酷使した筋肉と対になっているような”裏の筋肉”も同様に使うことで、バランスよく鍛えられて消耗しにくくなるということでしょうか?
……というところで以下次号です。
次号はお勉強の回になりそうな予感ですね。
でも、これがオオフリらしさかなとも思います。超リアルで超最先端な野球マンガですよね!
2015年9月号
今月のひと言。名前呼びが来た!
テスト期間で部活が休みの西浦。
朝からヘタっている三橋ですが、理由は家から学校まで走って来たからだそうです。
……以前私、西浦っこたちがそれぞれどの辺に住んでいるかを検証したことがあるんですが、それが正しいとすると三橋の家から西浦までって4、5キロあるんじゃないかと思うんですけど……高校球児にとってはそれくらいいい距離なのかぁ……
泉くんが「いーな オレもやろうかな」と言って、田島に「泉ンち遠くね? 授業寝るぞ」と言われてますが、泉くんちは検証が正しければ10キロ以上あると思うんですけど!? 無理無理無理!
ハマちゃんも加わり、テスト期間中に部活出来ないのは先生が大変なんじゃないかとか話してますが、ここは置いといて。
田島に、「でも 部活ない方が投げ込みできんじゃん?」と言われ、ドキィッとする三橋。「なんだよ?」と問われて「…し ちゃ いけない んだ」と三橋が答えると、ぐっと距離を詰めて、「オレは した方がいいと思うぞ」と言う田島。
そして、「お前がしたいならした方がいいにきまってる」「モモカンも阿部もどーしたって一般論でしか考えられないだろ」「キャッチャーってやろうか?」
ここの田島キライ! なんだよー、お前が阿部の何がわかるってんだよー。阿部は三橋にとことんつき合うって決めてんだよ。この先、三橋のコントロールがどうなろうが、それコミでキャッチャーとして尽くすって決めたんだよ。それを横から茶々入れないでほしいんだよな。三橋も三橋だよ! 阿部の男前っぷりが全然わかってない!
……と、ついついヒートアップしてしまう私なのでした。
しかし、泉から「ちょっとこの頃テストの点余裕あるからって油断しすぎだろ」と冷静なツッコミを入れられたところで、タイミングよく阿部登場。
何の躊躇いもなく9組に入って来る7組の阿部。ハマちゃんにツッコミ入れられてます。
阿部の用事は、「3限終わったらメインの弁当も食っちゃえよ なるべく長く昼練の時間とって 投球練習まで持ってこう」というもの。ほら! 阿部だって考えてんだよ! 三橋になるべく投げさせてやろうって!
で、昼練はみんなでやることになるんですが、午後は学校には残れないので、田島が自分ちで練習することを提案。
阿部は、「お前ンちにもブルペンあんの? なわけなーよな だって19mの直線て」と言いますが、三橋が珍しく大きな声で、「とれる! できるよ!」と主張。(ちなみに三橋の家の庭にもブルペンがあるので”お前ンちにも”なのですが、三橋んちのブルペンは池のほとりに的がついたネットがあるので、捕手の座るスペースがないんですよね)
「ね!」と田島を振り返ると、田島も「おう 車庫前そんくらいあるよ」と答えます。
すっかり田島の家で練習する気になる一同ですが、ハマちゃんに「…勉強は?」とツッコまれて絶句。
でも阿部が、「暗くなったら球捕れねーから 5時半には切り上げて6時に解散な」と妥協案を示してまとまりました。ハマちゃんは、「まーいーか 期末じゃねーし」と生温かく見守ってます。
そして、放課後に田島家へ。
学校が見えるほどの近さで、推定徒歩数分。
田島のうんちく。「農家ってこんなもんだよ」「土地はあっても農地にしかなんないしな」「学校は高台だろ 周りはみんな水害指定区域で家たてらんないんだ」「昔は一帯が沼地だったみたい 古地図みるとおもしろいよ」
阿部のうんちく。「今でもウナギが名物だもんな そこら中でとれたわけか」
浦和の名物はウナギです。(浦和駅前にはウナギのゆるキャラ、ウナこちゃんの石像があります!)
帰宅した田島を迎えたのは、推定”じいちゃん”。「何人きたんだ?」と問われ、「3人 泉コースケ センターと 阿部タカヤ キャッチャー」と紹介。田島、阿部の名前も覚えてたのか!
ちなみに他のメンバーも田島の家に来たがりましたが、花井に「弁虚すんならまだしもンな何人もで行ったって練習できねーだろ」と阻止されました。(行けなかったメンバーでバッティングセンターくらい行けばいいのに〜)
そして、三橋は紹介されなかったのですが、おじいちゃんに、「レン 今日は練習なのか」と声をかけられる三橋。
「やけに親しいな」「よく来てんの?」と言われ、「月曜は オレンちか ここ くる時ある」と答える三橋。
そして、おじいちゃんにマウンドをつくる相談をして、土やら角材のある場所やらを聴き……次です、次。
「レン 車庫で角材探してて」と田島。「うんっ あっ ゆうくんのおじいさん ありがとうございます!」と頭を下げる三橋。阿部も一緒に「あざっす!」とあいさつしてますが、驚いて目が真ん丸になって出遅れる泉……
阿部は情緒のない男なので、名前呼びに驚いている泉の感性がわかんないのですね……
三橋に車庫に案内され、「探検してェ」と言ってる阿部が、珍しく年相応でかわいい! 「ヤバイ たのしーなここ」と、泉も。「2階どーやって行くんだ? えーっ はしごかよっ スゲーのぼりてえ」って、阿部ってば、いつもと違ってかわい過ぎ!
さて、問題は名前呼びです。
泉が、「なァ 三橋 ここじゃレンなの?」と切り出します。「そいでゆうくんなわけ? ”田島くん”と”三橋”だろ いつもはっ」と、声が大きくなる泉。
三橋はあたふたしながら、田島の家ではみんながゆうって呼ぶので自分もゆうくんと呼んでて、学校ではみんなが田島って呼ぶので自分も田島くんって呼んでいるということを説明。
で、泉はこんなことでおいてかれた感を味わいたくねェと、自分も”レン”呼びを宣言。
そして、「オレはコーちゃんだな なじみがあんのは 孝介でもいいけど あー 田島ンちの人にそー呼んでもらえばいーのか」とか言っているうちに、三橋もやっと「あっ 泉君が”コースケ”か」と気付き、泉がドキィッとなったので、「ごごご ごめんっ こここーちゃんかっ」と言い直す三橋。「どーっちでもいい どっちでも!」と赤くなって言う泉がかわいいです。モノローグで「そいからそんなビビんなよ!」と思ってるのも。
田島は、「じゃあ スケコーにしよう!」と言い出し、「コースケだコースケ」とにらまれてます。
この間、阿部はマイペースに「宝探しぽいぞー」とか言いながら角材を探していて、「角材あった! メジャーとのこぎり出してくれっか」と振り向いたところで、ようやく3人が名前呼びの話をしているのを認識したようで、お父さんに「シニアでは下の名前で呼ばれてたろ 案外距離感に影響してくるもんだぞ」と言われたことを思い出します。
で、いきなり、「オレはタカでもタカヤでも」と言い出し、田島がまたも「んじゃアベヤ!」とちゃかすので、「タカヤだつってんだろー」とウメボシをかまし、タカヤに落ち着いたようです。
ブルペンをつくっている間に、田島母とお姉さんらしく人が帰宅。田島と泉はトスバッティング。
マウンドが出来て、阿部が防具を着けていると、縁側に集まって来る田島家の人たち。恐らく、おじいちゃん、おばあちゃん、ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃん、お母さん、お姉さん、義理のお姉さんです。
阿部が「じゃ 始めます」とあいさつして、投球練習開始。
「レン すごい!」「はやーい!」と歓声が飛びます。
阿部にも、「タカヤよく捕れるな 硬球が当たったら痛いだろう?」「防具がありますから」
そして、「コースケ! コースケちょっとここに立ってやれ!」と呼ばれる泉。バッターの位置にバットを構えて立ちます。
ひいおじいちゃんは「なんかオレ1杯やりたくなってきたよ」と言い、ひいおばあちゃんも「ねェ 今日は晩酌ここでします?」と答え、お母さんが「ひやでいいですか?」とお酒の用意に立ちます。おおらかな田島家らしいですねぇ。
義理のお姉さんも「レン!? はや! ええ!」と驚いて、お姉さんも「レーン! 球早いよー!」と声を掛けてくれます。
泉は「たしかにこの環境だと名前呼びが普通になるわ」と納得。
そして三橋は…… 「……ずれる マウンドのせいじゃない 6足半のせいでも ない 直らなかったら どうしよう…」と、結構深刻。
阿部が受けていてどう思っているのかが気になるところですが……今月号はここまで。以下、次号です。
三橋のコントロールがどうなるのかも気になるところですが、名前呼びがどこまで広がるかも気になる!
花井がどんな抵抗をするかとかね。キャプテンなら率先して参加しろとか阿部に言われそうだよね。ある意味楽しみ!
2015年7月号
今月のひと言。タジハナ的においしい展開かも!?
強豪・千朶に敗れ、元気なく帰宅した三橋。
お風呂に入るためにシャツを脱ぎながらため息をつき、「投げ込みしたい」と思う三橋。とは言え、「でも 勝手にやったら ますますダメになる……」と思い留まりはするのですが……
てか、ここの三橋のアバラ! やせ過ぎ、やせ過ぎ! もっと肉つけなきゃダメだよーっ!
と思ってたら、三橋も鏡に映った自分の薄っぺらな体を見て、千朶の好投手たちの体つきを思い出し、「筋トレならやっても大丈夫! 走り込みも!」と浮上したようです。
そして、お風呂からあがったらお父さんが帰っていて、「今日は残念だったな」と言われ、また落ち込んだ顔になる三橋。困る父。……このそっくりな親子……か、かわいいっ!
でも、お母さんの「さ 食べましょ」で、一気に夕ご飯に意識が集中し、ばくばくと食べ始める三橋。さすが母。この一家のこのバランスがいいですよね。
三橋のごはん茶碗がどんぶり並になっていて、びっくりする父。更におかわりする三橋にまたびっくり。しかもパスタも追加!
「スポーツって 胃腸の丈夫さがけっこー重要なんだな」と父。「そう思う なかなか体大きくなんないけど」と母。
ものすごいスピードで夕ご飯を食べ終えて三橋が席を立った後、自分のお茶碗と三橋のお茶碗を比べる父がかわいい。ホント、この家族はとってもかわいい。
そして、「今日の試合ってどんなだったの」と母に尋ねる父。ヒットは10本打たれて、得点はエラーがらみが多かったから廉の内容はそう悪くないという説明と、一気に8点とられた回もあったと聞いて、心配そうな父。でも、「これだけ食べてたら大丈夫じゃない?」と母に言われ、「…そうだな」と返す父がまたかわいい。
食後は、夫婦そろって後片付け。いい旦那ですね、父!
三橋は走りに出かけ、「こんな時間から1人で」と心配する父。でも母に、「あのねェ 一般的には廉はもう おそわれるよりおそわないように心配する年だよ?」と母に言われ、「―――お おおきくなったんだなァ」と、ちょっと泣きそうな父。そして、食卓に突っ伏し、「オレももう 子離れしなきゃなんないんだなアァ」と落ち込む父……ああ、もう! 何度かわいいって言わせれば気が済むんですか!?
それに対する母の返しが、「いーから食器ふいてよー」だというのがまたいいですね。
走り込みをしながら、「投げたい 確認したい」と、切羽詰まった表情の三橋。
「でも だめだ 今日は115球投げたし 明日は調整 明後日はノースロー……」と思い返すものの、「ゆうこと 聞かなきゃ また 迷惑かけたら…」と続いちゃって……
やばいよ、阿部! 何か、3歩進んで2歩下がってる感じだよ?
と、心配になったのですが、次のページで「自分の ためでもある 1人で投げてた頃とはちがうんだっ」と思ってくれてたので、ちょっとほっとしました。
翌日。
9組のみんなでお昼ご飯。三橋、田島、泉と、ハマちゃんもいます。
しばらく会話のない中、ハマちゃんが「なー 泉はなんで暗いの?」と話しかけます。
男前泉くんの返しは「は? 別に暗くねーだろ」なんですが。
ハマちゃんは、「えー いつももっとみんなニコヤカに食べてんじゃん コールドたって千朶相手に1年だけで7回までやったんだから――…」と慰めようとしますが、田島が遮ります。
「浜田 暗いわけじゃねんだ 考えてるだけ 気ィ遣わしてごめんな」
……ちっ。最近、野球脳田島ばっかでつまんねぇな。もっと破天荒なとこも見たいのにー。
ハマちゃんは、「”7回までやったんだから立派――”なんて 言っちゃいけねーな」と思い直します。そして!
「これも 競う楽しさだ そっち側にオレも――」と思いかけてはっとして、「なしなし! 学費でいっぱいだし! 運動部はめっちゃ金かかるっ バイトやめたら学校やめなきゃなんねー オレは応援を楽しもう」と思うのですが……
最後、泉くんがちょっとハマちゃんのこと見てますね? ……気付いたかも?
次は7組。
「あー腹へったぁ オレも朝練なくても弁当2コほしーよォ」と言いつつお弁当を取り出す水谷に、「2限おわった時パン食ってなかったっけ?」と花井キャプ。
「誘惑に負けて菓子パン買ってしまってなァ」「あー なんでかすぐ腹へるよな」と会話を交わしていたところ、「そーゆー意識だとマジでレギュラーなくなんぞ」と容赦ない阿部。「あるな」と花井。
でも、何だかんだ言って、この3人も一緒にお昼ご飯食べるのね。仲良し。
「オレ昨日けっこー働いたでしょーっ」と言い返すフミキですが、そういうフミキは犠打2で、花井は犠打1と二塁打、阿部は単打と二塁打なんですね。「まー お前らには負けっけど」と言っているフミキがかわいい。
そして、やっぱりここでも「うまそう!」「うまそう!」をやっている……
そんな彼らを見ているしのーかとチアの二人。私服かわいい! しのーかってば、髪おろしていつもより女の子っぽいよ!
「ね…大丈夫?」「うん そんなに落ち込んでないと思うよ」「よーしじゃ行くわ!」って会話がまたかわいい。
まず、しのーかが阿部に声を掛け、「昨日の千朶の配球」と資料と渡され、「おー! サンキュ!」と、すごい大声で礼を言う阿部。近くにいたクラスメイト男子は、阿部の声に驚いたのか、それともかわいいしのーかを見つめているのか……フミキはきっと、「しのーか、今日もかわいいなぁ」とか思ってますね!
「球種はごめん ちょっと自信ない」「おう」「直球以外はそれぞれマークつけといたけど違ってるのもあると思う」「うん」と、色気のない会話を交わすしのーかと阿部。けなげだなぁ、しのーか……
そして、チアの背低い方の子(ごめん、名前覚えてない!)が、「昨日残念だったね」と声を掛けます。でも阿部ったら、「篠岡の知り合い…?」とか思ってるんですよ! チアをちっとも認識してない! これが阿部だと言えば阿部なんだけど……
それに対してフミキはさすがで、「休みだったら応援行きたかったよー」と言われ、「次の大会は土日かかっているからきてよ! 名前よばれるとスゲーうれしーからよんでほしー!」と笑顔で返します。チアの二人も「ほんと!? そんなこ言われたらこっちがうれしー」と喜んで、しのーかも笑顔。
3人が去った後、「お前もしかすっと出世すっかもなァ」と花井。花井もちょっと女の子苦手なのかな?
フミキはちょっと調子に乗って、自分と阿部を指さして、「どっちがえらくなりそ?」と聞きますが、花井は「足りないとこがおぎない合えればなァ」と深いため息。「そんな長いタメ息吐くなよ……」とフミキ。全くきいておらず、しのーかが書いてきてくれた配球に夢中な阿部。
7組のメンツもいいバランスでおもしろいですよね!
そして、説明はありませんが、更に翌日なのでしょうか。
練習用のマウンドに立ち、歩測で踏み込みの場所を確認する三橋。
阿部に「1球!」と促され、まずは真ん中に投げようとしますが、やや右上にズレてしまったようです。
「やっぱ7足半…」と思いかけますが、「7足半でコントロール戻してもしょーがない」と思い直し、少し軽めに投げ、今度は思い通りのところにコントロールできたようですが……
「これなら なんとかなる… かも こんな球じゃ バッピ以下だ」
……どうにも、三橋のピッチングは停滞中のようです。
他のメンバーは、マシンでバッティング練習中なのかな?
何キロに設定しているかはわかりませんが、たぶんストレートを思われるマシンの球を花井が振り抜き、打球が木立を越えてグラウンド外へ。
真っ青になるモモカン。「非常事態です!! ボールのゆくえ見てた人 全員で探しに行くよ!」というモモカンの言葉に、慌てて走り出す西浦っこたち。
阿部は「両翼93mのグラウンドでホームラン打ってんだ そりゃ越えるよな」と冷静?
「どーすんだコレ」と泉。「加減して打つとか?」と沖くん。「花井すごすぎー!」とフミキ。田島はちょっと複雑そう。たぶん、ネット裏で花井のフォームを見てたのは田島だよね? 田島の花井に対する態度がどう変わっていくのかが気になる……
ボールは巣山くんが発見。道に落ちたようで、被害はなかったみたいですが……「これは人命にかかわる…!」と、ボールをきつく握り締めるモモカンなのでした。
その翌日はミーティングのみの日で、千朶との試合の振り返りを更に詳細にやったようです。
「走塁は得点に直結する! 結果はすぐに出るからね」とモモカン。
そしてミーティングが終了し、髪をピンで止め、スーツの上をビシッと着たモモカンは、花井を連れて学校との交渉へ。グラウンドの柵の上をつぎ足してくれるようお願いしに行くようです。
「ほええ スゴイね」と沖くん。「やんなきゃ危ないもんねェ」と西広くん。
そんな会話の後、ふっと小さくため息をついていた田島。その心中も気になるのですが、田島はもっと露骨にため息をついている三橋に気付きます。
田島は三橋をじっと見て、「どした」と尋ねますが、三橋は「………田島君 は どーしたの」と聞き返します。田島は言ーたくねーってのかと察しますが、三橋は言おうかどうしようか、ちょっと迷っている感じ。
だったのですが、ここで志賀先生が登場。「はいじゃあ教科書ノート出して!」 ビクーッとなる田島と三橋。(この前段、フミキと栄口くんが「今日このあとどーする?」「え?」「え?」という会話を交わしています。この2人もさり気に仲良し)
「プリント置いとくから オレの授業受けた人は教えるがわ! そうじゃない人教わるがわね!」「はいっ」「小1時間で帰ってくるから 全員解答できるようにしとくこと!」「――はい!」
と言うのも、中間テストまで1週間を切っていたのだそうです。一生懸命勉強している西浦っこたちがかわいいですね。今回はしのーかも参加です。
何だか、今回はかわいいばっかり言ってる気がする。こういう幕間の時間もいいですよね。
来月号はまた休載だそうです。単行本準備ですかね?
田島と花井の関係がどう変わっていくか気になるところなのですが……まだまだ先のことみたいですね。
2015年6月号
今月のひと言。阿部の男前っぷりが全然三橋に伝わってない!
先月号は沖君の三振で終わり、「えっ? これでコールド負け!?」と投げ出された感がありましたが、やはりこれでコールド負けということで正しかったようです。
敗北が決まった西浦っこたちのそれぞれの思いをうつした表情と、対照的に勝利の喜びのみに包まれる千朶の応援席。
それでも速やかに整列し、”ありがとうございました”の挨拶をする両チーム。
ここで、千朶の男前キャッチャー、谷嶋君が花井キャプに握手を求めます。そして、告げた言葉が「がんばれよ!」 花井は、いろいろと複雑な思いがあったでしょうが、「――はい! ありがとうございました!」と握手に応じます。この辺の心情は、たぶんこの後のモノローグやセリフにつながると思うので、そこで詳しく。
その後、谷嶋君はチームメイトたちに「なんでガンバレとか言ったんだよ」、「上からだった」と指摘されますが、これはちょっとからかい混じりだったかな? 谷嶋君は、「オレとしてはだたジュンスイに強くなれよーって だって見込みあると思うだろ?」と、やっぱりかっこいーです。で、「それにあいつらほとんど軟式出身者なんだぜ? スゲーじゃん!」とまで言っています。わ、そこまでちゃんとチェックして試合に臨んでたんだ! それに対し、「それが上からだってんだろ じゃーお前あいつらが2年後うちのライバルになってっと思うのか?」とチームメイトに言い返され、「それは…2年は難しーかもしんねーけど でも公立校が強くなんねーと 埼玉の野球は強くなんねーよ」 え……谷嶋君って高2だよね? 埼玉の野球って、そこまで考えちゃうの? チームメイトからも、「上からじゃなくて指導者目線か…」と、若干退かれちゃってますね。とは言え、最後は主将らしく「くっちゃべってねーで片せよ! 次の試合のこと考えるぞ!」と締めて、千朶のターンは終了。
一方、ベンチから引き上げて来た西浦っこたち。
千朶の監督に練習試合の申し込みをしているモモカンに気付き、「スゴイ… タフだ…」とびっくり。
ここから、花井の独白です! 「”精神力”なんて都合のいいコトバだと思ってた 今日の勝負 精神鍛えりゃ勝てたとも思わない でも千朶のメンタルはオレらよりぜったい強い!」 そして、モモカンが振り返ったところで、帽子を取って頭を下げながら、「監督は もしかしたら1人の命を背負って野球している 強いどうこうじゃなく 多分…オレらとは見えてる世界が違う」 と、ここで終わってしまうのが以前の花井だったでしょう。でも、次です! 「オレ達は監督みたいにはなれないだろう だけど千朶みたいになら なれる!」 ここの、力強い表情がすごくいい! 成長してるね、花井!
そして、試合の講評をするモモカン。まずは三橋がモモカンに名前を呼ばれ、ビクーッとなってます。すごい顔だぞぉ、三橋…… でも、モモカンは三橋のことを責めず、「5番以降の千朶レギュラーをヒット1本におさえたのは評価できるよ! 調子悪い時に大崩れしないのはとても大事なことだよ 自責点は3だし必要以上に落ち込まないで」と言ってくれます。
次は打撃について。「5回までリードできたこと これには自信持っていい」と評価してくれますが、「吉成君からも2本打って バントからめて1点取った そこまでは よかった」 ここのモモカンのアップ、男前過ぎて怖い!
続いて、「宮森君からは 全く 打てなかった! 打てないどころか打とうともしないで うっとりながめてるような人もいたね」と指摘され、三橋が青くなり、阿部が汗をかいてます。気が合うな、二人!
どんな球だったかと聞かれ、「変化球が消えたように見えました!」と答える栄口くん。泉くんも、「落ちたと思うんですけど目で追いきれませんでした オレも同じく感じました スピードはあったんでスライダー系の球だと思います」と述べます。これ、泉くんは良く見てるね!と言うべきところでしょうか?
ストレートについては水谷が聞かれ、「いやーもう 今まで見たことないカンジでした! スウッとなんともきれいにまっすぐ空気をすべるようにきて かまえたちょーどミットの真ン中にスパアッンと」と、とっておもオーバーアクションでいきいきと話してくれました。かわいい、フミキ。それだけでなく、「コースはそんな厳しい低目ってよかきちっきちと外低目にきてましたなと なんか軽〜く投げててもっと上があるように思いました!」 おっ、これはよく見えたんじゃない? 評価上がるかもよ? モモカンだけでなく、その隣でメモをとっているしのーかの評価もね!
次は阿部が促され、「オレには1球スローカーブがあって100キロちょいの球でしたけどきっちりコントロールされているようでした」 これは、見せてもらえた球なのかな? 「ストレートは速さは出ても130後半なんスけど あの軌道は――… 考えられるのは回転が並はずれて多い…か 回転の向きが垂直に近いんじゃないかと思います」 うーん、阿部が並はずれて細かいってことしかわからん!
モモカンからは「普通ストレートの回転の軸はある程度ナナメになってるものだけど… 宮森君は特に特殊な投げ方はしてないよね?」と尋ねられ、「プロには何人か完全に近い縦回転投げる投手がいますけどみんな特殊な投げ方はしてないですから…… 指先のさばき方なのか体のクセみたいなもんなのか…とにかく オレが今まで見た中では 1番のストレートです」 そこまで言っちゃうか、阿部よ! 隣で三橋がうつむいてるのがまた……
でも、阿部は結構あっさりしていて、「クリンナップに対戦がなかったのが残念です あの……練習試合は組めましたか?」と、切り替え速っ! 残念ながら練習試合は1年後だそうですが。
次は三橋が促されますが、大量の汗をかきつつ、「……… …… 阿部君…と …同じです…」 同じなはずないよね? モモカンも何も言えなくなっちゃってますが。
沖君はどうだったか尋ねられ、彼も青くなりながら、「……っ すっいませんっ もうプレッシャーで 何がなんだか わからないうちに 三振…してしまいました」と、かなり落ち込んでいる様子。さすがにコールドが決まる打者になっちゃうと、みんな以上に責任感じちゃうだろうしね。
モモカンは多くを語らず、「花井君 言いたいことあるかな」と、花井キャプに水を向けます。
ここからの花井が超かっこいいです!
まず、「前半確かにリードしてたんスけど これはオレだけなのかもしれないスけど 勝てる気がしなかったんです」と、率直に述べます。そして、「逆に千朶の選手はリードされても全然焦ったところがなくて それもあってよけい勝つイメージを持てませんでした オレらメントレやってますけど千朶にはそれとは別なベクトルの精神的な強さを感じました」
モモカンに「別なベクトルというと? もうちょっと説明できる?」と促され、「…わかんないスけど 伝統ってのもあるかなと思いました 千朶が好きで千朶で野球やりたい人が集まってきて野球してるわけですから そのチームでプレイすること自体がタフさの土台となっているような気がします せった時に自分たちは強い 勝てるって思う根拠 …伝統ってそういうもんかなと」と語ります。モモカンは、「うちには残念ながら伝統はないんだけど どうすればいいと思う?」と尋ねられ、次の返答が秀逸!
「オレたちは監督みたいに強くはなれないかもしれません だけど 千朶みたいにはなれます! 田島と三橋は千朶に入っても見劣りしないと思います! この2人から学んで オレ達全員勝ちを信じられるメンタルを 持たなきゃいけないと思いました!」
やっぱり、「千朶みたいにはなれます!」がいいですよね。ここの花井のアップもすごくいい。田島と三橋の名前を出したのは、実力ってだけじゃなく、田島は自分たちは強い、勝てるって思えてるってことかな? 三橋はそうとは言えないけど、とことんマウンドに立つことに拘るって点でのメンタルの強さはあるよね。どちらにせよ、自分たちに足りなかったものを考え、それをどう獲得するかまで考える花井キャプ、かっこいいです! モモカンも心の中で、「体だけでなく人間的な成長も著しいね!」とほめてくれてますし!
そして、モモカンは、「――ということなんだけど 田島君 三橋君 みんなを引っぱってってくれるかな?」と尋ね、田島は即、「もちろんです!」と応えます。ここで、たぶん視線をかわしているのだろう花井と田島の表情がいい! 田島は、単に花井が田島に頼ろうとしてるんじゃなく、田島と向き合って強くなろうとしてることを感じ取ってくれたんじゃないかな? 強さだけでじゃなく、ちょっとうれしそう?というか、ちょっと感動してる?という感じの表情なんですよね。久しぶりにタジハナの良さを思い出しました!
モモカンは改めて、「三橋君もたのむね?」と言い、三橋は何とか「……… …はい…っ」と応えます。こっちはまだ花井に言われたことがわかってない感じかな?
さて、モモカンの締めくくりの言葉です。「千朶から学ぶことはとっても多かった 投・打・走どれをとっても 今まで対戦したことのないレベルだったよね 春・夏にまた対戦があるなら 宮森君を打てなきゃ勝利はない!」 (そっか、宮森君2年生投手ですもんね)「走塁はまず千朶が何としていたのか理解して取り入れましょう そうすることで守り方もわかる!」 ここで、みんなから「はい!」という元気の良さそうな返事。そして、「投球に関しては もしかしたら冬の間に何枚もの壁を破らなきゃならない」 うわあ、意味深ですね! そして、檄。「さあ次は4市大会だよ 今度はARCと戦えるよう決勝リーグに勝ち進みましょう!」 最後の「はい!」という返事は、三橋も含めて大きな声が出せていたようです。
そして、ダウンに向かう阿部と三橋の会話。まず、阿部が「…おこらんなかったな」と話しかけます。三橋は、「…うん おこらえなかった…」(この、”おこらえる”って榛名も使ってたけど、誤植じゃなかったんだね!? 埼玉の方言ではないけど、若者コトバか!?) 阿部は「つーか ほめられてたぞ」と返しますが、これは別に気を使った訳じゃなく、自然に出た感じですね。「うん ほ められた」と言いつつも、全然浮上していない三橋。
阿部は、「コントロール戻るか不安だな フォームいじったりしなくても 成長期って体のバランスが変わっから コントロール乱したり 投げられた球が投げられなくなったり 急に打たれはじめたりすんだってさ お前が調子おかしいのそーいうのもあんのかもよ?」 励ましてるつもりなのかもしれないけど……阿部、畳みかけ過ぎだ! 三橋の不安が増しちゃってるよ!
「大丈夫だよ コーチもいるし ど−なっても全部付き合う」 って、この言葉、超絶男前なのに、その前段で失敗してるから、全然三橋に伝わってないよ! 不安なままだよ! 下手打ったよ、阿部ーっ!
「どーなっても全部付き合う」って、すごくいい言葉なのになぁ。三橋がこれをストレートに受け止められなかったのはとっても残念。いろいろ言いすぎる前に、ただ、「大丈夫だよ どーなっても全部付き合う」って言ってくれればよかったのになあ! 残念だよ阿部ーっ!
そんなこんなで、タジハナが再燃しつつ、阿部の男前っぷりが空回りしているのにもだもだする回でした。
2015年5月号
今月のひと言。コールドのルールがわからない。
コールドのルールが難しいので、ちょっと確認。えっと、今6回が終わって7点差。7回で7点差以上開いているのコールドだから、7回の裏で西浦が1点も入れられないとコールドが決まっちゃうってことかな?
でも、あらすじの説明では、10点差に広がればコールドって説明してるんだよね……大会によってルールが違う場合もあるらしい。正直、もう何が正しいのかよくわかりません。
とりあえず、千朶の7回の攻撃は5番センターの久保君からでした。前回の予想(?)と全然違いましたね。スミマセン。
1球目、阿部はワンバンを指示。”まっすぐ”を使わずに打つ気をなくさせる球、という選択。三橋の、ワンバンにサインに驚きながらも、「わかんないけど 阿部君が チームのために ならない配球 するわけ ない!」という信頼がうれしくもこそばゆいですね!
ワンバンなので、当然相手打者は見送りでボール。阿部はもう1球、高目のボール球を指示。そして、「ピッチャー切れたか? 四死球で崩れたら試合ンなんねーぞ」と相手に思わせたところで、次は外角低目のストレートでストライク! 阿部は「これで打つ気になっただろ」と思ってますので、ここまでが仕込みということですね。ボール球を打たせてアウトを取ろうという魂胆かな?
そして4球目、スライダーを打たせて、セカンド栄口君が取り、ワンナウト! 「ナイセカンッ!」「ナイピッ がんばれ!」のやり取りがかわいい。
次は6番ライト、大迫君。ここまでナックルカーブを2回空振りしている相手なので、それを決め球にしたいと考える阿部ですが、当然相手もそれを予測しています。ファールでカウントを悪くするのも避けようと、ボール球は見極めて見送る構えのようです。阿部からの指示は、ぜったい手ェ出さない球でなるべく速いので、全力投球のストレートが高目に大きく外れてボールです。阿部は「追い込まれる前に打ちたいはずだ 枠ン中入れりゃ手ェ出してくる」と、今度はストライクを指示。球種はカーブで、相手の読みとは違ったのか、ストライク1個ゲットです。次は打ち上げさせることを狙った”まっすぐ”かな? 打たれますが、泉君が追いついてキャッチし、これでツーアウトです!
次は7番ショート、長谷川君。三振2つとエラー出塁で、打ててない人です。1球目、ショートを低目に入れて相手の打ち気を誘い、ショートへの頃で1塁アウト。
つまり、三者凡退で7回表を終えることが出来ました!
チェンジでベンチに帰る三橋はふーっとため息をついていますが、田島が「気ィ抜くの早い!」と叱咤。そして、「オレも 宮森を打ってみたい オレまで回してくれ」 ……そんな田島は確かに男前でかっこいいんだけど、「言われなくても! お前に宮森を打ってもらいたいからな」と返す泉センパイはその上を行く男前だと思います! かっこ良過ぎだろ!
で、「おーし じゃあ やんぞ!」「おう!」とかっこいい掛け声とともに、おもむろに始めたのがじゃんけん。これ、アレですね。瞬間リラックス方法ですね。9組限定の。
三橋、青くなって目を見開いてますが、今回の負けは田島。三橋と泉、滅茶苦茶うれしそうだぞ!
くすぐられまくってどひゃーっとなっている田島に、ドン引きの栄口君。「ねー! ほんとにリラックスの効果あんのそれ! オレはぜったいにやんないからね!」とガクブルになってるのがかわいいです。
その横で、「ほんとにあんなくすぐったいもんなの?」「わっかんねェ」と冷静なのは、巣山と阿部の、脇が平気なコンビ。妙なところでこの2人ってかぶってておもしろいですよね。(一人えっちのオカズはその辺にあるものを適当に、って言ってたのもこの2人でした)
珍しくぐったりしている田島を背景に、「いっ 行ってくる!」と、気合を入れて先頭打者でバッターボックスに向かう三橋。前に阿部に言われた、「榛名さんより”よっぽどすごい”ピッチャーって どんなだ」と、怖いような興味がそそられているような表情。
千朶の男前で懐の広いキャッチャー、谷嶋君は、「こいつも宮森を見てなんか感じてくれたらいい」と、ストレート真ん中のサイン。この人、ホント西浦に肩入れしてるよね? 強豪の余裕もあるのかな?
ピッチャー宮森君もポーカーフェイスのまま、「見せてやるってことか」と、バシィッとど真ん中のストレート!
三橋は、「なんか ち… 違う…… 榛名さんの球とは」と思ってますが、まだ具体的な違いがどこにあるのかはわかりません。
谷嶋君は「あの変なストレート アレはアレで大事にすりゃいんだけど」と思いながら、もう1球真ん中のサイン。本物のストレートを見せてやるってことなのかな?
三橋は空振りで、ストライク2つめ。谷嶋君、「ンなジッ見てから振ったって当てらんないだろ」と苦笑い。
三橋は宮森君のストレートと榛名の違いを見極めたいのか、「速さは 榛名さんの方が 上だ 回転…の質?」と考え込んでいます。
最後の1球、三橋は「当てるぞ 当てなきゃ 田島君に 回んない」と考えますが、「でも――」と、結局見送りでストライクスリー。アウトです。これ、振れなかったのか、思わず見ちゃったのか、どっちでしょう?
次にバッターボックスに向かう泉に、「泉! いーから しっかり味わえ!」と声を掛ける田島。相手ピッチャーの格を感じ取ったってことですかね?
1球目、泉君は「打てる!」と思った球が落ち、ストライク1つ。タテスラ、縦スライダーってヤツらしいです。「落ちた!? 視界から消えたぞ!」って、どんだけすごいんですか!?
2球目はストレートでストライク。「なんだよこの球筋 速さじゃない これは――… 回転数 なのか? スッゲェ”キレイ”な球だ」と、考えているうちにもう1球ストライクが入り、泉君もアウトになってしまいます。
3人目はファースト沖君。「きっとストレートが来る」と読んでいて、キャッチャーの谷嶋君も「ストレート3つで終わらせよう」と思ってるんですが、1球目は手を出せずにストライク。その後も1回も振ることができず、ストレート3球全てストライクでアウトに……
……ええと、これでコールド成立、ですか? ここで終わってるんだけど……次号は「試合終了!」ってとこから始まるの? ちょっと放り出された感が ……
しかし、やっぱりオオフリってリアリズムを追求してますよね。
ジャンプのスポーツ漫画も好きだけど、セオリーである程度勝敗が決まってくる感じがある。
例えば、最近好きな「ハイキュー!!」も、かなりリアリティはある方だと思うけど、主人公チームが同じチームに2回負けるというのはセオリーに反するから、春高予選で青葉城西が烏野に勝つという展開はあり得ないとわかっちゃう。私はものすごく青葉城西が好きで、勝ってほしいとは思ってたけど、そうならないのも覚悟していた。
黒バスはもっと顕著で、相手チームがものすごい選手をそろえてても、勝つのは誠凛だよね?って思っちゃうし、実際そうなった。ならなきゃ多くの読者は納得しないでしょう。(割食ったのはきーちゃんだよね? 怪我で三位決定戦も出られないなんて切な過ぎっ!)
でも、オオフリって、西浦がどこまで勝ち進むのかって、全然読めないよね? 甲子園行けるかどうかも予測がつかない。強豪に勝ったりもしちゃうけど、負ける時は結構痛い負け方もする。そういうところがすごくリアルで、セオリーにとらわれないオオフリのいいところだと思います。
何か語っちゃいましたが、ぶっちゃけ主人公チーム以外を好きになりがちな腐女子にスポーツ漫画セオリーは切ないって話です! わーん、岩ちゃん〜〜〜っ!
2015年4月号
今月のひと言。阿部、また男前だけど……
ちょっとずれてすみません、千朶の選手をちゃんと把握できていないので、「6番からだから…」とモノローグしている男前な彼が誰だったかわかりません……
でも、1年生チームに自分たちのエースを体験させてやりたいなんて、やさしいなぁ。でも、ちょっと強者のおごりが入ってる?
ここでコールドのおさらいですが、5回までで10点差、7回までで7点差がついているとコールドゲーム成立で試合終了となってしまうのですね。今、ネットで確認しました。前回の説明が間違ってました。すみません!
これから西浦の6回の攻撃で、6番の栄口君からなので、3人でアウトになっちゃうと、栄口君、水谷君、阿部で6回終了、三橋、泉君、沖君で7回終了となってしまう訳です。何としてでも、誰かは塁に出たいところ!
ここで、モモカンの檄。「コールドされかけてんだから 点とらなきゃ 塁に出なきゃ それは間違ってないけど これから県下指折りの投手を打てるんだよ よーく見て向かってきなさい 今日まで身に付けたもの もったいぶらずに全部出してごらん! 全く歯が立たないなんてわけはないよ!」
みんな、一段と顔が引き締まった感じです。西浦はまだ発展途上のチームですから、こういう機会は貴重だよね。
そして、エースの登場に盛り上がる応援席。「みっやっも!」コール。宮森君だから、ですね……
「人気者だあ」と驚く母たちの中で、花井母は「なかなか花のあるピッチャーなのよ 夏は2年生ながら千朶の二枚看板として準優勝に一役買ったしね」と解説。冷静なのかと思いきや、夏の1番だったキャプテン談義で阿部母と盛り上がる花井母。他のお母さんたちは置いてけぼりです。やっぱり、花井母と阿部母は元々野球好きで、息子がやってるから応援の他のお母さんたちとはスタンスが違うんだよね〜
さて、宮森君のピッチング練習中に、バットを振りながら話す西浦っこたちですが……
軽い投球しかしてないようで、阿部は「こんな流してて 本番でイキナリ力入れた球とか投げられねェよな」と考え、先頭バッターの栄口君に「栄口! 1球目から行けよ!」と声掛け。泉君とセーフティバントを狙うかどうかの話をしていた栄口君は、「え?(セーフティバントを!?)」とびっくり。ここ、阿部の意図がどっちかよくわからんのですが……もしかすると、単に「打っていけよ」ってことだったかもしれないよね? でも、栄口君だったらセーフティもありと考えたのかも?
ともかくも、バッターボックスに立つ栄口君ですが、千朶のキャッチャーは「6番は四球とバントヒットで塁出てんだよ」としっかり把握しています。
1球目からバントの構えをする栄口君に対し、宮森君はいきなりのいい球! ミットの高さからするとさほど落ちた球にも見えないので、変化球じゃなくて、ストレートが速くて落ちたように感じたのかな?
キャッチャー谷嶋君は、セーフティを狙ってきたことに対して、「ホント…いいチームになりそうだよなァ」と西浦を評価してくれてます。
でも、2球目は凡打でアウトになってしまい、次は7番、水谷君。相変わらず泉君に「米」呼ばわりされてます……
8番の阿部がネクストバッターズサークルに行く前に、三橋に声掛け。「打席回ったら投げることはちょっと忘れとけよ DHはねんだからエースでいるなら必ず打つんだ 宮森はスゲーぞ 榛名よりよっぽど」
……えーと、これは、結局榛名に拘ってる阿部にツッコミ入れるべき? それとも、宮森君ってそんなにすごいの!?と驚くべきところ?
それはさておき、9番の三橋にヘルメットを渡す田島が、「試合中は打ちのめされるわけにいかねんだ」と声掛け。また若干上から目線な気がするのは私だけ? 「調子崩してんのか?」とかも言っちゃうしね。で、「そういう時もある それでも 次の回も投げるんだ」と、励まし? やっぱり微妙にむかつくな、最近の田島……もっとおバカでかわいい田島が見たいのに!(嫌いな訳ではないんです、嫌いな訳では)
水谷君が三振し、ネクストバッターズサークルに向かう三橋。
戻って来た水谷君は興奮した感じで、「スゴイぞ! 地を這うストレートだっ これ見なかったら千朶とやったとは言えないよ 打てないかもしんないけど見る価値アリだよ!」
こういう、無駄にポジティブでさわがしい水谷が好きだなぁ。
そして、打席は阿部です。「対戦は多分1打席 なら 1球でも多く見せてもらう!」と気合入っています。キャッチャ谷嶋君も、「こいつは2−2だ いい球見せてやるか」とストレートを要求。バシィッとストライクです。
阿部は「追い込まれてもいいから次は当ててみよう」と思いますが、変化球を投げられてしまってタイミングが合わず、空振り。宮森君の方は、「警戒してんの? まァいいさ イロイロ投げられた方が オレも楽しい」と……結構イイ性格?
追い込まれちゃった阿部は、「山張って打ちに行ってはずれたら当てらんねェ カットするつもりでストレートを待つ」と決めますが、ストレートだったのに手が出ずにストライクを取られてアウト。結局3球しか見せてもらえなかったじゃん!
そして、誰も塁に出られないままチェンジです。
阿部曰く、「伸びのあるストレートが スゲー絶妙なコントロールで 表情一つ変えずに投げ込むやがって こんな投手アリか 高校生がここまで仕上げられるもんなのか…!」 大絶賛ですね〜
ネクストで青ざめていた三橋に気付き、「なんつーカオしてんだ」と声を掛ける阿部。でも、「いや お前みてーなカオしてる方が本当だな」と言い直します。ここ、最初に読んだ時はどういうことかわからなかったんだけど、負けそうだと暗い顔になってるのは勝ちたいと思ってることの裏返しってことかな? だから、「オレだって勝ちをキレーサッパリ諦めたわけじゃねェけど 千朶相手に負けそうだからってあんな暗いカオできねェ」ってのは、負けるのが当然って思っちゃってたのを反省してるのかな?
(ここで、千代ちゃんが阿部のプロテクターをつけてあげているのですが、相変わらず朴念仁の阿部は考え事しつつ「どーも」と軽く御礼を言うだけ。安定の阿部であります)
三橋の暗い顔について、「投手が投げなきゃ野球は始まんねェ 打たれんのは投手だけど 負けんのは投手のせーじゃねーぞ 勝手にした投球練習は反省して欲しいけど 今グダグダ考えてんのはもったいねんだよ」と考えた阿部は、投球練習が終わったところで、マウンドに駆け寄ります。
「あのさ もうやっちゃったことは仕方ねーから 今回のこと あーだこーだ言うのはオレくらいだよ」と、ちょっとフォローしてるんだかしてないんだかわからないことを言って、「あーモモカンには怒られっかもしんねーけど」と、三橋を更に青ざめさせてから、「だからさ そのくらいお前は認められてるってこと お前のすることはきっとチームのために最善なんだろうってみんなが思うんだよ」と、下げて上げる技!?
三橋はちょっとうれしそうな顔をしてから、またすぐに青ざめ……だって今、”チームのため”にならないことしちゃってるもんね。
「いっぱい反省しろ だけど今は このあとの3人に集中しろ」「うん あ ありがとう 阿部君」
普段、三橋はお礼なんて言わなくてもいいことに対してお礼言ってる気がするけど、ここで阿部にお礼を言うのは正解ですね。
しかし、阿部よ。「励ます言葉なんか いくらだって言ってやる それでちょっとでもプレッシャー減るんなら」 んん? プレッシャー……減ってないよ!? むしろ盛ってるよ!? ”チームのため”って!
「あとはリードで力貸す!」は完全に正解なんだけどね〜
ともあれ、三橋も気合が入ったようで、「3人で切るぞ」と決意と固めます。次は8番のキャッチャー谷嶋君から……だっけ? すみません、打順もよく覚えてません……
次は出来れば1点も取られたくない回ですね。でも、スリーアウト取らなきゃ攻守交代にならないのが野球のつらいところ。
とにかく頑張れ三橋!
2015年3月号
今月のひと言。「お前も楽しめよ」って……阿部が男前!?
さて、1号分でワンナウトしか取れなかった前号だった訳ですが、とりあえず後1つアウトを取ればチェンジです。
打者は2番。前の打席は空振り三振だったのですが、投球が本調子ではない三橋は不安げ。
1球目はボール。これは”まっすぐ”だったのかな? 後の阿部のモノローグからすると。
2球目も”まっすぐ”を続けるサインを出す阿部に対して、「でも今のはボール球だよ?」と不安がる三橋ですが、2球目はストライクが入り、「ほらな」と阿部。ここの表情、得意げなのかと思ったら、阿部も余裕がない感じ。
阿部は「今打たなかったからって次も打たないとは限らない」と、変化球を選択。でも、ボール球を振らせるつもりが当てられてしまい、当たりそこないながらファーストのベースカバーに入った三橋がランナーとぶつかってしまい、ボールがこぼれてセーフに。運悪っ! 二塁にいたランナーも三塁に進塁。でも、三橋も相手も怪我がなかったのが不幸中の幸いですね。試しの3球の投球中、三橋母が青くなってました〜
で、この後のアベミハの会話がちょっといい感じ。
マウンドに駆け寄る阿部。
「大丈夫か」
「うん ご ごめんね」
「あやまることねー ケガないなら次は 最善の投球な」
次、次の阿部のセリフです!
「メントレの成果かな オレ なんか楽しーんだよ お前も楽しめよ」
おっとこまえー! ここで楽しいって言っちゃう阿部が好き! 表情がもうちょっと笑顔でもいい気がするんだけど、試合に集中しているせいか硬いのが残念。
そして、お約束の「サードランナー!」。
この条件でも、それはそれで投球を組み立てるのに頭使うのが実は楽しいぜって阿部に対し、三橋は「こんなコントロールでなければ オレも もう少し 楽しめたのかな せっかく 千朶との試合なのに ホントは もっと やれたのに」と辛そう。でも、あの三橋が「もっと やれたのに」って思えるようになったということに感慨深いものを感じますね。三橋も成長してる!
で、2番の次は3番な訳で……”3番最強”の千朶の3番バッター、櫻井君の打席に歓声がわきます。
阿部は思い切りよく「バッター勝負!」。1球目はボール球を要求しますが、「打たれない 気がしない!」となってしまっている三橋は、かなり大きく外したボール球を投げてしまったようです。
そこで、阿部は「このコントロールで櫻井相手に打たせて取るのは難しいか」と考え、タイミングを外そうとストライクになるナックルカーブを要求。これを櫻井君が見送り、カウントは1−1になります。
もう1球、ボール球のナックルカーブを続けたのですが、それを櫻井君に振り抜かれ、打球は外野へ! ライトとセンターの間に落ちて、ランナー2人が還って、10対4。6点差です。
三橋に駆け寄り、話しかけますが、途中で三橋は「ご めん」と言ってマウンドに戻ってしまいます。ちょっと呆然と見送る阿部。
阿部としては、分析をいろいろ話したかっただけなのでしょうにね。三橋には自分のダメさを言われているように聞こえちゃったのかな?
そこで田島サマが、「三橋こらえろよ! 次 入ったらコールドあるぞ!」と声かけ。うう〜ん。バッテリーの意思疎通が取れてない時の声掛けは田島の役目っぽいところがあるけど、これはどうかなぁ〜? 三橋のメンタルにいい影響は与えないと思うぞ。
しかも、櫻井君は3塁にまで到達してしまっていたので、2死3塁の状態です。
櫻井君は走りそうな感じですが、三橋は「バッター集中だ 2死でスクイズは――…」、”ない”と思おうとしたところだったけど、3回に2死でサーフティバントを決められたことを思い出して牽制球を入れようとしたところ、三橋の体が揺れて一度上げた足を下ろしてしまい、ボークと取られてしまいます。
ここ……投球動作を途中でやめるのが反則で、ボークでランナーは1塁進む、というルールはわかってるんですが、三橋がなんで揺らいだのかがよくわからない…… 「一走!」ってぞわっとしてたけど、1塁にランナーいたっけ? いなかった気がするんだけど……勘違いしちゃったってこと?
とにかく、これで11対4。7点差……つまり、この回の裏で7回の裏で西浦が得点できなければコールドが決まってしまう点差です。
西浦っこたちにも動揺が走りますが、ここは頼りになる内野の中心、栄口君が「三橋 あわてんな! 大丈夫大丈夫!」という声掛け。
一番動揺しているのが三橋でしたが、「バッター集中 だ!」と奮起して、まずはシュートでストライクを1つ取ります。阿部も「いいコースだ」と心の中でほめております。次はナックルカーブ。
三橋は「オレの持ち球 総動員 だな なにがなんでも このバッターで切りたいんだ」と納得し、ワンバンするナックルカーブを投げ、ボールになってカウント1−1です。
打者の前田君には「この球のあとは速い球だ 落ちる球続ける心の余裕は今ないだろ」と予測されてしまいますが、三橋的には「まだボール球2つ投げられる 思いきり」という構え。でも、阿部のサインは”まっすぐ”で、見送られてボールになります。
ボールが先行してしまいますが、「ストライク取りに行ったら振ってくる」と見て、阿部は「シュートを同じとこへ ストライク入らなくてもいいから」と指示。三橋は「同じとこ へ は 投げらんないよ」と思いつつうなずきます。
「もう7点差 だけど これ以上 は 取られたく ない!」と、三橋は力強く投球! その気合からストレート(つまりは”まっすぐ”)だと思ったのか、前田君がカットしてやると降り出したバットがうまく曲がった球に当たり、サードライナーに。田島が横っ飛びでキャッチし、やっとスリーアウトです!
やー、ホントにやっと、という感じでしたね。これで7点差でコールドの危機のまま、6回裏の西浦の攻撃へ。何とか1点は入れてくれよ!
もう長過ぎて次の打順が誰だったも思い出せないけど……(以前の感想を読み返してみたら、次は6番で栄口君でした。モモカンが組み直した点の取れる下位打線の真価が問われる時ですね!)
※ コールドの説明が間違っていたので直しました。申し訳ありません。
2015年2月号
今月のひと言。展開がゆっくり過ぎて……じれじれする〜〜!
スコアは7対4。千朶が3点リードしていたところで1号休載という殺生な状態だった訳ですが……
場内アナウンスが流れ、千朶はピッチャー吉成君に代打を送ります。そして、背番号1の選手がブルペンへ。いよいよエースが出てくるようです。
一方、キャッチャー谷嶋君に”まっすぐ”を打たれたことに同様を隠せない三橋。
ここで西浦がタイムをとり、西広君が伝令に走ります。
代打の選手は夏大会でも地区大会でも出場していない選手でデータがないということで、田島は「それほどの打者じゃない」と予想。栄口君も、「出場機会作ってやるとかそういう代打かもしれない」と同意。
阿部は、「ランナー二塁じゃアウト1つずつ取ってくしかねェ」、「盗塁はないと思うけど一応ケイカイな」と指示。今、確かまだワンナウトですよね。
内野が意思統一して守備位置に散ったところで、マウンドに残った阿部と三橋。
阿部は「実力を知りゃいいんだ 怖がんな!」と声掛けし、三橋が「うんっ!」とうなずいて、阿部もホームベースに戻っていきます。
「オレ達 もっと 成長できる 怖がるな」と自分に言い聞かせる三橋。この「成長」という言葉は、三橋が阿部をはっとさせた言葉だったのですが……ちょっとニュアンスが違ってきちゃったかな?と心配になりましたが、次のページでは「できること 全部やらなきゃ 先は見えてこない」と考えているので、ほっとしました。この先の”勝ち”のことをちゃんと考えているんだな、と思って。
さて、代打の菅野君。
阿部は打者を観察し、体型から「飛ばし屋じゃあないよな」と推測。そして、「コントロールは今イチでも 三橋には初見じゃまず打てねェ球が2つもある 代打は組み立てでかわせるはずだ」と、速い”まっすぐ”を指示。菅野君は見送りでストライク。阿部は”まっすぐ”を見送るなら「カウントを整えて”まっすぐ”で勝負すんのもアリか」と考えつつ、次はナックルカーブで空振りを狙います。
狙いは当たりますが、ナックルカーブはワンバンして阿部の胸に当たり、ミットには収まらずに落ちてしまいます。そこへ巣山から「阿部3つ」という声が。2塁ランナーの谷嶋君が走り、3塁ベースを陥れてしまいました。これで1死3塁です。
谷嶋君はさすがに3年生正捕手で、「ランナーいる時落ちる球投げんなら常にこーゆー事態は考えなきゃダメだぜ わかったか? 1年!」と余裕です。
阿部は「完全にオレが甘かった!」と反省。打者に意識がいき過ぎちゃったのかな? 阿部って結構こういうことあるよね。冷静そうに見えるのにね……
田島は冷静で、「追い込んだぞ! サードランナー!」と三橋に声掛け。三橋も「サードランナー!」と返します。
阿部は「ランナー三塁 犠飛は避けたいから”まっすぐ”は使わない ナックルカーブも万が一があるからやめると 三橋が並の投手になっちまう」とモノローグ。……普段なら”並じゃない”という、無意識のノロケですかね?
それはさておき、モモカンは中間守備を指示。アウト優先で、1点はやっても大量失点はさけたいということだそうです。つまり、この代打の人は9番の代打なので、この人が出塁すると1死で、しかもランナーが1、3塁、もっと悪くすれば2、3塁で1番バッター、上位打者に打順が回ってしまうということになるのですね! 三橋が、「そうなったら もう 何点入るかわからない」と、怖いモノローグをしてます!
ボールカウントは2−0なので、まずはボール球を1つ。阿部は「スクイズの気配はない」と判断し、ボール球を打たせるサインを出しますが、三橋が投球モーションに入った途端、打者がバントの構えに! サードの田島が前に出ますが、打球は1塁方向へ。阿部は沖君に「切れるぞ!」と指示を出しますが、ボールはラインのすぐそばで止まり、フェアに! スクイズ成功で、もう1点が千朶に入ってしまいます。
モモカンは、「”千朶は強打”というイメージがあるけど 主義主張でバントさせないわけじゃないもんね 一番得点を取れると思う作戦を選んでるだけ そこを勘違いすると油断につながる…!」とモノローグ。ううう、ヤバげな展開になってきました。
千朶ベンチでは、谷嶋君が「あの落ちる球は走れるんだよ 二塁出ると球筋よく見えるし これでけっこーあの球 要求しにくくなるよ お前らも出たら積極的に走れよ!」とみんなに言ってました。さすが強豪の正捕手だな〜
そして、8対4になって、ランナー1塁に残ってアウトは1つのままです。
立ち尽くす三橋に、頼りになる栄口君が、「三橋! 1人になんなよ! 後ろみんないるぞ!」と声掛け。
三橋は気を取り直し、「反省も 後悔も 試合のあとだ 今は アウト取らなきゃ」と、次の打者に向かいます。
打順は1番に戻り、これまで2打席抑えている岩崎君。阿部がカットでカウントを稼ごうと”まっすぐ”のサインを出しますが、三橋は「”まっすぐ”… ……谷嶋さんが打ったよ」とうなずけずにいると、阿部は「1球目から投げたくねェか?」と、すぐに次のサインを出してしまいます。阿部、せっかち過ぎる……三橋、まだ首を振った訳じゃないのに……
三橋は「うう… 違うサインが来ちゃった ”まっすぐ”でも いいのに」と思いますが、「これが普通のタイミング…だ 気を付けなきゃ!」と、阿部の2つ目のサインに従って投球。球種はわかりませんが、ボールになる変化球だったようです。
阿部は「外に速い球1つ来い ツーボールノーストライクになってもまだ立てなおすことはできる」と、速い”まっすぐ”のサインを出したようです。三橋も今度は「変化球だけじゃ すごく幅のせまい投球になっちゃう」とすぐにうなずき、サイン通りに投げます。打たれますがセンターフライとなり、2死です。でも阿部は、「この打球はヤベエって… もっかい打席あったら岩崎に投げる球ねーぞ」と焦り気味。
次は2番バッターの東川君。これまで2人が”まっすぐ”を打ったので、阿部は「打ち方のコツをつかんだのか それとも 4点差ついての余裕で手ェ出してきてんのか」と迷いますが、「どっちにしても”まっすぐ”は打ってくれるんだ」と、1球目から”まっすぐ”のサイン。三橋は「う また1球目 から」となりますが、「今度は 投げるぞ 岩崎さんは 打ち取れたんだ」とうなずきます。
で、果たして”まっすぐ”は攻略されてしまうのか!?というとことで、以下次号ですよ! 1号分でアウト1個しか取れてない! 展開ゆっくり過ぎっ〜!