（今日こそ！今日こそ警察に言うたる！）そう心に誓ってうちに帰ってきた。”マイちゃり絶対奪回運動”である。
あの日の次の日、駅前交番に行ったのに、駅前の交番じゃ扱ってくれへんのやって。この地域は・・・とほほ。
警察届けるまで２週間もたってもたのは、ちゃり屋がちゃりの保証書送ったるって言うてたのに、なっかなか送ってくれんかったから。しびれ切らして昨日自分でもらいにいった。
で、今日８時過ぎにうちに帰ってきて、さっそく行徳警察署に電話した。
「あの〜、自転車盗られたんですけど・・・。」
どきどき！お巡りポリオさんとお話しするのはこれで何度目だろう？って、前は財布落として交番に行っただけやけど・・・。
「では、住所と電話番号と名前を教えてください。．．．はい、で、いつ頃盗られたんですか？」「３月３１日の夜から４月１日の朝までの間・・・（涙）」
「では、警官を行かせますので、行く前に電話させます。」「はい！」
うっひょー！お巡りさんが来る！現場検証ってやつか？マイちゃりのあったところにチョークで線とか書くんかなぁ？”ここに自転車”とか地面に書くんかなぁ？わくわくわく！
すぐ電話がかかってくる。「○○交番です。今から伺います。」きゃー！ほんまに来るでぇ。どきどきどき！！って、なんかとってもうれしそうなMeg男。
４０分ほどしてチャイムがなる。わーい！待ってました！
「遅くなりました。出がけに問題が起こりまして〜」はいはい、そんなのはいいのよ〜ん。はよ、現場検証しよう！と心の底で思いながら、玄関を開けて靴を履こうとすると、「ああ、入っていいですか？書類を書かせていただきたいので・・・」
ん？何？部屋ン中はいるの？うひょー！一気にびびる。まずいやん！汚いがな！部屋！ゴミ起きっぱなしやし！
「はははは、部屋汚いですけど・・・ど、どうぞ（恥）」
「ははは、では、ここで上着脱がせていただきます」と、玄関でヘルメットをとり始めた。
その間にぱぱっと部屋のゴミを端っこに隠し、おこた机にどーぞ！ポーズ。
【教訓】部屋はふだんからきれいにしとけ！！！>>Meg男
で、お巡りさん入室！おお、よく見ると”とり”みたい。このお巡りさん。顔が・・・なんかオウムみたいな顔。
その”とり”のお巡りさんは、おもむろに持ってた鞄から、ぺらぺらの紙を取り出し、おこた机に広げた。
「え〜、ここの住所は・・・でいいですよね？おいくつですか？会社員さんですか？」矢継ぎ早の質問！「はいはい。そうです。そのとおり！」
うひょー、これが事情聴衆ってやつか？ところで、ちょっとなまりはいってないか？>>”とり”のお巡りさん
”とり”のお巡りさんが広げてたぺらぺらの紙には『自転車盗専用被害届』って書いてあった。しかも『行徳警察署長殿』だって。殿扱いなのね？署長さんは！
でもって、縦書き。それにしてもぺらぺら。
途中、茶を出すいい人なMeg男。
「え〜、３月３１日に盗られたと聞いてるんですが、詳しくはいつ頃でしょうか？」「はい、３月３１日の夜７時頃買って、９時頃マンションの自転車置き場に置いて、４月１日の８時半に会社に行こうとしたらなかったんです。」
語るも涙な話である。
「いくらくらいの自転車でしょうか？」「元値が１７０００円くらいで、かごがついたから１９０００円くらいでした。」
「では、登録料とか保険とかで併せて２１０００円くらいですね。」「保険に入る前に盗られました．．．（涙）」
「はぁ・・・。で、自転車も車と同じで買ったらもう中古なんですよ。けど、この自転車が無くなったのは買った次の日ですからねぇ。これは１８０００円の価値はありますね。」
なぬ？２回またいだだけで３０００円も価値が減るんか？しくしくしく。
「ええ、３月３１日って何曜日でしたっけ？」
Meg男手帳を出して、「ええとですね、月曜日です。」
「ということは、１日は日曜日ですね。」「いやいや、火曜ですって。」
”とり”のお巡りさん、実は天然ぼけ？それについつっこんでしまう関西人なMeg男・・・とほほ
「ああ、そうでしたね。ははは。お茶いただきます。で、名前は書いてましたか？」
「書く間もなく、盗まれました・・・（涙）ああ、けど、ちゃりんこ、いやいや自転車のライトが最初からついてません。そんでもって、ライトをつけるところに頭の切れたねじがついたままになってます！」
「ところで、自転車って出てくるもんなんでしょうか？」「はい、たいてい出てきますよ」
まじか？つい、うるうるしてしまうMeg男。
「たいてい足が欲しくて、持って行くんですよ。ですから乗り捨ててあることが多いんです。自転車には登録番号の他に車体番号っていうのがついてましてね、黄色いシールをはがしても車体番号でわかるんですよ。」
ふ〜ん、けど両方はがされたら？？？
「それに、一般市民の方がよく電話をくださるんです。”うちに１週間ほど前から自転車がとまってますけど”って感じで。」
ふ〜ん、いい人がいるもんだ。
「ところで、ここに越してきたのは最近ですか？では、市民カードを作ってませんね？」
なんじゃ、それ？
「地震などで被害にあった場合に、身元の確認用に使うのです」
ふ〜ん。
「では、ここに本籍を記入してください」「はい」
”とり”のお巡りさんのノートに、Meg男が”滋賀県”っと書いた瞬間、「ああ、やっぱり。関西の方の人だと思いました」
うっ！やはりばれたか！ねこの皮なんてうすいもんだ！
「では、現場を見させていただきたいのですが・・・。下の自転車置き場ですよね？」「はい」
うひょー！とうとうチョークか？ちょっと浮き足立つMeg男。
下に行くついでにゴミ出ししとこ。”とり”のお巡りさんの手前なのに、ビニール袋３つを持って外に出た。
「明日ゴミの日でしたっけ？」「え？月水金とちがいましたっけ？」
「いや、地区によって違いますが・・・ここはどうなんですか？」「月水金じゃないんですか？」
「じゃあ、まあ、下のゴミ置き場に書いてあるでしょう」
そう言って、ゴミを１個持って歩き出した”とり”のお巡りさん。
あ、いいお巡りさんだ！
下のゴミ置き場にて、「あ、火木土・・・（涙）」
けど、まあ、囲いのあるゴミ置き場なので置いてくる。
さあ、いよいよ現場検証か？
「ここにとめてあったんですね？」「はい」「こっち向きにですか？」「はい」
「わかりました。あとはここの見取り図をこちらで書きます。では、もう結構です。」
あれ？チョークは？
「あ、もし見つかったらご連絡します。もし今村さんの方で見つけられた場合はこちらに連絡してください。被害届を警察に届けていただいたら、全国手配しますからね。連絡なしに乗ってますと”それは誰の？”って聞かれますから。警察官が外で見つけた自転車の番号を無線で本部に連絡し、すぐに照合して、これは今村さんの自転車だってわかる仕組みになってます」
なるほど！いい仕組み！けど、全国手配とは、ちとオーバーな言い方である。
「では、もう結構です。」
あれ？チョークなし？
「はあ、ではありがとうございました。失礼します」
ちょっと首を傾げながら、”とり”のお巡りさんとバイバイした。
ううう、チョークは？？？！！！