2008年6月号
今回は一言から。み……三橋が笑った!
まずは、先月の「目標」は、誰が何を書いたのか、から。
阿部は「甲子園出場」(意外に字はえらそーじゃなかった)、千代ちゃんは「甲子園」、栄口くんはあのやたら細かい「今年度秋大ベスト16 来年度春ベスト16 夏ベスト8 秋ベスト8 さ来年度春ベスト2 夏優勝」、水谷は「県優勝」(縦書きのあれね)、巣山は「全国大会」、西広くんは「国大出場」、沖くんは「県大優勝」、泉くんは「甲子園出場」、花井キャプは「甲子園」(縦書きのあれ? 花井、思ったよりも字の書き方はおおざっぱ?)、三橋は「甲子園優勝」、田島は「全国制は」。
花井キャプ、田島からの凝視にまた目を逸らしちゃってます。……がんばれ。(今はこれだけしか言ってあげられないよぉ)
で、西広くんの「国大出場」が「甲子園ベスト8」と同じ意味かを確認。確か、甲子園ベスト8だと「国体」=「国民体育大会」に出場できるんですよね?(「国体」の方が略し方としては一般的ですよね) 西広くんの目標は田島と三橋の次に高いという訳ですね!
栄口くんが心配そうに見守る中、花井キャプは全員「甲子園に行きたい」は一致していることを確認。で……田島と三橋が「甲子園優勝」と書いたことに話しを振る。三橋はみんなの目標を見て「優勝」部分に線を引いちゃいますが、田島に「変えんの?」と言われた時に顔を見ると……まだ揺れてる感じですかね? 栄口くんは「甲子園出場以上」でまとめようとしかけますが、「50点目指すのと100点目指すのくらい違うもんな」と思い直す。ここんところで、泉くんがすごく悔しそうな表情をしてるのに注目! 彼、美丞戦で自分と田島の差をすごく意識したみたいですからね。その辺のことを考えてるのかな? 花井も「問題はオレがこの目標をかなり思い切って書いたってことだよ ―――くそっ」って思ってますが、花井も田島を意識しまくりだからなー。まあ、彼の場合はもっともっと意識して、メンタル的にも成長してもらわないとならない訳ですが。ライバルとしてもキャプテンとしても、田島と向き合っていかなきゃならないんですからね。
田島様は「全国制はで統一しようよ」と、きっぱり。田島には、今は現実感がないような目標でも、それを目指してやっていくことでみんなの意識が変わって、その結果として目標は現実になるんだってことが見えてるんでしょうね。でも、普通の人には現実感がなさすぎる目標を目指すって意識を持つのは難しいからさ……だから、沖くんの自分的にはめいっぱい大きく書いた目標で、みんながそれぞれ自分のせーいっぱいを目指すならそれがチームのマックスになるっていう意見もわかる。でも、田島は「それじゃ全国制はできないよ!」って言う。ぐっと言葉に詰まる、西浦の常識人3人組み(栄口、花井、巣山)。自分がせーいっぱいって思ってるところを超えなきゃいけない、超えられるんだって思えるところまで持っていかないと、甲子園で優勝なんてできない。田島はそれを求めてるんだと思いますが、みんな簡単に「うん」とは言えない。でも花井、君が「こいつ……本気?」なんて思ってる場合じゃないだろう? 田島様は本気バリバリだし、当然田島様はそれを花井はわかってると思ってるぞ。
ここで明かされる、西広先生の胸の内。ホントは「日本一」って書きたかったんだ! 「けど あの試合のあとじゃ言いにくくて……」はわかる、わかるぞ。来月号の彼が書く「目標」に期待だな。
言葉に詰まってきてしまった田島、三橋に話しを振ります。花井キャプも三橋の言葉に期待。西広くんも「思ったとーり 言ったほうがいーよ!」と助け舟。でも三橋は「目標って そういうこと じゃ なかった…かも」と考えてしまい、「オレ あんまり か 考えて な くて ご ごめんなさい…」となってしまいました。うーん、三橋にはまだこういう場面でびしっと言うのは無理か……
ずっと発言してなかった泉くんが、ここで挙手して男らしく発言。「わり オレもあんま考えねーで 子供ン頃からの夢 そのまんま書いたんだ ”目標”としてちゃんと考えっから 決めんの明日まで待ってくんねーか」と……やるな、泉くん。うまいこと収拾をつけたよ。
花井がモモカンに明日も話し合いの時間を持つことを確認し、この議論は一時中断。(それにしても花井。この間ずっと眉がへにゃへにゃしっぱなしだったぞ? かわいいけど、こういう時はもっと感情表に出さないようにしないとダメなんじゃないか〜)
モモカンは、目標を決めたらそこに向けて日割りで(!)メニューを組むと宣言。そして、監督の目標は「全部勝ちたい」。でも、「野球をするのはあなたたち」、「あと丸二年! この2年をどう過ごすのか 明日までよく考えてきてちょうだい!」と気合を入れます。さて、どうなる!? みんなの目標は「全国制は」で統一できるのか!? 来月が楽しみですね!(怖くもありますが……)
で、父母会があるから6時あがりと言われてハートマーク出してる水谷! 君、そんなことじゃ「クソレ」は返上できないぞ!(ところで父母会って、花井母主催の飲み会ですかね?)
さて、試合の反省会をやって練習を終えて、6時過ぎ。三橋が着替えないでいるのに気付いた花井キャプが声をかけますが、その弾みで千代ちゃんが阿部からのメールの文面を見てしまいます。そして、阿部のお見舞いに行ってあげればと提案。(ちなみに「見たら返信」の本文は「今までのことについてイロイロ話がある」ですよ。ホントに阿部って言葉が足りないヤツ……) そして、阿部家への地図まで書いてくれる千代ちゃん。なんて有能マネジ!(と、この時は思いました)
その間に、プライバシー意識皆無の男共、メールを回し見してますよ! しかも発端は花井だよ。おいおい…… まあ、でも、その結果として栄口くんと沖くんと花井キャプがお見舞いを進めてくれます。でも、水谷は「やーでも このメールじゃ ビビんのわかる」と三橋に味方? 前に返事しなかったからだと知ってびみょーな顔してましたが。
で、千代ちゃんが三橋に阿部家への行き方を説明してくれるのですが……ここで、私の検証が全く間違っていたことが判明。「産業道路をのぼって外環で17号に出て」って、完全にさいたま市から出てるよ! あの辺は戸田市と蕨市と川口市がかたまってるから難しいんですが、わざわざ17号に出なきゃならないなら戸田市かな。(川口市だったら産業道路をそのまんま行った方が楽) じゃあ栄口くんも戸田市だ……て言うか高校生男子ってあの距離を20分で自転車で行けるの? すっごい!(また新たに住所検証しなきゃだな〜)
阿部家の見舞いには、土地勘のある栄口くんと田島が同行することに決定。水谷はちょっと千代ちゃんが阿部の家を知っていたことを気にしてるよう。やっぱり……水谷は千代ちゃん狙い? 千代ちゃんは……ううーん、この感じはホントに何でもなさそうかな?(できればオオフリでは恋愛のゴタゴタは起こらないでほしいと思ってるんだけどな……)
阿部家、やっぱり結構でかそうです。庭もちゃんとあるっぽいし。出迎えてくれたのは阿部の弟、シュンちゃんだ! 何か、阿部よりもむしろ田島に似てません? 榛名と出会わなかったら阿部もこんな感じになったのかしら? シュンちゃんは川口イーグルスの選手なのか。結構強いのかしら? ナンか、田島が憧れの選手っぽいですね。ボーイズチームとシニアの違いはよくわかんないな。
阿部はやっぱり偉そうでした。1階の居間で座椅子に座り、座布団二枚重ねの上に怪我した足を乗せ、新聞読んでますよ! お兄ちゃんの友達に飲み物を用意してあげるシュンちゃんはいい子ですねぇ。
田島は美丞戦で4番バッターとしての役目を充分に果たせなかったことをひどく悔やんでいるようで、「だから次は 心の準備をしときたいんだ」と。で、自分がキャッチャーやるから「お前はキッチリ治せ!」と。凛々しいです。男前です。でも……阿部は滅茶苦茶悔しそうだ。そうだよね、キャッチャー命だもんね。三橋の球は全部自分が捕りたいんだもんね……
夕食は出前。てことは、阿部んちも共稼ぎなんですかね。お母さん出て来なかったし。栄口くんは弟を一人にしているからとここで帰宅してしまいました。立ったままだった三橋を座らせるという気配りをした後で。
シュンちゃんと田島がバッティング練習に行ってしまったので、阿部と三橋が二人きりに。なかなか出前の注文を決められない三橋に早速キレる阿部。大丈夫か、こんなんで?
テレビで高校野球のニュースを見ている三橋がすごく切なそう…… 阿部、テレビを消して、いよいよ「話し合い」です。
まずは約束をやぶったことを謝る阿部。そして、「首振んなつって ごめん あれはオレの間違いだったんだ ごめんな」って! とうとう言いましたよ、阿部!!
三橋も、今日の試合で首を振って、田島と相談できたみたいだと思ったこと、田島に頼られてスゴイと思ったことを話します。そして、「阿部君 オレを 頼ってくれ」と言いましたよ! 阿部も「力合わせて強くなろう!」と! そして、そして……三橋が「うん!」って、全開の笑顔で返事しましたよ! うっわあ、すごい! 子供の頃のようなピカピカの笑顔だよ〜 ハマちゃんや修ちゃんやルリちゃんしか知らなかった笑顔だよ〜 阿部、とうとうやったね! オメデトウ!(でも微妙な顔してんのは、笑った顔を見たのが「はじめて」という事実に気付いたからかな……)
そして、阿部の榛名に対しての考えも変わってきたみたい? いい傾向だぞ、阿部! あれは本当に不幸なめぐり合わせだったんだもんね。武蔵野は勝ち進んでるみたいだし、次あたりで「80球以上投げる榛名」を見れば変わるかな?
さて、チームの目標をどうするか、ですが……阿部は「モモカンも お前も 田島も いーイミで バカッ つーこと!」と評しましたが、「オレも”甲子園優勝”にしよ」と言いましたよ!
二人の話し合い、想像以上にいい感じになったのでほっとしましたよね〜
「うまそおっ」にちょっとビビるシュンちゃんがかわいいな。そして阿部……カツ丼と豚カク煮とうなぎ(皿)を全部食ったのか!? ……他の3人も手伝ったよね? そうだよね?
そして、帰り際にもう1回三橋の全開の笑顔を見られた阿部。よかったね! シュンちゃんに「イイ笑顔の人じゃん」とか言われて「お前苦労ねーなー」とか言ってますが、密かに「♪」を飛ばしてますね? よっぽどうれしかったんだな〜
田島との帰り道(何処だ、こりゃ? とんでもない裏道を見つけるととんでもなく早くつけたりもするんだよね〜)、修ちゃんからのメールを受け取る三橋。三星も負けちゃったけど、来年夏の甲子園優勝を目指すんですね! 田島にメールを見せて、「ライバルじゃん いいな三橋!」と言われ、真っ赤になりつつもうれしそう。で、「オレ 田島君 に そそのかされて ないよっ オレの 目標は 全国制は だ!」と言いましたよ! これ、阿部の言葉もだいぶ力になってるんだろうけど、何だかまた修ちゃんにもってかれちゃったっぽいな〜
そして、「オレ達の じゃなくて チームの目標にしなきゃ だ」と心に決める三橋。明日はちゃんと口に出して言えるようにしようね!
思い思いに過ごす西浦っ子達。水谷、ぼーっとテレビ観てちゃダメだろう! 巣山はスパイクの手入れ。エライ。西広くんは妹とお風呂。和むね〜 泉くんはバッティング練習だよ! 男前だ! 栄口くんはゲームしてっけど、いろいろ考えてそーな顔だな(水谷への評価とはえらい違いですが、それは彼の人徳ってことで)。沖くんもグローブ見ながら考え込んでます。そして、そして……花井は走ってるよ! やっぱ、泉くんと花井は今日の話し合いで思うところあったんだね。明日は甲子園優勝目指すって言ってくれるかな? 来月号が楽しみですね!
(ところでこれって何処かなぁ? 花井の住んでるところ辺りから一番近そうなのは芝川だけど、高架に沿って流れてるところってあったかなぁ? 阿部が戸田市民だとすると花井は川口市民の可能性もあるので、それなら荒川かも。また地図検証してみなきゃだな♪)
追記1 そういや、この日は父母会をやってるんですよね? すっかり忘れてましたが。阿部家が出前とってるのは阿部母が父母会に行ってるからかー。もしかしたら父も?
追記2 武蔵野は勝ち残ってるから、西浦っ子達がその試合を観に行く可能性もありますよね。阿部が自主的に行くかもしれないし。そしたら、いよいよ強豪がそろってるところに来てるから、榛名も80球では勝負を決められなくなるかもしれない。そしたら、加具山さんに代わるんじゃなくて、榛名は続投するかもしれない。勝つために。それを見たら阿部は、完全に榛名との過去を乗り越えられるんじゃないかな……という気がしてます。「80球を超えて投げる榛名」、というべきか。
2008年5月号
今回は一言はなしです。一言じゃとても言い表せない!
まずはタジハナのターン!
埼京スポーツの清水さんが意外な形で再登場し、インタビューに花井キャプと田島を指名するというグッジョブをしてくれましたね。清水さんに感謝!
「負けた奴にインタビューすんだもんな 気ィ遣うよなァ」と、清水さんのことまで思いやる花井はいい子だなと思うけど、今の状況でそれは余裕ありすぎじゃないか? と思ったら、早速田島との意識の差が浮き彫りになる展開に。守備位置のこと、田島は監督が言う前に気付いてたんですもんね。(しっかし、ここの二人が並んだ身長差の感じ、改めて見るとドキドキしちゃうな〜) 田島はきたえておきたいところを問われて「うちって必死さが足んねーとは…思いました」と答えましたね。これは自分に対してもみんなに対しても言いたいことだったのでしょうか。田島も自分が控えのキャッチャーでもあるんだってことを本気で考えてなかったんだろうし。
インタビューの後、田島、見ようによってはすごく不機嫌そうな顔してますね。真面目な顔と見えなくもないけど…… 花井、そんな田島を横目で見てから、また前を見て言います。「……オレ今 あんま落ちてねェ」
そして、振り返ってじいっと花井を見る田島!(田島って、集中してるときはすごく凝視しますよね。人でも物でも。花井に集中してんだ!) 「オレもだよ」は「落ちてねェ」にというよりも「”必死”じゃなかった」にかかるのかなぁ。でも、花井と田島だと、野球に対する意識の差が歴然なんですよね。守備位置を打席に入る時に見るかと聞かれていつも見てる訳じゃないと答えた花井を、すごい目で見てますよ、田島様! この表情は何なんだ!? 単に花井に怒ってるとか不満とかだけじゃなく、花井にもっと上がって来い!って言ってる顔なんじゃないかと思うのですが…… 田島は、私が思っていたよりも花井に期待してるのかも。花井に求めてるものが大きいというか。そして、極めつけのこのセリフ!
「花井 お前は どこまで行きたい?」
す、すごい! 「満足してんなよ」を上回る萌えセリフで燃えセリフだよ! 私、認識改めました。花井の田島に対するコンプレックスも相当だけど、田島が花井に持ってる拘りも相当のもんだよ!
……ここに別種の萌えが注入されてしまいました。チビ花井、めちゃくちゃかわええ!! 帽子ブカブカ! この頃から坊主! お母さんと仲良し!(そして、何気にお母様、お若い頃美人じゃありませんか? モモカンにちょっと雰囲気似てるかも)
そして、この時から、甲子園は夢から目指すべき目標へと変わるんですね! 美しい流れだなぁ。
田島がオレの目標はと言おうとして、必死に止める花井がかわいいですね。すんごい勢いで田島の頬張って。田島、舌噛んでない? 大丈夫?
気持ちはわかるんですけどね。確かに先言われるのはヤだよね。
そしてキャプテンモードになった花井は、ミーティングでみんなに聞くことを決めるのでした。ここですぐ殴られたことを忘れてる感じの田島がかわいい。(でも、ぶたれなれてるって、兄達にですよね? 花井にじゃないですよね?)
次は和さんと倉田くんのターン。
同い年のはずなのに、何だか和さんの方が年上に見える不思議。これが主将の重み?
呂佳さんのことを話しながら、今の自分に似ていることを気づく和さん。そのことについて考え出しつつも、スタンドからのサインは禁止だから、呂佳さんの方を見ると誤解されるので止めたほうがいいと、遠まわしの釘刺しをする和さん。既に覚悟を決めてるっぽい倉田くんは「もうやめます!」と答えて去っていきます。
「これ以上は知るか」と独白する和さんは、今までのイメージからすると冷たすぎるように思えるけど、違う学校のことなんだから和さんもここまでが限界ですよね。
利央のメールは準太じゃなくてオレを心配してのものだったのか?と思う和さんですが、利央はそこまでは具体的には考えてないと思うよ。呂佳さんがやってることに気付いてないと思うし。
「全部気持ちわりィ」には、和さんはそこまで落ちてたのかと、ちょっとショックでした。山ちゃんは慎吾さんは後輩シゴキに行ってるのか〜 西浦戦のスコアを思い出す和さんが痛いですね。
でも、利央に(「た」の次は仲沢の「な」で、きっと利央のはず……と思ったのですが、高瀬の「た」で準太にメールしたという説もあるんですね。そっちの方がいいかも!)明日顔出すとメールし、ちょっと吹っ切れた感じでよかったです。「一生引きずる傷じゃない」の横顔はかっこよかった! 和さんも何かの形で野球と関わり続けてくれるといいですね。
そして、ちょっと順不同になりますが、呂佳さんと倉田くんのターン。と、滝井監督のことも。
ラフプレイでの怪我のことを心配する倉田くんの両親。つ、つらいね、倉田くん……
とうとう、呂佳さんと直談判する倉田くん。「オレ で 終わりに して 下さい」は、本当に本当に重い言葉ですね! チーム全員がお前に感謝してると言われて矢野くんのことが頭をよぎりますが、これは単に気付いている人というだけでなく、それでも胸張って勝つことを選ぼうと言ってくれた人だという意味だという気がします。あの忠告の真意はそこだと思う! 矢野くんって男前だよな〜 そして、「コーチは2コ上なだけのふつーの人間だ」と自分に言い聞かせる倉田くんが。勇気だしたね! それでもわかってくれない呂佳さんに、「もう一生ボールに触りません オレに免じて下のヤツにはやらせないで」と頼む倉田くん。「お前にそんな価値……」と言い掛けて、倉田くんの必死の表情に言葉を失う呂佳さん…… ここ、すごいシーンでしたね!
しかも、それと交錯して回想される、呂佳さんと滝井監督の過去。(どうでもいいが、この二人の高校時代の身長差もすごいツボ……) この二人も気持ちがすれ違ってしまった二人だったんですね。お互いの気持ちが、わかるようでわかってなかった。滝井監督は呂佳さんが試合を観に来てくれたのがうれしくて思わずコーチに誘っちゃって、もう野球しないって言うから野球に引き止めたくなっちゃって、「お前は桐青で野球やったんじゃねーか!」と言ってしまった。呂佳さんは、滝井監督がマネージャーとしての自分に納得してることを知らなかったから、それを自分を責める言葉としてまともに受け取ってしまった。何て悲しい誤解なんだ! ひょっとすると滝井監督の願掛けって、呂佳さんがまた野球をやろうとするまでってことだったんだろうか? うわあ、切ない! この二人のその後のことも描かれることがあるんでしょうか? かなりキツイことになりそうですが、どう決着がつくのか見たい気もするなぁ。
そしていよいよアベミハのターン!
まずは斎藤接骨医院にて。先生から「君はレギュラーなの? その大会に出なければいけないのかな?」と問われて、必死に「はい!」と答える阿部。先生は「2週間だと……ちょっと ギリギリってかんじだなァ」 その言葉に、「間に合うんですか!?」と食いつく阿部。口の中にハートマークまで出してますよ。かわいい奴め! 先生から詳しい怪我の説明を受け、どんどんなくなっていく阿部の容量……これ最初、やる気ゲージが振り切れてるのかと思ったよ。阿部の頭も、野球以外のことだと普通の容量なのね。次のページのストレッチの説明で、競技復帰のところはちゃんと阿部なのに、ストレッチをやってるチビキャラはなぜかみんな三橋ですよ。これは読者サービスなのか、阿部の脳内映像なのか…… そして、「よっしゃあ ぜってー 間に合わすぜー」と思いながら、ニヤリ笑いを浮かべる阿部さん。あんたったら、こんな時でもその笑い方なのね。似合うけど。
でも、モモカンから新人戦の二週間後に秋大会があることを指摘され、「そっちの方が重要なら新人戦は休ませるのが得策かもね」と先生にも言われてしまいます。だって、秋大会でいい成績を残せばセンバツにいけるかもしれませんもんね。モモカンならそっちを取る可能性が高いよな。阿部は「くさんな やることはかわんねェ ともかく治すことに専念して モモカンにうまいことアピールしてく!」と自分に言い聞かせております。ここね、本来の阿部だったら、秋大会の方を重視するモモカンに従ったと思うのですよ。その方が合理的ですもんね。でも、それを推しても新人戦で復帰したいって思うのは……もう三橋の球を他の奴には捕らせたくないからなんだろうね。
モモカンが診察終了を志賀先生に連絡したところ、花井キャプからチームの目標のことが伝えられ、阿部も自分の目標を書いてます。コマ運び的にあんまり時間がかかっていないように見えるんですが……(ここで阿部母がお父さんに連絡してますが、語尾にハートマークがついてますよ! こんな大きな子供がいるのにらぶらぶな夫婦なんですねー。でも、あのお父さん相手ならわかるかも。頼り甲斐がありそうですもん)
2日は安静を言い渡され、「話せんのは早くて3日後」と、早速三橋のことを考え出す阿部。二人の話し合いはひょっとするとあの「ぐっ」で必要なしってことになっちゃうかもしれないと思ってたんですが、阿部はちゃんと話すつもりでいてくれたようです。で、メールを打つことにしますが……
ここから場面は西浦へ。着替え中の部員達。(一瞬、三橋はトランクスなのかと思いましたが、アンダーシャツの裾でしたね) 既に着替え終わってる花井キャプ、志賀先生から阿部の容態を聞いているようです。「期間はどうしようか とね」「早めた分延ばせるんすか?」とかは何の話だろう?(合宿ではないかという説があるようですが……阿部も参加できるんならそうだといいな) 三橋は阿部のことが気になって花井に聞いてみようかと思ってますが……なのに、阿部本人からのメールにはまだそんなにビクつくのか! 青ざめすぎだよ! 阿部の怪我の心配で動揺してるようには見えないからなぁ。どう考えても前のメールの後遺症でしょうね。件名は「見たら返信」。阿部も相当トラウマだね! 三橋はメール見てるみたいですが、文面をちゃんと読めたかどうかはまだ不明。阿部のことだから、またとんでもなく短い文面か、事細かに怪我の容態を伝えるものすごい長文メールで三橋が理解不能になるか、どっちかでしょう。(三橋の練習着の背中に「1」がちゃんとありますね!)
モモカンが戻って来て、花井が集合をかけてミーティング開始。三橋、「オレは 練習 おわったら 返事 する ぞ」と思ってますが、げっそりしすぎですよ! やっぱり長文メールの方だったのかしら……
みんなでメモに自分が考えるチームの目標を書いてます。考える泉さんが男前だったり、水谷が横から巣山のをのぞいてたり、栄口くんの悩む顔がかわいかったり……いろいろあって、みんなが「せーのお!」で自分の書いた紙を出しました!
やたらと事細かく、三年目までの目標を書いているのは阿部じゃないかという気がするんですよね。とすると、その右隣の「甲子園」と書いてあるっぽいのが花井キャプ、「甲子園出場」が巣山、紙いっぱいに「甲子園」と縦書きなのが水谷? でも、「全国制は」は田島じゃないかという説が多いですよね。そうだとすると、その左隣の「甲子園優勝」と小さく書いてあるのが三橋でしょうか? 「優勝」と書いてあると思われるのが沖くんで、その隣の「甲子園出場」が泉くんで、次が見えないけど西広くん、とするとやたら細かいのは栄口くんで、「甲子園」が千代ちゃん、「甲子園出場」が阿部、「甲子園」縦書きが花井キャプ(字がイメージじゃないけど!)、「全国大会」が巣山、「県優勝」が水谷、ということになりますね。「甲子園」縦書きが誰かというのが鍵だな〜 まあ、巣山と水谷が書いてるときにいったん輪を抜けてるっぽいので、戻ったときの位置が最初の円陣とはずれてるかもしれませんけどね。正確なところはやはり来月号を待たねば。ああ、待ち遠しい!
5月にはいよいよ10巻も出るし、イベントDVDも出るし。これからも盛り上がっていきそうですね!
2008年4月号
今回はまず一言。花井……(涙)
今までは阿部と三橋だけにオロオロドキドキさせられてればよかったのですが、今は花井も加わってしまったので胸がキリキリして大変ですよ! ……痛い、痛いよ。
では、順を追って感想いきます。
まずは田島の打席。……田島は「宝石」ですか。倉田くん、結構すごいこと言いますね。でも、「お前との勝負はどーでもいい」そうで、初球ボールの後、前の竹之内くんとの対決で田島が見送りしちゃったスライダーを投げさせます。竹之内の球はもう全種見ている田島は、それを見逃さずにヒット! 打球は三塁線ギリギリに飛んでいって長打コース。巣山が一気に三塁も回ってホームイン! 1点を返します。打った田島は二塁へ。11対6です。
ここからがもう、涙なしには見られません…… 「花井 打てよ! もう1点入れられれば こいつらの顔色変えられるぞ!」という田島のモノローグ。花井、打ってくれよ!と、読者もそりゃもう祈りましたよ。打席に立った花井は、5点差をひっくり返すためには犠打ではダメで、自分も生きる(=塁に出る)ためにストレートを狙ってヒットを打とうとします。だけど、ストレート狙いが読まれていたのか、最初のボールは力を抜いた球でタイミングを外されて空振り。次の球は逆に力いっぱいのストレートを投げられて見送り。しまったと思ったのと、切り替えて次を打つんだと自分に言い聞かせてるのが、顔に出てバレバレの花井…… 倉田くんにも「1年ならこんくらいがかわい気あるか」とか言われちゃってますよ。この辺の田島と対比が痛い。かなり痛い。で、花井は次のストレートも空振っちゃうんですよ…… 今度こそ田島花井の連打が見たかった私はかなり落ち込みました。
でも、試合はまだ続く。ここで、花井の内面は全く語られることはなく、花井は次の打者の沖に情報を伝え、ベンチに戻ります。で、応援に声を張り上げるんですな。
沖くんへの1球目はボール。2球目はストライク。カウント1−1になったところで、モモカンはヒットエンドランのサインを出します。沖くんも自分もアウトにならずに打者を進めようと思いっきり振っていきますが、セカンド矢野くんに取られて内野を抜けず、田島は3塁まで進んだものの、沖くんはアウト。これで2つめ。(蛇足ですが、このヒットエンドランの時、走る田島が滅茶苦茶かっこよかった! ちくしょお、田島め!)
次は阿部の負傷で7番に入った西広くん。ここで三橋が。西広くんが打ったらネクストに出る9番の三橋が、メットかぶって、すううううっと息を吸い込んで、思いっきり「にしひろくん がんばれえっ」と!
みんなの精一杯の声援を受け、「打てる」と自分に言い聞かせながら打席に立つ西広くん。……でも、西広くんのバットは3回とも空を切ってしまうのです。これでスリーアウトです。
わあっと歓声を上げてベンチから走り出してくる美丞の選手達。
「行くぞ!!」とみんなに声を掛ける、主将花井。まだ呆然としてる感じの三橋。整列に出て行くみんなを(てか、三橋を?)無言で見送る阿部。整列し、審判が美丞の勝利を告げ、両チームが礼。ここで阿部も松葉杖ついてベンチ前に出て礼してるのが痛かった……いや、全部痛いんですが……
花井が「スタンド行くぞ!」と言ってみんなで応援席の方に走って行き、千代ちゃんも加わって、「応援ありがとうございました!!」とスタンドに礼。拍手を送る応援席のみんな。
ここで、いつも穏やかな西広くんが、膝をついて泣き出してしまいます。無言で彼を支える花井と沖。打てなかった三人。悔しさは一緒だよね。泉に支えられているのは、背番号4番だから栄口くんですね。うつむいちゃってて表情が見えないけど、エラーしちゃった彼もすごく自分を責めているに違いない。
まだ呆然としている感じの三橋に、田島が「戻ろ」と声を掛けます。彼が一番落ち着いている。何考えてるのか一番わからない。田島は負け試合で悔しがったりしないのかな……
ベンチに戻ってきた三橋を、阿部が松葉杖ついたままで待ってました。最初、「あ あし」と、阿部の怪我を心配する三橋ですが、ここで何かが切れたように涙がわいてきてしまう。ぱっと下を向いて、「…………ま け ……たっ」とだけ言う三橋。ぐっと三橋の頭を抱え寄せる阿部。このとき、この二人は「ホントのバッテリー」に一歩踏み出したのかな、と感じました。たぶんもう、改めて謝ったりしなくても、これからは普通のバッテリーのようにやっていけるんじゃないかなと、思ったんですけど……
ページをめくるとモモカンが、「はい そこまで!」 みんなびっくり。
「泣いて悔しさを晴らすなんてもったいないことはしない!」「その悔しさは自分をきたえるエネルギーだよ!」「大事に腹ン中ためときなさい!」 モモカン、強し。
そして、志賀先生の薀蓄も健在。涙にはストレス物質が含まれてるから泣くことでストレスを発散してしまう、それは今日の悔しさを忘れてしまうということ。そう言われて、涙を拭いた手をベロベロなめてしまう三橋……うーん、感傷に浸る間を与えないな。
そして、モモカンに「2週間で新人戦 そのあとすぐ秋大だからね」「さっさと帰って練習するよ!」と発破を掛けられ、「はい!」と元気よき返事をするみんな。西広くんも立ち直った顔をしてたのでよかったな。君はまだまだこれからだもんな!
球場の外では、阿部の付き添いのためか先に帰る阿部母とか、「おにいちゃんまけちゃったねー」「もっとおうえんしたかったねー」と激かわいい花井姉妹とか。父ズがいないのが残念。そして、教頭先生。実況の出番があんまりなくて、これも残念でしたね。
そして、父兄に囲まれて愛想のよい呂佳さん。倉田くんに話しかける和さん。もしかすると、和さんが倉田くんを助けてくれるかも?
まー、美丞の今後よりも、どっちかーてーと私は西浦の今後の方が気になります。そっち先にやってください! 今回、負けた後のモノローグが全然ないので、彼らがどう敗戦を受け止めて、どう成長していくかがすごく気になります。その辺のとこ、よろしくお願いします!
では、ちょっと追加の語りを。
花井が打てなかったのがつらい! つら過ぎる! それでも彼はキャプテンだから、悔しさは顔に出さずにみんなに声掛けるんだよな。負けが決まった時の主将っぷりも立派だった。でもきっと、西広くんが泣いた時には一緒に泣きたいくらい悔しかっただろうな…… でも、花井にも悔しさをエネルギーに変えて成長してほしいよ! 君が追いかけてるのは田島なんだからさ!
アベミハについてはもう語ったのでこれ以上は言うまい。今後に期待。
蛇足、その1。西広くんの泣き顔がかわいかった。231ページのマジ泣きのとこも、236ページの崩し顔のとこも。
蛇足、その2。ネクストバッターのはずの水谷が、なぜメットではなく帽子なんだろう…… みははメットかぶってるのに……
蛇足、その3。泉くんの背番号が違うのは、よそ様のネタバレ感想を読んでから知りました。8番、だよね。ペンで線引いちゃおうかな。
総じて、先月号のラストであんなに盛り上がっただけに、もうちょっとやってほしかったなぁというのが正直な感想です。本気で先月号は西浦が勝つかもしれないって思いましたからねー。確かにそんな夢みたいな展開するようなひぐち先生じゃないでしょうが…… でも、やっぱり西浦が負けちゃったのは悔しいし、つらいです。特に花井……
来月号で花井がどんな顔してる見るまで落ち着きませんよ!(こうしてますますはまっていくのだな……)
今回は痛いとかつらいとか言いまくって申し訳ありませんでした。来月はもっと明るい感想が書けるかな?2008年3月号
ドキドキしながら待ち続けた3月号。仕事は残業なしで切り上げ(最近はいつものことですが)、職場に一番近い本屋に駆け込んでアフタをGetし、帰る間も惜しんで信号待ちの間に数ページを読んでしまったのですが、もう1ページめから泣きそうでした!
9回表の美丞の攻撃はツーアウトまでこぎつけ、バッターは8番の倉田くん。捕手田島の「中心(みはし)が大丈夫なら周り(オレたち)はあきらめねェ!」に、早くも私の涙腺は緩み始めましたよ〜 ギリギリの緊張感の中で、いっぱいいっぱいの状態ながらも勝負をあきらめない田島が滅茶苦茶かっこいいですね! そして、更なる感動が……三橋が、三橋が……普通に首を振った! 「まっすぐの あとは カーブ 打たれるよ」って! それに応えて、もう一球まっすぐのサインを出す田島。投げようとして、三橋は自分が首を振ってしまったことに気付いてキョドるんですが、田島はサイン通りに普通に構えるんですね。そして、首を振ってもちゃんとサインをもらえるんだということに気付く三橋……ここで私、一時ほんっきで阿部の今後を憂いました。三橋はこれでチームのエースとして自覚をもって成長していけると思うけど、この試合を途中から一緒に戦えなかったことで阿部はその成長についていけなくなっちゃうんじゃないかな……とか。でも、その次のページで、三橋が「首振れば 阿部君も 次の サイン くれたのかも」と考えてくれたのを見てほっとしました。よかった、まだ三橋は阿部のことを考えてくれてる! 三橋から歩み寄ってくれれば、阿部もちゃんと歪みを正すことができるよ! 今度は君が阿部を助ける番だぞ、三橋!!
そんな感じで最初の数ページだけでも滅茶苦茶盛り上がりつつ、カウントは2−1。次の球が勝負! ハマちゃんも思わず「ピッチャーがんばれー!」と叫んじゃいます。もう、一緒に叫びたいよ! 田島はずっと決め球に使ってる速い球のサインを出しますが、三橋は速い球だとボールになってしまうので首を振ります。そこで、田島は裏をかいてカーブをボールになったのと同じコースでギリギリストライクに入れるようにサインを出します。うなずく三橋。ここで三橋は、田島くんがまっすぐかカーブかで悩んでいたとしたら、自分が首を振ることで相談できたのと同じことなんだと気付きます。そして、自分が今まで首を振らないでいたのは、阿部だけに責任をおわせてきたってことなんだと思ってくれるんですよ!(首を振らせなかった阿部だって悪いんですよ。つーか、元凶は阿部の「首振る投手は大嫌いなんだ」ですからね) そして、「全部 これから がんばるんだ!」と決意した三橋。ギリギリを狙ったカーブは見事ストライク! スリーアウトでチェンジです。
このチェンジの時のみんなの喜び方がすごいかわいかった! あの栄口がまず先頭切って、三橋にラリアートかます勢いで「ナイピッチ!」ですよ。さっきエラーしちゃっただけに、三橋が踏ん張ってくれたのがうれしかったんだろうな〜 そのままもつれあうようにしてベンチに走っていく二人の後ろから、沖くんと巣山くんも「ナイピッチ!」と声をかけて、サードの水谷と捕手田島も加わって、内野陣がみんなだんごになって走っていくんですよね。点差は大きいけど、エースが頑張ってアウトをとってくれたってことを素直に喜ぶ姿がなんかいいですよね。外野陣では花井が三橋の頭にボスッとグローブはめたままの手をおいて「ナイピッチー!」って言ってるのが……すんごくかわいい。(最近、私は花井キャプがかわいく見えて仕方がありません!)
そして、一人空気が違う阿部。千代ちゃんにアイシングの時間になったことを言われて自分でちゃっちゃとテーピングを外しているところ、フラフラと歩み寄ってくる三橋。阿部が振り向くと条件反射でビクーッ。……道のりは遠いね。でも、試合終わったらイロイロ話をしなきゃいけないんだと三橋も思ってますよ! 三橋は自分が謝らなきゃいけないと思ってるんだろうけど、同じくらい三橋も怒っていいんだよ。阿部だってイロイロ君に謝らなきゃいけないと思ってるんだからね。この試合が終わったら、三橋と阿部はホントのバッテリーに向けての第一歩を踏み出してくれると信じてますよ!
しかし、まだ試合は終わりません! 美丞の滝井監督は、9回裏は竹之内君に再びピッチャーをやるように指示。ここで、倉田くんが鹿島くんの方を見るんですが……鹿島くんはニッて笑うんですよね。この子、ほんといい子だわ…… 気にすんなっていう意思表示なんでしょうね。充分満足のいくピッチングができたぜって。私、美丞の選手の中では鹿島くんが一番好きかも。おっさんくさいとか、人相悪いとか思っててごめん!
すっかり勝った気持ちになっている美丞ナインには、監督が怒りの喝を入れて気を引き締めさせます。しかし、選手達の士気を高めることにかけては、モモカンだって負けていません。
美丞のピッチャー交代がアナウンスされたところで、三人目の投手を出さずに竹之内くんを再登板させたことで三人目が出せない理由があることを指摘し、「これはうちのラッキーだよ!」「全員で攻めるよ!」と前向きな気合を入れるモモカン。力強く「はい!」と応える西浦ナイン。まだまだ誰もあきらめてない! 花井キャプの「勝つぞ!」の声にみんなが「おお!」と! うわあ、ここ、すごっくドキドキした! これで勝てたらウソみたいだけど、ほんとにまだまだあきらめないぞって心から思えたよ!
その声を聞いていたハマちゃんが、「スタンドも元気にいきましょお! 今日一番おっきい声をお願いします!」と応援席を盛り上げます。トランペットの二人は唇ジクジクしちゃってて大変そうですが、まだまだがんばちます。応援の声にも気合が入ります。
最初のバッターは三番の巣山くんからの好打順! 初球ストレートに山をはり、見事センター前ヒット! 「ナイバッチ!」と叫ぶコーチャーの栄口くんがテンパっててかーいいですな。
スタンドでは和さんが呂佳さんに三番手ピッチャーのことを尋ねてますが、呂佳さんは顔をしかめてだんまり。やはり和さんは、呂佳さんが何か後ろ暗いことをしていると確信を持っているようですね。この二人の心理戦がどうなるのかも気になるところです。(やっぱ、利央からのメールを見せたのは揺さぶりだったのか!? 策士だな、和さん! さすが捕手!)
さて、次の打者は我らが四番、田島です! 「とりあえずは 頭ン中 からっぽにしちゃうぜ!」というのは、前打席のことがあったからなんでしょうね。延長になったらどうすんのと思わないでもないですが、やっぱり田島には思いっきり打席で活躍してほしいから許しちゃいますよ! 捕手のことはとりあえず忘れ、打席に集中する田島は滅茶苦茶かっこいいですね。
「なんだって打ってやるんだ さっこい!」と、とてつもなく男前な田島で今月号は締め。
なんて、なんてところで終わるんだ! これじゃあまた来月が待ち遠しくてたまらないよ!
そして、田島の後は花井の打順なんですよね。田島を塁に帰す花井が見られるのを期待してますよ!
2008年2月号
応援団が表紙(予想通り!)のうれしい9巻発売から4日後、待ちに待ったアフタ2月号の発売です! 早速仕事帰りにアフタを買いに行き、夕食も食べずに読んでしまいましたよ〜
1ページめの阿部、「98」と心の中でつぶやいているのが最初何かわからなかったんですが……三橋の球数だったのか! とことん捕手なんだな、阿部は!
試合は9回表。ノーアウトランナー1塁で、最も怖いバッター、1番川島君の打順になっちまいました。三橋のまっすぐをバントした彼ですよ! モモカンのサインが見破られてしまっているので、三橋のコントロールを活かした揺さぶりもきかず、またしてもヒットを許してノーアウト1、2塁となってしまいます。そして、ここで三橋の投球は100球め。見守る阿部は三橋の状態が気がかりでならない様子。「座って1球受けりゃあ 全部わかんのに!」って、やっぱ阿部は捕手だなあ! そして、三橋はもうすっかり阿部にとって「オレの投手」なんですね。まあ、阿部の三橋バカぶりはわかってたことですが。改めて見せ付けられたよ……
次のバッターは、バントのうまい2番哲郎さん。田島、初のブロックサインでサード水谷にバント警戒を指示。かっこいいなぁ、捕手の田島も! いつもの余裕が消えて、ずーっと厳しい表情をしているので、そんな場合ではないのですがかなり男前に見えます。やべー、田島がかっこい〜(←最近すっかり田島びいき) 哲郎さんは1球めのまっすぐをバント。これは勢いを殺しすぎて、田島が捕球。それでも3塁には間に合わなくて、1塁に送ってワンナウト2、3塁。一応、バント成功となります。ここで田島は、美丞の打者達がまっすぐに対応するのが早すぎることに疑問を感じ始めます。それで逆に気付いたのですが、読者はみんな知ってるけど、西浦の誰も利央の兄ちゃんの呂佳さんが美丞でコーチやってて、まっすぐの特殊さを和さんから聞いてるなんて知らないんですもんね……うううっ、余計にハラハラするなぁ。
次のバッターは男前な3番矢野君。「お願い 打たないで!」と祈りながら投げる三橋が痛々しいですよ…… けれど、カウントのサインを見破られてしまっているのでボールは徹底して見送られ、球種も絞られてきてしまい、3球めのカーブを予想されてヒットを打たれて1点を追加されてしまいます。(しかし、滝井監督、1点入ったのに指示した犠飛じゃなくてヒットを打ったことに怒るなんて、桐青の監督と同じだわ……監督ってそういうものなの?)
さすがに田島が何かあるはずだと思い始めたところ、モモカンが田島に「こい」のサイン(?)。タイムを要求し、伝令がいないんでベンチ戻ってもいいですかと審判に頼むあたり、さすが経験の長い田島様ですね。田島の報告でサインを盗まれたかもしれないと気付いたモモカン、田島に配球を任せる判断をします。「もちろん三橋君と協力してね!」のとこの阿部の顔…… あああ、後悔ってのは、今しても遅いから後悔なんだよ! 三橋の自己主張を全てつぶしてきてしまったことを自覚している阿部。「協力して」と言われても、三橋が田島のサインにも首を振ることができないんじゃないだろうか…… これで負けたら、阿部はすごく自分を責めるだろうな。今までは阿部と三橋の間の問題としてだけ考えてきましたが、そのために試合に負けるとしたら、西浦全体の問題だということになりますよね。阿部が自分のしてきたことをみんなに打ち明けたら、みんなどんな風に思うだろう…… 西浦にとっての本当の試練は、試合の後にやってくるのではないかという気がしてきました。
次の打者は4番の和田君! モモカンからのサインはなくなりましたが、田島の組み立ても予測されてしまい、2球めを何とホームラン! しかもスリーラン!
……ハマちゃんの、呆然とした顔が。モモカンの余裕をなくした顔が。ぎゅっと目をつぶって己を責める阿部の顔が。三橋のつぶやく「じゅういち たい ご」が……
どれでも田島は動揺を見せずに三橋に声掛けにきます。「がんばろーな!」、グッ、ゴチッがこの二人らしくていいな。(でも、メットと帽子じゃ三橋が痛いっすよ)
一見動揺が少ないように見える三橋ですが、微妙なズレでストライクが入らなくなってしまいます。そして、田島もリードに自信がない状態なのに、サインに常にうなずく三橋。ボールが3つ続き、花井キャプや栄口くんも三橋のコントロールが乱れていることに気付きます。しかし、田島が指示したど真ん中にも入れられず、とうとうフォアボール。
続く6番の鹿島君にはまっすぐを打たせてアウトを取ることを狙いますが、ここで捕ってやらなきゃと気負いすぎた栄口くんがエラー! あの、名手栄口くんが!
ワンナウトのまま1、2塁になってしまい、真っ青な栄口君が痛々しい……
しかし、ここで三橋が確かな成長を見せます! 栄口君も緊張していることに気付き、栄口君が崎玉戦の前に「三橋が投げられなくなった時点でうちは負けたも同然」と言ったことを思い出し、栄口君が緊張したのは「オレのせいだ」と思う三橋。エースである自分が投球を乱していることが、チームを動揺させているということに気付いたのです! そして、その前に「阿部君のせいなのか?」と自問している。ここ重要! 今まで全て阿部に任せ、自分がエースであることが全て阿部の力によるものだと思っていた三橋が、阿部がどうであろうと自分はエースで、エースとしてチームを支える責任があるということに気付いた瞬間ですよ! そして、三橋は「声だせ」と自分に言い聞かせ、「ワンナウトー!」と思いっきり叫ぶんですよ! うわ〜っ、これ、二度目にじっくり読んだら更に感動したっ!
みんなのびっくりした顔の後、満面の笑みを見せ、「ワンナウトー!」と叫び返す田島。田島はわかったんでしょうね、三橋がエースとしてチームを立ち直らせようとしてるってことが。(攻撃のときは、4番がその責を負うわけですから)
みんなからも声があがり、三橋は「オレが みんなを 落ちつかせられる オレが大丈夫なら みんなが大丈夫」「オレが エースなんだ!」と! うわっ、もうっ、泣ける!!
そして、7番松下君はまっすぐを打ち上げさせ、ファーストフライで沖君が捕ってツーアウト。
次のバッターは8番のキャッチャー倉田君。これが最後の打席だと思い定めている岳史君。その覚悟がどんな目に出るか……来月が待ちきれませんね!
……しかし、三橋が「ホントのエース」の自覚を持てた試合に阿部がいないというのも皮肉なものですね。この試合、勝っても負けても三橋も西浦というチームも大きく成長するだろうけど、阿部はこの試合の後が本当の勝負になるという気がします。三橋とホントのバッテリーになれるのか、西浦の捕手としてこの先も自信を持ってやっていけるのか……
6点差は絶望的だとは思いますが、私はこの試合はまだそう簡単に終わらないと信じています。9回の裏、絶対田島様と花井キャプが打ってくれるよ!
2008年1月号
お振りにハマって2年目。今年もまだまだアツイですよ!(1月号の発売時点ではまだ2007年ですが、キリよくするために今月からページ替えです)
今月は……阿部が回想にしかいない…… まあ、先月あれだけありましたし、試合の動きが中心でしたから仕方がないとは思うんですが……やっぱり寂しいなぁ。
さて、8回裏の攻撃。打席に向かうのは先月号で9組のひよこコンビに気合いを入れられた花井キャプです! 監督からの期待もアツイです! きっと打ってくれるはず!
期待通り、花井キャプはセンター前ヒット。続くは、阿部の負傷に責任を感じて気合いが入ってる沖くんです。(あれ? 応援団の太鼓の子が前と違うよーな……) 鹿島くんの速球にちょっとびびったものの、バントの構えで揺さぶってカウント0−2。バッティングカウントです。阿部の負傷、その後のにわかバッテリーの奮闘ぶりを思い返し、決意を新たにする沖くん。そして、速球にうまくタイミングを合わせてピッチャー強襲のヒット! これでノーアウト一二塁です。
次はこれが公式戦初打席となる西広くん。阿部と交代ということで7番に入った彼ですが、バントのサインでも自信なさげ…… 仕方ないよなぁ。野球初心者で、初の公式戦で、初打席だもんなぁ…… 結果三球三振。三橋に声を掛けられて一瞬言葉に詰まった後、「ごめんなあ」と返した西広くん。彼自身は仕方ないなんて思ってない。今は自分のふがいなさでいっぱいいっぱいのようですが、この経験を活かしてきっとまた一回り成長してくれるはず! 打席で落ち込んだ後も、ちゃんと応援の声掛けしてたしね。これからまたがんばってほしいな。
これでワンナウト一二塁。続くバッターは8番フミキ、9番みはちゃん…… 監督に「あんたらでがんばるしかないよ!!」と声をかけられ、そろって震え上がってる二人です。何か最近どんどん似てきているというか、コンビっぽくなってきてますね。
フミキは、「”オレと三橋で”って言ったら オレしかいねーってのと同じだろ!」と気合い入れてますが……これって、みはちゃんに負担をかけないようにって気持ちも含んでるんだよね? そりゃあみはちゃんはフミキより打てないけどさ…… そして、「泉まで回せば何か起こるって!」と、泉くへの信頼は絶大です。まあ、これは当然かな。頼れる1番バッターだもんね。
さて、一球目は速球。「ひい」とか言っちゃってますが、前の打席より怖くないと感じてます。ここの、「……あ セット?」っていうのがよく意味がわからなかったんですが、セットに入ってから投球までがゆっくりになったということ……? どなたか野球に詳しい解説してくださーい!(こうしてまた本誌感想を求めてネットの海をさまようことになるのだな) ですが、フミキは二球目を当てたもののヒット性の当たりはできず、しかもセカンドの方に球を転がしてしまい、あわやゲッツー!? というところでしたが、当たりが悪すぎたことに救われ、沖くんは二塁セーフ。当然花井キャプも三塁へ。フミキはアウトになっちゃいましたが……巣山に「何コケてんの?」なんて言われちゃってますよぉ。本人は「ヘッスラ(=ヘッドスライディング)が間に合わなかったんだよぉ」と言ってますが……イチイチかわいいなぁ、もう! 巣山との仲良しぶりもほほえましいですよ。
ツーアウトでバッターは9番のみは。打席に向かおうとしたところ、泉おにいちゃんからのお言葉が。「三橋! オレまで回せよ!」「なんとか1塁まで行ってくれ! そしたらオレが打つから!」 この試合、ちょっと変に力が入りすぎている感じがする泉くん。ここもちょっと心配な感じがしましたが、三橋にはいい感じに気合いが入ったようです。ピッチャー鹿島くんはコントロールに自信がないためか、投げる腕が前にくる左打者のみはには投げにくいらしく、ボール先行。カウント0−2になって、なんとここでフミキからのアドバイスが活きてきます! 先々月くらいに「オレらのスイングじゃ投げたシュンカン振んなきゃ」と言ってたやつ。みは、ちゃんと覚えてた! ストライクを狙った速球に当ててファール。みはにとっちゃ、当たっただけでも進歩ですよ! 次もボールになってカウント1−3。打者有利。打つぞ!と気合いを入れるみは。ここで、速球に合わせてバットを振ろうとするみはですが、倉田くんの配球スライダー。気が付いて、バットを止めようとするみは。主審のコールはボール。倉田くんはスイングを主張。判定は……バットは止まったと見なされてセーフ! フォアボールでみは出塁です! 「オレたち2人で1人前」なフミキとみはがかわいいなぁ。この子たちもコンビ結成ですね!
「よく選んだ!」と、ザッと立ち上がる泉くんが男前ですねぇ。「ぜってームダにしねェぞ!」とかっこいいです! フミキとみはの頑張りがうまく作用して、泉くんの空回りしがちだった力みをいい感じの気合いにしてくれたようです。こうなると泉くんは西浦一の男前ですからね。絶対打ってくれます!
一方、美丞バッテリー。声掛けが野球話だけなのを指摘され、真っ赤になっちゃう倉田くんが高校生らしくていいなぁ。高校球児はそれが標準でいいと思うけど。そんなとこまで直正くんと比べなくてもねぇ? そつがなさ過ぎるのもかわいくないしな。「最後まで匠に投げさしてやりたい!」と思うとこも、高校生捕手としてはいいと思うんだよな。たぶん二人とも3年生だもんね。
花井キャプの「泉!! サードランナー!!」との声掛けに、「おおお!」と気合いの入った声で応える泉くん。「初球から行くぜ」の時の顔が凄味があるほど男前ですねぇ。しかし、ストレートを予想したところにスライダーを入れられて空振り。もう一回ストレートの速球を読みますが、またもスライダー。二球続けて空振って追い込まれてしまいますが、次こそストレートと思い定めたところ、予想通りの速球が来ます。思いっきり振ったバットがセンター前に打球を飛ばし、花井キャプがホームインして5点目! 花井くん、すごくうれしそう。「しゃあ!」と雄叫ぶ泉くんも。その後ろには一塁コーチャーのフミキが満面の笑顔ですよ……
続くバッターは栄口くん。彼は前の打席で心理戦でフォアボールを勝ち取りましたが、それで相当ピッチャー鹿島くん強烈な印象を与えてしまったようで、続けざまに速球をストライクに入れられ、あえなく三球三振。1点止まりでチェンジとなってしまいます。
でも、誰も諦めちゃいない。円陣組んで、花井キャプが「あと2点! ぜってー裏で返せっから! 守ンぞ!!」と気合いを入れます。おお、花井、すごくキャプテンっぽい! 監督も「頼もしいねェ」と思ってくれちゃってるぞ!
美丞ベンチでは、泉くんへストレートを投げさせて打たれたことで滝井監督が倉田くんにお説教。若いからなめられちゃ駄目だと思ってるのか、滝井監督の怒り方ってすごく高圧的な気がするなぁ…… まあ、それが普通の監督なのかもしれませんが。監督は「大学行ったらエッライ扱いにくい投手ばっかだかんな!」と言って倉田くんを諭してますが、高校で野球を辞める決意をしている倉田くんにはつらい言葉ですね……
そして、9回表の美丞の攻撃が始まります。モモカンのサインが見破られていることにまだ気付いていない西浦バッテリー。ボールかストライクかがわかっていると球種の予想もかなりしやすくなるようで、最初のバッターの竹之内くんに初球打ちされてしまいます。「さあて この回 何点入っちまうかな」との滝井監督のモノローグが怖すぎです! でも、ここを無失点に抑えられたら…… 西浦、初の延長戦になるかもしれません。そうなったらみはは大丈夫なのか? 花井キャプか沖くんが投げるのか? ますます続きが気になりますね!
そして、待ちに待った9巻がいよいよ12月21日発売ですよ! 今度の表紙は誰かな〜(応援団だといいな!)